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外国語学習者の語彙学習上の課題とその要因―多岐選択肢型語彙テスティングにおける誤り分析を通して―

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外国語学習者の語彙学習上の課題とその要因―多岐選択肢型語彙テスティングにおける誤り分析を通して―

語彙の習得は全ての学習者にとって重要であり、一方で一つの関門となり得る。本研究は、学習者が心内辞書の情報を取り出す際に生じる誤りが、どのような要因によって引き起こされることが多いのかを検証・考察することを目的としている。日本人英語学習者198名を対象に、多岐選択肢型語彙テストを複数回実施しデータを収集した。選択肢には、形態的・音韻的類似性を持つ語彙、意味的類似性を持つ語彙、統語的類似性を持つ語彙、相互に関連が薄い語彙などがランダムに含まれ、それらが錯乱肢として使用された。誤答率が比較的高かった設問について、各選択肢が持つ語彙的特徴をもとに分析した結果、学習者は、語彙スキーマの知識を必要とする設問(動詞の峻別、コロケーション、定型表現、句動詞など)の理解に課題がある傾向がみられた。結果とその要因を踏まえ、今後の語彙指導のあり方についての一考察を提案する。

語彙の習得は全ての学習者にとって重要であり、一方で一つの関門となり得る。本研究は、学習者が心内辞書の情報を取り出す際に生じる誤りが、どのような要因によって引き起こされることが多いのかを検証・考察することを目的としている。日本人英語学習者198名を対象に、多岐選択肢型語彙テストを複数回実施しデータを収集した。選択肢には、形態的・音韻的類似性を持つ語彙、意味的類似性を持つ語彙、統語的類似性を持つ語彙、相互に関連が薄い語彙などがランダムに含まれ、それらが錯乱肢として使用された。誤答率が比較的高かった設問について、各選択肢が持つ語彙的特徴をもとに分析した結果、学習者は、語彙スキーマの知識を必要とする設問(動詞の峻別、コロケーション、定型表現、句動詞など)の理解に課題がある傾向がみられた。結果とその要因を踏まえ、今後の語彙指導のあり方についての一考察を提案する。

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外国語学習者の語彙学習上の課題とその要因―多岐選択肢型語彙テスティングにおける誤り分析を通して―

  1. 1. 外国語学習者の語彙学習上の課題とその要因 ―多岐選択肢型語彙テスティングにおける誤り分析を通して― キーワード:語彙,誤り分析,語彙スキーマ 神奈川県立横浜平沼高等学校 二川敬伍
  2. 2. 発表の流れ 1.研究の背景と目的 2.研究の方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.主要参考文献
  3. 3. 1.1 研究の動機 ○語彙指導の際に、類義語や反意語を提示した場合と、一語一義の語彙リス トを与えた場合とで、語彙理解にそこまで大きな違いが生じているのか? (一般に好ましいとされる語彙教授法は本当に効果的なのだろうか) 〇パフォーマンス課題や成果物、試験等において、予想だにしない語句の 使い方を見ることがあるのは何故なのか?(「生徒の勉強不足」で片づけ ていいものか?) 〇「英語の語彙をよく覚えている」生徒と、そうでない生徒は、語彙理解 において、どういう点で違いがあるのだろうか? 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  4. 4. 1.2 先行研究① (門田,2003) ・メンタルレキシコン(心内辞書)には、語の形 態・音韻・意味・統語などの情報が蓄えられており、 個々の語の意味や音韻等の情報はそれぞれ関連のあ るネットワーク上に配置されている。 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  5. 5. 1.2 先行研究② (Kasahara,2010) ・語彙学習において、意味的な関連性のある単語と ともに新出語を学ぶと、意味を保持しやすくなり、 また習得が容易になる。 例:既知語:school 新出語:janitor 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  6. 6. 1.2 先行研究③ (佐藤,2012) ・パラグマティックな関連性のある単語とともに新 出語を学ぶと、習得が容易になる。 例: 新出語 手がかり語 arm 体 chair 家具 village ふるさと 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  7. 7. 1.2 先行研究④ (今井,1993) ・(ネイティブスピーカーが持つ多義語の)意味クラ スターは、一見相互関連性なく存在しているようだが、 メタファーによって繋がれた、ひとつの構造化された まとまったカテゴリーを形成している。(P.2) ・(外国語学習者の多義語の意味表象は)様々な用例 が構造化されたカテゴリーとしてではなく、点として のみ表象されている(p.9) 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  8. 8. 1.2 先行研究④ (今井,1993) ・(外国語の語彙の意味が母国語の対応する語の意味と完全 に一対一対応するという)信念と、言葉の意味は辞書の定義 に等しいものであるという信念とがあいまって、カテゴリー として言葉の意味を理解することを妨げる。(p.9) ・外国語学習者が無意識に母国語に基づいて誤ったワードス キーマを適用することを避けるためには教授者が母国語と外 国語の語彙の全体構造の違いをはっきりと指摘することが重 要である。(p.10) 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  9. 9. 1.2 先行研究⑤ (今井,2020) ・一つの単語の意味を深く知るためには、その単語をとり まく語彙のネットワークを知っている必要がある。 (p.51) ・(誰もが)暗黙の知識を無意識に適用しているので、外 国語理解やアウトプットにも母語スキーマを知らず知らず に当てはめてしまう(p.67) 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  10. 10. Kasahara(2010),佐藤(2012)など 関連語(類義語)と共に学ぶ のが効果的である。 今井(1993;2022) メタファーによる構造化、語 彙スキーマの構築までが必要 不可欠である。 ?← 教員としての個人的な所感 →? ?← 心内辞書の構築 →? 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  11. 11. 1.3 研究課題 RQ1:類義語等の意味的な関連性がある単語は学 習者の語彙習得を助けるか。 RQ2:学習者の単語認知上の誤りは、どのような 要因によって生じることが多いか。 →多岐選択肢型語彙テストの誤答分析を行い、検証 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  12. 12. 2.1 対象者 ■ 日本人英語学習者(高校1年生)198名(約40人×5クラス) ■ 県内では比較的上位の公立進学校に在籍 ■ (参考)使用教科書:CROWN English Communication Ⅰ 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  13. 13. 2.2 データの収集方法 ■ データ収集方法:多岐選択肢型語彙テスト ※主には準拠のテストメーカーを利用して作成 ■ 回答形式:マーク式 ■ 問題数:1回につき50題 ■ 出題形式: ・日本語の訳文と,英語の短文が与えられる。 ・英文中の空所に入る英単語(熟語)を選択する。 ・各設問につき4つの選択肢 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  14. 14. 2.3 分析方法 ■ 各設問の錯乱肢: ・形態的・音韻的に類似するもの(e.g. close / clothe / cloth / clowds ) ・意味的に類似するもの(e,g, space/ area / place / room) ・統語的類似特性を持つもの (e.g. allow / force / enable / encourage) ・相互に関連が薄いもの などがランダムに含まれる ※上記の複数の要素を兼ねる選択肢もあり(e.g. lie / lay など) ■ 各設問において,選択肢ごとの回答率を算出 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  15. 15. 2.3 分析方法 ■ 誤答率の高かった設問100題について、設問の特徴(問われている知識)を分 析 ・動詞、名詞、形容詞、副詞の意味範囲に関する知識 ・コロケーションに関する知識 ・句動詞等の定型表現に関する知識 ・句動詞に関する知識 ・多義語の理解に関する知識 ・同音異義語に関する知識 など ■ どのような要因によって生徒の誤答が誘発されているのかを考察 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  16. 16. 3.1 全体の概観 ・正答率の最高値:100.0% ・誤答率の最高値:87.2% 1回目 2回目 M 88.313 82.363 SD 12.191 11.138 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  17. 17. 3.2 設問分析 誤答率(%) 問われた知識 1 87.2 句動詞 2 79.5 意味範囲・名詞 3 79.5 句動詞 4 77.5 意味範囲・動詞 5 75.6 意味範囲・名詞 6 75.6 コロケーション・定型表現 7 73.2 コロケーション・定型表現 8 73.2 コロケーション・定型表現 9 72.5 意味範囲・動詞 10 69.2 語法 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  18. 18. 3.2 設問分析 誤答率上位の設問で問われた知識 動詞(意味範囲の峻別) 34% コロケーション・定型表現 24% 句動詞 12% 名詞(意味範囲の峻別) 9% 形容詞(意味範囲の峻別) 6% その他 12% 語彙スキーマの知 識を必要とする! ※今井(1993) の論 を支持 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  19. 19. 4.考察と分析 使用していた単語帳 Data Base 4500 5th Edition (桐原書店) 【特長】 多義語や類義語を効率よく学習させるため、 機能や意味でカテゴリー分けされている。 →誤答率の高かった100題のうち、意味範囲の 峻別に関する設問をいくつか分析してみる。 LCD: LONGMAN Collocations Dictionary and Thesaurus LDCE: LONGMAN Dictionary of Contemporary English 5th Edition ODE: Oxford Dictionary of English Second Edition Revised OALD: Oxford Advanced Lerner’s Dictionary 8th edition 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  20. 20. 4.考察と分析 問題A(誤答率 77.5%) 私はアンジーに大阪行きの切符を渡した。 I ( ) a ticket to Osaka to Angie. ①passed ②showed ③gave ④lent 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  21. 21. 4.考察と分析 問題A(誤答率 77.5%) 私はアンジーに大阪行きの切符を渡した。 I ( ) a ticket to Osaka to Angie. ①passed ②showed ③gave ④lent SVOOの文型で用いられる動詞【give型】 (p.22) ・give (動) を与える,を渡す ・lend(動) を貸す ・show(動) ①を見せる;を示す ②を教える ③姿を現す ・pass(動) ①を手渡す ②を通り過ぎる ⇒ giveとpassの語彙スキーマの違いの知識が必要!? give: to let someone have something (LCD pp.562-564); freely transfer the possession of something to someone (ODE) ★所有権の移動 pass:to move something so that someone can have it. (LCD pp.562-564); move or cause to move in a specific direction(ODE) ★(一時的な)場所の移動 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  22. 22. 4.考察と分析 問題B(誤答率 53.7%) 私のガレージには車2台分のあきがある。 My garage has ( ) for two cars. ①area ②place ③space ④room 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  23. 23. 4.考察と分析 問題B(誤答率 53.7%) 私のガレージには車2台分のあきがある。 My garage has ( ) for two cars. ①area ②place ③space ④room ・ area(名) ①(ある特定の)地域,区域 ②(活動の)範囲(p.18) ・ place(名) ①地位,身分 ②場所,位置(p.56) ・ space(名) ①宇宙 ②空間;余地 (p.46) ・ room(名)①場所,あき ②余地,機会 ③部屋,室(p.58) ・area: a part of a room, building or particular space that is used for a special purpose; the hotel reception area(OALD p.76) ・place: (especially in compounds or phrases) a building or an area of land used for a particular purpose: a meeting place. (OALD p.1294) ・space: an amount of an area or of a place that is empty or that is available space. (OALD p.1653) ・room: space somewhere for a particular thing, person, or activity(LDCE); empty space that can be used for a particular purpose. (OALD p.1490) 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  24. 24. 4.考察と分析 問題C(誤答率 75.6%) 私たちは,6月には珍しい乾燥した時期を過ごしている。 We've been having a dry ( ), which is unusual for June. ①season ②spell ③period ④time 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  25. 25. 4.考察と分析 問題C(誤答率 75.6%) 私たちは,6月には珍しい乾燥した時期を過ごしている。 We've been having a dry ( ), which is unusual for June. ①season ②spell ③period ④time ・period (名) ①期間 ②時代 ③授業時間 ④終止符 (p.106) ・spell(名)①期間 ②呪文 (p.58) ※season, timeは単語帳見出し語の記載なし ・season: a period of time in a year during which a particular activity takes place, or during which something usually happens(LCD p.1100) ・spell: a period of time when something happens.(LCD p.1184) ・period: a particular length of time with a beginning and an end. (LCD p.893) ・time: a particular period in history, or in someone’s life (LCD p.1306) 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  26. 26. 5.1 RQに対する結論 RQ1:類義語等の意味的な関連性がある単語は学習者の語彙習得を助けるか。 RQ2:学習者の単語認知上の誤りは、どのような要因によって生じることが多いか。 A:類義語等,意味的な関連性がある単語とともに学習した場 合,学習者の語彙習得の一助となる場合もあるが,語彙ス キーマへの理解が曖昧なまま学習を進めると,反対に,致命 的な語彙認識上の意味の混同を引き起こすことがある。 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  27. 27. 5.2 本研究の課題 ・語彙の指導方法が、語彙スキーマや心内辞書の形 成に与える影響までは検証できていない。 (実際の語彙指導の結果を比較検討したわけではない。) ・問題形式による影響が排除できていない。 (統語的な知識が必要な設問、母語干渉が引き起こされやすい設問な どが混在していた。) 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  28. 28. 5.2 本研究の課題 ・各設問で問われている知識や錯乱肢の検討が十分 にできていない。 (それぞれの出題数を均していない。) ・定量的な分析に留まっている。 (定性的(質的)な分析を行った訳ではないので、結論はあくまでも 一考察,一推察に過ぎない。) 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  29. 29. 5.3 今後の展望 ・実験デザイン(含 設問の精選,錯乱肢の検討等) ・質的データの収集と分析 ・実際の語彙指導の効果の検証 ・具体的な指導方法(教育的示唆)の提示 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献
  30. 30. 6.主要参考文献 ■ Kasahara, K. (2010). Are two words better than one for intentional vocabulary learning?. ARELE: Annual Review of English Language Education in Japan, 21, 91-100. ■ 今井むつみ. (1993). 「外国語学習者の語彙学習における問題点 言葉の意味表象の見地から」教育心理学研究, 41(3), 243-253. ■ 今井むつみ (2020). 『英語独習法』岩波書店. ■ 今井むつみ. (2021).「認知科学からみた合理的な英語学習と英語教育」第46回全国英語教育学会発表予稿集,71- 72. ■ 門田修平. (編著). (2003).『英語のメンタルレキシコン 語彙の獲得・処理・学習』松柏社. ■ 後藤由佳 (2014). 「英語語彙の意味範囲に関する不十分な理解とその修正」教育心理学研究, 62, 1-12. ■ 佐藤彩香 (2014). 「母語の語彙ネットワークが日本人 EFL 初学者の語彙習得に与える影響」小学校英語教育学 会誌, 14(01), 100-114. ■ 萩野治雄(監)(2001). 『データベース4500 完成英単語・熟語[5th Edition]』桐原書店 1.研究の背景と 目的 2.研究の 方法 3.結果 4.考察と分析 5.結論 6.参考文献

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