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これまでのあらすじ
∼世界初の運用型モバイルARシューティングバトルを作るまでの試行錯誤∼
1
#CEDEC2021
自己紹介
斉藤 翔太 (さいとう しょうた)
COO / Producer / Director / Backoffice
元IBM戦略コンサルタント
Graffity入社後はマーケ・営業・総務・
プロダクトマネジメントなど、なんでも屋として活動
現在Graffityで開発・運用中のタイトル
「Leap Trigger」のプロデューサーとしてプロジェクト
全体を統括している
2
AUGMENT
DAILY LIFE
VISION
拡張体験をグローバルに提供し、
人と人のつながりを豊かすることを目指しています。
ARで、
リアルを遊べ。
MISSION
AR×エンターテイメントにフォーカス。
人と人のつながりを豊かにするARエンタメを提供します。
3
AR体験が当たり前に普及してて、
みんながそれで楽しんでる世の中を作りたい!
4
要するに
創業当初は、AR × コミュニケーションの
領域にフォーカスしていた
5
Graffityの紹介
これまでにリリースしてきたAR × コミュニケーション領域のアプリ
Graffityの紹介
Graffity
Graffity Video Chat
Magically
Pemoji
AR空間に落書きして、動画をシェアできるSNS
ビデオチャットをしながら、お互いの空間に落書きが
できるアプリ
Snap ChatのMyMojiを空間に自由に配置して、
動画・写真が撮影できるアプリ
ARフィルターを使った写真・動画を撮影できるアプリ
6
みんなでワイワイ盛り上がれるゲームを
コンセプトにペチャバトを開発
Graffityの紹介
累計20万DLを突破!
7
ペチャバトのリリースを機に、モバイルAR体験普及のための鍵はAR × ゲームの領域に
あると考え、HoloBreak・Leap Triggerを開発
Graffityの紹介
「動いて遊ぶ楽しさ」を強化したタイトル
モバイル版とアミューズメント施設版の2種類を制作
HoloBreakをベースに、オンライン対戦への対応・
運用型への転換・USでのリリースなど、
多くの挑戦に取り組んだタイトル
8
これまでのあらすじ
9
今日のテーマ
まだ(ほとんど)世にない体験を作る上で、
Graffityが行ってきた試行錯誤の記録の紹介
10
今日のテーマ
1. ARならではの面白さに対する仮説
a. HoloBreak:動く楽しさを設計しつつ、自然に動く範囲を制限する
b. Leap Trigger:オンラインで遊ぶときに「身体性」による面白さを作る
2. 前例のない領域に、どうやって挑戦しているか?
a. 挑戦できるチームになるためにしていること
b. 試行錯誤しながらも、前に進むために気をつけること
CONTENTS
11
1. ARならではの面白さに対する仮説
a. HoloBreak:動く楽しさを設計しつつ、自然に動く範囲を制限する
b. Leap Trigger:オンラインで遊ぶときに「身体性」による面白さを作る
2. 前例のない領域に、どうやって挑戦しているか?
a. 挑戦できるチームになるためにしていること
b. 試行錯誤しながらも、前に進むために気をつけること
CONTENTS
12
ARならではの面白さってなんだろう?
13
ARならではの面白さ
ARならではの面白さ
AR体験の面白さの鍵:身体性
→手先の動きだけでなく、身体全体の動きが入力インターフェースになる
 体験のこと
14
HoloBreakの場合
15
ARならではの面白さ
HoloBreak
16
HoloBreakとは
- 自分のスマートフォンがマトになり、相手と撃ち合うARシューティングバトル
- チーム戦で、お互いのチームにあるタワーを攻略することを目指す
HoloBreakの試行錯誤
ユーザーにとっては新しい体験であるため、
自分から動くという発想に結びつかない
17
- ①シールド・バックアタックを導入
- どのように動けばいいのかユーザーに
理解しやすくする
- ユーザーが積極的に動く動機づけを与える
18
HoloBreakの試行錯誤
- ②攻略対象としてタワーを導入
- タワーを狙うと敵にバックアタックを
取られてしまうジレンマが生まれ、
駆け引きの要素ができた
- タワーを狙わないといけないので、
自然とプレイエリアがタワーの周辺に
限定される
19
HoloBreakの試行錯誤
導入実績
モバイル版の体育授業への導入
アミューズメント施設版の
VSパークへの出展
20
Leap Triggerの場合
21
ARならではの面白さ
Leap Trigger
- Leap Triggerとは
- モンスターを召喚し、共闘して闘う
ARシューティングバトル
- オンラインPvPに対応し、リアルタイムで
他のプレイヤーと対戦できる
- 現在はアメリカにてリリースしており、
オープンベータとして日々改善を重ねている
22
←紹介動画はこちら
まずはHoloBreakを
そのままオンラインに移植した
23
Leap Triggerの試行錯誤
・・・あまり面白くない
24
Leap Triggerの試行錯誤
オンライン対応するには、
対面を前提としたシステムは相性が悪いのでは?
25
Leap Triggerの試行錯誤
そもそも、全く異なる楽しさのコンセプトを
作成する必要がありそう
26
Leap Triggerの試行錯誤
遊ぶ場所の広さに左右されない
身体性を生かした楽しさのコンセプトを考えた
27
Leap Triggerの試行錯誤
体を動かして、相手を狙って弾を当てたり、
避けたりする気持ちよさ
≒自分の部屋で遊ぶドッジボール
28
Leap Triggerの試行錯誤
コンセプトを踏まえて、もう一度
HoloBreakの体験を見直してみた
29
Leap Triggerの試行錯誤
コンセプトを踏まえて、もう一度HoloBreakの
体験を見直してみたら、
30
Leap Triggerの試行錯誤
オンラインのときに相性が悪い箇所が見えてきた
オンラインと相性が悪いポイント①:
フィールドを動き回ることが前提のデザイン
31
Leap Triggerの試行錯誤
- ①シールド・バックアタックを導入
- どのように動けばいいのかユーザーに
理解しやすくする
- ユーザーが積極的に動く動機づけを与える
32
HoloBreakの試行錯誤
再掲
33
再掲
HoloBreakの試行錯誤
- ②攻略対象としてタワーを導入
- タワーを狙うと敵にバックアタックを
取られてしまうジレンマが生まれ、
駆け引きの要素ができた
- タワーを狙わないといけないので、
自然とプレイエリアがタワーの周辺に
限定される
VS
動き回れるので有利! 動くスペースがなくて不利!
HoloBreakのシステムは、広く動ける方が一方的に有利な状況を作れてしまうため、
遊ぶ場所によって可動範囲が異なるオンラインには不向きだった
34
Leap Triggerの試行錯誤
オンラインと相性が悪いポイント②:
相手の居場所が分からないから、画面に弾が溢れると
どこから飛んできたのか分からなくなる
35
Leap Triggerの試行錯誤
開発時の悩み
通常攻撃をチャージ式にすることで、
「狙う楽しさ」を実現
攻撃の予告エリアを表示することで、
「避ける楽しさ」を実現
36
その他の試行錯誤
縦持ち vs 横持ち問題
バトルが白熱するほど、
カメラを指で塞いでしまう!
一部のAndroid端末はカメラが
中央についてたりする・・・
37
まとめ
ARゲームならではの面白さに対する仮説
- 「身体性」を最大化するための仕組みを、ユーザーの遊ぶ
場面に応じて設計すること
38
1. ARならではの面白さに対する仮説
a. HoloBreak:動く楽しさを設計しつつ、自然に動く範囲を制限する
b. Leap Trigger:オンラインで遊ぶときに「身体性」による面白さを作る
2. 前例のない領域に、どうやって挑戦しているか?
a. 挑戦できるチームになるためにしていること
b. 試行錯誤しながらも、前に進むために気をつけること
CONTENTS
39
AR体験が当たり前に普及してて、
みんながそれで楽しんでる世の中を作りたい!
40
前例のない領域への挑戦方法
まだ実現してない世の中だから、
誰も正解がわからない
41
前例のない領域への挑戦方法
しかも、チームとして本格的にゲームを作るのも初めて
42
前例のない領域への挑戦方法
必然的にスクラップ&ビルドを繰り返す必要が出てくる
43
前例のない領域への挑戦方法
スクラップ&ビルドを繰り返すと
チームに負荷がかかる
44
前例のない領域への挑戦方法
終わりが見えない・・・
45
- 前に進んでいる感が欠如し、終わりなき戦いに感じやすい
- ベンチャーの機動力を活かすため、開発期間が短くなるので
スケジュールに対するプレッシャーがかかる
前例のない領域への挑戦方法
だからこそ、
試行錯誤に強いチームを作らないといけない!
46
前例のない領域への挑戦方法
1. ARならではの面白さとは?
a. HoloBreak:動く楽しさを設計しつつ、自然に動く範囲を制限する
b. Leap Trigger:オンラインで遊ぶときに「身体性」による面白さを作る
2. 前例のない領域に、どうやって挑戦しているか?
a. 挑戦できるチームになるためにしていること
b. 試行錯誤しながらも、前に進むために気をつけること
CONTENTS
47
挑戦できるチームになるために
徹底的に議論しながら
進める
02
01
挑戦することを称賛する
チーム文化を作る
48
徹底的に議論しながら
進める
02
挑戦することを称賛する
チーム文化を作る
01
49
挑戦できるチームになるために
50
挑戦を称賛する文化
BRAVE DECISION
51
求める行動
求めない行動
- 判断するときは一次情報を収集した上で意思決定すること
- 未知の分野で一次情報がない場合も、勇気を持って決断・挑戦すること
- 優先順位の重み付けを行い、必要なものをブレさせないこと
- チーム全体で失敗を共有し改善へ向かうこと
- 決断をチームで支えること
- 完璧を求めたり、勇気ある決断と無謀な決断を履き違えてしまうこと
- 有言不実行・責任放棄
- 毎四半期に一度、全メンバー参加の「経営合宿」を開催
- Valueに対するメンバーの解釈を
ブレスト形式で洗い出してアップデート
経営合宿について書いた弊社のNote記事です
より詳しく知りたい方はこちら
https://note.com/graffity/n/n00008cfece17
52
挑戦を称賛する文化
挑戦を称賛する文化
360° FEEDBACK
53
- こちらも毎回の経営合宿にて実施している施策
- Valueを体現していた行動をお互いにフィードバックして称賛し合う
- 投票式でMVPを決定し、賞品も毎回用意
徹底的に議論しながら
進める
02
01
挑戦することを称賛する
チーム文化を作る
54
挑戦できるチームになるために
徹底的に議論しながら進める
- 各スプリントで、仕様書ミーティングを実施
- チームメンバー全員参加で実施
- オンラインで仕様書の画面を共有しながら読み進める
- 機能の実装意図や、実装・デザイン・マーケティング観点など、複数の観点で
仕様について議論する
55
- 仕様書MTGの目的
- 何のために、どんな機能を実装するのか、チーム全員で認識を合わせる
- 目的達成のために、本当にこの仕様が最適なのか?全員で議論する
- 実装上の課題や工数感を予め確認し、やりすぎ・盛りすぎな仕様にならないよ
うに調整する
仕様書MTGについて書いた弊社のNote記事です、より詳しく知りたい方はこちら
https://note.com/graffity/n/ne904198433cf
56
徹底的に議論しながら進める
Q: 仕様書ミーティングで
  メンバーから実装を反対されたら
  どうする?
57
徹底的に議論しながら進める
1. 本当にこの仕様が目的を達成できそうなのか?もう一度考えてみる
2. やる場合は、最小限の実装に留めて、検証のスピードを最重視する
3. できたものを実際にユーザー・メンバーに触ってもらう
4. ダメだった時にアイデアに固執せず、すぐに次の改善に活かす
58
徹底的に議論しながら進める
1. 本当にこの仕様が目的を達成できそうなのか?もう一度考えてみる
2. やる場合は、最小限の実装に留めて、検証のスピードを最重視する
3. できたものを実際にユーザー・メンバーに触ってもらう
4. ダメだった時にアイデアに固執せず、すぐに次の改善に活かす
Brave Decisionを忘れず、ときには合意がなくても前に進める
検証の結果を確認して、ダメそうならすぐに次の検証に進む
59
徹底的に議論しながら進める
探索に対する説明責任
60
事例:バーチャル背景実装時の仮説検証
- 仕様書MTGの際のメンバーの反応
- もはやARではないのでは?
- 遠近感が死にそう
- など
探索に対する説明責任
最小の工数で実装してもらい、
ユーザーインタビューを通して検証した
結果、本実装につながった
- 自分が持っていた仮説
- Leap TriggerにおけるAR要素は「身体性」
がメイン
- 現実がバトル空間になる演出はユーザーの
ワクワクに繋がる
61
事例:バーチャル背景実装時の仮説検証
62
挑戦を称賛する文化を作った上で、
みんなで徹底的に議論しながら進める
63
挑戦できるチームになるために
1. ARならではの面白さとは?
a. HoloBreak:動く楽しさを設計しつつ、自然に動く範囲を制限する
b. Leap Trigger:オンラインで遊ぶときに「身体性」による面白さを作る
2. 前例のない領域に、どうやって挑戦しているか?
a. 挑戦できるチームになるためにしていること
b. 試行錯誤しながらも、前に進むために気をつけること
CONTENTS
64
ベンチャー企業には時間制限が存在するため、
時間を浪費することは死に直結する
65
前例のない領域への挑戦方法
行く先もわからず出口を求めて迷路を彷徨うような
仮説検証は避けないといけない
66
仮説検証のアンチパターン
仮説検証のアンチパターン
- 目指す先が毎回変わる
- 単発の失敗を繰り返す
- 結果の是非を感覚的に判断する
67
目指すのは、山頂へのルートを試行錯誤するような
仮説検証
68
仮説検証で目指す姿
- 目指す先が明確
- 失敗が次の検証につながる
- 課題と結果が紐づく
69
仮説検証で目指す姿
仮説検証プロセスで気をつけていること
70
仮説検証で気をつけていること
勝利条件を明確にして、達成できたか計測すること
71
仮説検証で気をつけていること
Graffityの開発フロー
72
仕様作成
ユーザー
インタビュー
実装 振り返り
各スプリントの内訳
仮説検証で気をつけていること
73
仕様作成
ユーザー
インタビュー
実装 振り返り
仕様を作成する前に、
今回のスプリントで達成したい目標(=勝利条件)を明文化する
74
仕様作成
ユーザー
インタビュー
実装 振り返り
実装するのは、
目標を達成するために必要な最低限の仕様に留めること
仮説検証で気をつけていること
75
仕様作成
ユーザー
インタビュー
実装 振り返り
インタビュー終了時に達成していたい状態(=答えるべき問い)
を事前に定義して、振り返りやすくする
自分たちが想定していないことへの気づきを得ることも重要であるため、
「興味深い行動・答えるべき問い以外の観点での気づき」もまとめる
仮説検証で気をつけていること
76
仕様作成
ユーザー
インタビュー
実装 振り返り
目標を達成できていたか?次にするべき検証は何か?
を明確にすること
仮説検証で気をつけていること
仮説検証の事例
通常攻撃が連打式→チャージ式になるまでの検証
77
78
仕様作成
ユーザー
インタビュー
実装 振り返り
- これまでの検証で判明した課題:
フィールドに存在する弾が多過ぎて、プレイヤーが被弾を認知できない
仮説検証の事例
79
仕様作成
ユーザー
インタビュー
実装 振り返り
- これまでの検証で判明した課題:
フィールドに存在する弾が多過ぎて、プレイヤーが被弾を認知できない
- 今回のスプリントでの目標:
プレイヤーが「狙う」「避ける」ことに注力できるゲームシステムを探索する
仮説検証の事例
80
仕様作成
ユーザー
インタビュー
実装 振り返り
- これまでの検証で判明した課題:
フィールドに存在する弾が多過ぎて、プレイヤーが被弾を認知できない
- 今回のスプリントでの目標:
プレイヤーが「狙う」「避ける」ことに注力できるゲームシステムを探索する
1. 通常攻撃をチャージ式に変更する
2. プレイヤーの攻撃手段を必殺技に限定する
3. 必殺技が打てる状態になったときに知覚できるようにする
仮説検証の事例
81
1. 通常攻撃をチャージ式に変更する
→ 実装に工数がかかるため、初回に検証するには不向き
2. プレイヤーの攻撃手段を必殺技に限定する
→既存システムのパラメーター調整で実現できる
3. 必殺技が打てる状態になったときに知覚できるようにする
→実装にかかる工数が少ない
仕様作成
ユーザー
インタビュー
実装 振り返り
2. 3. の仕様を実装して、ミニマムで検証を行った
仮説検証の事例
82
仕様作成
ユーザー
インタビュー
実装 振り返り
- 答えるべき問い:
ユーザーの攻撃頻度を落とすことで、ユーザーがバトル中に「相手を狙う行動」
「相手の攻撃を意識的に避ける行動」を行なっていたか?
仮説検証の事例
83
仕様作成
ユーザー
インタビュー
実装 振り返り
- 答えるべき問い:
ユーザーの攻撃頻度を落とすことで、ユーザーがバトル中に「相手を狙う行動」
「相手の攻撃を意識的に避ける行動」を行なっていたか?
- インタビュー結果・答えるべき問いへの回答
- 狙う楽しさは生まれているが、避ける楽しさまでは到達していない
- 相手プレイヤーの攻撃準備の状態を認知することはできていない
仮説検証の事例
84
- 今回のスプリントでの目標:
プレイヤーが「狙う」「避ける」ことに注力できるゲームシステムを探索する
仕様作成
ユーザー
インタビュー
実装 振り返り
仮説検証の事例
85
- 今回のスプリントでの目標:
プレイヤーが「狙う」「避ける」ことに注力できるゲームシステムを探索する
- 結果振り返り
- 通常攻撃の頻度を下げることで、「狙う楽しさ」を作ることはできそう
- ただし、コンセプトのもう一つである「避ける楽しさ」はまだ作ることができて
いない
仕様作成
ユーザー
インタビュー
実装 振り返り
仮説検証の事例
86
- 今回のスプリントでの目標:
プレイヤーが「狙う」「避ける」ことに注力できるゲームシステムを探索する
- 結果振り返り
- 通常攻撃の頻度を下げることで、「狙う楽しさ」を作ることはできそう
- ただし、コンセプトのもう一つである「避ける楽しさ」はまだ作ることができて
いない
仕様作成
ユーザー
インタビュー
実装 振り返り
次回スプリントでは、チャージ式攻撃を本格的に実装しつつ、
「避ける楽しさ」を作る方法について新たに探索を行う
仮説検証の事例
開発時の悩み
通常攻撃をチャージ式にすることで、
「狙う楽しさ」を実現
攻撃の予告エリアを表示することで、
「避ける楽しさ」を実現
87
検証結果が、次の検証に繋がり、
少しずつでも前に進むように設計すること
88
仮説検証で気をつけていること
まとめ
ARならではの面白さとは?
- 「身体性」を最大化するための仕組みを、ユーザーの遊ぶ
場面に応じて設計すること
前例のない領域に、どうやって挑戦しているか?
- 挑戦することを称賛するチーム文化を作ること
- 徹底的に議論しながら進める仕組みを作ること
- 検証結果が積み重なるようにスプリントを設計すること
89

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