箱根駅伝を10倍楽しく観る方法
- 2. はじめに
• 早稲田贔屓なのは許してね。
• 今年の優勝候補は駒沢大学と東洋大学。3位争いに早稲田大学、青山
学院大学、明治大学というのが前評判。
• 大学では同好会でちょっとやった程度で、高校時代も弱い選手だった
けど、一応駅伝やってたので、その時の経験を踏まえて作ったよ。
• 仕事じゃなくて趣味で作ってるので、厳しい指摘は勘弁してね。
- 3. 選手のコンディショニングについて
おそらく下記のようなコンディショニングをしていると予想
100.00
75.00
50.00
シード校トラック重視型
シード校駅伝重視型
25.00
予選校トラック重視型
予選校駅伝重視型
0
2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月
- 4. コンディショニングの難しさ
• 自己ベスト、絶好調というのは稀(観ている側は自己ベストと同等の
活躍を期待するが、なかなかそうはいかない)。
• 夏場は暑くて心肺機能に負担をかける練習が難しく(命の危険があ
る)レース数も少ないので、距離を走り込むことが多い(その分疲労
も溜まる)。
• 心肺機能に負担をかける練習をするとコンディションは上がるが、調
子のピークを超えると一気に疲れがでてコンディションが落ちる。
• 調子のピークにない時の結果は悲観しなくてもよい、逆に出雲、全日
本で調子が良すぎる選手はピークが早く来ている可能性があるので要
注意(箱根まで調子が維持できない可能性あり)。
- 5. 予選会出場校の難しさ
• 本戦に出るために10月に調子のピークを作らなくてはならいない(調
整不足で勝てるほど簡単ではない)。
• 10月に一度ピークを持ってくると、正月までにもう一度ピークを持っ
てくるのは至難の業。
• シード校に比べると調整の難しさというハンデがある。
• まずシード権を確保→翌年に上位を狙うということになる。
• だからシード権を取るのは本当に大切。
- 6. 10000mのタイムは参考程度に
• 28分台など良いタイムを持っている選手が強いことは間違いない。
• でもトラックレースに主軸を置かない選手も多い。
• タイムが悪いから弱いわけではない(調整して出たレースがない)。
• 前年の箱根の結果は要参考(コンディションが良い状態なので)。
• 出雲、全日本は良い結果はポジティブだが、悪い結果でも悲観するこ
とはない(調整段階だったりする)。
• 20kmやハーフマラソンで良いタイムを持っている選手は強い。
- 7. 先行が有利と言われる理由
• 20秒差以内なら追いかける方が精神的に楽で、追われる方がプレッシ
ャーがかかる。先行が有利と言われるのは30秒以上の差において。
• 選手は2通りのプランを立てる(絶好調の時のハイペースのプラン、
ミスをしないためのコンサバなプラン)。
• 先行する側は守りのプラン(コンサバに入って後半余力があれば力を
出す)、追う側はタイム差を削るために攻めのプラン(ハイペースに
入る)ので、後者の方がミス(スタミナ切れの失速)が増えて、結果
差を広げることになる。
• 典型的な例は1994年の9区。早稲田の 部が2分28秒差を一時は1分以
内まで詰めるも、後半失速してタイム差が縮まらないことに。
- 8. 1区の特殊性
• 通常は「1位でなくてもいいから先頭(ライバル校)とのタイム差を
できるだけ少ない差でもってこい」と指示を受ける(前回、前々回の
早稲田の大迫、過去にある早稲田の 部、渡辺のように「差を広げて
こい」という例は特殊)。
• 余程強い選手(早稲田の大迫など)を投入しない限りは、終盤まで集
団のスローペースになる展開がほとんどで、全体的にタイム差がつき
にくい。
• 通常は安定感のある選手か、1年生(集団走になるので一人でペース
を作るのよりも計算しやすい)などが多く起用される。
• 主力でない選手を起用して少ないタイム差や、エース級を投入して独
走すれば効果が高い区間。
- 9. いくつかの勝ちパターン
• 先行逃切。選手層が薄いチームはこれ一択か。推薦枠が少なく選手の
数が取れないが、ネームバリューがあって有力選手を獲得しやすい早
稲田などが多用。今年も早稲田のオーダーは往路重視。
• 山勝負。山登り、山下りに絶対的なスペシャリストがいるチーム(昨
年までの柏原など)。今年は5区に大江がいる明治は山で強そう。
• 9区重視型。選手層が厚いチームは9区にエース級を残していたりす
る。順天堂、駒沢が優勝を狙える年は9区にエース級を残しているこ
とが多い。往路を有力校と3分以内程度の差でこなし、復路で徐々に
差を詰めて9区で逆転というシナリオ。ただ去年、一昨年の駒沢は序
盤で出遅れているせいか例年より前半重視傾向。
- 10. 往路の見所(1)
1区
見所はミスをしてしまうチームが出ないかという点。早稲田(エ
ントリー変更で大迫か前田と予想)と駒沢は強力な選手を投入し
たので先行したい。東洋は遅れを最小限にしたい。青山学院、明
治の位置にも注目。明治は1区で遅れが大きいと黄色信号。
2区
青山学院の出岐が2区にエントリーされるかどうかが最大のポイ
ント。駒沢の窪田が抜け出しそう。早稲田は失うタイムを最小限
にしたい。2区終了時に青山学院が先頭だと台風の目になりそ
う。早稲田が先頭だと往路を圧勝しそう。両校のファンは2区終
了時の位置を要チェック!山梨学院のオムワンバ、日大のベンジ
ャミンが何人抜くかも見所。
- 11. 往路の見所(2)
3区
早稲田と青山学院がかなり強力。この2校は3区終了時に2分程度
のリードが欲しい。
4区
特に大きな展開がない、いわゆる「つなぎ」と言われる区間。こ
こでの注目は東洋、明治。この2校がどれくらいの差で5区につな
げるかに注目。
5区
明治の大江、早稲田の山本は他大学から1∼2分のリードができる
計算。駒沢は強力な村山を起用。青山学院は失うタイムを最小限
にしたい。東洋はこの区間に設楽悠太か服部を入れるんじゃない
かと予想。展開によっては東洋に赤信号が・・・。
- 13. 復路もう一つの見所(シード権)
• 10位までは来年の出場権が得られるシード権が取れる。
• 9区、10区はシード権争いの10位前後の争いが激化する(前とのタイ
ム差を縮めるより、10位を確保するために確実に走るようになる。そ
のため10位前後に数人の集団が形成される傾向がある)。
• 前回は5区だったが、今回は補欠に入っていて、当日エントリー変更
での出場が予想される國學院の寺田に注目(一昨年の10区で面白いエ
ピソードあり)。詳しくはこちら→ http://wpb.shueisha.co.jp/
2011/02/02/2420/
- 14. 駒沢大学優勝へのシナリオ
• 1区由布、2区窪田で先頭に立ちたい。
• 5区村山が1時間21分以内で、往路は先頭から3分差以内、東洋より1分
以上前であればいい。
• 復路は普通に走ればかなり強い。
- 15. 東洋大学優勝へのシナリオ
• 1区∼3区での遅れを最小限にしたい。区間エントリーから展開を推測
すると前半で少し遅れそう。
• 5区をどうする?設楽悠太か服部を使えるのか?
• 往路終了時で先頭から3分以内、駒沢より前か、差が少ない位置。
• 復路は駒沢と同様かなり強力。
- 16. 早稲田大学優勝へのシナリオ
• 最初に、ここは贔屓だから許してね。
• 2区の平賀が1時間7分台∼8分前半で走る。
• 5区山本が1時間17分台で走って、駒沢、東洋へ4分以上の差をつけて
の往路優勝。
• 4区佐々木、7区志方(2年前の三冠時は箱根は怪我や病気で出ていな
いが、かなりの活躍をしていた)の調子が良ければ優勝すると思う。
- 17. 明治大学優勝へのシナリオ
• 1∼4区の遅れを最小限にする。
• 5区大江が1時間17分台で走る。
• 駒沢、東洋、早稲田にブレーキがないと少し厳しいか・・・。
- 18. 青山学院大学優勝へのシナリオ
• 2区出岐、3区久保田で圧倒的なリードを築く。
• 5区を1時間20分台で走る。
• 駒沢、東洋、早稲田にブレーキがないと少し厳しいか・・・。