集団スポーツの選手軌道予測(2)3. どのように軌道予測するか?
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集団スポーツ(バスケ・サッカー)への適用例
• RNN [Zheng+16, Le+17, Ivanovic+18]
• Graph NN [Kipf+18, Yeh+19, Monti+20, Graber+20]
• GAN [Chen+18, Hsieh+19]
• その他深層生成モデル[Zhan+19, Qi+20, Li+20,
Fujii+20] 等
運動方程式を用いて予測も可能だが [Yokoyama+18; Alguacil+20]、
長期予測には、ニューラルネットワーク(NN)に基づく方法が現在は優位
𝑠𝑡
𝑎 𝑡
ℎ 𝑡
例: 回帰型NN (RNN)
… …
現在の
状態
隠れ状態
次の
行動
これら先行研究の手法は、予測誤差を最小にするようにモデルを学習・評価
→集団スポーツにはその他にも、戦術・認知・力学などの観点から評価が必要
前回: 戦術的指標を入力して評価 [寺西+20]
今回: 観測・力学制約をモデル化・評価 [Fujii+20]
5. モデルの詳細と実験結果の前に
データセット:
• サッカー: ヨーロッパリーグ45試合、10 Hz
• https://www.statsperform.com/に連絡を取って入手
• バスケ: NBA100試合、25 Hz (→10 Hzにダウンサンプリング)
• https://github.com/rajshah4/BasketballDataから
誰をどこまで予測?
• 守備チーム全員(10人/5人)を予測
• 2秒間の軌道を使って6秒間の軌道を予測
何から何を予測?
• 入力: 全選手の位置・速度・加速度など
• 出力: 各選手の速度と加速度など(検証は[Fujii+20])
※各選手に1つのモデル(例:RNN)を割当てる
9. 実験結果① 部分観測の可視化とシミュレーション
観測の係数(平均の観測数) :
– バスケ: 各守備選手 4.42±0.31 (max.: 11)
– サッカー: 各守備選手 8.04±1.54 (max.: 23)
典型例と反事実的な予測:
守備 #1 は攻撃 #1とその他
の間でバランスを取る
守備 #1が攻撃 #1だけを見
たら近づいた(初心者的)
観測が1つの反事実予測
D1 D2 D3 D4 D5 A1 A2 A3 A4 A5 Ball
1
0
D1
提案モデルの予測(6 s)実際のデータ
(観測に正解データ無) D1 D2 D3 D4 D5 A1 A2 A3 A4 A5 Ball
1
0
D1