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培養液と培養肉のコスト試算について

Good Food Instituteによる純肉生産用培養液のコスト試算の白書
成長因子の価格、基礎培地の価格、など。

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培養液と培養肉のコスト試算について

  1. 1. GFI Cost of Goods Analysis訳&まとめ

  2. 2. GFI Cost of Goods Analysis GFIによる公開資料 ・全部入りバッチ方式を想定 ・糖分、ミネラル、成長因子などの 細胞肉の原料価格について調査 ・2016年版をアップデートした https://www.gfi.org/files/sci-tech/clean-mea t-production-volume-and-medium-cost.pdf
  3. 3. Executive summary 訳&まとめ 2016年には4社だった細胞肉スタートアップは、現在 30社前後を数える。本レポートは細胞肉関連の事業開発 の意思決定の補助を目的とするが、様々な技術が開発途上で、本白書の内容は最終ではない。 本白書は当初、細胞肉のそもそもの経済性と、コスト構造の急所を明確化するために作成されたが、その後に 大幅な追加と高精度化があったため、改めてまとめている。 本白書のポイントは: 1. 細胞肉は産業スケール化で従来肉と価格同等になりうる。 2. 培養液は既存技術で大幅に低価格化可能である。 3. 培養効率は様々な要素が絡むために一概には言えない。 ほかに結論付けられることとして、細胞培養という工程について、従来の医療と一線を画した工程設計が必要 になること、その中で異業種からの技術移転の余地が大きいことが挙げられる。 本白書では、最終的に原価の 55%-95%を占めると考えられ、すべての細胞培養に必須で予測や推算の余地 の少ない「培養液」に着目している。現在はコストの 95%を占める成長因子(GF)に埋もれているが、基礎培地の 低価格化も必要という結果が出た。 GFについて希釈しての使用についても検討している。 本白書は多数の専門家の監修により作られているが最終ではなく、今後も更新が入る予定である。
  4. 4. 工業規模での培養液コストの試算(現行のE8培養液) 試薬グレードであれば、特定の細胞向けに最適化されたものが何百種類も大量生産されている。ただしコスト 構造も違う医療グレード CHO細胞の培養が最大規模で、別に「食品グレード」が必要である。 本白書では、2011年にTeSR培地からアルブミンを除いた「 E8培地」($400/L)を想定している。 試薬・医療グレードにて 20㎥を想定、この体積を E8培地で満たすと$7.5M ($376.80/L)ほどかかる。 ほとんどGFのコスト。 なお、現行の培養液の利幅 は60-80%とされる。
  5. 5. 工業規模での培養液コストの試算(食品グレード) E8に含まれる52の成分(ほとんど食品 or食品添 加物)を㌧買いした場合。緩衝液の HEPESでほ とんどのコストを占めている。
  6. 6. 価格低減の指針 コストを押し上げる最大の要因は、 GFのFGF2とTGFβ、基礎培地のHEPESである。 シナリオA~DがGFの価格低減シナリオ、 E~Gが基礎培地も価格低減のシナリオ A. GFを10倍希釈 B. FGF2とTGFβを大規模生産 でTransferrin並みに低価格化 C. Bに加えてAも実施する。 D. 全GFを$4/gで作る E. 基礎培地を㌧買いする F. AA2Pをアスコルビン酸に G. HEPESをTESで置換
  7. 7. E8培養液の主要成分や手法について AA2P = Ascorbic acid 2 phosphate HEPES pH緩衝剤 TES pH緩衝剤 GFを10倍希釈(シナリオA)  GFはどのみち遺伝子組み換え菌から作 るため、改良したGFを作らせることも可能 である。 GFの大量生産(シナリオB)  InsulinとTransferrinは大量生産の結果 $400/gとなっている。FGF2とTGFβもこれを 目指せる。 GFを$4/gで(シナリオD)  GFをセルラーゼやリパーゼ並みの規模で 生産する。発酵法で $0.1/gで製造可能とい う話もある。
  8. 8. 生産規模や期間について 培養タンクの設計は、規模、細胞分裂回数、コスト、などの要素がある。 20000L以上の規模になると、水圧に (物理的には弱い)動物細胞が耐えられなくなる。 細胞密度は浮遊培養で通常 1.5E7最大1.0E8、中空糸膜を使えば 3.0E8の報告もある。 24hに1回の細胞分裂を想定すると、各タンクで 10日、総計で40日程度になる。 2日に1回の培地交換を想定すると、 20000L-140000Lが必要になる。 培養液の交換方式は、全体交換もしくは逐次部分交換も考えられる。逐次 ~の方が培養液消費が少ない。 収穫後に足場へ播種して組織化するが、 50%の空隙率を想定している (肉4㎥に対して8㎥のタンク) このプロセスを想定すると、 3500kgの細胞肉が生産できる。 20000Lタンクからすべて「収穫」せず、続けて分裂させる連続生産シナリオも描ける。 (次ページ) 浮遊培養 組織化 実際の肉の空隙率は 50%を大 きく下回るので、最後に圧縮工 程が入るかもしれない。
  9. 9. 連続生産の場合と細胞肉の最終原価 90%収穫の場合の細胞肉の重量単価 50%収穫の場合の細胞肉の重量単価 ←50%収穫と90%収穫の場合での生産要日数と生産量 バッチプロセスを想定したうえでの予測価格表 [培養液の各シナリオ ]×[培養液の使用量シナリオ 3種] ↓
  10. 10. まとめ 今後の展開 細胞肉は最終的には、大規模生産により既存肉よりも安くなりうることが示された。 様々な技術的障壁はあれど、大きなブレイクスルーの必要はないと考えられる。 重要な数字 ・E8培養液は最安値で$0.24/L ・2.5mlアンプルに入った種細胞から3.5tの肉までにかかる日数は40日 ・3.5tの肉に使う培養液の量は20,000~140,000L ・最安値のE8培養液で連続生産すれば、肉の生産原価は$1/kg程度まで下がる

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