仮想マシンサービスってどれも同じでしょ？いえいえ、そんな事はありません！ Google Compute Engine は、クラウドならではの価格、リソース、スケーリングの柔軟性を備えた仮想マシンサービスです。Google Compute Engine の基本から、実践に向けた仮想マシンのバージョンアップ・負荷分散のベストプラクティスをご説明します。

1. Cloud Onr
Cloud OnAir
Cloud OnAir
Google Compute Engine に Deep Dive！
基本から運用時のベストプラクティスまで
2018 年 7 月 19 日 放送

2. Cloud OnAir
はじめに
Q. Google Compute Engine は仮想マシン？
A. Yes
Q. 仮想マシンってどれも同じ？
A. No !!!

3. Cloud OnAir
はじめに
Google Compute Engine は
コスト・パフォーマンス・運用のしやすさで
クラウドの柔軟性を実感できる
仮想マシン

4. Agenda
Cloud OnAir
1
3
2
4
Google Compute Engine 概要
Google Compute Engine にDeep Dive!
● コスト
● パフォーマンス
● 運用のしやすさ
まとめ
3
3

5. Cloud OnAir
Cloud OnAir
Google Compute Engine 概要

6. Cloud OnAir
GCP 上でアプリケーションを動かす選択肢
Compute
Engine
App
Engine
Kubernetes
Engine
Cloud
Functions
Managed
services
管理型インフラストラクチャへ 動的なインフラストラクチャへ
IaaS ハイブリッド PaaS サーバーレス
ロジック
自動化された
弾力性のある
リソース
ベータ版

7. Cloud OnAir
Google Compute Engine とは？
● 仮想マシンインスタンスを秒課金で提供
● 2012 年からサービス提供
● OS 以上のレイヤーはお客様管理
● 突発的なスパイクに対応できるロードバランサ
● マルチゾーンでオートスケール可能

8. Cloud OnAir
Google Compute Engine の得意領域・注意点
得意領域
● 既存システムの移行
● 1:1 のコンテナと VM の紐付け
● 特定の OS / Kernel が必要
● ライセンス要件
● GPU を使う
● データベースを構築
● HTTP/S 以外のプロトコル
注意点
● スケール速度
~VM あたり 30秒
● OS以上レイヤーのアップデートを
自身で管理する必要がある

9. Cloud OnAir
Cloud OnAir
コスト

10. Cloud OnAir
継続利用割引
● 月間のインスタンス利用時間に
よって自動的に割引を適用
● 事前に支払う必要なし
● ロックインされることもない
● インスタンス利用にあたっての
複雑な計画が不要
-10%
-20%
-30%
100%
75%
50%
25%
0% 25% 50% 75% 100%
Monthly
Usage

11. Cloud OnAir
確約利用割引
● 総コア数と総メモリ数をコミット
● マシンタイプは自由
● 契約期間中であってもマシンタイプの
変更は柔軟に可能
● 月額支払で前払い不要
● コミット契約を超える利用に関しては、
継続利用割引が適用
C C C C C C C
CoresMemory
C C C C C C C C
C C C C
M M M M M M MM
M M M M M M MM
M M M M M M MM
M M M M MM
C
37%
1 year
commitment, save
57%
3 year
commitment, save

12. Cloud OnAir
カスタムマシンタイプ
● 既定のマシンタイプに加えて
カスタムマシンタイプにより CPU とメモリを
自由に設定可能
● GPUもアタッチ可能。CPU・メモリ・GPUを
ワークロードに合わせて組み合わせることで、
コストを最適化
● CPU
○ Max 96
○ 1もしくは2の倍数で指定
● メモリ
○ コアあたり0.9GB - 6.5GB
○ 256MBの倍数で指定

13. Cloud OnAir
サイジング リコメンデーション
● サーバスペックのサイジングを推奨
● 無駄なコストを削減

14. Cloud OnAir
プリエンプティブル VM、GPU
プリエンプティブル VM : 最大 80% 割引
プリエンプティブル GPU : 最大 50% 割引
● 最大 24 時間利用可能（途中で中断される可能性がある）
● 通常のマシンタイプと同じものが利用可能
● Preemptible のフラグを付けるだけで利用できる
バッチやフォールトトレラントなワークロードに最適

15. Cloud OnAir
Cloud OnAir
パフォーマンス

16. Cloud OnAir
高速な起動
● VM あたり
20秒から40秒程度で起動
● クラスタサイズを増やしても
起動時間が変わらない
現在は右記グラフよりも
さらに高速化
ブートしてSSH可能になるまでの時間（秒）
クラスタサイズ

17. Cloud OnAir
1000 VMs
in 1 min

18. Cloud OnAir
永続ディスク
ローカル SSD
Sub-ms latency
680,000 r-IOPS
360,000 w-IOPS
1-8 x 375 GB partitions (3TB)
attached to any VM
ストレージ冗長性
チェックサム
スナップショット
1 GB to 64 TB
attached to any VM
信頼性
パフォーマンス
柔軟性
永続ディスク違い
SSD : 15,000 r/w IOPS
HDD : 3,000 r-IOPS
15,000 w-IOPS
● 永続データを格納する
● ルート / データパーティション
● 安定した I/O性能
● 読み取りモードで複数インスタンスからアクセス
● シンプルな課金体系
○ ディスク容量 (GB/months)の課金のみ
○ I/Oに対する課金は無し

19. Cloud OnAir
永続ディスク 〜 Regional Persistent Disk 〜
● 同一リージョンの 2 ゾーン間で
レプリケーションされる永続ディスク
● アプリケーションレベルではなく、
ブロックレベルでレプリケーション
● あるゾーンでインスタンスが利用不可に
なった際に、別ゾーンの待機系に
即フェイルオーバーする冗長化構成を
組むことが可能

20. Cloud OnAir
Cloud OnAir
運用のしやすさ

21. Cloud OnAir
仮想マシンの運用で検討が必要なこと
仮想マシンでサービスを構築する場合、以下の検討が必要
● インフラ都合の計画停止への対応
● 仮想マシンのログイン管理
● オートスケール
● 仮想マシンのバージョンアップ
また、GCE では、以下のような運用時に便利な機能も利用可能
● 起動 / シャットダウンスクリプトの活用
● メタデータサーバの利用

22. インフラ都合の計画停止への対応
Cloud OnAir

23. ● インスタンスを動かしたまま
別の物理ホストに移行
● Google 側のメンテナンス時に
事前に自動的に実施
＝ 基本的に計画停止なし
● 突然の障害時にインスタンスを
自動的に再起動
＝ 非計画停止時に自動復旧
ライブマイグレーション
〜インフラ都合の計画停止無し〜
Cloud OnAir

24. “ログおよびDBのデータを見てみたが、通常と
異なるところは何もなかった。もし、Google が
我々のインスタンスが移動したことを教えてくれな
かったら、全く気づかなかったでしょう。”
“このテストは GCE のライブマイグレーションが
我々の期待どおり動作することを確信させてくれた”
ライブマイグレーション

25. ライブマイグレーション
〜 gcloud コマンドでのシミュレーション 〜
● gcloud コマンドでシミュレーションも可能（beta）
● Stackdriver Logging で確認可能
$ gcloud beta compute instances simulate-maintenance-event <instance name>

26. 仮想マシンのログイン管理
（SSH 鍵管理 etc.）
Cloud OnAir

27. 仮想マシンのログイン管理
〜 困り事あるある 〜
ログインユーザ、SSH 鍵を使いまわしていて、
誰がログインしたか分からない
クラウドインフラ / 仮想マシンごとのOS上のアカウントを個別に管理
する必要があり、管理が煩雑＆作業漏れが発生
SSH 鍵を適切に管理するための管理簿運用が、
稼働面＆精神面での負担が大きい
Cloud OnAir

28. 仮想マシンのログイン管理
〜 IAM によるアクセス制御 〜
● IAM の役割を使用してインスタンスへの SSH アクセスを
管理可能
● ユーザではなく、グループに対して権限を
付与するのがおすすめ
● 使い方
○ アカウントに権限を付与
○ インスタンスにカスタムメタデータを付与
※1 Linux Guest Environment の最新版がインストールされており、
Windows・Container-Optimized OS・CoreOS・SLES を除く Linux 系 OS で実現可
能
[ブログ記事]
GCE インスタンスのログイン管理を Google アカウ
ントで行う
Cloud OnAir

29. オートスケール
Cloud OnAir

30. オートスケール
〜 概要 〜
● マネージドインスタンスグループで利用可能
● 一つのMIG に対して、一つのauto scaler を作成
● ポリシーに従って、インスタンスを増減
● 利用可能なポリシー
● 平均 CPU 使用率
● Stackdriver Monitoring の指標
● 使用率または 1 秒あたりのリクエスト数の
いずれかに基づいた
HTTP 負荷分散処理機能
● Google Cloud Pub/Sub キューイング ワーク
ロード（アルファ版）
Autoscaler
Instructs
managed
instance
group
Zone A
Instance group
n
instance template
Cloud OnAir

31. オートスケール
〜 インスタンスグループ 〜
● Compute Engine のインスタンス群
● 以下のために有用:
○ ロードバランシング
○ グループ単位で CPU、ディスク、トラフィックのモニタリング
○ オートスケール、ローリングアップデート、セルフヒーリング
● 種類
○ マネージドインスタンスグループ
■ インスタンステンプレートから作成される同一インスタンスのグループ
■ 通常はマネージドインスタンスグループの利用を推奨
○ 非マネージドインスタンスグループ
■ 異なるインスタンスから構成されるグループ
■ オートスケーリング、ローリングアップデートサポート、インスタンス テンプレートに非対応
Cloud OnAir

32. 仮想マシンのバージョンアップ
Cloud OnAir

33. 仮想マシンのバージョンアップ
〜 デプロイメント戦略 〜
機能追加やセキュリティ対応など、バージョンアップは日々必要。
バージョンアップを安全に行うために、以下のようなプラクティスが用いられる。
v1 v2 v1 v2 A B
example.com example.com example.com
一気に切り替え 最初は少数だけ 並行稼働
ブルーグリーン
デプロイメント
カナリア
リリース
A / B テスト

34. 仮想マシンのバージョンアップ
〜 ローリングアップデート / ローリング再起動 (1) 〜
IaaS でも簡単にローリングアップデート や カナリアリリースを実現

35. ワークフロー
1. カスタムイメージを作る
2. インスタンステンプレートを作る
3. ローリングアップデートを実行する
これだけ！
過去のテンプレートを選択することで、
ロールバックも簡単。
仮想マシンのバージョンアップ
〜 ローリングアップデート / ローリング再起動 (2) 〜
Cloud OnAir

36. サービス特性 / ユースケースによって、実現したいアップデートは異なる。
以下のパラメータにより、様々なパターンに対応可能。
● 最大サージ
○ 更新中に追加する一時インスタンスの最大数
○ 値が大きいほど同時に新しいインスタンスを起動でき、更新が早く
終わる。ただし、コストが上昇。
● オフライン上限
○ 更新中に同時にオフラインにできるインスタンスの最大数
○ 値が大きいほど更新が早く終わる。ただし、インスタンスグループ
の処理能力が一時的に低下。
仮想マシンのバージョンアップ
〜 ローリングアップデート / ローリング再起動 (3) 〜
Cloud OnAir

37. Cloud OnAir
Demo
- 3 scenarios of Rolling Update -
1. カナリアリリース
2. ロールバック
3. ブルーグリーンデプロイメント

38. Container on Compute Engine (GCE)
Google Compute Engine (GCE) - IaaS に直接コンテナをデプロイ
● IaaS に近い感覚で利用できる
● Container Optimized OS によるセキュアなホスト
VM VM
VM
VM
VM
Managed
Instance GroupVM instanceContainerEasy as 1-2-3
1. Instance 作成
2. コンテナイメージを指定
3. ランタイムパラメータを設定
Documentation
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39. Cloud OnAir
起動／シャットダウンスクリプトの活用

40. 起動/シャットダウンスクリプトの活用
〜 概要 〜
● インスタンスの起動時、シャットダウン時に、
スクリプトを実行可能
● ローリング再起動と組み合わせることで、
手軽に全インスタンスに対して処理を実行
（インスタンステンプレートにスクリプト実行を設定）
● ユースケース（起動時）
○ ソフトウェアのインストール、更新の実行、
サービスの有効化
○ 設定ファイルなどの取得、更新
● ユースケース（シャットダウン時）
○ ログの退避
○ データベースなどの graceful shutdown
起動前
起動中
停止
起動 / 再起動
- > startup-script
停止 / 再起動
- > shutdown-script
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41. 起動/シャットダウンスクリプトの活用
〜 使い方 〜
1. Google Cloud Storage にスクリプトを格納
2. インスタンスのメタデータを設定
3. Google Cloud Storage への読み取り権限を付与
これだけ！
Cloud OnAir

42. 起動/シャットダウンスクリプトの活用
〜 バッチ処理に活用しよう 〜
● インスタンスグループと組み合わせることで、バッチ処理を
手軽に実行可能
● 使い方
a. インスタンス数0で、マネージドインスタンス
グループを作成。
起動 / シャットダウンスクリプトを指定。
オートスケールのポリシーをPub/Subに設定。
b. Pub/Subにpublish
→ オートスケール（ 0 -> 1 ）
→ スクリプトが実行される
Managed Instance Group
Batch Server
Compute Engine
Multiple Instances
Batch Topic
Cloud Pub/Sub
Cloud
Storage
Trigger with parameters
Get startup script
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43. Cloud OnAir
メタデータサーバの活用

44. メタデータサーバの活用
〜 メタデータサーバとは？ 〜
● すべてのインスタンスはメタデータをメタデータ サーバーに格納
● インスタンスに関する情報（インスタンスのホスト名、インスタンス ID、
起動スクリプトとシャットダウン スクリプト、カスタム メタデータ、
サービス アカウントの情報など）を取得可能
● 活用例
○ 起動スクリプトでインスタンスの外部 IP のメタデータの Key-Value ペアを
取得して、その IP を使用してデータベースを設定
$ curl "http://metadata.google.internal/computeMetadata/v1/instance/hostname" -H
"Metadata-Flavor: Google"
Cloud OnAir

45. メタデータサーバの活用
〜 更新の待機 〜
● メタデータの変更をトリガーに処理を実行する場合、 ”更新の待機”が利用可能
● “?wait_for_change=true” クエリパラメータを付与することで、待機 HTTP GETリクエストを送付する
ことができる

46. Cloud OnAir
Cloud OnAir
まとめ

47. Google Compute Engine は
コスト・パフォーマンス・運用のしやすさで
クラウドの柔軟性を実感できる
仮想マシン
本日ご紹介した様々な機能、使い方を活用することで
クラウドのメリットを生かしたサービス運用を
実現しましょう！
Cloud OnAir