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顧客、会社、チームをHappyにするプロダクトマネジメント
~観点・プロセス・レバレッジ~
Nov 7, 2018
Tetsuro Yamashita
Customer Strategy Supervisory Dept.
Rakuten, Inc.
2
自己紹介
楽天株式会社
顧客戦略統括部
ヴァイスシニアマネージャー
山下 徹朗
ベンチャー企業でのWebマスターを経て2009年楽天入社。
サイトのリニューアルやアプリ新規開発などに従事。
現在は顧客戦略のエクスペリエンスチームのマネージメントを担当。
お酒とキャンプが好き
楽天での歴史
3
顧客戦略統括部
・・・・・
Group Headquarter (Corporate)
• 楽天エコシステム戦略立案、推進
• 横断系プロダクト、マーケティング施策(ポイント、会員系、サービス結合)
4
プロダクトのよくある失敗例
カンファレンスのテーマは「愛されるプロダクト」ですが、「偏った愛」によるこ
んな失敗ありませんか?
The ムリゲー
儲からないプロダクト
目的やKPIばらばら
UX
Tech
実現できない要求
The 誰トク
UX Business
Tech
The 自己満
Tech UX
Business
business
5
よくお見掛けする偏った愛の産物(愛がない??)
顧客が望んだもの
顧客が要求した
要件
プロジェクト
リーダーの理解
アナリストのデ
ザイン
プログラマの
コード
テスターが検証
するもの
営業の表現、
約束
プロジェクトの
書類
実装された運用 顧客への請求金
額
得られた
サポート
マーケティングか
らのアドバイス
顧客が必要だっ
たもの
6
何のため / 誰のためにプロダクトを
生み出し、成長させるのか?
7
何のためにプロダクトを生み出し、成長させるのか?
顧客、会社、チームをHappyにするため。
会社
Happy !
顧客
Happy !
チーム
Happy !
プロダクト
8
事例:楽天PointClub
9
楽天PointClubとは
楽天の中心的サービスとして大きく成長中
楽天PointClub売上貢献
YoY +110%
年間利用者数
数千万人
4.0
App
Review Score
android iOS
4.5
App Store Category
Ranking Highest
1位
Android iOS
2位
(2017/10-2018/9)
(2018/9)
団結力(?)のある
チームメンバー
10
顧客、会社、チームをHappyにする成長が
なぜできるのか
11
2つの成功要因
プロダクトマネージャーがプロダクトに強い生命力を吹き込む
1.成功へ導く観点とプロセス 2.強みを最大限活用
12
2つの成功要因
プロダクトマネージャーがプロダクトに強い生命力を吹き込む
1.成功へ導く観点とプロセス 2.強みを最大限活用
13
成功へ導く3つの問い
常にBusiness / UX / Marketingの3つ問いかけを持ってリード。
UX
Marketing
Business
A. Impactful
会社にとってどんな意義を作るの?
– Happy outcome
– 勝ちにつながるか
– 儲かるか
C. Attractive
どんな風に惹き付けるの?
– Happy choice
– FOR, POD, benefit
B. Comfortable
どんな嬉しい経験/習慣にするの?
– Happy experience
– NPS
Multi-sided Product Concept
14
3つの問いに答え続けるプロセス
プロダクトマネージャーはConceptを設計しプロセスを回す責任がある。プロセス
ごとに分断せずに、ワンチームで進めることが重要。
開発
デザイン
ユーザー
に届ける
事業
成果
Business
UX
Marketing
Concept ステークホルダーが
Happy
学び
ノウハウ
進化のループ
開発
15
求められるスキル
Business・UX・Marketing+開発の広範囲な理解とリーダーシップが求められる。
開発
デザイン
ユーザー
に届ける
事業
成果
Business
UX
Marketing
Concept
開発
16
開発
デザイン
ユーザー
に届ける
事業
成果
Business
UX
Marketing
Concept
求められるスキル
Business・UX・Marketing+開発の広範囲な理解とリーダーシップが求められる。
• ROI分析
• KPI設計
• UXリサーチ
• 定量調査
• FGI
• 行動ログ分析
開発
17
開発
デザイン
ユーザー
に届ける
事業
成果
Business
UX
Marketing
Concept
求められるスキル
Business・UX・Marketing+開発の広範囲な理解とリーダーシップが求められる。
• ROI分析
• KPI設計
• UXリサーチ
• 定量調査
• FGI
• 行動ログ分析
• バックログ・マネジメント
• アジャイル/スクラム
• IA設計
• インタラクションデザイン
• ビジュアルデザイン
開発
18
開発
デザイン
ユーザー
に届ける
事業
成果
Business
UX
Marketing
Concept
求められるスキル
Business・UX・Marketing+開発の広範囲な理解とリーダーシップが求められる。
• ROI分析
• KPI設計
• UXリサーチ
• 定量調査
• FGI
• 行動ログ分析
• バックログ・マネジメント
• アジャイル/スクラム
• IA設計
• インタラクションデザイン
• ビジュアルデザイン
• コミュニケーションメッセージ
• PR/ソーシャルメディア/
キャンペーン/広告
• KPI(MAU, NPS等)
• P/L開発
19
すべて出来る人は稀。
ではどうすればよいか?
20
事例:ポイント運用
PointClubの新機能として10月3日に本格提供開始
21
Business, UX, Marketingの各担当がそれぞれの観点を持って議論。開発も巻き込む
事例:ポイント運用
Business担当 UX担当 Marketing担当
プロダクトマネージャー
ビジネスインパクトを出すために
各KPIはこれくらい達成したい
投資未経験者にも
自然に楽しめるUXにしたい
運用の魅力が伝えられる
コピー・説明にしたい
開発チーム
22
プロダクトマネージャーはBusiness, UX, Marketingの感度を高く持ち、プロダク
トの価値を引き上げる
事例:ポイント運用
Business担当 UX担当 Marketing担当
プロダクトマネージャー
会社にとってどんな意義があるの?
どう惹き付けるの?
どんな気持ちいい体験にするの?
それぞれの観点を含めた
企画、設計
開発実装
ビジネスインパクトを出すために
各KPIはこれくらい達成したい
投資未経験者にも
自然に楽しめるUXにしたい
運用の魅力が伝えられる
コピー・説明にしたい
開発実装へ
23
すべてのプロジェクトにBusiness, UX, Marketingの担当を付け、常に3つの問い
に答える体制を組織で共通化
全プロジェクトに適応
Business
担当
UX
担当
Marketing
担当
プロダクト
マネージャー
会社にとってどんな
意義があるの?
どう惹き付けるの?どんな気持ちいい
体験にするの?
開発実装
どうやってつくるの?
開発チーム
24
2つの成功要因
プロダクトマネージャーがプロダクトに強い生命力を吹き込む
1.成功へ導く観点とプロセス 2.強みを最大限活用
25
強みを最大限活用
Asset Capability
より大きなHappyを作り上げるため、会社が持つ強みをレバレッジする
26
楽天の強み
会員基盤、ポイントの魅力、サービスやブランドを最大限に活用し、より強いプロ
ダクトへ
楽天ID
約9,900万人*
年間ポイント発行数
2,000億ポイント
楽天グループ
70
サービス以上
日本国民の10人に8人は楽天会員
Source: Rakuten Corporate Website
(C)VISSEL KOBE強いブランド力
* 会員登録完了後1回以上ログインをしたことのある会員(退会者除く)
(2016年)
27
まとめ
Happyを実現するために 複数の観点でプロセスを適切
に回し
会社の強みを最大限活かす
顧客、会社、チームをHappyにする目的を持ち続ける。
本質を掴み、強みを活かしてプロダクトに強い生命力を吹き込む
28
さいごに
楽天の顧客戦略統括部だからこそ、大きな環境で面白い仕事が出来ます。仲間にな
りませんか?
• 世界でも例のないエコシステム戦略をリード
する中心組織
• ID・ポイント・データ・ブランドという強大
なアセットを活用したインパクトのある施策
群
• Biz, MKT, UX人材が揃い、成長幅が広い
• オーナーシップを持ってプロダクト開発でき
る
お買いものパンダ
(LINEファン4,600万人)PointClub
楽天市場
検索UI/UX
プロダクト、プロジェクト(一部抜粋) 顧客戦略統括部の魅力
・・・その他多数
https://www.facebook.com/tetsuro.yamashita
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顧客、会社、チームをHappyにするプロダクトマネジメント

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顧客、会社、チームをHappyにするプロダクトマネジメント

Editor's Notes

  1. こんにちは、楽天の山下と申します。 本日は、「顧客、会社、チームをHappyにするプロダクトマネジメント」というテーマで、我々の組織でのプロダクトマネージャーの考え方や取り組みをご紹介したいと思います。
  2. はじめに自己紹介ですが、私は顧客戦略統括部という部署にて、楽天のエコシステム戦略をリードするためのプロダクトやUXを担っております。もともとウェブディレクターから始まり、現在はプロダクトマネージャーや組織のマネジメントを担っております。 写真にあるとおりキャンプが好きで、焚き火を眺めながらプロダクトの戦略を考えています。  
  3. さて、私がいる顧客戦略統括部の位置を少しご説明します。 楽天市場などの各サービスにあるのではなく楽天グループのヘッドクオーターにあたり、横断組織としてグループの戦略やマーケティング、横断系プロダクトをリードし楽天全社へ貢献するという部署になります。本日はこの組織でのプロダクトマネジメントの取り組みや考え方をご紹介します。
  4. 本日のテーマ「愛されるプロダクトを創ろう」ですが、「偏った愛」による失敗、ありますよね? 例えば ・要求が高すぎるムリゲー →受注したからとにかく1ヶ月以内にリリースしろ! ・儲からない自己満プロダクト →最先端のテクノロジーを使ってなんか面白いことやろうぜ ・バラバラ誰トクプロジェクト →これ僕らの成果にならないし、面倒だから無視しておこう。 など、うまくいかない形は多く有ると思います。  
  5. .少し前に話題になったこの絵、見たことがある方いらっしゃいます? Roleによって要求が全く異なり、想像しないようなプロダクトが出来てしまう失敗を上手く表現していますね。
  6. では、私達は、何のためにプロダクトを生み出し頑張って成長させるのでしょうか?ユーザー?会社?
  7. 私達は、顧客、会社、チームという3者をHappyにするためだと考えています。 顧客のためだけではない、会社もチームも3つ全てをHappyにする、この目的を持ち続けることが大切です。
  8. この目的のもと我々のチームで扱っているプロダクトの1つに、楽天ポイントクラブというサービスがございます。
  9. 楽天PointClubは、楽天ポイントユーザーの必須アプリとして、数多くのお客様に高い満足度のもとご利用いただいております。 また、売上貢献も昨年対比で2倍と大きく成長しております。そして、そのような結果を生み出しているのが、右の写真のチーム、ハロウィンの写真ですが、こういったイベントもやりながら、チームも日々楽しく切磋琢磨しております。
  10. では、このように顧客、会社、チームをHappyにするプロダクト成長がなぜできるのでしょうか?
  11. それは、2つの成功要因があると考えています。 1つ目は成功へ導く観点やプロセス 2つ目は強みを最大限活用する、ということです。詳しくご説明します。
  12. 私達は、プロダクトを企画、開発する際、常にBusiness, Marketing, UXの3領域に対し本質的な問いかけを繰り返します。 ビジネス観点で、「会社にとってどんな意義を作るの?」UX観点「どんな嬉しい経験にするの?」マーケ観点「どんな風に惹き付けるの」という問い、これらが欠けること無くそれぞれがHappyなのかをPJT内で常に持つことで、質の高いプロダクトを創ることが出来ます。
  13. そして、それらの問いと答えを凝縮したものが本質的で価値の高いコンセプトになり、デザイン、開発での作り込み、磨き上げを経て、ユーザーへ届き、成果が生まれます。その結果から学びや課題、チャンスがうまれ、また3つの領域で吟味し、解決へ向かう、このようなプロセスをワンチームで回し続けることで、目的である顧客、会社、チームという3者をHappyにするということができるのだと考えています。 この中でプロダクトマネージャーは、コアな価値の創出とプロセスを回す責任があります。
  14. では、プロダクトマネージャーは、どのようなスキルが求められるでしょうか?それはプロセスのフェーズによって変わります。
  15. 例えばコンセプト設計前は、ROIやKPI、UXリサーチやログ分析など、課題やチャンスの特定とビジネスロジックの理解が求められます。
  16. 実際のプロダクト開発フェーズでは、IAやデザイン領域、開発ディレクションスキルやスクラムへの理解、
  17. リリース時にはコミュニケーション設計、マーケティング、成果面ではKPIやP/Lのスキルが求めらます。 このように、Business、UX、Marketingの広範囲な理解とPJTを推進するリーダーシップを持って成果を作っていく、それがプロダクトマネージャーには求められます。
  18. ただ、すべて出来るヒトは稀ですよね?どうやったら良いのでしょうか?
  19. 例えば、我々の部署で最近本格提供したポイント運用の事例をご紹介します。 こちらはPointClubで10/3に本格提供を開始した新しい機能、サービスです。
  20. このポイント運用では、ビジネス、マーケ、UXがそれぞれのスキルを活かしこのような意見や要件を出していきました。 ビジネスインパクトを出すためにKPI達成したい、投資未経験者にも自然に楽しめるUXにしたい、運用の魅力が伝えられるコピー・説明にしたい、など。 それらの意見をまとめながらプロダクトのコンセプトや機能要件を作っていきますが、プロダクトマネージャーはここでどれだけ価値を高められるか、が重要になります。
  21. つまり、本質的な問いをチームにかけ続けることで、それぞれのCapabilityを最大化し、チームとしてクオリティの高い企画や設計を作り上げることが出来ます。 プロダクトマネージャーは、チームとプロダクトの質を引き上げること、これが大切です。
  22. そして、我々顧客戦略部は、すべてのプロジェクトにこの体制を敷いています。常に、どのプロジェクトのどのフェーズでもこの3つの問いに答えられるよう、ビジネス、UX、マーケティング体制を共通化することで、部全体のクオリティを底上げしています。
  23. さて、これまでは、成功へ導く観点とプロセス、という要因をお話してきましたが、 もう1つの大きな要因、強みの最大活用 のお話を致します。
  24. みなさんの会社にも、それぞれのユニークな強みがあると思います。 顧客、会社、チームをよりHappyにするためには、そういった強みを最大限活かす必要があります。
  25. 楽天の強みはといいいますと、9500万を誇る会員基盤や、No.1ポイントである楽天ポイント2000億ポイント以上の年間発行数、70以上のサービスやブランド力ですが、これらのアセットを活かしてプロダクトの価値を増幅させる、強みを最大活用するのもプロダクトマネージャーは必須です。 PointClubでは、ポイントのブランドや会員基盤を活かしキャンペーなどによって多くのお客様を集客します。そして、70以上ある様々なサービスからコンテンツを用意し、様々な文脈で良い体験が出来る仕掛けを作り続けています。
  26. さて、これまで目的達成のための要因を説明してきました。まとめとして、私がこの場でお伝えしたいことは、「顧客、会社、チームをHappyにする目的で本質を掴み、強みを活かしてプロダクトを成長させよう」 ということです。 Roleやプロセスを目的化せず、プロダクトマネージャーは本来の事業の目的とそのためのプロダクトの価値を高めるところでリーダーシップを発揮し、活躍していただければと思います。
  27. さて最後になりましたが、楽天の顧客戦略は面白い仕事やってます。ポイントクラブの他にも楽天市場の検索UI/UX改善なんかも手がけています。成長速度が非常に早いスペシャルな組織で、プロダクトマネージャーとして一緒に切磋琢磨できる仲間を募集中ですので、ご興味あればコンタクト頂ければと思います。