2021/12/11 「JAWS-UG大分：いよいよ再始動！温泉気分でゆるりと勉強しよう！の会」 で発表した資料です

1. 2021/12/11
JAWS-UG 大分 「いよいよ再始動！温泉気分でゆるりと勉強しよう！の会」
re:Invent 2021 の S3アップデート紹介
＆
Glacier Instant Retrieval 試してみた
青柳 英明

2. 自己紹介
氏名： 青柳 英明
所属： クラスメソッド 福岡オフィス
経歴：
職種： AWSソリューションアーキテクト
・オンプレミスのインフラエンジニア
・2019.4～ クラスメソッド
コアメンバーやってます

3. re:Invent 前後に発表されたS3のアップデート
・S3の「ACL」を無効化できるようになりました
・S3 のオブジェクトレベルのイベントが
EventBridge へ直接送信できるようになりました
・AWS Backup が S3 に対応しました（プレビュー）
・S3 バケットポリシー作成時に IAM Access Analyzer の
セキュリティチェックを受けられるようになりました
・Glacier に新しいクラスが追加されました
・Glacier の「バルク取り出し」料金が無料になりました
・S3 Intelligent-Tier に新しい階層が追加されました

4. Glacier の新しいクラスが追加
S3（常時アクセス用途）
・Standard
・Standard-IA
・One Zone-IA
Glacier（アーカイブ用途）
・Glacier
・Glacier Deep Archive

5. Glacier の新しいクラスが追加
S3（常時アクセス用途）
・Standard
・Standard-IA
・One Zone-IA
Glacier（アーカイブ用途）
・Glacier Instant Retrieval
・Glacier Flexible Retrieval
・Glacier Deep Archive

6. Glacier の新しいクラスが追加
ストレージクラス 可用性 アクセス性
料金
(データ保管)
料金
(取り出し)
常
時
ア
ク
セ
ス
Standard 99.99%
即時
高い
安い
不要
Standard-IA 99.9%
必要
(アクセス時)
One Zone-IA 99.5%
ア
ー
カ
イ
ブ
Glacier Instant Retrieval 99.99%
Glacier Flexible Retrieval 99.99%
復元が必要
(数分 or 数時間) 必要
(復元時)
Glacier Deep Archive 99.99%
復元が必要
(数時間)

7. Glacier の取り出し料金
Glacier Flexible Retrieval (旧：Glacier)
Glacier Deep Archive
取り出し速度 所要時間 取り出し料金
迅速 1～5分 $0.033/GB
標準 3～5時間 $0.011/GB
バルク 5～12時間 $0.0025/GB → 無償
取り出し速度 所要時間 取り出し料金
標準 12時間以内 $0.022/GB
バルク 48時間以内 $0.005/GB

8. S3 Intelligent-Tier に新しい階層が追加
Intelligent-Tier 階層 S3クラス Tier間の移行
Frequent Access Tier S3 Standard 相当 利用状況によって自動で移行
・30日間アクセスが無い
→ Infrequent Access Tier へ
・90日間アクセスが無い
→ Archive Instant Access Tier へ
Infrequent Access Tier S3 Standard-IA 相当
Archive Instant Access Tier Glacier Instant Retrieval 相当
Archive Access Tier Glacier Flexible Retrieval 相当 オプション：
指定した日数経過後に移行
(各Tierで移行有無・日数を指定可)
Deep Archive Access Tier Glacier Deep Archive 相当

9. やってみた
AWS Blog に「Glacier Instant Retrieval」の利用例が
紹介されていたので、やってみました
https://aws.amazon.com/blogs/media/how-amazon-s3-glacier-instant-retrieval-can-simplify-your-content-library-supply-chain/

10. やってみた
「Step Functions」と「MediaConvert」を使った
動画ファイルの自動変換とアーカイブ処理
※ 図は AWS Blog から引用しました

11. やってみた
「Step Functions」と「MediaConvert」を使った
動画ファイルの自動変換とアーカイブ処理
※ 図は AWS Blog から引用しました 今までは「Glacier」または「Glacier Deep Archive」だったが、
「Glacier Instant Retrieval」という選択肢が増えた！

12. やってみた
Step Functions
あんまり使ったことないけど
MediaConvert
全然使ったことないけど
まあ、なんとかなるやろ

13. Step Functions 実行のトリガー
S3バケットにファイルが置かれたことを契機として
Step Functions を実行する
S3 Bucket
イベント
(Object Created)
EventBridge
ターゲット
Step Functions

14. Step Functions 実行のトリガー
re:Invent のアップデート：
・S3 のオブジェクトレベルのイベントが
EventBridge へ直接送信できるようになりました
このアップデートのおかげで、連係がシンプルになりました
以前は・・・
・S3標準のイベント通知機能 → Step Functions は未対応
・CloudTrail を使ったイベント通知

15. MediaConvert による動画変換
MediaConvert の動画変換「ジョブ」を実行する Lambda関数を作成
Step Functions から Lambda を呼び出す
Step Functions
呼び出し
Lambda
SDKから
実行
Media Convert
出力先
S3 Bucket

16. MediaConvert による動画変換
MediaConvert で「ジョブテンプレート」を作成
・変換パラメーターなどを設定
・「入力元ファイル」「出力先」は空欄
Lambda関数の処理
・EventBridge → Step Functions 経由で受け取った
イベントデータから、ファイル名などの情報を取り出す
・ジョブテンプレートから「ジョブ」を作成、実行
(この時に「入力元ファイル」等のパラメーターを与える)

17. 変換前の動画ファイルをアーカイブへ移動
Step Functions
②
DeleteObject 変換前の動画ファイル投入先
S3 Bucket (Standard)
①
CopyObject
Glacier (Instant Retrieval)
変換前ファイルのアーカイブ

18. 変換前の動画ファイルをアーカイブへ移動
Step Functions の AWS SDK 統合
Step Functions から
AWS の様々なリソースを直接操作できるようになっています！
以前は・・・
Lambda と SDK を使って
リソース操作を行っていました
MediaConvert は非対応のため
今回 Lambda を使いました

19. デモ
実際に動かしたデモ
やってみます！

20. やってみて
・S3 の新機能を試してみた、と思ったら、、、
大部分の時間を Step Functions に費やしていました
・今回は大まかな処理方法のみ説明しましたが、
実際は、いろいろやることがありました
・IAMロールの権限設定
・Step Functions や Lambda のエラー処理
・手順を整理して、弊社ブログに掲載したいと思います！