フィンランド　豊かさのメソッド　堀内都喜子　集英社新書より http://www.amazon.co.jp/dp/4087204537 The abstract and memo of the book "Finland Yutakasa no method"

1. フィンランドについて覚え書き フィンランド 豊かさのメソッド 堀内都喜子 集英社新書より http://www.amazon.co.jp/dp/4087204537

2. フィンランド概要

3. 国際競争力１位 国際競争力ランキング 世界経済フォーラム(WEF)による フィンランドは2001年から４年連続１位 基礎経済、行政のあり方、技術革新への取り組みなどの観点から中長期的な競争力を指標化 要因 教育の質の高さ 国家財政の管理がうまくいっている 政治がクリーン 研究開発投資など技術革新への潜在力 IT化政策 高齢化社会対策

4. 主要産業 森林業、金属・エンジニアリング、情報通信技術 ノキア もともとは製紙会社。通信事業に的を絞ってリストラして発展 製紙会社 UPM-Kymmen エンジニアリング Metso セキュリティーソフト F-Secure サウナ、ログハウス

5. 働き方 朝８時から午後４時のフレックス ７時間半労働が基本 残業手当が出ないので残業する意味がない 完全週休２日制 夏休みは４週間 多くの人は７月に休暇を取得 正直仕事はストップ 大量の学生を短期アルバイトで雇って必要最低限の業務を継続 失業率は６．４％（2008年２月）

6. 経済危機 １９９０年代の初め 失業 ２０％ 不動産価格の暴落 貿易の衰退 銀行危機 復活のカギ 銀行の改革・再生 統合、不良債権処理、銀行の債務支払い保証 IT産業への投資 投資。大学、産業、地域をつなぐネットワークの構築 予算の切り詰め 公共機関も企業も厳しいリストラと切り詰め 人材への投資、教育制度改革

7. 教育制度改革 全ての国民に高等教育の機会 教育者の再教育 支出抑制 学校の統廃合 文房具の支給を減らす 給食費の切り詰め 現在でも行われている節約方法 教科書の使い回し １年使い終えたら、次の学年に渡す 丁寧に教科書を使う

8. オッリ＝ペッカ・ヘイネン氏 元教育大臣 不況改革に際しての政治家の役割は？ 政治家の役割は、国が以下に危機に瀕しているかを国民に知らせ、それを克服するには大きな変化、痛みが不可欠であることをわかってもらえるように説くこと、そして状況を判断し最もふさわしいといえる決断を迅速に行うこと

9. 会議のやり方 単刀直入に本題に入る 各自の意見、考えをストレートに述べてその場で決定・解散 効率がよい

10. 教育のやり方 クラスを２つに分けて授業 朝はグループA、昼はグループB アシスタント クラス担任を補助 傷害、病気の子の補助 授業について行けない子をフォロー 保護者のボランティア 生徒間、学校間の学力差がない 私立はない 理解に遅れ気味の生徒は特別授業

11. 学習到達度調査 経済協力開発機構（OECD）の学習到達度調査(PISA) フィンランドは総合１位 フィンランドは総合読解力で1位、数学的リテラシーで２位、科学的リテラシーで１位 授業時間 小学校低学年５００時間台、高学年６００時間台 日本は７００時間以上 出来ない子が多くなく底上げされた結果

12. 教師の質の高さ ほとんどが修士号取得者 教育課程を受けないと正規の教師にはなれない

13. 税金 食品 １７％ 他の商品やサービス ２２％ たばこ、お酒はそれ以上 ガソリンは価格の６０％ 所得税は２０％、高給なら３０％ 税金は高いけど 無料で教育が受けられる 福祉制度が充実 お金の心配をしなくても生活できる

14. 医療 公共の医療機関は安い 歯の治療は７００円 医師の不足 医学部は5校だけ よっぽど調子が悪くなければ病院に行かない

15. 子育て支援 出産時に子育てセットをもらえる 産着、防寒着、哺乳瓶、おもちゃ、絵本など子供が１才を迎えるまでに必要なものが最低限揃っている お金をもらうこともできるが大多数はこのセットを選ぶ 合計特殊出生率は１．８ 子育てと仕事を両立しやすい 就学前の子供をもつ母親の８０％がフルタイム パートは１２％