1. エクストリーム・エンジニアへの道
（Ruby編）第２回 初級
テクノロジックアート
長瀬 嘉秀

2. ■オブジェクト指向
■クラス
■継承
■モジュール
内容

3. •オブジェクト指向とは
オブジェクト指向

4. 4
身近な例
•同じ「乗用車」でも、別々の「モノ」とし
て存在する。
これをオブジェクトと呼ぶ。
鈴木さんの車 佐藤さんの車
乗用車

5. 5
グループ分け
•オブジェクトは特徴によってグループ分け
できる
トラックA トラックB
佐藤さんの乗用車鈴木さんの乗用車
乗用車のグループ
トラックのグループ

6. 6
グループの特徴
•グループにはそれぞれ特徴がある
乗用車 → 人を乗せるための自動車
トラック → 荷物を載せるための自動
車

7. 7
グループの階層化
•乗用車、トラックともに自動車である。
・・・ どちらも自動車の特徴を持つ。
自動車
乗用車 トラック

8. 8
クラスとは
•クラスとは
同じ特徴を持つオブジェクトのグループ
オブジェクトのテンプレート(型)
佐藤さんの乗用車
(オブジェクト)
乗用車
(クラス)

9. 9
クラスの例
•クラスは共通する特徴を持っているグルー
プ
鈴木さんの乗用車
(オブジェクト)
佐藤さんの乗用車
(オブジェクト)
乗用車クラス

10. 10
例：乗用車クラス
•乗用車の特徴
–四輪車
–人を乗せられる
–燃料で動く
–車体の色
–前へ進む
–・・・

11. 11
クラスの構成要素
属性 ・・・ クラス(オブジェクト)が持つ
値（変数）
振る舞い ・・・ クラス(オブジェクト)の動作（
メソッド）
クラスは以下の性質を持つ

12. 12
クラスの属性
•排気量
•重量
•色
•搭乗人数
•ドア数
•・・・
乗用車クラス
例：乗用車クラスが持つ属性

13. 13
クラスの振る舞い
•例：乗用車クラスが持つ振る舞い(メソッド)
前に進む
後ろに戻る
止まる
右へ曲がる
左へ曲がる
・・・
乗用車クラス

14. 14
クラスの属性と振る舞い
乗用車
排気量
重量
…
前に進む
後ろに戻る
…
クラス名
乗用車
属性
振る舞い
•UMLによるクラス構造の記述

15. 15
プログラム上のクラスの定義
class Car
def initialize
# 排気量
@engineDisplacement
# 重量
@weight
end
def runForward ()
・・・・
end
end
クラス名
属性
振る舞い
属性の名前
振る舞いの名前
乗用車クラスの場合（Ruby言語）

16. シンプルなコード
class Ningen
def initialize(name, shincho)
@name = name
@shincho = shincho
end
def taberu
puts "食べています。"
end
def neru
puts "寝ています。"
end
end
ningen.rb

17. •コードを書いて、動かしてみましょ
う！！
シンプルなコード 動作
require_relative './ningen'
ningen = Ningen.new("小林", 178)
ningen.taberu
ningen.neru
manager.rb

18. シンプルなコード 実行
% ruby manager.rb
食べてます。
寝ています。

19. •部長、担当、主任
例題

20. •コードを書いて、動かしてみましょう。
例題 コード
class Shain
def standup
puts "社員はとりあえず起立する"
end
end
shain.rb

21. 例題 コード（担当）
class Tanto < Shain
def standup
puts "担当は慌てて起立しました"
end
end
tanto.rb

22. 例題 実行
require_relative 'shain'
require_relative 'tanto'
shain = Tanto.new
shain.standup
shacho.rb
% ruby shacho.rb

23. •主任、部長のコードを作成しましょ
う！！
•次のメッセージを表示します
例題 主任、部長
主任が素早く立ちました
部長がだるそうに立ちました

24. 「ついたての向こうにいる君、とりあえ
ず基本給を教えてあげるから、そこから
計算して君の給料を答えなさい」
演習 給料はいくら？
給料計算ルール
担当：基本給が給料と同じ
主任：基本給＊２＋１が給料
部長：基本給＊３が給料

25. 演習 実行結果
% ruby shacho.rb
担当は慌てて起立しました
私の給料は100円です。
主任が素早く立ちました。
私の給料は201円です。
部長はだるそうに立ち上がりました
私の給料は300円です。

26. 演習 メインルーチン
shacho.rb
require_relative 'shain'
require_relative 'shunin'
require_relative 'bucho'
require_relative 'Tanto'
shain = Tanto.new
shain.standup
puts "私の給料は#{ shain.calculate_salary(100)}円です。
"
shain = Shunin.new
shain.standup
puts "私の給料は#{ shain.calculate_salary(100)}円です。"
shain = Bucho.new
shain.standup

27. 演習 クラス図

28. •Rspec
•Rubyのテスト環境
テストの作成

29. 演習 テスト
# -*- coding: utf-8 -*-
require 'rspec'
require_relative 'Tanto'
describe Tanto do
let(:tanto) { Tanto.new }
it '担当は給料は基本給と一緒。基本給が100な
ら給料も100' do
expect(tanto.calculate_salary(100)).to eq 100
end
end
tanto_spec.rb

30. 演習 テスト実行
% rspec tanto_spec.rb
% rspec --format=d tanto_spec.rb
担当の給料は基本給と一緒。基本給が100なら給料も
100

31. •社長にメッセージを返す
改善案

32. •部長、主任を書いて、実行しましょ
う！！
演習 部長、主任実行
Bucho
部長の給料は基本給の3倍なので、基本給が100なら給料は300
Tanto
担当の給料は基本給と一緒。基本給が100なら給料も100'
Shunin
主任の給料は基本給の2倍+1、基本給が100なら給料は201

33. •現状の流れ
改善

34. •取締役を作成
改善案 取締役
it '取締役はふんぞり返って立ち上がる' do
expect(torishimariyaku.standup).to eq 'ふん
ぞり返って立ち上がりました。'
end
torishimariyaku_spec.rb

35. •実行する
•ただし、エラー
改善案 実行
% rspec torishimariyaku_spec.rb

36. •エラーを修正して、正しく実装
改善案 正しく実装
def standup
'ふんぞり返って立ち上がりました。
'
end
torishimariyaku.rb

37. 改善案 実行（正しく）
% rspec torishimariyaku_spec.rb
Torishimariyaku
取締役の給料は基本給の4倍+2、基本給が100な
ら給料は402
取締役はふんぞり返って立ち上がる

38. •社員、部長などを修正
改善案 社長を修正
puts shain.standup

39. •関数の塊
•変数も含まれる
•共通機能のような関数
•クラスに取り込んで使うことができ、
mix-in
•Java言語のインターフェースに相当
モジュール

40. モジュールの例
module Salary
def calculate_salary
kihon + teate
end
def kihon
@kihonkyu
end
def teate
0
end
end

41. モジュールの組み込み
class Shain
include Salary
def initialize(kihonkyu)
@kihonkyu = kihonkyu
end
end

42. •部長クラスを作ってください
•基本は基本給×3、手当は1
モジュール 担当、部長
class Tantou < Shain
end