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電通の企業研究(就活生向け)
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2. 広告業界のビジネスモデルと動向
3. 電通の財務分析
4. 電通の強みと弱み
5. 電通の事業展望
6. 電通の企業研究まとめとおすすめ本
- 3. 2011年 東京大学大学院を卒業
就活生時代は一流企業6社から内定をもらう
2011年4月 外資系の企業に入社
現在は部署の新卒採用の仕事も担当
本業の仕事の傍ら、就活コンサルタントも行う
「自分の就活成功」と「外資系企業の面接官」という2つの経
験を元に、就活生のアドバイザーをしている。
これまで数百人以上に就活のアドバイスをしてきた実績あり。
- 4. 「大逆転の就活戦略」
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- 6. 1901年設立、汐留シオサイト内に本社あり
テレビCMを強みに国内シェア約25%でトップ
電通の国内地位は不動、国内広告トップ3は長年変わらない
2012年7月にはイギリス大手の広告会社のイージスを約
4,000億円で買収(イージスは世界8位の広告会社)
過酷な労働環境と高い給料で有名
TV等のメディアの広告枠をクライアントに販売し、手数料を稼ぐ
のが基本的なビジネスモデル
広告媒体別売上高ではテレビの割合が高く、博報堂と比較する
と市場が伸びているインターネットの割合が少ない
- 7. 広告を出稿する広告主とメディアの仲介業務
メディアが広告主から受け取った広告料金の一部が取引手
数料として広告代理店の収入となる
広告主からの報酬(企画料・制作料)も大きな収益源
広告主 広告 広告代理店 広告 メディア
料金 料金
取引
報酬 手数料
CM制作会社
外注費 外注費
- 9. リーマンショック前と比較すると日本の広告費は1.3兆円減少
特にテレビや新聞等の伝統的な広告費の現象が著しい
インターネット広告は6,000億円から8,000億円に増加
インターネット広告は新聞を抜き、現在はTVに次いで2位
2011年は震災による広告自粛ムードの影響があった
2011年後半は2010年後半を上回る水準の広告費が使われた
国内の広告市場は頭打ち感有り→広告各社は成長しているイ
ンターネット広告や海外市場に目を向けている
ネットとマスメディア広告を組み合わせて展開をするクロスメディ
ア広告も話題となっている
- 10. 成長しているインターネット広告の割合は博報堂が最も高い
電通はテレビ局との関係性が強く、テレビ広告が強み
大手3社のインターネット広告割合は業界全体の平均より低い
マスメディア広告は大手でほぼ寡占状態
出所:東洋経済新報社
- 11. 日本の広告市場は世界市場の10.5%を占めており、規模は
米国に次いで世界2位
電通の12/3期の海外売上高比率は14%→国内がメイン
電通の12/3期の海外事業営業利益は52億円
◦ →14/3期は100億円を目指す
順位 会社名 国 売上総利益
1 WPPグループ 英国 16,053
2 オムニコムグループ 米国 13,873
3 ピュブリシスグループ フランス 8,086
4 インターパブリックグループ 米国 7,015
5 電通 日本 4,067
6 アバス フランス 2,291
7 博報堂 日本 1,934
8 イージスグループ 英国 1,821
9 MDC パートナーズ カナダ 943
10 Epsilon ロシア 847
単位:百万ドル
出所:電通アニュアルレポート
- 13. 広告会社はクライアントから受け取る広告費を売上、メディアに
支払う媒体費を原価として計上→利益率は他業界より低くなる
電通の一般的な営業利益率は約16%(営業利益÷売上総利益)
収益性の高さは電通トップ→07年度の水準まで収益性回復
不景気の時は広告費は大きく削減されるため、景気後退時の収
益減少が大きい→08年度は2社が最終赤字になる
経常利益率 ROE
4% 電通 博報堂 ADK 8% 電通 博報堂 ADK
6%
3%
4%
2%
2%
0%
-2%
1%
-4%
0% -6%
05年度 06年度 07年度 08年度 09年度 10年度 11年度 05年度 06年度 07年度 08年度 09年度 10年度 11年度
- 14. 各社の財務体質は非常に健全→3社とも有利子負債の金額より
も現金及び預金の金額の方が大きい
電通は格付け機関からAAの高い格付けを得ている
◦ →英国のイージスの買収など、投資余力は十分にある
グロスD/Eレシオ
0.4 電通 博報堂 ADK
0.3
0.2
0.1
0
05年度 06年度 07年度 08年度 09年度 10年度 11年度
- 15. 総資産の回転率は博報堂が最も高い→資産の効率的な運
用の成果
電通は3社の中では最も低い→電通は有利子負債の額が3
社の中で最も高く積極的な投資も行っているが、効率的に運
用できていない資産が存在するリスク有り
総資産回転率
3 電通 博報堂 ADK
2
1
0
05年度 06年度 07年度 08年度 09年度 10年度 11年度
- 16. 親会社の重要員の情報(2012年3月期)
従業員数 平均年齢 平均勤続年数 平均年間給与
単位 人 歳 年 千円
電通 7,494 38.6 12.8 11,455
博報堂 - - - -
ADK 1,925 42.4 14.4 7,508
※博報堂はホールディングス企業のため親会社の給与は掲載せず
連結従業員一人当たりの収益情報(2012年3月期)
一人当たり 一人当たり 一人当たり
連結従業員数
売上総利益 営業利益 総資産
単位 人 百万円 百万円 百万円
電通 21,649 15.4 2.4 55.5
博報堂 10,663 15.1 1.9 48.7
ADK 3,416 13.4 1.1 53.9
- 17. 従業員一人当たりが稼いでいる金額は電通がトップ
◦ →業界3位のADKと2倍以上の差がある
◦ 電通は給与水準も高く、国内広告業界では圧倒的な存在
オペレーティング・マージン(営業利益÷売上総利益)は電通
が16%、博報堂が12%、ADKが8%
◦ 実質的な収益力には3社でも大きな差がある
◦ テレビ局等の各メディアとの強力なネットワークにより高い
収益性を実現している
- 18. 収益性 安全性 効率性 従業員情報
電通 ◎ △ ○ ◎
博報堂 ○ ◎ ◎ ―
ADK △ ◎ ◎ ○
電通はイージスの買収(総額4,000億円)による財務体質の
悪化に注意が必要
収益性、規模共に国内では常にトップを維持
給与水準は他業界と比べてもかなり高く、若い社員が多い
イージス買収による財務体質の悪化の影響もあるが、資産
の規模を考慮すると今後の投資余力の大きさは、
◦ 博報堂>電通>ADKの順番
- 20. 国内での圧倒的な存在感→メディアとの強いネットワーク
国内ではスケールメリットを生かした事業展開が可能
バランスのとれた顧客ポートフォリオ(グローバルクライアント含む)
マスメディアに留まらない多数の広告媒体との強いつながり
クライアントの川上から川下までをサポートした総合ソリューションの提供
アイデアを生み出す力がある多くの社員、新規アイデアを歓迎する企業風土
◦ 広告会社にとって一番の強みは社員の発想力、人と人とのつながり
◦ つまり、「人」が会社にとっての一番の資産となる
◦ 電通の業界ネットワークと社員の発想力が業界トップの基礎となっている
◦ →電通の社員のタフな特性から「電通マン」という単語が生まれる
- 21. インターネット広告の台頭
◦ →「広告代理店不要論」が再び出てきている
◦ 個人メディアの影響力の拡大
◦ これまで絶対的な影響力を持っていたマスメディアの相対的な弱体化
◦ インターネット広告は参入障壁が非常に低い→多数のライバル
日本では圧倒的な強さを誇る電通も、海外ではまだ無名
◦ イージス買収で世界での存在感を出そうとしているがシナジー効果は不明
大規模な会社のため、ビジネスの即応性に欠ける
広告業界は景気に左右されやすいため、不景気が続くと広告費が更に削減
されるリスクがある
国内の広告市場規模はリーマンショック以降縮小傾向
◦ GDPに対する広告費の割合も05年の1.35%から11年には1.22%に下落
- 22. 中期経営計画における経営方針
1. 国内事業のシェアアップ(但し、縮まるパイの取り合い)
2. 海外事業の更なる利益貢献
11年度の海外営業利益52億円→13年度は100億円目標
3. コストコントロールの継続
ビッグデータの解析によるマーケティングサービスも提供
2013年度経営目標
◦ 営業利益 700億円
◦ オペレーティング・マージン 20%以上
◦ ROE 8%
- 23. 今、広告業界は大きく変化している
◦ 国内の広告市場の縮小
◦ 既存メディアの弱体化とインターネット広告の台頭
◦ 広告代理店の不要論が再燃
広告代理店にとっての一番の資産は「人」
◦ 企業のマーケティングを手助けする社員の「発想力」
◦ マスメディアとのつながり、クライアント企業とのつながり
今後の課題と成長機会
◦ 中国等アジア諸国でのシェア拡大の可能性
◦ インターネット広告でのビジネスモデルの確立
◦ 買収したイージスとのシナジー効果の追求
- 24. 広告業界就職ノススメ。
◦ 出版社:創出版
◦ 吉開 章 (著)
◦ コメント:広告業界を志望しているほとんどの学生が読む本。読んでいて面白い。
よくわかる広告業界 (最新 業界の常識)
◦ 出版社:日本実業出版社
◦ 伊東 裕貴(著)
◦ コメント:こちらも広告志望者には人気の本。広告業界の基礎知識はこれで十分。
大手広告代理店のすごい舞台裏
◦ 出版社:アスペクト
◦ 本間 龍(著)
◦ コメント:博報堂に勤めていた著者が広告マンの仕事ぶり書いた一冊。
- 25. ダウンロードURL
◦ http://dotconnector902.com/free_report/