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市民活動基盤整備とは？－千葉県版「新しい公共」支援事業視点－
- 1. 市民活動基盤整備とは？ ‐千葉県版「新しい公共」支援事業の視点‐ 千葉工業大学 鎌田元弘
- 2. 基盤整備事業とは？ ⇒例えば、「農業生産基盤整備事業」は、圃場整備・ 灌漑施設・農道整備など、農作物を生み出します。 主に「ハード事業」に使われる行政用語でした。 「コンクリート」から「人」への政策転換 ⇒「ソフト事業」でも、公益性・継続性を担保するため 「基盤整備」という行政用語が使われるようになっ ています。 「イベント事業」では有難みがない？ “市民活動”基盤整備事業 ⇒「公益性・継続性が高い市民活動」を生み出す基 礎となるソフト事業（講座・会議・普及・調査など）
- 3. まちづくりの潮流（新しい公共の担い手） 政府はこれまで行政が独占してきた「公（おおやけ）」を市民、ＮＰＯ、 企業等に開いた「新しい公共」を定着させることを目的として、「新し い公共支援事業」を展開 今までは行政 これからは協働 「地域」を多様な主体が担う 社会状況 自治会 ＮＰＯ の変化 地域団体 市民ニーズ 市民 多様化 行政 企業 行財政 大学 改革 行政 行政サービスの 多様な主体が 公益法人等 空白領域の拡大 空白領域を埋める 元図は单房総市作成資料より引用
- 4. 「縮む社会」で想定される行財政の施策 ●地域の縮小（少子高齢化・人口減・産業の空洞化） →財政縮減・住民ニーズや地域課題の多様化の実態把握 →条例・指針等の整備（自治基本条例・協働指針等） ●行政サービス縮小への多様な主体での対応 ・新規公共事業 →PFI・PPP ・インフラの維持管理 →民活・指定管理 ・生活関連の行政サービスの担い手 →行財政改革（庁内組織改組・補助金見直し） →地域の自立（地域内分権・新たな地域経営体） →NPO育成（市民提案事業補助から事業委託へ） ・行政サービスの民営化（新規行政サービス） →中核的NPO育成 →社会的企業（新発想の事業提案・コミュニティビジネス）
- 5. 元図は内閣府資料より引用
- 8. 千葉県版の「新しい公共」の２つのメニュー その１ 中間支援団体による全県での活動基盤強化 ⇒県民活動基盤整備事業 ・県民活動基盤強化事業 ・ボランティア育成講座開催事業 ・ファンドレイザー育成講座開催事業 ・認定NPO取得促進事業 ・民が民を支える仕組み構築モデル事業 ・寄付促進キャンペーン事業 ・融資利用実態調査事業 NPOにとって多くの有益なプログラムがあります。 ここに参加して学習してください！
- 10. 連携・地域課題解決モデル事業の実施イメージ これを実施することで 活動基盤が出来ていきます。 元図は千葉県作成資料より引用
- 11. モデル事業の内容① Ⅰ．協働事業の検討 （月1 回程度、円卓会議を開催し以下を実施） ・地域の諸課題の解決に向けた課題共有、明確化（現状・ 地域資源・地域ニーズ等の把握、基礎調査等を実施） ・明確化された地域課題を解決する協働事業等を検討 Ⅱ．協働事業実施（次年度） ・地域課題解決のための協働事業等の実施 既にがんばって進めていただいています。 この調子で頑張ってください。
- 12. モデル事業の内容② Ⅲ．活動基盤整備 ・円卓会議構成員の活動基盤を強化する事業の実施 ・円卓会議の構成員の事業力や課題解決力を高め合う ための事業、地域の実情に合わせ必要な基盤整備事業 を実施 「活動基盤」「基盤整備」？？？ ↓ 募集要項には次のような具体例が示されています。
- 13. 活動基盤整備の具体例 ・合意形成力向上を目的とするファシリテーション、問題解 決手法等に関する講演、研修、実習等 ・事業力向上を目的とする広報、組織運営、プロジェクト管 理、ＩＴ、税務その他の専門性を高めるための専門家派遣、 研修、グループワーク等 今回の事業を確実に実施していただければ、 トレーニングできるようになっています。 ・その他、円卓会議に参画する団体の活動基盤整備、寄 附募集、融資利用などの人材、情報、資金、仕組み面の取 り組みの強化等、人材育成、事業化・立ち上げ支援、市民 ファンド等の設置等 県民活動基盤整備事業の各種事業をご利用ください。
- 14. 全県での活動基盤整備① 活動基盤とは、 要はNPOが自立・定着していきための基本事項です。 （「新たな公共」の担い手としてモノ・人・金・情報を動かす。） ●県民活動基盤強化事業 ＮＰＯ等がその活動を社会から認知され、自立・定着して いくために必要な支援 ●ボランティア育成講座開催事業 ボランティアの育成と支援に関する専門のスキルを持つ コーディネーターを育成 ●ファンドレイザー育成講座開催事業 NPO等が自立した活動を継続していくために資金調達の プロフェッショナルを育成
- 15. 全県での活動基盤整備② ●認定NPO取得促進事業 市民や企業がNPOに容易に寄附できるよう税制上の支援 を行う「認定特定非営利活動法人制度」について意欲が 高い団体に支援 ●民が民を支える仕組み構築モデル事業 県民・企業等が日常的に資金・物品・人材等の資源を ＮＰＯ等に提供し、事業を支える仕組み（民が民を支える 仕組み）を構築・運営するモデル ●寄付促進キャンペーン事業 地域資源循環システム『ちばのＷＡ！』を通した資源提供 の普及促進を図るキャンペーン ●融資利用実態調査事業 ＮＰＯ等の融資利用における現状・課題を把握
- 17. 「新しい公共」の活動を推進する上での課題② ③団体自身の事業力がまだ弱い。自立・継続して地域 社会の課題解決に取り組んでいくには基盤が脆弱な団 体が多い。「人、モノ、金」の不足が続いている。 事業力⇒人・モノ・金を得て情報発信力をつける ④地域を構成する様々な主体の相互理解、信頼がまだ 築けていない。 地域の多くの組織や団体と仲良くする。 ⑤行政とのパートナーシップが道半ば。協働の相手が 見つからない市町村もある。 行政から頼られる存在になるための気配り ⑥寄附文化の気運づくりが必要である。県民に寄附文 化が育っていない。 寄付をしたくなるように活動をみんなに魅せる
- 18. 千葉県「新しい公共」基本方針 新しい公共支援事業の実施による波及効果① １）新しい公共の場づくり、市民の参加 民間の団体の連携・協働の場づくりが進展し、民間の団体の 活動への参加者が増加する。 会員増よりボランティアが参加しやすい状況をつくる ２）寄附文化の発展 県民・企業等が日常的に民間の団体に資金・物品・人材等の 資源を提供する仕組みが構築される。 何に必要とする金・モノ・人材なのかを具体的にする ３）担い手の自立的活動の発展 活動基盤が強化され、組織運営能力や事業力の向上が図ら れる。 団体スタッフが力をつける 力のある人を巻き込む。
- 19. 新しい公共支援事業の実施による波及効果② ４）ＮＰＯ等の情報開示 情報開示が促進され、社会的信頼性が高まる。 特定のメンバーだけの趣味の活動にならない ５）融資利用の円滑化 民間の団体が事業に必要な資金調達を金融機関の融資 を活用できるよう融資利用スキルの向上が図られる。 まずは安定的な事業力・提案力をつけること ６）地域の課題解決力の強化 地域課題の解決に向け、地域の多様な主体が協働で取り 組む。 活動に公益性があること（行政の基本計画を意識）