SlideShare une entreprise Scribd logo
1  sur  12
DIYブームは研究をどう変えるか?

2013/05/11 @GRIPS
研究装置を作る会 (Lab-Device Makers)
畑田康司 Koji Hatada
自己紹介
畑田康司 (はただ こうじ)
<経歴>
2006年 北海道大学卒業(緑地の研究)
2008年 九州大学大学院修了(虫の研究)
2010年 東京大学大学院修了(植物ウイルスの研究)
現在  エンジニア(半導体関連装置の設計・立上げ)
<個人的に関わっている活動>
・Science Commons 翻訳プロジェクト
・研究装置を作る会
DIYのオープン化と高度化
• 2005年 Make誌・Arduino Project 開始
• DIY向けの共有データ・ツールの進化
(安価な3Dプリンタの普及等)
• 2012年 『Makers』 出版
Maker Movementの特徴
(クリス・アンダーソン著『Makes』より)

1. デスクトップのデジタル工作機械を使って、
  モノをデザインし、試作すること(デジタルDIY)
2.それらのデザインをオンラインのコミュニティで
  当たり前に共有し、仲間と協力すること
3.デザインファイルが共有されたこと。
 おかげでだれでも自分のデザインを製造業者に送り、
 欲しい数だけ作ってもらうことができる。
 また自宅でも、家庭用のツールで手軽に製造できる。
研究装置を作る会
・2010年より活動開始
・多様な年齢・所属のメンバーが参加
・活動実績
■ 生物工学会誌に紹介文掲載
   

https://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9002/9002_germination.pdf

■2011年 Make Tokyo Meeting出展
■現在は植物育成装置を製作中
研究装置を作る会
<作ったもの>

iPadで動かす顕微鏡

植物育成装置(制作中)
今後期待する展開(例)
・情報をオープンにし、意見やアイデアを交換
植物を育てる装置を作りました

遠隔操作できた方が便利ですね

写真撮影とかも自動でできたら使ってみたい

なるほど、やってみます !
議論したいトピック
オープンで研究を進めると、以下のような問題が
生じる可能性があるが、どうするか?
• 取り組んでいる実験のネタがばれる
• 得られた成果の帰属が曖昧
(アイデアを出し合ってできたもの・アイデア自体)
ご清聴ありがとうございました
<関連ページ>
・今回のまとめTogetter
http://togetter.com/li/500727
・Smips・研究現場の知財分科会facebookページ
https://www.facebook.com/kenkyugenbanochizai
以下、参考資料
バイオ関連の動き
・サーマルサイクラー等を
自作する一般人の登場
・ゲノム解読、DNA合成の
コスト低下
・バイオ研究のオープン
ソース化が進んでいる
志向性の似たプロジェクト
Hackteria (http://hackteria.org/?page_id=2 )
 バイオアート・DIYバイオ等のオープンな
 コミュニティのプラットホーム

オープンソース・ハードウェア
 フリーソフトウェアやオープンソースソフトウェアと同じ
形態で設計されるコンピュータや電子機器
 (Wikipediaより)

Contenu connexe

Similaire à DIYブームは研究をどう変えるか?

DevLove2012「勝手にワークシフト」(公開用)
DevLove2012「勝手にワークシフト」(公開用) DevLove2012「勝手にワークシフト」(公開用)
DevLove2012「勝手にワークシフト」(公開用) masashi takehara
 
ニコニコ学会 Ubi camera-edit_umt_03
ニコニコ学会 Ubi camera-edit_umt_03ニコニコ学会 Ubi camera-edit_umt_03
ニコニコ学会 Ubi camera-edit_umt_03Furuyoshikun
 
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)Hiroki Ichikura
 
Library3.0- 図書館総合展2017 田中浩也講演
Library3.0- 図書館総合展2017 田中浩也講演Library3.0- 図書館総合展2017 田中浩也講演
Library3.0- 図書館総合展2017 田中浩也講演hiroyeah
 
Aizuソーシャルファブ1111
Aizuソーシャルファブ1111Aizuソーシャルファブ1111
Aizuソーシャルファブ1111Izumi Aizu
 
機械設計学20230705東大大学院.pdf
機械設計学20230705東大大学院.pdf機械設計学20230705東大大学院.pdf
機械設計学20230705東大大学院.pdf芳徳 高木
 
ソーシャルファブを育てよう0323
ソーシャルファブを育てよう0323ソーシャルファブを育てよう0323
ソーシャルファブを育てよう0323Izumi Aizu
 
「Lチカから考えるIoT時代のものづくり」
「Lチカから考えるIoT時代のものづくり」「Lチカから考えるIoT時代のものづくり」
「Lチカから考えるIoT時代のものづくり」Junichi Akita
 
フィジカルコンピューティングとその可能性
フィジカルコンピューティングとその可能性フィジカルコンピューティングとその可能性
フィジカルコンピューティングとその可能性Shigeru Kobayashi
 
参加型デザインとソーシャルファブリケーション
参加型デザインとソーシャルファブリケーション参加型デザインとソーシャルファブリケーション
参加型デザインとソーシャルファブリケーションhiroyeah
 
3Dプリンターブームから読み取る
イノベーションの可能性
3Dプリンターブームから読み取る
イノベーションの可能性3Dプリンターブームから読み取る
イノベーションの可能性
3Dプリンターブームから読み取る
イノベーションの可能性Shigeru Kobayashi
 
2013年社会情報学会若手カンファレンス(山下)
2013年社会情報学会若手カンファレンス(山下)2013年社会情報学会若手カンファレンス(山下)
2013年社会情報学会若手カンファレンス(山下)SSI-BJK
 
もっとおうちハックできるおうち開発環境に向けて─おうちハック事例集─
もっとおうちハックできるおうち開発環境に向けて─おうちハック事例集─もっとおうちハックできるおうち開発環境に向けて─おうちハック事例集─
もっとおうちハックできるおうち開発環境に向けて─おうちハック事例集─Jun Kato
 
ファブ社会0305
ファブ社会0305ファブ社会0305
ファブ社会0305Izumi Aizu
 
アカデミック以外の場において発表される成果や知見の活用について
アカデミック以外の場において発表される成果や知見の活用についてアカデミック以外の場において発表される成果や知見の活用について
アカデミック以外の場において発表される成果や知見の活用についてTsubasa Yumura
 
Dan portfolio 2019/09
Dan portfolio 2019/09Dan portfolio 2019/09
Dan portfolio 2019/09Dan Imagineer
 

Similaire à DIYブームは研究をどう変えるか? (20)

DevLove2012「勝手にワークシフト」(公開用)
DevLove2012「勝手にワークシフト」(公開用) DevLove2012「勝手にワークシフト」(公開用)
DevLove2012「勝手にワークシフト」(公開用)
 
ニコニコ学会 Ubi camera-edit_umt_03
ニコニコ学会 Ubi camera-edit_umt_03ニコニコ学会 Ubi camera-edit_umt_03
ニコニコ学会 Ubi camera-edit_umt_03
 
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)
 
Library3.0- 図書館総合展2017 田中浩也講演
Library3.0- 図書館総合展2017 田中浩也講演Library3.0- 図書館総合展2017 田中浩也講演
Library3.0- 図書館総合展2017 田中浩也講演
 
Aizuソーシャルファブ1111
Aizuソーシャルファブ1111Aizuソーシャルファブ1111
Aizuソーシャルファブ1111
 
機械設計学20230705東大大学院.pdf
機械設計学20230705東大大学院.pdf機械設計学20230705東大大学院.pdf
機械設計学20230705東大大学院.pdf
 
ソーシャルファブを育てよう0323
ソーシャルファブを育てよう0323ソーシャルファブを育てよう0323
ソーシャルファブを育てよう0323
 
「Lチカから考えるIoT時代のものづくり」
「Lチカから考えるIoT時代のものづくり」「Lチカから考えるIoT時代のものづくり」
「Lチカから考えるIoT時代のものづくり」
 
フィジカルコンピューティングとその可能性
フィジカルコンピューティングとその可能性フィジカルコンピューティングとその可能性
フィジカルコンピューティングとその可能性
 
参加型デザインとソーシャルファブリケーション
参加型デザインとソーシャルファブリケーション参加型デザインとソーシャルファブリケーション
参加型デザインとソーシャルファブリケーション
 
3Dプリンターブームから読み取る
イノベーションの可能性
3Dプリンターブームから読み取る
イノベーションの可能性3Dプリンターブームから読み取る
イノベーションの可能性
3Dプリンターブームから読み取る
イノベーションの可能性
 
mlabforum2012_okanohara
mlabforum2012_okanoharamlabforum2012_okanohara
mlabforum2012_okanohara
 
ORCIDの現状と活用事例
ORCIDの現状と活用事例ORCIDの現状と活用事例
ORCIDの現状と活用事例
 
2013年社会情報学会若手カンファレンス(山下)
2013年社会情報学会若手カンファレンス(山下)2013年社会情報学会若手カンファレンス(山下)
2013年社会情報学会若手カンファレンス(山下)
 
高齢社会デザイン論
高齢社会デザイン論高齢社会デザイン論
高齢社会デザイン論
 
栗原先生20150926 lodチャレンジ2015キックオフ
栗原先生20150926 lodチャレンジ2015キックオフ栗原先生20150926 lodチャレンジ2015キックオフ
栗原先生20150926 lodチャレンジ2015キックオフ
 
もっとおうちハックできるおうち開発環境に向けて─おうちハック事例集─
もっとおうちハックできるおうち開発環境に向けて─おうちハック事例集─もっとおうちハックできるおうち開発環境に向けて─おうちハック事例集─
もっとおうちハックできるおうち開発環境に向けて─おうちハック事例集─
 
ファブ社会0305
ファブ社会0305ファブ社会0305
ファブ社会0305
 
アカデミック以外の場において発表される成果や知見の活用について
アカデミック以外の場において発表される成果や知見の活用についてアカデミック以外の場において発表される成果や知見の活用について
アカデミック以外の場において発表される成果や知見の活用について
 
Dan portfolio 2019/09
Dan portfolio 2019/09Dan portfolio 2019/09
Dan portfolio 2019/09
 

DIYブームは研究をどう変えるか?