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平成27年度 HSP秋合宿
-「救う」医療から「生きていく」ケアへ--「救う」医療から「生きていく」ケアへ-
1
日時:平成27年11月22日(日) 10時~17時
場所:東大本郷キャンパス山上会館2階大会議室
テーマ:「救う」医療から「生きていく」ケアへ
「命を救う」それはとても大切なこと。けれど同時に「命を救う」こと
の限界も見えてきています。救われた命は,そのあとどこで生きていく
の…?
そのような状況に対し国は『地域包括ケア』を導入し,対応しようとし
ています。しかし、それは従来の医療と介護と福祉を大きく転換しなけ
れば実現できません。現場にはどんな問題があり、どんな解決策がある
のでしょう?
れば実現できません。現場にはどんな問題があり、どんな解決策がある
のでしょう?
様々な現場でアクティブな人々がそろうhsp で,徹底的に語り合う機会
を用意します。
hsp の<h>はHealth Care の<h>ですが,それを私たちはいままで
「医療」と言ってきました。「救う」という医療から「生きていく」ケ
ア へ,hsp 自身の脱皮が求められています。
語り合うことから、きっと自分が見えてくるでしょう。
2
参 加 者 数
参加者数
午前 36名
午後 30名午後 30名
懇親会 28名
(※)今回の合宿の呼びかけ対象
①HSP 同窓生、 ②H-PAC 同窓生及び現役生
③HSP およびH-PAC の企画運営に深く関わられた方
3
タイムスケジュール
10時~ 開会、趣旨説明(秋元)、挨拶(伊藤)
10時10分~ 6名の方から話題提供
13時~ グループワーク①
テーマ「地域包括ケアの現状と課題」
14時30分~ グループワーク②14時30分~ グループワーク②
テーマ「地域包括ケアについてなすべきこと」
16時50分 閉会の辞(村岡)
17時~ 懇親会(桂園 本郷三丁目店)
(※)グループワークでは、参加者を6名ずつの4グループに分け、
グループ討論、各グループからの発表、全体討論を行った。
4
午前の部(プレゼンテーション)
6名の話題提供者から6名の話題提供者から
5
話題提供者
1.山本真理さん
(hsp-2 期、介護を軸にした地域包括ケアの概観)
2.井上智貴さん
(H-PAC 4 期、医療と介護の現場で働く医師として)
3.友松郁子さん
(H-PAC 4 期、地域を動かし介護予防に努めている立場から)(H-PAC 4 期、地域を動かし介護予防に努めている立場から)
4.尾崎 雄さん
(hsp-2 期、在宅介護と看取りの困難を経験している立場から)
5.小池宙さん
(hsp-1 期、在宅訪問総合医として在宅看取りを支えようとした
経験から)
6.埴岡健一さん
(患者・市民参加の現状と課題について)
6
質疑・意見交換 その1
• 医師が訪問診療で医療のことだけをやるのであれば医師の必要性は低い。福
祉まで視野を広げてコーディネートするリーダーであってこそ在宅医の存在
価値はあるのではないか。
• 診療報酬に関わる医師のモラルの問題は存在している。
• 母が認知症でケアホーム入所しており、月2回の簡易な訪問診療に6万円か
かっている。無駄だと思う。医師の関与は急変時のみでよいのでは。→ご意
見があれば月1回ということもあり得る。在宅診療には無駄が多くあると思
う。医師には医療だけでなく福祉を含めたコンサルタント的な役割が求めら
れている。
う。医師には医療だけでなく福祉を含めたコンサルタント的な役割が求めら
れている。
• 訪問看護で最近問題になっている事例としては、精神科訪問看護で短時間の
頻回訪問を行い夜は対応しないというところが大きく稼いでいる事例。企業
としてのモラルの問題。
• 私がかかわっている認知症・アルコール依存症で身内のいない人がいる。収
入なく介護保険料も支払えず、成年後見人もみつからない。私がボランティ
アとして週1回支援を行っている状況。→そのケースは、ヘルスケアの問題
ではなく、ソーシャルワークの問題。地域全体のソーシャルワークの司令塔
をどう位置付けるかが課題。
7
質疑・意見交換 その2
• 「連携」というのはすでに時代遅れ、「一体」にもっていかなくてはならな
い。地域ケア調整会議をどうするのか、1人の患者について何人もの関係者
が数時間かけて協議するモデルには無理がある。今後、供給主体を一体化す
ること、一人でケアプランを作ることのできる人材育成をするなどの取組が
必要ではないか。そうしたことを問題提起したい。
• 地域包括ケアについて誰が責任を担うべきかと考えると、地域により異なる
(医師会、市町村など)。モデルとしてうまくいっているところは、以前か
ら地域包括ケアができているところ。たとえば昔から訪問診療をしている病
院など。もともと在宅医療を行っていない専門病院(がん専門病院など)が
在宅医療をはじめることは難しい。在宅医療は地域の自治体病院などが担う
のがよいのかもしれない。のがよいのかもしれない。
• 医療職はヒーローになりたがる。いいリーダーの見極めが難しい。ヒーロー
に依存するのではなく、これからは仕組みで支えることが理想。関係職種が
生き生きと活躍できる仕組み。
• リーダーというよりも、コーディネーターが在宅医療には大切。
• 仕組みとして作ることは大切だが、地域によっては医療福祉資源が足らない。
地域の中で自分たちがどうしたいのかという議論をする場を設ける必要があ
るのではないか。
• 個人的には自助で何とかしたい。制度が複雑すぎるのも課題。
• 「患者」と「市民」は別。一般の市民は医療以外にお金を使ってほしいと
思っている人も多い。健康な市民にも医療の現状を知っていただくことが大
切。
8
午後の部(グループワーク)
各グループの発表内容ならびに討論各グループの発表内容ならびに討論
9
テーマ① 地域包括ケアの現状と課題 HSP/H-PAC
グループ1の発表内容
• 多くの住民は「地域包括ケア」を知らない、健康な者と
病人との対立、若年者と高齢者との対立もある。個人の
価値観にも幅があり、解決方法も異なる。
• 住居の問題も大きく、解決方法には幅がある。
• 地域の中でいろいろな主体が活動しているが、それらを• 地域の中でいろいろな主体が活動しているが、それらを
総合的に集める場がないということが問題。それを解決
する方法としてソフトなネットワークづくりなどがあり
得る。その中心となり得る人材が必要である。
10
テーマ① 地域包括ケアの現状と課題 HSP/H-PAC
グループ2の発表内容
• 医師も三者三様。
• 視野の広い総合医として働ける医師も一部にはいるが、
まだ少数。それを医師全体にあてはめるのは難しい。
• 医療介護を受ける側は考え方や死生観もさまざま。
• 特に、介護については個人の意見や価値観が大きく、仕• 特に、介護については個人の意見や価値観が大きく、仕
組みとして型どおりに位置付けるのは難しい。
11
テーマ① 地域包括ケアの現状と課題 HSP/H-PAC
グループ3の発表内容
• 地域包括ケアシステムの全体のフレームワークを見直す
時期にきているのではないか。
• 地域により取組にばらつきが大きい。また、在宅医療の
コストは高い。再検討する時期にきている。
• リーダーシップについては、「仕組みづくり」と「個別• リーダーシップについては、「仕組みづくり」と「個別
利用者への対応」が混同して語られている。
• 「仕組みづくり」については行政が担うのがよいのでは。
医師会への対応が難しいが。
• 「個別利用者への対応」については、包括的なサービス
を提供するにあたっての窓口が不明確なのが課題。
12
テーマ① 地域包括ケアの現状と課題 HSP/H-PAC
グループ4の発表内容
• 午前中の話題提供を踏まえ、①職種間の連携不足②コー
ディネーター不足③システム不備の3点が課題に挙げら
れた。
• 最も大きな課題は「コーディネーター不足」。コーディ
ネートとは、狭義ではケアマネによるケアプランの作成。
これが野放しになっていることが課題。第三者の目を通これが野放しになっていることが課題。第三者の目を通
すなどの仕組みが必要では。
• 第三者の候補としては、保健師や市町村など。
• ケアマネに「医療に関する知識」を求める声もあるが、
専門的な知識よりも、患者QOLについての感覚を養い、
医療者と連携をとることが重要。
• 地域住民の悩みを受け止めるような場作りも必要ではな
いか。
13
テーマ① 地域包括ケアの現状と課題 HSP/H-PAC
意見交換(全体討論)
• 求められるケアマネとは?
• ケアマネに医療に係るコーディネートまで求めるという
発想は本来の制度を超える。
• ケアプランについては必要に応じて主任ケアマネが
チェックするというのが基本。チェックするというのが基本。
• 関係職種がケースカンファレンスを行うことにより地域
包括ケアの質の担保は可能ではないか。
• 制度創設時はケアマネの7割くらいが看護職だった。要
介護者の生活を支えるためには医療・介護の一体化した
取り組みが必要。これまでにない「ヘルスケアライフマ
ネージャー」という位置づけの人が必要では。
14
テーマ② 地域包括ケアについてなすべきこと HSP/H-PAC
グループ1の発表内容
• 地域包括ケアについて、まず地域の中で急性期医療の流れと地域包括
ケアの患者の流れを分けた方がよい
• 急性期の患者と在宅患者が地域の中で混在しているので、システムの
流れも分けて考えた方がよい
• 介護については、介護保険外サービスを求めている方も多い。介護保
険外サービスについては、ボランティアなどの地域の力を活用するこ険外サービスについては、ボランティアなどの地域の力を活用するこ
とも進められているが、富裕層の高齢者へのサービス(自費)も広げ
てもよいのでは。「スーパー介護士」によるサービス提供なども。民
間の力を使って介護の隙間を埋めることができるのではないか。
• 介護を支える介護職の地位向上・処遇改善も課題。
• ケアマネの1名あたり件数が多すぎる。手間のかかる人は5件とする
なども一案。
• 介護も高齢者の所得に応じた負担が求められる。ストックを持つ高齢
者も多い。高齢者の意識改革も必要。
15
テーマ② 地域包括ケアについてなすべきこと HSP/H-PAC
グループ1 意見交換
• 急性期医療を求めるのは医療側ではなく家族。
• どの程度の医療を提供するかの判断にあたっては、かかりつけ医の役
割が重要。
• 家族の意見やかかわり方は、同居・別居により異なる。
• 高齢者の医療をどうするべきかについて、元気なうちから話しておく
ことが重要。ことが重要。
• 「高齢者」とひとくくりにすることはできない。いかに高齢者であっ
ても最大限の医療を求める方もいる。
• 「自分が望まない医療」を避けられる仕組みが求められる。
• 地域包括ケアの中に「死」も含めて考えるという視点が重要。
16
テーマ② 地域包括ケアについてなすべきこと HSP/H-PAC
グループ2の発表内容
• リーダーシップについて主に議論した。
• リーダーシップについては2つある。すなわち、①システムづくり、
②個別ケースへの対応。
• ①のシステムづくりについては、全体を俯瞰できる立場の者、つまり
市町村が担うべき。個々の利害調整ができないとシステム作りはでき
ない。これまでは「国の制度をいかに円滑に運用するか」が問われたない。これまでは「国の制度をいかに円滑に運用するか」が問われた
が、これからは行政がいかに制度を作っていくかが問われる。その際
には住民の声を反映させる仕組みが重要。
• ②の個別ケースへの対応におけるリーダーシップの主体については意
見が分かれた。かかりつけ医、急性期病院の医師、利用者・家族(自
己責任)などの意見があった。「自己責任」とする場合は、利用者が
正しく判断することのできる仕組みが必要。
17
テーマ② 地域包括ケアについてなすべきこと HSP/H-PAC
グループ2 意見交換
• 家族はどのようなケアが提供されるのかわからない。退院調整
くらいは病院でやってほしいというのが本音。
• 地域包括ケアは、病院から施設や在宅など場所は変わるが連続
性があり、対象となる利用者は1人。そこをどうコーディネー
トするか。各々の専門職が責任を持つことにはなるが、利用者
の責任もある。の責任もある。
• 現在は専門職の良心に頼っているところがある。
18
テーマ② 地域包括ケアについてなすべきこと HSP/H-PAC
グループ3の発表内容
• キーワードを4つ挙げたい。
• ①地域包括を担う医師について、救急医療も在宅医療もわかる
ことが望ましい。「かつて救急をやっていて、今は在宅を行っ
ている」というだけではなく、両方を行き来するような医師が
理想ではないか。お互いの医師が何を考えているかが分かる医
師が望ましい。
• ②リーダーシップについて、「制度に関わるもの」と、「現場
をワークさせるもの」とは別に考える必要がある。
• ②リーダーシップについて、「制度に関わるもの」と、「現場
をワークさせるもの」とは別に考える必要がある。
• ③コストについては、社会保障費が増え続ける中で無視できな
い。
• ④「規範的統合が必要」と述べたが、ヘルスケアライフケアサ
ポートをいかに進めるかが課題。単に研修すればよいというわ
けではなく、終末期教育を子供のころから行うことが重要。死
生学を小児から教えているという国もある。安楽死や優生思想
の問題もあり、明確な線引きをすることは難しいが。
19
テーマ② 地域包括ケアについてなすべきこと HSP/H-PAC
グループ3 意見交換
• 急性期の医師が在宅の視点をもって急性期医療を持ちながら医療を行うことが重要と考えていたが、
多忙の急性期医療の現場の医師・看護師に在宅医療への洞察を求めるのは酷ではないか。
• 若手医師の研修の中に在宅医療を位置付けるなども一案。「医師同士の顔の見える関係性が必要で
あること」を教育することも重要。
• 看護職のかかわりについて。患者のコーディネートについて、最近では病棟看護師ではなく入退院
センターの職員のかかわりも大きく、従前とは状況が異なっている。
• 回復期病棟を経由する方が多いか?→地域の医療資源にもよるが、今後病院の役割分担が進められ
る中で、モデル的な患者の流れ(急性期→回復期)が高く評価されるかもしれない。紹介率だけで
はなく逆紹介率も評価の対象となっている。
• もともと在宅療養をしている人は、入院しても在宅に戻りやすい。• もともと在宅療養をしている人は、入院しても在宅に戻りやすい。
• 「行き来する医師」は現実的ではない。スーパーマンに頼る考え方ではなく仕組みとして地域包括
ケアを支えることが大切。
• 一人の医師が急性期と在宅医療の両方を極めるということではなく、両方の立場を理解することが
大切ということ。
• 病気のみを診るような医師ではだめ。患者の人生に寄りそう医師であることが大切。そういう思い
を持ちながら自分の専門医療に従事することが大切。患者の暮らしや人生という視点が欠落してい
る医師・看護師が多い。「忙しいから」は言い訳にならない。
• 忙しい急性期病院の医療従事者は、気づいても自分で対応する余裕がないため指摘できない場合も
ある。その課題に対応してくれる人がいるとわかれば課題は指摘され、手が届くのではないか。
20
テーマ② 地域包括ケアについてなすべきこと HSP/H-PAC
グループ4の発表内容
• 地域包括ケアシステムを円滑に進めるためには、看護師や保健師の役
割が大きい。介護・医学の知識もあるので通訳としての役割が期待さ
れる。
• 行政が担う役割も大きい。ただし、地域包括ケアシステムのミニマム
マストを行政が判断することは難しい。医療よりも介護は難しい。
• 低経済成長の時代に費用をどう負担していくのかという視点も必要。
一人一人の市民が何をできるのかを考えることが重要。一人一人の市民が何をできるのかを考えることが重要。
• 地域ケア会議の在り方について具体的に提言したい。
• ①地域ケア会議の事務局は地域包括支援センター(しっかりやってほ
しい)、②中学校区よりも広い地域での開催もあってよい、③医師会、
看護師、歯科医師等の医療関係者と民生委員が議論することになって
いるが、これだけでは不足。警察、自治会、老人クラブ、住民などに
も参加を、④職能団体の発言権が大きいが、団体の代表として参加す
ることにより、団体間の争いの場となっている。ケア会議には多職種
の立場を代表して発言するような仕組みが必要
21
テーマ② 地域包括ケアについてなすべきこと HSP/H-PAC
グループ4 意見交換
• 地域ケア会議は、地域の対応困難ケース(個人情報)を取り
扱っているので、法的な制約のない人を出席させるのは難しい
場合がある。→その会議での議題によるが、できるだけ市民に
も参加して頂くのがよいという主旨。顔の見える関係、地域を
データベース化するという視点から取り組むことも重要。
• 某市のケア会議を傍聴したところ、部外者の私にも資料を見せ
てくれた。そうしたところから参加してもらった方が地域住民
某市のケア会議を傍聴したところ、部外者の私にも資料を見せ
てくれた。そうしたところから参加してもらった方が地域住民
にも意識が根付くのではないか。
• 病院経営も厳しい中で、ボランティアの活用も厳しい。行政は
せっかくがんばっているのに批判されることが多い。
• 介護のミニマムマストを判断することは難しいとのことだが、
その意味合いは?→たとえば地域包括支援事業についても市町
村によって取組に差がある。どこまでが求められるかというこ
と。
22
平成27年度 HSP幹事会メンバー
幹事長 伊藤雅治(2期)
副幹事長 坂本憲枝(1期)、村岡徹(4期)
事務局長 秋元秀俊(2期)
副事務局長 小池宙(1期)
会計 中村景子(3期)、栗原晶子(4期)
監事 尾高貴美子(4期)、神ノ田昌博(4期)
23
幹事 1期 石井保志
2期 津村和大、佐藤(佐久間)りか
3期 内藤麗、光原ゆき、枝窪歩夢、古元重和
4期 山下恭司
5期 矢野勝矢、渡部新太郎

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卒業前ふりかえり発表資料 20171113
卒業前ふりかえり発表資料 20171113卒業前ふりかえり発表資料 20171113
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第二回講義
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Lifestyle2.0
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金井病院魅力発信経営報告書
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Hsp秋合宿記録271122

  • 2. テーマ:「救う」医療から「生きていく」ケアへ 「命を救う」それはとても大切なこと。けれど同時に「命を救う」こと の限界も見えてきています。救われた命は,そのあとどこで生きていく の…? そのような状況に対し国は『地域包括ケア』を導入し,対応しようとし ています。しかし、それは従来の医療と介護と福祉を大きく転換しなけ れば実現できません。現場にはどんな問題があり、どんな解決策がある のでしょう? れば実現できません。現場にはどんな問題があり、どんな解決策がある のでしょう? 様々な現場でアクティブな人々がそろうhsp で,徹底的に語り合う機会 を用意します。 hsp の<h>はHealth Care の<h>ですが,それを私たちはいままで 「医療」と言ってきました。「救う」という医療から「生きていく」ケ ア へ,hsp 自身の脱皮が求められています。 語り合うことから、きっと自分が見えてくるでしょう。 2
  • 3. 参 加 者 数 参加者数 午前 36名 午後 30名午後 30名 懇親会 28名 (※)今回の合宿の呼びかけ対象 ①HSP 同窓生、 ②H-PAC 同窓生及び現役生 ③HSP およびH-PAC の企画運営に深く関わられた方 3
  • 4. タイムスケジュール 10時~ 開会、趣旨説明(秋元)、挨拶(伊藤) 10時10分~ 6名の方から話題提供 13時~ グループワーク① テーマ「地域包括ケアの現状と課題」 14時30分~ グループワーク②14時30分~ グループワーク② テーマ「地域包括ケアについてなすべきこと」 16時50分 閉会の辞(村岡) 17時~ 懇親会(桂園 本郷三丁目店) (※)グループワークでは、参加者を6名ずつの4グループに分け、 グループ討論、各グループからの発表、全体討論を行った。 4
  • 6. 話題提供者 1.山本真理さん (hsp-2 期、介護を軸にした地域包括ケアの概観) 2.井上智貴さん (H-PAC 4 期、医療と介護の現場で働く医師として) 3.友松郁子さん (H-PAC 4 期、地域を動かし介護予防に努めている立場から)(H-PAC 4 期、地域を動かし介護予防に努めている立場から) 4.尾崎 雄さん (hsp-2 期、在宅介護と看取りの困難を経験している立場から) 5.小池宙さん (hsp-1 期、在宅訪問総合医として在宅看取りを支えようとした 経験から) 6.埴岡健一さん (患者・市民参加の現状と課題について) 6
  • 7. 質疑・意見交換 その1 • 医師が訪問診療で医療のことだけをやるのであれば医師の必要性は低い。福 祉まで視野を広げてコーディネートするリーダーであってこそ在宅医の存在 価値はあるのではないか。 • 診療報酬に関わる医師のモラルの問題は存在している。 • 母が認知症でケアホーム入所しており、月2回の簡易な訪問診療に6万円か かっている。無駄だと思う。医師の関与は急変時のみでよいのでは。→ご意 見があれば月1回ということもあり得る。在宅診療には無駄が多くあると思 う。医師には医療だけでなく福祉を含めたコンサルタント的な役割が求めら れている。 う。医師には医療だけでなく福祉を含めたコンサルタント的な役割が求めら れている。 • 訪問看護で最近問題になっている事例としては、精神科訪問看護で短時間の 頻回訪問を行い夜は対応しないというところが大きく稼いでいる事例。企業 としてのモラルの問題。 • 私がかかわっている認知症・アルコール依存症で身内のいない人がいる。収 入なく介護保険料も支払えず、成年後見人もみつからない。私がボランティ アとして週1回支援を行っている状況。→そのケースは、ヘルスケアの問題 ではなく、ソーシャルワークの問題。地域全体のソーシャルワークの司令塔 をどう位置付けるかが課題。 7
  • 8. 質疑・意見交換 その2 • 「連携」というのはすでに時代遅れ、「一体」にもっていかなくてはならな い。地域ケア調整会議をどうするのか、1人の患者について何人もの関係者 が数時間かけて協議するモデルには無理がある。今後、供給主体を一体化す ること、一人でケアプランを作ることのできる人材育成をするなどの取組が 必要ではないか。そうしたことを問題提起したい。 • 地域包括ケアについて誰が責任を担うべきかと考えると、地域により異なる (医師会、市町村など)。モデルとしてうまくいっているところは、以前か ら地域包括ケアができているところ。たとえば昔から訪問診療をしている病 院など。もともと在宅医療を行っていない専門病院(がん専門病院など)が 在宅医療をはじめることは難しい。在宅医療は地域の自治体病院などが担う のがよいのかもしれない。のがよいのかもしれない。 • 医療職はヒーローになりたがる。いいリーダーの見極めが難しい。ヒーロー に依存するのではなく、これからは仕組みで支えることが理想。関係職種が 生き生きと活躍できる仕組み。 • リーダーというよりも、コーディネーターが在宅医療には大切。 • 仕組みとして作ることは大切だが、地域によっては医療福祉資源が足らない。 地域の中で自分たちがどうしたいのかという議論をする場を設ける必要があ るのではないか。 • 個人的には自助で何とかしたい。制度が複雑すぎるのも課題。 • 「患者」と「市民」は別。一般の市民は医療以外にお金を使ってほしいと 思っている人も多い。健康な市民にも医療の現状を知っていただくことが大 切。 8
  • 10. テーマ① 地域包括ケアの現状と課題 HSP/H-PAC グループ1の発表内容 • 多くの住民は「地域包括ケア」を知らない、健康な者と 病人との対立、若年者と高齢者との対立もある。個人の 価値観にも幅があり、解決方法も異なる。 • 住居の問題も大きく、解決方法には幅がある。 • 地域の中でいろいろな主体が活動しているが、それらを• 地域の中でいろいろな主体が活動しているが、それらを 総合的に集める場がないということが問題。それを解決 する方法としてソフトなネットワークづくりなどがあり 得る。その中心となり得る人材が必要である。 10
  • 11. テーマ① 地域包括ケアの現状と課題 HSP/H-PAC グループ2の発表内容 • 医師も三者三様。 • 視野の広い総合医として働ける医師も一部にはいるが、 まだ少数。それを医師全体にあてはめるのは難しい。 • 医療介護を受ける側は考え方や死生観もさまざま。 • 特に、介護については個人の意見や価値観が大きく、仕• 特に、介護については個人の意見や価値観が大きく、仕 組みとして型どおりに位置付けるのは難しい。 11
  • 12. テーマ① 地域包括ケアの現状と課題 HSP/H-PAC グループ3の発表内容 • 地域包括ケアシステムの全体のフレームワークを見直す 時期にきているのではないか。 • 地域により取組にばらつきが大きい。また、在宅医療の コストは高い。再検討する時期にきている。 • リーダーシップについては、「仕組みづくり」と「個別• リーダーシップについては、「仕組みづくり」と「個別 利用者への対応」が混同して語られている。 • 「仕組みづくり」については行政が担うのがよいのでは。 医師会への対応が難しいが。 • 「個別利用者への対応」については、包括的なサービス を提供するにあたっての窓口が不明確なのが課題。 12
  • 13. テーマ① 地域包括ケアの現状と課題 HSP/H-PAC グループ4の発表内容 • 午前中の話題提供を踏まえ、①職種間の連携不足②コー ディネーター不足③システム不備の3点が課題に挙げら れた。 • 最も大きな課題は「コーディネーター不足」。コーディ ネートとは、狭義ではケアマネによるケアプランの作成。 これが野放しになっていることが課題。第三者の目を通これが野放しになっていることが課題。第三者の目を通 すなどの仕組みが必要では。 • 第三者の候補としては、保健師や市町村など。 • ケアマネに「医療に関する知識」を求める声もあるが、 専門的な知識よりも、患者QOLについての感覚を養い、 医療者と連携をとることが重要。 • 地域住民の悩みを受け止めるような場作りも必要ではな いか。 13
  • 14. テーマ① 地域包括ケアの現状と課題 HSP/H-PAC 意見交換(全体討論) • 求められるケアマネとは? • ケアマネに医療に係るコーディネートまで求めるという 発想は本来の制度を超える。 • ケアプランについては必要に応じて主任ケアマネが チェックするというのが基本。チェックするというのが基本。 • 関係職種がケースカンファレンスを行うことにより地域 包括ケアの質の担保は可能ではないか。 • 制度創設時はケアマネの7割くらいが看護職だった。要 介護者の生活を支えるためには医療・介護の一体化した 取り組みが必要。これまでにない「ヘルスケアライフマ ネージャー」という位置づけの人が必要では。 14
  • 15. テーマ② 地域包括ケアについてなすべきこと HSP/H-PAC グループ1の発表内容 • 地域包括ケアについて、まず地域の中で急性期医療の流れと地域包括 ケアの患者の流れを分けた方がよい • 急性期の患者と在宅患者が地域の中で混在しているので、システムの 流れも分けて考えた方がよい • 介護については、介護保険外サービスを求めている方も多い。介護保 険外サービスについては、ボランティアなどの地域の力を活用するこ険外サービスについては、ボランティアなどの地域の力を活用するこ とも進められているが、富裕層の高齢者へのサービス(自費)も広げ てもよいのでは。「スーパー介護士」によるサービス提供なども。民 間の力を使って介護の隙間を埋めることができるのではないか。 • 介護を支える介護職の地位向上・処遇改善も課題。 • ケアマネの1名あたり件数が多すぎる。手間のかかる人は5件とする なども一案。 • 介護も高齢者の所得に応じた負担が求められる。ストックを持つ高齢 者も多い。高齢者の意識改革も必要。 15
  • 16. テーマ② 地域包括ケアについてなすべきこと HSP/H-PAC グループ1 意見交換 • 急性期医療を求めるのは医療側ではなく家族。 • どの程度の医療を提供するかの判断にあたっては、かかりつけ医の役 割が重要。 • 家族の意見やかかわり方は、同居・別居により異なる。 • 高齢者の医療をどうするべきかについて、元気なうちから話しておく ことが重要。ことが重要。 • 「高齢者」とひとくくりにすることはできない。いかに高齢者であっ ても最大限の医療を求める方もいる。 • 「自分が望まない医療」を避けられる仕組みが求められる。 • 地域包括ケアの中に「死」も含めて考えるという視点が重要。 16
  • 17. テーマ② 地域包括ケアについてなすべきこと HSP/H-PAC グループ2の発表内容 • リーダーシップについて主に議論した。 • リーダーシップについては2つある。すなわち、①システムづくり、 ②個別ケースへの対応。 • ①のシステムづくりについては、全体を俯瞰できる立場の者、つまり 市町村が担うべき。個々の利害調整ができないとシステム作りはでき ない。これまでは「国の制度をいかに円滑に運用するか」が問われたない。これまでは「国の制度をいかに円滑に運用するか」が問われた が、これからは行政がいかに制度を作っていくかが問われる。その際 には住民の声を反映させる仕組みが重要。 • ②の個別ケースへの対応におけるリーダーシップの主体については意 見が分かれた。かかりつけ医、急性期病院の医師、利用者・家族(自 己責任)などの意見があった。「自己責任」とする場合は、利用者が 正しく判断することのできる仕組みが必要。 17
  • 18. テーマ② 地域包括ケアについてなすべきこと HSP/H-PAC グループ2 意見交換 • 家族はどのようなケアが提供されるのかわからない。退院調整 くらいは病院でやってほしいというのが本音。 • 地域包括ケアは、病院から施設や在宅など場所は変わるが連続 性があり、対象となる利用者は1人。そこをどうコーディネー トするか。各々の専門職が責任を持つことにはなるが、利用者 の責任もある。の責任もある。 • 現在は専門職の良心に頼っているところがある。 18
  • 19. テーマ② 地域包括ケアについてなすべきこと HSP/H-PAC グループ3の発表内容 • キーワードを4つ挙げたい。 • ①地域包括を担う医師について、救急医療も在宅医療もわかる ことが望ましい。「かつて救急をやっていて、今は在宅を行っ ている」というだけではなく、両方を行き来するような医師が 理想ではないか。お互いの医師が何を考えているかが分かる医 師が望ましい。 • ②リーダーシップについて、「制度に関わるもの」と、「現場 をワークさせるもの」とは別に考える必要がある。 • ②リーダーシップについて、「制度に関わるもの」と、「現場 をワークさせるもの」とは別に考える必要がある。 • ③コストについては、社会保障費が増え続ける中で無視できな い。 • ④「規範的統合が必要」と述べたが、ヘルスケアライフケアサ ポートをいかに進めるかが課題。単に研修すればよいというわ けではなく、終末期教育を子供のころから行うことが重要。死 生学を小児から教えているという国もある。安楽死や優生思想 の問題もあり、明確な線引きをすることは難しいが。 19
  • 20. テーマ② 地域包括ケアについてなすべきこと HSP/H-PAC グループ3 意見交換 • 急性期の医師が在宅の視点をもって急性期医療を持ちながら医療を行うことが重要と考えていたが、 多忙の急性期医療の現場の医師・看護師に在宅医療への洞察を求めるのは酷ではないか。 • 若手医師の研修の中に在宅医療を位置付けるなども一案。「医師同士の顔の見える関係性が必要で あること」を教育することも重要。 • 看護職のかかわりについて。患者のコーディネートについて、最近では病棟看護師ではなく入退院 センターの職員のかかわりも大きく、従前とは状況が異なっている。 • 回復期病棟を経由する方が多いか?→地域の医療資源にもよるが、今後病院の役割分担が進められ る中で、モデル的な患者の流れ(急性期→回復期)が高く評価されるかもしれない。紹介率だけで はなく逆紹介率も評価の対象となっている。 • もともと在宅療養をしている人は、入院しても在宅に戻りやすい。• もともと在宅療養をしている人は、入院しても在宅に戻りやすい。 • 「行き来する医師」は現実的ではない。スーパーマンに頼る考え方ではなく仕組みとして地域包括 ケアを支えることが大切。 • 一人の医師が急性期と在宅医療の両方を極めるということではなく、両方の立場を理解することが 大切ということ。 • 病気のみを診るような医師ではだめ。患者の人生に寄りそう医師であることが大切。そういう思い を持ちながら自分の専門医療に従事することが大切。患者の暮らしや人生という視点が欠落してい る医師・看護師が多い。「忙しいから」は言い訳にならない。 • 忙しい急性期病院の医療従事者は、気づいても自分で対応する余裕がないため指摘できない場合も ある。その課題に対応してくれる人がいるとわかれば課題は指摘され、手が届くのではないか。 20
  • 21. テーマ② 地域包括ケアについてなすべきこと HSP/H-PAC グループ4の発表内容 • 地域包括ケアシステムを円滑に進めるためには、看護師や保健師の役 割が大きい。介護・医学の知識もあるので通訳としての役割が期待さ れる。 • 行政が担う役割も大きい。ただし、地域包括ケアシステムのミニマム マストを行政が判断することは難しい。医療よりも介護は難しい。 • 低経済成長の時代に費用をどう負担していくのかという視点も必要。 一人一人の市民が何をできるのかを考えることが重要。一人一人の市民が何をできるのかを考えることが重要。 • 地域ケア会議の在り方について具体的に提言したい。 • ①地域ケア会議の事務局は地域包括支援センター(しっかりやってほ しい)、②中学校区よりも広い地域での開催もあってよい、③医師会、 看護師、歯科医師等の医療関係者と民生委員が議論することになって いるが、これだけでは不足。警察、自治会、老人クラブ、住民などに も参加を、④職能団体の発言権が大きいが、団体の代表として参加す ることにより、団体間の争いの場となっている。ケア会議には多職種 の立場を代表して発言するような仕組みが必要 21
  • 22. テーマ② 地域包括ケアについてなすべきこと HSP/H-PAC グループ4 意見交換 • 地域ケア会議は、地域の対応困難ケース(個人情報)を取り 扱っているので、法的な制約のない人を出席させるのは難しい 場合がある。→その会議での議題によるが、できるだけ市民に も参加して頂くのがよいという主旨。顔の見える関係、地域を データベース化するという視点から取り組むことも重要。 • 某市のケア会議を傍聴したところ、部外者の私にも資料を見せ てくれた。そうしたところから参加してもらった方が地域住民 某市のケア会議を傍聴したところ、部外者の私にも資料を見せ てくれた。そうしたところから参加してもらった方が地域住民 にも意識が根付くのではないか。 • 病院経営も厳しい中で、ボランティアの活用も厳しい。行政は せっかくがんばっているのに批判されることが多い。 • 介護のミニマムマストを判断することは難しいとのことだが、 その意味合いは?→たとえば地域包括支援事業についても市町 村によって取組に差がある。どこまでが求められるかというこ と。 22
  • 23. 平成27年度 HSP幹事会メンバー 幹事長 伊藤雅治(2期) 副幹事長 坂本憲枝(1期)、村岡徹(4期) 事務局長 秋元秀俊(2期) 副事務局長 小池宙(1期) 会計 中村景子(3期)、栗原晶子(4期) 監事 尾高貴美子(4期)、神ノ田昌博(4期) 23 幹事 1期 石井保志 2期 津村和大、佐藤(佐久間)りか 3期 内藤麗、光原ゆき、枝窪歩夢、古元重和 4期 山下恭司 5期 矢野勝矢、渡部新太郎