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NetCommerce applied marketing 2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing
ITソリューション塾 講義資料
説得の科学
ソリューション営業スキル
説得の科学
物理学で考える説得の力学
All rights reserved by NetCommerce inc.2008-2015
NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing
説得とは?
「相手の心」を自分の「目的の位置」に持って行くために「力」をかけること
 相手の心[H]= 意見、信念、態度など
 目的の位置[G] = 意思決定、合意、判断など
 力[F] = 説明、情熱、譲歩など
目的の位置 [G] 現在位置 [P]
相手の心
[H]
説得= 力[F](相手の心[H]→目的の位置[G])
力 [F]
【説得者】
NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing
目的の位置に移動させるための手段
押す力を強くする
目的の位置 [G] 現在位置 [P]
相手の心[H]
応力 [s]
摩擦力 [f]
移動
説得 = F > s+f
力 [F]
【説得者】
摩擦力を低減する 傾斜
をつける
NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing
「押す力を強くする」方法
目的の位置 [G] 現在位置 [P]
移動
自信
情熱
強度による強化
木目細かさ
繰り返し
物量による強化
相手の心[H]
力 [F]応力 [s]
摩擦力 [f]
押す力を強くする
【説得者】
NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing
「押す力を強くする」方法(1)/物量による強化
木目細かさ
概念的な説明ではなく、木目細かく詳細に説明し、説得したいことの詳細を具体的にイメージ
させる。
 「性能抜群のバックアップ・リカバリー製品」
 「このバックアップ・リカバリー製品は、次のような優れた特徴を備えています。」
 世界5万社で稼働実績があります。
 システム負荷が他社製品の1/10です。
 本番稼働中でもリアルタイムに変更分のスナップ・ショットを取得し、いつでも即座に最新の状態に復旧できます。
 操作がすべて自動化されていて、運用担当者の負担は、ほとんどありません。
 データも圧縮されるので容量は通常の1/3になります。
繰り返し
1回ではなくは、何度も繰り返し説明し、相手の心の応力[S]が復活し、押し返されることを防
ぐ。説明のポイントを広げることで、応力を分散させることも効果的。
 1回目「今なら、この製品は20%割引でご購入頂けます。これを機会にご購入下さい。」
 2回目「同じ予算でお考えなら、オプションもご導入頂けますよ。いかがですか。」
 3回目「いかがでしょう。いつでも導入出来るよう、弊社の体制は万全です。」
押す力を強くする
NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing
「押す力を強くする」方法(2)/強度による強化
自信
説得内容についての十分な裏づけ、成功への確信、実現後の姿についての具体的なイメー
ジを持ち、相手の抵抗に対して、安易に屈しない態度を示す。論理性、客観性を持つことが大
切。
 「このやり方で本当にうまく行くのですか?」
 「今回の提案は、1200社の導入実績と、御社の業務分析の結果に基づき、作成させていただきまし
た。私どもは、この方法が、御社にとって、最適なものだと確信しております。」
情熱
お客様の成功を願う気持ち、お客様への愛情を感情をこめて伝える。理性ではなく、感性に
訴えることで、相手の応力を使いにくくする。ただし、以下の点に注意が必要。
 小さな声より、大きな声。但し、大きすぎる声は、ノイズとなり、感情的抵抗を強める。
 高音より、低音。スピード落とすことも同様の効果。高低、緩急の抑揚で感情を表現。
 「熱心さ」を訴えるだけでは、むしろ逆効果。根拠のなさを「熱心さ」でカバーしていると受け取られか
ねない。「自信」との組み合わせが必須。
強度による強化
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「抵抗する力を低減する」方法/傾斜をつける
目的の位置 [G] 現在位置 [P]
相手の心[H]
力 [F]応力 [s]
摩擦力 [f]
移動
【説得者】
知識
権威
傾斜
をつける
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「抵抗する力を低減する」方法/傾斜をつける
知識
相手に自分以上の知識があることを示し、こちらの優位をアピールする。
 古い情報では、相手が詳しい場合も多い。新商品や新技術、新しい制度や法規などの新しい情報で
相手を上回る。
 独自の解釈や新しい解釈、相手よりも理路整然とした合理的な解釈などにより、知識の高さをアピー
ルできる。
 混乱しているより、整理整頓されているほうが、知識の高さをアピールできる。
権威
権威を利用して、こちらの優位をアピールする。自分や自分の商品に権威がなくても、それを
利用できれば、効果はある。
 自分より権威のある相手。肩書き、学歴、年齢、資格、有名人など。相手との直接的な関係がなくて
も、効果はある。
 商品やサービス、企業などの権威。特許、取得認証、シェア、賞など。
傾斜
をつける
NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing
「抵抗する力を低減する」方法/摩擦力を低減する
目的の位置 [G] 現在位置 [P]
移動
【説得者】
摩擦力を低減する
安心・信頼
目標到達距離
仕方なしの状況
弱点・同情
同調・同意
気分
相手の心[H]
力 [F]応力 [s]
摩擦力 [f]摩擦力 [f]
摩擦力 [f]
摩擦力 [f]
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「抵抗する力を低減する」方法/摩擦力を低減する(1)
安心・信頼
説得相手に自分が安心できる相手であることを伝え、相手の抵抗をなくす。
 相手の知人や信頼している人物からの紹介。説得相手の知人や信頼できる人物を知っている。
 相手と同じ郷土、学校、前職などの関係。
 実績や経験。特に説得している内容について、あるいは、相手の身近なことの場合は、有利。
目標到達距離
目標到達までの距離が遠い場合には、摩擦力は高い。目標到達距離を近づける、あるいは、
目標を分割し、段階的設定することで、抵抗力を低減する。
 小さな目標を積み重ねることで、最終目標に到達する。
1. 顔見知りになってもらう、
2. 自分たちの会社の実績を知ってもらう、
3. お客様から課題を聞き出す、
4. 提案の機会をいただく、
5. 商品やサービスについて説明する・・・など。
 最初に抵抗のない範囲で承諾させておき、より高いレベルに要求を引き上げる。
1. このサービスは、今なら月10万円でご利用いただけます。
2. [1を受け入れた場合]もし、今ならさらに2万円追加していただければ、これだけのサービスが受けられますよ。
 目標到達までのステップを組み立て、スケジュールすることが、説得には不可欠。
摩擦力を低減するさ
NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing
「抵抗する力を低減する」方法/摩擦力を低減する(2)
仕方なしの状況
相手に仕方がないことを説明し、抵抗力を低減する。
 最初に相手が納得できないであろう高い到達目標を提示し、段階的に譲歩してゆくことで、相手の罪悪感を引き出し、
納得させる。
1. この商品は、フルサービスをご購入いただければ、月100万円です。
2. 基本サービスだけでは、いかがでしょうか。月60万円でご利用いただけます。
3. まずは、3ヶ月だけご利用いただけませんか。その結果を見て、継続するかどうかをご判断ください。
 外部の理由にして、自分の責任でないことを示す。
1. 「不況ですから」
2. 「仕様ですから」
3. 「原価が高くて」
4. 「会社のルールなんで」
5. 「上司を説得したのですが、了解は得られませんでした」・・・
摩擦力を低減する
NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing
「抵抗する力を低減する」方法/摩擦力を低減する(3)
弱点・同情
自分の失敗、弱点を紹介することや、自分の弱さを示すことで、同情心、共感、優越感を持た
せ、説得相手を「かわいそう」、「その気持ちは、わかりますよ」という気持ちにさせる。
 私も、同じ様な失敗をしてしまいました。
 私は、こういうことが苦手なんですよ。教えていただけませんか。
同調・同意
相手のペースに合わせ、相手に理解を示すことで、相手の安心感と信頼感を醸成する。
 話すスピード、声のトーン、姿勢、用語などを相手に合わせる(ペーシング)。
 相手の関心を探り、その話題に関連して、会話を行う。
 相手の状況、困っていること、期待していることに同意する。
気分
説得相手の気分が沈んでいるとき、感情が高ぶっているときは、相手は容易に応じようとはし
ない。相手の気分がいいときは、こちらの説得に応じやすい。
 相手を笑わせる、和ませることで、相手の気分の高揚を図る。
 手が打てない状態であれば、別の機会にする。
摩擦力を低減する

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  • 2. NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing 説得とは? 「相手の心」を自分の「目的の位置」に持って行くために「力」をかけること  相手の心[H]= 意見、信念、態度など  目的の位置[G] = 意思決定、合意、判断など  力[F] = 説明、情熱、譲歩など 目的の位置 [G] 現在位置 [P] 相手の心 [H] 説得= 力[F](相手の心[H]→目的の位置[G]) 力 [F] 【説得者】
  • 3. NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing 目的の位置に移動させるための手段 押す力を強くする 目的の位置 [G] 現在位置 [P] 相手の心[H] 応力 [s] 摩擦力 [f] 移動 説得 = F > s+f 力 [F] 【説得者】 摩擦力を低減する 傾斜 をつける
  • 4. NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing 「押す力を強くする」方法 目的の位置 [G] 現在位置 [P] 移動 自信 情熱 強度による強化 木目細かさ 繰り返し 物量による強化 相手の心[H] 力 [F]応力 [s] 摩擦力 [f] 押す力を強くする 【説得者】
  • 5. NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing 「押す力を強くする」方法(1)/物量による強化 木目細かさ 概念的な説明ではなく、木目細かく詳細に説明し、説得したいことの詳細を具体的にイメージ させる。  「性能抜群のバックアップ・リカバリー製品」  「このバックアップ・リカバリー製品は、次のような優れた特徴を備えています。」  世界5万社で稼働実績があります。  システム負荷が他社製品の1/10です。  本番稼働中でもリアルタイムに変更分のスナップ・ショットを取得し、いつでも即座に最新の状態に復旧できます。  操作がすべて自動化されていて、運用担当者の負担は、ほとんどありません。  データも圧縮されるので容量は通常の1/3になります。 繰り返し 1回ではなくは、何度も繰り返し説明し、相手の心の応力[S]が復活し、押し返されることを防 ぐ。説明のポイントを広げることで、応力を分散させることも効果的。  1回目「今なら、この製品は20%割引でご購入頂けます。これを機会にご購入下さい。」  2回目「同じ予算でお考えなら、オプションもご導入頂けますよ。いかがですか。」  3回目「いかがでしょう。いつでも導入出来るよう、弊社の体制は万全です。」 押す力を強くする
  • 6. NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing 「押す力を強くする」方法(2)/強度による強化 自信 説得内容についての十分な裏づけ、成功への確信、実現後の姿についての具体的なイメー ジを持ち、相手の抵抗に対して、安易に屈しない態度を示す。論理性、客観性を持つことが大 切。  「このやり方で本当にうまく行くのですか?」  「今回の提案は、1200社の導入実績と、御社の業務分析の結果に基づき、作成させていただきまし た。私どもは、この方法が、御社にとって、最適なものだと確信しております。」 情熱 お客様の成功を願う気持ち、お客様への愛情を感情をこめて伝える。理性ではなく、感性に 訴えることで、相手の応力を使いにくくする。ただし、以下の点に注意が必要。  小さな声より、大きな声。但し、大きすぎる声は、ノイズとなり、感情的抵抗を強める。  高音より、低音。スピード落とすことも同様の効果。高低、緩急の抑揚で感情を表現。  「熱心さ」を訴えるだけでは、むしろ逆効果。根拠のなさを「熱心さ」でカバーしていると受け取られか ねない。「自信」との組み合わせが必須。 強度による強化
  • 7. NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing 「抵抗する力を低減する」方法/傾斜をつける 目的の位置 [G] 現在位置 [P] 相手の心[H] 力 [F]応力 [s] 摩擦力 [f] 移動 【説得者】 知識 権威 傾斜 をつける
  • 8. NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing 「抵抗する力を低減する」方法/傾斜をつける 知識 相手に自分以上の知識があることを示し、こちらの優位をアピールする。  古い情報では、相手が詳しい場合も多い。新商品や新技術、新しい制度や法規などの新しい情報で 相手を上回る。  独自の解釈や新しい解釈、相手よりも理路整然とした合理的な解釈などにより、知識の高さをアピー ルできる。  混乱しているより、整理整頓されているほうが、知識の高さをアピールできる。 権威 権威を利用して、こちらの優位をアピールする。自分や自分の商品に権威がなくても、それを 利用できれば、効果はある。  自分より権威のある相手。肩書き、学歴、年齢、資格、有名人など。相手との直接的な関係がなくて も、効果はある。  商品やサービス、企業などの権威。特許、取得認証、シェア、賞など。 傾斜 をつける
  • 9. NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing 「抵抗する力を低減する」方法/摩擦力を低減する 目的の位置 [G] 現在位置 [P] 移動 【説得者】 摩擦力を低減する 安心・信頼 目標到達距離 仕方なしの状況 弱点・同情 同調・同意 気分 相手の心[H] 力 [F]応力 [s] 摩擦力 [f]摩擦力 [f] 摩擦力 [f] 摩擦力 [f]
  • 10. NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing 「抵抗する力を低減する」方法/摩擦力を低減する(1) 安心・信頼 説得相手に自分が安心できる相手であることを伝え、相手の抵抗をなくす。  相手の知人や信頼している人物からの紹介。説得相手の知人や信頼できる人物を知っている。  相手と同じ郷土、学校、前職などの関係。  実績や経験。特に説得している内容について、あるいは、相手の身近なことの場合は、有利。 目標到達距離 目標到達までの距離が遠い場合には、摩擦力は高い。目標到達距離を近づける、あるいは、 目標を分割し、段階的設定することで、抵抗力を低減する。  小さな目標を積み重ねることで、最終目標に到達する。 1. 顔見知りになってもらう、 2. 自分たちの会社の実績を知ってもらう、 3. お客様から課題を聞き出す、 4. 提案の機会をいただく、 5. 商品やサービスについて説明する・・・など。  最初に抵抗のない範囲で承諾させておき、より高いレベルに要求を引き上げる。 1. このサービスは、今なら月10万円でご利用いただけます。 2. [1を受け入れた場合]もし、今ならさらに2万円追加していただければ、これだけのサービスが受けられますよ。  目標到達までのステップを組み立て、スケジュールすることが、説得には不可欠。 摩擦力を低減するさ
  • 11. NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing 「抵抗する力を低減する」方法/摩擦力を低減する(2) 仕方なしの状況 相手に仕方がないことを説明し、抵抗力を低減する。  最初に相手が納得できないであろう高い到達目標を提示し、段階的に譲歩してゆくことで、相手の罪悪感を引き出し、 納得させる。 1. この商品は、フルサービスをご購入いただければ、月100万円です。 2. 基本サービスだけでは、いかがでしょうか。月60万円でご利用いただけます。 3. まずは、3ヶ月だけご利用いただけませんか。その結果を見て、継続するかどうかをご判断ください。  外部の理由にして、自分の責任でないことを示す。 1. 「不況ですから」 2. 「仕様ですから」 3. 「原価が高くて」 4. 「会社のルールなんで」 5. 「上司を説得したのですが、了解は得られませんでした」・・・ 摩擦力を低減する
  • 12. NetCommerce & applied Marketing2010,all rights reserved by NetCommerce & applied marketing 「抵抗する力を低減する」方法/摩擦力を低減する(3) 弱点・同情 自分の失敗、弱点を紹介することや、自分の弱さを示すことで、同情心、共感、優越感を持た せ、説得相手を「かわいそう」、「その気持ちは、わかりますよ」という気持ちにさせる。  私も、同じ様な失敗をしてしまいました。  私は、こういうことが苦手なんですよ。教えていただけませんか。 同調・同意 相手のペースに合わせ、相手に理解を示すことで、相手の安心感と信頼感を醸成する。  話すスピード、声のトーン、姿勢、用語などを相手に合わせる(ペーシング)。  相手の関心を探り、その話題に関連して、会話を行う。  相手の状況、困っていること、期待していることに同意する。 気分 説得相手の気分が沈んでいるとき、感情が高ぶっているときは、相手は容易に応じようとはし ない。相手の気分がいいときは、こちらの説得に応じやすい。  相手を笑わせる、和ませることで、相手の気分の高揚を図る。  手が打てない状態であれば、別の機会にする。 摩擦力を低減する