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次世代ヘルスケアを支えるAIとプラットフォーム:海外事例の紹介

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世界各国・地域とも、人工知能(AI)に関する定義や権利保護の仕組みづくりは発展途上段階にある。米国では、AIの学習用データセットのソースとなるビッグデータの相互運用性確保・標準化に向けた取組が加速しており、医療・ライフサイエンス分野においても、機械学習、深層学習など、AIを活用したユースケースが、続々と生まれている。また、レギュラトリーサイエンスの分野では、米国食品医薬品局(FDA)が、新規医療AI製品・サービスの承認プロセス整備と、AIを活用した規制業務全般のデジタル・トランスフォーメーションを進めている。AIに係るサイバーセキュリティでは脆弱性対策、プライバシーではデータ2次利用のインフォームドコンセントが課題となる反面、AIを活用したサイバーセキュリティ分析/プライバシー保護技術が実用化されており、基盤技術として期待される。

Publié dans : Santé

次世代ヘルスケアを支えるAIとプラットフォーム:海外事例の紹介

  1. 1. 次世代ヘルスケアを支えるAIと プラットフォーム:海外事例の紹介 2017年9月7日 博士(医薬学) 笹原英司 特定非営利活動法人ヘルスケアクラウド研究会 理事
  2. 2. COI状態の開示 笹原英司: 本講演に関連し、開示すべきCOI 関係にある企業等はありません。 2
  3. 3. AGENDA 1. AIとは? 2. ビッグデータの相互運用性標準化とAI 3. レギュラトリーサイエンスとAI 4. サイバーセキュリティ/プライバシーとAI 5. まとめ/Q&A 3
  4. 4. 1. AIとは? 4 1-1. 人工知能(AI)の定義 1-2. AIの学習用データソースとしての 医療情報システムの特徴 1-3. 権利保護から見たAIの特徴
  5. 5. 1-1.人工知能(AI)の定義(1) 米国NIST「ARTIFICIAL INTELLIGENCE」より: (https://www.nist.gov/topics/artificial-intelligence) 人工知能(AI)とは、人間のように考え、行動するコン ピューターシステムであり、合理的に考え、行動する。 Stuart Russell and Peter Norvig, Artificial Intelligence: A Modern Approach (3rd Edition) (Essex, England: Pearson, 2009) 総務省「平成28年情報通信白書」より: (http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/pdf/n4200000.pdf) 人工知能(AI)は、大まかには「知的な機械、特に、知的な コンピュータプログラムを作る科学と技術」と説明されてい るものの、その定義は研究者によって異なっている状況に ある。 5
  6. 6. 1-1.人工知能(AI)の定義(2) 厚生労働省「第1回保健医療分野におけるAI活用推進懇談 会資料」(2017年1月12日)より: AIの活用が想定される領域とメリット 6 出典:厚生労働省「第1回保健医療分野におけるAI活用推進懇談会資料」(2017年1月12日) (https://bigdatawg.nist.gov/V2_output_docs.php)
  7. 7. 1-2. AIの学習用データソースとしての 医療情報システムの特徴 7 データソースとしての医療情報システムとデータ構造の関係 半構造化データ 構造化データ 非構造化データ 相互運用性 (リアルタイム処理) (バッチ処理)
  8. 8. 1-3. 権利保護から見たAIの特徴 8 複雑で発展途上段階にあるAIの権利保護の法的仕組み 特許関連法制 (例)AIの解析アルゴリズム 著作権関連法制 (例)学習用データセット 営業秘密保護関連法制 (例)学習済モデル 権利保護上は、複数法制で保護される形態のモデルで提 供するのが得策 (例)”AI as a Service”
  9. 9. 2. ビッグデータの相互運用性標準化とAI 9 2-1. AIを支えるビッグデータ相互運用性標準化 2-2.保健医療行政のビッグデータ相互運用性 推進政策
  10. 10. 2-1. AIを支えるビッグデータ相互運用性標準化(1) 米国NISTビッグデータ相互運用性フレームワーク第2版草案 (https://bigdatawg.nist.gov/V2_output_docs.php)より: ビッグデータは、データ集約におけるデータ処理の並列化 に対するニーズをさす。新たなアーキテクチャが必要となる ビッグデータの特徴は以下の通りである: 容量(Volume) (例.データセットのサイズ) 速度(Verocity) (例.データレート) 種類(Variety) (例.複数のレポジトリ、ドメインまたはタイプからなるデータ) 変動性(Variability) (例.速度または構造の変化) 10
  11. 11. 2-1. AIを支えるビッグデータ相互運用性標準化(2) NISTビッグデータ・リファレンス・アーキテクチャの全体像 (https://bigdatawg.nist.gov/V2_output_docs.php): システム オーケストレーター データプロバイダー ビッグデータアプリ ケーションプロバイダー ビッグデータフレーム ワークプロバイダー データコンシューマー セキュリティ/プライ バシーファブリック マネジメントファブリック 11 出典:NIST 「DRAFT NIST Big Data Interoperability Framework: Volume 2, Big Data Taxonomies」(2017年8月) (https://bigdatawg.nist.gov/V2_output_docs.php)
  12. 12. 2-1. AIを支えるビッグデータ相互運用性標準化(3) ビッグデータアプリケーションプロバイダー 収集 準備 分析・・・(例)機械学習 可視化 アクセス 12 出典:NIST 「DRAFT NIST Big Data Interoperability Framework: Volume 2, Big Data Taxonomies」(2017年8月) (https://bigdatawg.nist.gov/V2_output_docs.php)
  13. 13. 2-1. AIを支えるビッグデータ相互運用性標準化(4) 【医療とライフサイエンス】(1) ユースケース 16: 電子医療記録データ プロジェクト主体:インディアナ大学 データソース:インディアナ患者ケアネットワークの医療データ (Hadoopの分散処理環境を利用) データ分析:機能選択、情報検索、機械学習意思決定ツール ユースケース 18: 計算処理によるバイオイメージング プロジェクト主体:ローレンス・バークレー国立研究所 データソース:高解像度の光学および電子顕微鏡からの分散 型医用画像 データ分析:分類・推奨サービス向けのサポートベクターマシ ン(SVM)・ランダムフォレスト(RF)による機械学習ツール 13
  14. 14. 2-1. AIを支えるビッグデータ相互運用性標準化(5) 【医療とライフサイエンス】(2) ユースケース 19: ゲノミック評価 プロジェクト主体:国立標準技術研究所(NIST) データソース:複数の研究施設に分散している、構造化され たテキストファイルのシーケンスデータ データ分析:変異検出を行うためのローデータ処理と、変異 の臨床的な解釈 ユースケース 22: 医療向け統計的関係性のAI プロジェクト主体:インディアナ大学 データソース:複数のデータベースに保存された医用画像、 電子健康記録、遺伝子データ、自然言語データなど データ分析:関係確率モデル構築ツール、機械学習ツール 14
  15. 15. 2-1. AIを支えるビッグデータ相互運用性標準化(6) 【深層学習とソーシャルメディア】 ユースケース 26: 大規模の深層学習 プロジェクト主体:スタンフォード大学 データソース:単一の大規模トレーニング用データセット(画 像、動画、音声、テキスト含む)の集中管理ファイルシステム データ分析:深層学習アルゴリズム ユースケース28:信頼できるTwitterデータ分析 プロジェクト主体:インディアナ大学 データソース:ユーザーのメタデータ、位置情報などを含む JSON形式の完全な構造化データ(Hadoopの分散処理環境 を利用) データ分析:機械学習/深層学習を適用した分析ツール 15
  16. 16. 2-2.保健医療行政のビッグデータ相互運用性 推進政策 (1) 米国保健福祉省(HHS)・国家医療 IT 調整室(ONC) 「相互運用性のあるヘルスITインフラストラクチャ達成のための 10年ビジョン」(2015年8月) 2024年までに、個人、医療提供者、地域、研究者が、 医療システムによって継続的な学習や、改善された医 療目標の促進を可能にする、相互運用性のある一連 の医療IT製品・サービスを有するべきである •3年間のアジェンダ:医療の質を改善するために、医療情報 を送信、受信、発見、利用する •6年間のアジェンダ:医療の質の改善と費用の低減のために 情報を利用する •10年間のアジェンダ:学習するヘルスシステム(例.AI活用) 16
  17. 17. 2-2.保健医療行政のビッグデータ相互運用性 推進政策 (2) 米国保健福祉省(HHS)・国家医療 IT 調整室(ONC) 「国家のためのコネクテッドヘルスとケア:相互運用性ロードマ ップバージョン1」(2015年10月) 米国の2025年問題対応 ~第1次ベビーブーマーの高齢化 •2015~2017年:ヘルスデータの利活用基盤整備 •2018~2020年:相互運用性を備えたヘルスITの拡張 •2021~2024年:学習するヘルスシステム(例.AI活用) 17 出典:Office of the National Coordinator for Health Information Technology 「Connecting Health and Care for the Nation: A Shared Nationwide Interoperability Final Version 1.0」(2015年10月)
  18. 18. 2-2.保健医療行政のビッグデータ相互運用性 推進政策 (3) 米国保健福祉省(HHS)・国家医療 IT 調整室(ONC) 「相互運用性基準評価フレームワーク提案」(2017年4月) フレームワークの目的: 国全体の相互運用性に向けた進捗の評価手法として、ヘル スITおよび基準の利用における相互運用性基準導入の進 捗を決定するため • 目標1:ヘルスIT製品における相互運用性基準の導入 • 目標2:特定の相互運用性のニーズを満たすためのエンドユーザーによ る標準の利用 フレームワーク導入の利点 • 相互運用性アドバイザリー(ISA)の進展を告知する • ONCヘルスIT認証プログラムの更新を告知する • ステークホルダーの意思決定を告知する 18
  19. 19. 3. レギュラトリーサイエンスとAI 19 3-1. 「医療機器」の中核技術に進化するAI 3-2. デジタルヘルス法規制整備とAI
  20. 20. 3-1.「医療機器」の中核技術に進化するAI (1) 【ユースケース】 Arterys Inc. 2007年、米国カリフォルニア州サンフランシスコで、ス タンフォード大学およびカリフォルニア大学サンディエ ゴ校(UCSD)の卒業生により共同創設された、医用画 像分析プラットフォームのSaaS(Software as a Service) 企業 「Arterys Partners With GE Healthcare To Launch Transformative Cardiac Medical Imaging Platform」 (2015年12月7日) GEヘルスケアのMRI関連ソリューション「ViosWorks」と連携 する医用画像分析プラットフォーム「Arterys System」を開発 する計画を発表 20
  21. 21. 3-1.「医療機器」の中核技術に進化するAI (2) 「Arterys Receives 510(k) Clearance for Arterys Software for Cloud-Based Medical Image Visualization and Quantification」(2016年11月2日) 米国FDAが、クラウドベースで心臓フローを可視化・定量化 する臨床医用画像ソフトウェア(4D Flowおよび2D Phase Contrastワークフロー、心機能測定器装備)を承認 「Arterys Receives FDA Clearance For The First Zero- Footprint Medical Imaging Analytics Cloud Software With Deep Learning For Cardiac MRI」(2017年1月9日) 米国FDAが、深層学習機能を搭載したクラウドベースの臨 床医用画像分析ソフトウェア「Arterys Cardio DL」を承認(欧 州では、2016年12月にCEマークを取得済) 21
  22. 22. 3-1.「医療機器」の中核技術に進化するAI (3) 米国食品医薬品局(FDA)医療機器・放射線保健センター (CDRH)「2017会計年度レギュラトリーサイエンスの優先順位」 (2016年9月) 規制に係る意思決定のための「ビッグデータ」活用 機器材料の生体適合性および生物学的リスク評価の近代化 規制に係る意思決定における複数領域を超えたリアルワー ルドのエビデンスの活用とエビデンス統合の導入 医療機器の臨床パフォーマンスを予測・モニタリングするため の先進的な試験と手法 臨床試験デザインを改善・簡素化するための手法とツールの 開発 規制に係る意思決定を支援する計算処理モデル技術の開発 22
  23. 23. 3-1.「医療機器」の中核技術に進化するAI (4) 「2017会計年度レギュラトリーサイエンスの優先順位」 (2016年9月)(続き) デジタルヘルスのパフォーマンス促進と医療機器サイバーセ キュリティの強化 ·医療機器の抗菌、殺菌、再処理の効果に対するより良い理解 による、医療関連感染の削減 規制に係る意思決定における患者のインプットの収集と利用 医療機器のパフォーマンス、疾病診断および進行を予測する ための、プレシジョンメディシンとバイオマーカーの活用 23
  24. 24. 3-2. デジタルヘルス法規制整備とAI(1) AIを活用したデジタルヘルスへの期待が高まる Fortune「Prepare for the Digital Health Revolution」(2017 年4月20日) (http://fortune.com/2017/04/20/digital-health-revolution/) MIT Technology Review「Deep Learning Is a Black Box, but Health Care Won’t Mind」(2017年4月27日) (https://www.technologyreview.com/s/604271/deep-learning-is-a-black- box-but-health-care-wont-mind/) IEEE Spectrum「FDA Assembles Team to Oversee AI Revolution in Health」(2017年5月29日) (http://spectrum.ieee.org/the-human-os/biomedical/devices/fda- assembles-team-to-oversee-ai-revolution-in-health) 24
  25. 25. 3-2. デジタルヘルス法規制整備とAI(2) 米国食品医薬品局(FDA)・医療機器・放射線保健センター (CDRH)「デジタルヘルスプログラム」の注力テーマ: 無線医療機器 モバイル医療アプリケーション 医療IT 遠隔医療 医療機器データシステム 医療機器の相互運用性 SaMD(Software as a Medical Device) 一般的なウェルネス サイバーセキュリティ 25
  26. 26. 3-2. デジタルヘルス法規制整備とAI(3) 米国食品医薬品局(FDA)・医療機器・放射線保健センター (CDRH)「デジタルヘルスプログラム」の基礎政策の流れ: 26 出典:FDA「Webinar - Digital Health Software Precertification (PreCert) Pilot Program.」(2017年8月1日)
  27. 27. 3-2. デジタルヘルス法規制整備とAI(4) 米国食品医薬品局(FDA)・医療機器・放射線保健センター (CDRH)「デジタルヘルス・イノベーション行動計画」 (2017年7月27日): <ビジョン> 21世紀医療法の医療ソフトウェア規定について明確性を 提供するガイドラインの発行 デジタルヘルス技術規定(FDAソフトウェア事前認証)向け の新たな手法を開発するために顧客と協働した、革新的 なパイロット事前認証プログラムの立ち上げ CDRHのデジタルヘルス部門におけるFDAの人材層の厚さ と専門性の構築 27
  28. 28. 3-2. デジタルヘルス法規制整備とAI(5) 「デジタルヘルス・イノベーション行動計画」 (2017年7月27日)(続き) <2017~2018年に策定を計画しているガイドライン草案> (A)一般的な21世紀医療法導入ガイドライン (B)臨床意思決定支援ソフトウェア (C)多機能 (D)既存デバイスのフトウェア変更のために、いつ501(k)を 申請するかを決定するガイドラインの完成 (E)国際医療機器規制当局フォーラム(IMDRF)のSaMD (Software as a Medical Device)を臨床的に評価する手法の 完成 28
  29. 29. 3-2. デジタルヘルス法規制整備とAI(6) 「デジタルヘルス・イノベーション行動計画」 (2017年7月27日)(続き) デジタルヘルスソフトウェア事前認証プログラム(SaMDの例) 【品質・組織面の評価項目例】 安全な患者経験を提供している 最高の製品品質を提供している 臨床的な責任を果たしている サイバーセキュリティの責任を 果たしている プロアクティブ対リアクティブで ある 29 出典:FDA「Webinar - Digital Health Software Precertification (PreCert) Pilot Program.」(2017年8月1日)
  30. 30. 4. サイバーセキュリティ/プライバシーとAI 30 4-1.ロボット/AIのサイバーセキュリティと プライバシーのリスク 4-2.AIを活用したサイバーセキュリティ分析技術 4-3.AIを活用したプライバシー保護技術
  31. 31. 4-1.ロボット/AIのサイバーセキュリティと プライバシーのリスク(1) (事例1)「To Make a Robot Secure: An Experimental Analysis of Cyber Security Threats Against Teleoperated Surgical Robotics」 Tamara Bonaci, Jeffrey Herron, Tariq Yusuf, Junjie Yan, Tadayoshi Kohno, Howard Jay Chizeck (2015年5月22日) (http://brl.ee.washington.edu/wp-content/uploads/2014/05/arXiv_April_2015.pdf) 米国ワシントン大学の研究 チームが、次世代遠隔操作 手術支援ロボットにハッキン グできたことを発表 31 出典:Tamara Bonaci et al.「To Make a Robot Secure: An Experimental Analysis of Cyber Security Threats Against Teleoperated Surgical Robotics.」(2015年5月22日)
  32. 32. 4-1.ロボット/AIのサイバーセキュリティと プライバシーのリスク(2) (事例2)「Hacking Robots Before Skynet」 Cesar Cerrudo, Lucas Apa, IOActive(2017年2月28日) (http://blog.ioactive.com/2017/02/hacking-robots-before-skynet.html) 調査により問題が発覚したロボット SoftBank Robotics: NAO and Pepper robots UBTECH Robotics: Alpha 1S and Alpha 2 robots ROBOTIS: ROBOTIS OP2 and THORMANG3 robots Universal Robots: UR3, UR5, UR10 robots Rethink Robotics: Baxter and Sawyer robots Asratec Corp: Several robots using the affected V-Sido technology 32
  33. 33. 4-1.ロボット/AIのサイバーセキュリティと プライバシーのリスク(3) 「Hacking Robots Before Skynet」 Cesar Cerrudo, Lucas Apa, IOActive(2017年2月28日)(続き) 主要なサイバーセキュリティ上の問題 セキュアでない通信 認証上の問題 認証の欠落 弱い暗号 プライバシー上の問題 弱いデフォルト構成 脆弱なオープンソースロボットフレームワークとライブラリ 33
  34. 34. 4-1.ロボット/AIのサイバーセキュリティと プライバシーのリスク(4) (事例3)英国情報コミッショナーオフィス(ICO) 「Royal Free - Google DeepMind trial failed to comply with data protection law」(2017年7月3日) (https://ico.org.uk/about-the-ico/news-and-events/news-and-blogs/2017/07/royal-free- google-deepmind-trial-failed-to-comply-with-data-protection-law/) ロイヤル・フリー・ロンドンNHS財団トラスト(Data Controllerに 該当)が、傘下の医療機関の患者データ約160万件をAI開発 企業Google DeepMind(Data Processorに該当)に提供し、急 性腎障害(AKI)向け警告・診断・検知システム(医療機器に 該当)の臨床試験を実施 ICOは、患者データの利用に関するインフォームドコンセント のプロセスが不十分で、英国1998年データ保護法違反があ ったと判断 34
  35. 35. 4-2.AIを活用したサイバーセキュリティ分析技術(1) ビッグデータ環境で顕在化するサイバーセキュリティ分析 ツールの課題 大容量データの保存、維持にコストを要するため、一定の保 存期間が過ぎると、分析対象となるイベントログや記録の大 半を削除するケースが多い 従来のツールを利用して、大規模な構造化データの分析や 複雑なクエリを実行すると非効率的になる 従来のツールは、非構造化データの分析や管理を考慮した 設計がなされていないため、柔軟なフォーマットでデータを参 照できない ビッグデータ環境ではクラスタインフラストラクチャを利用す るため、信頼性と可用性が高く、クエリ処理の完了までを保 証するツールが求められる 35
  36. 36. 4-2.AIを活用したサイバーセキュリティ分析技術(2) サイバーセキュリティ分析ツールの進化プロセス 第1世代:不正アクセスの兆候を事前に検知し、ネットワーク 管理者に通報する機能を有する侵入検知システム(IDS) 第2世代:異なる侵入検知センサーからのアラートを集約、 管理し、実用的な情報をセキュリティアナリストに提供するセ キュリティ情報/イベント管理(SIEM)システム 第3世代:さまざまなセキュリティイベント情報を相互に関連 付けながら統合化、コンテキスト化する時間を削減することで 実用的なセキュリティインテリジェンス機能を提供するビッグ データ分析ツール(第2世代SIEM) 36 リアクティブ + プロアクティブ コア技術=AI(例.機械学習)、可視化
  37. 37. 4-3.AIを活用したプライバシー保護技術(1) 米国保健福祉省・公民権室(OCR)「医療保険の携行性と責 任に関する法律(HIPAA)プライバシー規則に準拠した保護保 健情報の非識別化方法に関するガイドライン」(2012年11月) 非識別化された保護保健情報 =個人を識別しない保健情報で、 その情報が個人を識別するため に利用可能であると信じるに足る 相当な基盤が無いもの 統計手法による「専門家による 決定(Expert Determination)」方式 直接識別子を取り除く 「セーフハーバー(Safe Harbor)」方式 37 出典:米国保健福祉省(HHS)「Guidance Regarding Methods for De-identification of Protected Health Information in Accordance with the Health Insurance Portability and Accountability Act (HIPAA) Privacy Rule」(2012年11月26日) (http://www.hhs.gov/hipaa/for-professionals/privacy/special-topics/de-identification/index.html)
  38. 38. 4-3.AIを活用したプライバシー保護技術(2) 非識別化技術(例) 「摂動(Perturbation)」:データセットをランダム化することによってセン シティブなデータを見えないようにする、 「マルチパーティ計算方式」:データを秘密裏に分散させた上で演算処 理を行う暗号化手法 「差分プライバシー(Differential Privacy)」:計算処理上の負荷とノイズ のある結果を加えながらセキュアなことを証明する 「k-匿名化(k-anonymity)」:間接識別子(準識別子)がk個以上存在す るようにすることで個人が特定されるリスクを低減する 38 プライバシーを保証する高度な統計 手法へのニーズ AIの活用 (例.機械学習、深層学習)
  39. 39. 4-3.AIを活用したプライバシー保護技術(3) 非識別化手法のAI活用に向けた取組(例) 「Utility-preserving anonymization for health data publishing」 Hyukki Lee, Soohyung Kim, Jong Wook Kim, Yon Dohn Chung BMC Med Inform Decis Mak. 2017; 17: 104. Published online 2017 Jul 11. doi: 10.1186/s12911-017-0499-0 (https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5504813/) 「De-identification of patient notes with recurrent neural networks.」 Dernoncourt F, Lee JY, Uzuner O, Szolovits P. J Am Med Inform Assoc. 2017 May 1;24(3):596-606. doi:10.1093/jamia/ocw156. (https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28040687) 39
  40. 40. 5. まとめ/Q&A 40 人工知能(AI)に関する定義や権利保護の 仕組みづくりは発展途上段階にある 学習用データセットのソースとなるビッグデ ータの相互運用性確保が、AI発展の鍵 新規医療AI製品・サービスの承認プロセス 整備と、AIを活用した規制業務全般のデジタ ル・トランスフォーメーションが当局の課題 AIを活用したサイバーセキュリティ分析/ プライバシー保護技術開発への期待

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