素人流 業務改善 全社プロジェクト
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kintone hive tokyo （2017/5/19） ユーザー事例 株式会社ジーベックテクノロジー 本堂氏
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- 2. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved. 株式会社ジーベックテクノロジー 1996年設立 事業内容：産業用特殊工具の開発・製造・販売 • 金型向けセラミック砥石（世界シェア80%） • 部品加工向けバリ取り工具（市場創造事業） 資本金：99百万円 従業員数：約30名
- 3. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved. バリ取り・研磨の自動化 単純作業の自動化
- 4. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved. 社内を見渡すと・・・ 【顧客・案件管理システム】 データの入力 蓄積 抽出 出力 2003～ 自社設計システム 2012～ 某有名CRM 蓄積 抽出 出力 データの入力データの入力
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- 7. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved. 導入期：アプリ利用者 全員 営業部 開発部 業務部 2014/11 2015/9 名刺注文出欠確認 検診確認 デモ機貸出管理 顧客・案件管理 セミナー申込 HP問合せ
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- 9. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved. テーブル行or関連レコード 横にスクロールしないと見れない
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- 11. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved. 幻滅期
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- 15. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved. 入力の動線とデータ活用の両立 ポップアップウィンドウ内に 別アプリの入力画面を表示 ポップアップウィンドウ内の「保存」ボタンを押すと、関連レ コードに入力した情報が表示される
- 16. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved. 検索機能充実 検索パーツを埋め込み、よく使う検索は 一覧画面上から検索が可能に
- 17. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved. コクヨの手書き入力ソリューション
- 18. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved. 【顧客・案件管理システム】の改善 2014～ kintone 画 面 構 成 を 再 構 築 2016～ kintone 手 書 き と の 組 合 せ シ ン プ ル な 検 索 機 能
- 19. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved. 幻滅期：アプリ利用者 全員 営業部 開発部 業務部 2015/10 2016/12 デモ機貸出管理 セミナー申込 HP問合せ 顧客・案件管理 NEW 特許管理
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- 21. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved. 要望の高まり・・・ 開発から営業へ、項目改善要望 業務部用 見積もり作成アプリ いよいよ全社展開へ
- 22. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved. 啓蒙活動期：現在～
- 23. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved. 啓蒙活動期：私の作戦 業務改善ツールとしてのkintone アプリは各部担当者と一緒に作る 社内情報の中心にあるシステムに
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- 25. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved. アプリは成長する 入力者数 抽 出 者 数 検索性重視 入力重視
- 26. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved. さいごに 単純作業はできる限り自動化し、 人々はより創造的でやりがいのある仕事を
- 27. ©2017 XEBEC Technology Co.,Ltd. All rights reserved.
Notes de l'éditeur
- みなさんこんにちは 株式会社ジーベックテクノロジー 本堂円と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 素人流 業務改善全社プロジェクト。 決してITに詳しいわけではない私が、Kintoneに出会い、kintoneの可能性を信じて、社内全体の業務改善に向けて進めてきた取り組みをご紹介させていただきます。
- はじめに、弊社 ジーベックテクノロジーの紹介をさせてください。 1996年に設立し、金型を初めとし、自動車や航空機、携帯電話などの製造現場で使われる研磨用の砥石やバリ取り用の工具を製造販売しております。
- バリ取り。ご存知でしょうか？金属を削った後に出るささくれのようなもの、これがバリです。バリをとる工程は、製品の最終品質を左右する重要な工程です。ご覧のように、従来から人が手作業で対応してきました。非常に細かくて負担の大きな単純作業です。 このバリ取り工程を、当社のセラミックファイバー製の工具をお使いいただくことで、人手作業から工作機械やロボットを使って自動化しましょう、という提案をさせていただいております。 単純作業はできる限り自動化し、人間は創造的でやりがいのある仕事をしよう、とうたっております。
- そんな我々ですが、社内はどうでしょう、Kintone導入のきっかけになった営業部向けの顧客案件管理システムで見てみましょう。お客様の部品の情報や加工の条件などを記録するためのものです。 データベースに必要な要素をこのような4つの段階に表してみました。2003年、webベースのシステムをはじめて導入しました。導入時は良かったものの、10年ほど経過し利用者が増えてくると、検索性に乏しく、必要な情報にたどり着くまでに30分かかった、なんていう話も聞きました。結局長くいる営業マンの記憶力に頼る、という状況でした。 2012年、この状況を打開するべくトップダウンで導入されたのがセールスフォースです。このシステムの切り替えから私が関わることになりました。 セールスフォースもドラッグ&ドロップで自由にアプリを作ることができますが、入力の動線や画面構成には制限があります。専門のシステム会社さんに依頼して設計を進めましたが、残念ながら、費用面で妥協せねばならない点が多くあり、不安を抱えたままの導入となりました。 案の定、利用者から不満の声が噴出します。営業マンの頭の中の流れと入力の同線が合致しません。画面構成も見づらくなっていました。加えて、検索方法です。これはkintoneも同じですが、絞込マークの中から項目をひとつずつ選択していくというやり方、慣れないとわかりづらいですよね。 入力がスムーズにいかない、検索もしづらい。次第に入力自体が敬遠されるようになり、なんと案件の記録が営業マンのノートにしか残っていないという状況が出てきてしまいました。 2年間の利用を経て、これ以上は無理と判断し、新たなツールを探しました。設計の融通が効くこと・費用面・社内SEがいない我々でもメンテナンス可能なツールであると判断し、2014年秋にkintoneのテスト導入を開始しました。
- 2014年11月導入期です。 実のところ、過度な期待をしたのは私自身かもしれません。簡単にアプリを作って業務改善ができます。アプリストアを覗けば、周辺アプリとして様々な連携システムが紹介されています。Kintone自体が市場で成長すれば、連携システムはもっと増えて、便利になるに違いない。 これは営業部のためだけに使うのはもったいない、全社の中心になるシステムにしたい、と秘かに野望を抱きました。
- 私の作戦が始まりました。 Kintoneを使えば、簡単に業務改善ができることを示します。 Kintoneを他人事にしない。営業部以外も使うんだという意識を植え付けるようにしました。 少しアプリを作っていく中で、できないことも見えてきました。ルックアップはすべてのフィールドタイプを引っ張ってこれるわけではない、テーブル行は一覧表示したときにみづらい。出来ないことは出来ない、と伝えていきました。
- 導入してすぐに、HP経由のセミナーの申し込みアプリを作成しました。 アプリから簡単にwebフォームを作成できるサイボウズスタートアップスさんのフォームクリエイターを導入しました。HPから入ってきたレコードを確認した後は、日本オプロさんの帳票作成ソフトを利用して、1クリックで受講票を発行する仕組みができました。 次に、お客様にお貸出しするデモ機の管理ですが、エクセルとホワイトボードから抜け出せずにいました。こちらもkintone化します。 並行して、全社員にkintoneに触ってもらうために社内イベントの出欠確認や健康診断の受診日確認、など簡単なアプリを展開しました。 これらのアプリがおよそ問題なく稼働することを示せた段階で、懸案の顧客案件管理システムをkintoneに移行しました。
- セールスフォースで失われたデータ入力部分を取り戻すべく、営業マンが入力したい同線、見た目を精査しました。アプリ作成に使ったのは基本機能のみです。それでも再び入力してくれるようになりました。ただ、まだ満足いく仕上がりではありません。
- 悩ましかったのが、これです。ひとつのレコードに対して複数のレコードが紐つく数値情報があるのですが、テーブル行を使うべきか、関連レコードを使うべきか。結局、入力漏れを防ぐために、動線を優先し、ひとつのアプリ内で完結するテーブル行を採用しました。 しかし、項目数が多いために、横にながい画面構成になっていますよね、入力や閲覧時に横スクロールが必要でした。 ノートパソコンユーザーである営業マンには特に不便でした。
- もうひとつ、セールスフォースと変わらない絞込みマークからの検索方法も不評でした。 アプリの構成を再検討したりもしましたが、なかなか改善ができません。
- 導入から10か月ほど経過しました。過度な期待のピーク期を超えてグラフが下降線をたどる幻滅期に入ります。ユーザーからの不満の声が高まってきました。
- 完全に壁にぶち当たりました。Javascriptならいろいろできるらしい、とは聞くものの、一体誰に相談したらいいのでしょうか。2か月ほど何もできずに過ぎてしまいました。
- そんなある日、あるセミナーのお知らせの中に、M-Solutionsさんのご紹介がありました。 Kintoneのカスタマイズ、アプリの構築・運用サポートをされています。すぐに連絡しました。これまでの悩みをぶちまけまると、kintoneにはkintone流のコツがあるんです、とアドバイスを頂戴しました。営業部で使っているアプリの見直し・改善をお願いすることになりました。
- 相談できるパートナーを見つけたことで、再び前向きに動き出すことができました。 改めてkintoneを認めてもらうためには、ユーザーの不満を取り除くだけでなく、１ステップ進んだ結果を見せる必要があると思いました。 顧客案件管理システムに何を望むのか、情報が整い始めたからこそ出てきた新たな要望がありました。歩み寄る必要があります。 データベースには情報がたまってきています。特に開発部には、製品改良や新製品の開発のために活用してもらいたいんです。
- M-solutionsさんとの改修の主なポイントは次の3点だったと思います。 横スクロールの問題がありました。これは、動線のメインになるアプリに設置したボタンを押すことで、ポップアップで別アプリの画面が立ち上がり、ここで入力し保存します。動線は変えずに、関連レコードを使うことができるようになりました。
- 開発部にこそ使ってもらいたいわけですが、普段入力していない人には、絞込みマークから項目を探すのは難しいです。そこで、検索パーツを一覧画面に埋め込みました。よく使う項目を常に配置することで、検索までのハードルを下げました。検索項目を見ることで、およそどういう内容の情報がこのアプリに入っているのかも検討がつきやすくなったと思います。
- 最後に、コクヨさんの手書きソリューションCamiAppsという商品を取り入れました。専用のノートパッドとペンを使って紙に書き込むとkintoneにデータとして取り込まれます。当社の営業マンが商談に伺う先は、各メーカーの部品製造の心臓部です。秘密管理が徹底され、商談場所にはパソコンはもちろん携帯やカメラを持ち込むことが禁じられていることが多いです。そのため、営業マンはいつも紙のノートに部品の絵を描いて記録をとってきます。ここから、文字情報はkintoneに転記し、絵はカメラで写真を撮って添付ファイルにアップするという作業に1件当たり15-20分ほどかけていました。CamiAppsを導入することで、この転記作業が削減できました。1件当たりの入力時間が半分ほど削減できたと思います。
- このような改善を行うことで、入力と抽出のバランスのとれたシステムにブラッシュアップされたと思います。
- さて、ここまでやったにも関わらず、開発部が使ってくれません。調べたい情報はすぐに出せるようになっています。なぜ使ってくれないのでしょうか、聞いてみると、なんとなく見づらい、、、 なんとなく見づらい、営業部に使い始めてもらったときにもあがった声でした。でもたぶん慣れたのか、その後聞かなくなりました。開発部には頻繁につかうkintoneアプリがまだありません。そこで、開発部のためのアプリを作りました。メールとエクセルと紙に埋もれていた特許管理のkintone化です。
- 出願から登録までの履歴を記録し、必要な情報をkintoneに集約しました。またアラーム機能を使って、出願後の手続に関する期限管理を行いました。共同出願している会社様にも参加頂き、コメント欄を活用したやりとりをしてもらうことで、案件に関する話がすべてkintoneに集約されるようになりました。 今では、このアプリがないと困るそうです。
- すると、これがきっかけになったのかどうかはわかりませんが、驚いたことに開発部から営業部へ顧客案件管理アプリの項目について改善要望があがってきました。営業先で聞いてきてほしい項目が不足しているそうです。 もうひとつ、kintoneの利用機会が少なかった業務部があります。ここは、受発注業務をおこなっており、長年基幹システムを利用しているので、なかなかkintoneの利用機会が見出せませんでしたが、ちょうどこの時期に発売した新商品の見積もりがどうしても作れなかったので、kintoneを活用しました。 社内すべての部署が、それぞれの業務でkintoneを使わざるを得ない状況になりました。
- ことしに入ってからの活動です。幻滅期をどうにか乗り切り、安定期に向かって再び曲線があがっていく啓蒙活動期として考えてみます。
- Kintoneはもはや不足を補うためのツールではありません、積極的に業務改善するためのツールです。 アプリの数が増えてきました。私一人でメンテナンスするのは限界です。今後作るアプリは、メンバーと一緒に作ることで、メンテナンスできる人材を育てることにしました。 そして、より全社員と深く結びつくシステムにしたい これを今年の課題としました。
- 各部から次々にkintone化したい課題があがってきました。各部の担当者と作業を分担しながらアプリ作成を進めているところです。 さらに、ソウルウェアさんのkinconeという連携システムを導入いたします。カードリーダーにICカードをかざして記録された、入退社の時刻をkintoneに自動で取り込みます。有給や残業の申請もすべてkintoneに乗せることで、全員がさらにkintoneに触れることになります。
- Kintoneにかかわり始めてから3年になろうとしています。振り返ってみると、つまづくポイントがあることに気づきました。 利用者の要望を取り入れながらアプリを作ってきましたが、入力する側は入力時の動線や工数の削減を求めます。検索する側は当然検索性を重視します。 例えば、入力する人数が多く、検索する人数は少ないというアプリがあったとします。この場合、入力者の利便性のほうが多く反映されたアプリになっていると思います。しかし、状況に応じて、このアプリの利用範囲が変わってくることがあります。 検索する人数のほうが多くなったり、入力する人数がさらに多くなったり、とアプリが成長してきます。 この時、最初に作った構成がユーザーのニーズにあわなくなってくることがあります。アプリの管理者としては、アプリの成長や変化をよく見極め、その時々にあわせた使い勝手を提供していくことが重要なのではないかと思います。アプリは作って終わりではなく、ずっと見守る必要があるように思います。この変化に対応するにもkintoneは有効なツールであると考えています。
- 生産性の向上というフレーズが頻繁に飛び交うようになってきました。単純作業は出来る限り自動化し、人々はより創造的でやりがいのある仕事を。Kintoneを使った業務改善。まだまだできると思います。我々には、業務改善する機会と最良のツールが与えられています。皆さんの会社でも、業務改善の輪をどんどん広げていきませんか？
- 最後に一つ宣伝です。弊社ジーベックテクノロジーでは、8月10日をバリ取りの日と制定し、バリ取りへの注目を広げていく活動を進めてまいります。 バリ取りに関するご相談はぜひジーベックテクノロジーまでお問い合わせください。 本日はありがとうございました。