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KPTのコツを掴め!! 公開用
- 3. 現職 オブジェクト指向、アジャイル開発、開発現場の活性化をテーマに、
ファシリテーションを活用したコンサルティング、セミナーに従事
経歴 1995年 電機メーカの情報システム部門
2002年10月より現職
社外活動 けぷた倶楽部 エバンジェリスト
オブラブ 実行委員
アジャイルプロセス協議会 運営委員
日本XPユーザグループ 運営委員
日本ソフトウェアテストシンポジウム 実行委員
プロジェクトファシリテータ協会 副理事
ETロボコン審査委員
著書 『これだけ!KPT』
『eXtreme Programmingテスト技法』
『正しく学ぶソフトウエア設計』
訳書 『リーン開発の本質』
『アジャイルソフトウェア開発スクラム』
3Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
自己紹介
天野 勝(あまの まさる)
永和システムマネジメント
コンサルティングセンター
センター長
- 6. KPTの概要
Keep、Problem、Tryの観点で物事を整理する
思考フレームワーク
Keep:続けること
Problem:不満点
Try:試すこと
「けぷと」と発音する
「けぇぴぃてぃ」と発音する人もいる
ふりかえりによく使われる
テーマ欄を追加して使うこと
が多い
6Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
ふりかえりと相性の良い単純な思考フレームワーク
Keep
Problem
Try
出典:『アジャイルソフトウェア開発』
日本語訳は様々なバリエーションがあります。
表現のしかたで、意見の内容や出方が変化しま
すので、用途に応じで工夫してください。
テーマ
テーマはオプション
- 7. テーマ:作業を効率的に行なうために
7Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
KPTのステップ(基本形)
Keep Try
Problem
(1')試してみてうまくいったこと/続けたいこと
(2) 不満点、問題点
(4)Problemに効きそうな改善策
(3)Keepを強化する改善策
(1)続けたいこと、良いこと
開始前に深呼吸する
机の上を片付ける
●焦ったら、深呼吸する
●迷ったら、アラームを挙げる
●....
●作業場所が狭い
●迷うことが多い
●....
●机の上を片付ける
●立って行なう
●荷物はイスの上に置く
●事前に何をするか、確認
する
●開始前に深呼吸する
(6)試すことを選択、
合意する
(5)工夫したいこと
●指のストレッチをする
●....
- 8. ふりかえりとは
過去の学びを、未来に活かすこと
学びには、経験から得られる気づきを含む
カイゼンサイクル「P-D-C-A」のC-A(-P)に相当
Plan:計画
Do:実行
Check:評価(Study:学習)
Act:改善(Adapt:適応)
繰り返すことで、次第に成長する
8Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
ふりかえりは、いつでも、どこでも、だれでも行なえる
※カイゼンサイクルは、デミングサイクルや、シューハートサイクルとも呼ばれる。
- 9. 9Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
KPTとPDCA
KPTを繰り返すことで、PDCA(カイゼンサイクル)がまわる
Keep
Problem
Try
Plan
Check
Do
Act
- 13. よりよくなりそうな改善策を検討する
問題に対する改善策を検討する
やってみたらうまくいく予感のすることを挙げる
試すことを選択し合意(=同意+サポート)する
ポイント
多くの選択肢から選ぶ
全てのTryを実施する必要はない
行動可能になっていること
必要に応じてアクション化する
「しっかり」「ちゃんと」は要注意
行動につながりにくい
13Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
Try(試すこと、工夫したいこと)
Keep
Problem
Try
- 15. 15Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
ファシリテーションとファシリテータ
成果のために、場を設計/作り上げるのがファシリテータ
成果
ファシリテーション
プロセスの舵
取りをする
・全体の流れを事
前に決める
・状況に応じて、
流れを整える
まとめたり、
構造化を促す
・取り扱う内容の
構成や構造の
成熟を促す
合意形成を
促す
・自由にアイデア
を言える安全で
安心な場を作る
・グループの方向
性を定めるのを
促す
目的達成を促進したり、
容易にしたりするためのスキルセット
働きかける
・促進者であって、
決定者ではない
ファシリテータ
- 16. ファシリテータに求められるスキル
プロセスを扱うスキル
会議体設計、プロセス設計、時間管理
情報を構造化するスキル
思考フレーム、論理力、図解力
場を活性化するスキル
ファシリティ設計、質問力、笑力、リフレーミング、アイスブレイク
意見の対立を解消するスキル
TOC思考プロセス
場を読むスキル
傾聴、NLP、思考停止語、集団思考の落とし穴
16Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
ツールを知っていれば、互いにファシリテートしあえる
- 17. 会議ファシリテーション
会議が効果的に進むように促す
実践項目の例
席のレイアウト、アジェンダ設計、発言方法の設計、合意形成手
法、ファシリテーショングラフィック(思考フレーム、板書)
プロジェクトファシリテーション
/チームファシリテーション
プロジェクトが効果的に運営されるように促す
実践項目の例
マイルストン設計(短期間のゴール)、会議体設計(週計画会、
朝会、ふりかえり会)、タスク管理方法(タスクボード)
ファシリテートされた朝会、ふりかえり会などの会議体を行なう
17Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
ファシリテーションの実践例 [1/2]
- 18. ナレッジファシリテーション
暗黙知になっているノウハウを抽出するのを促す
実践項目の例
SKMS(Structured Knowledge Management System)
企業変革ファシリテーション
企業の経営陣が合宿を行ない、数日間かけて企業の方
向性や具体的な内容を決めるのを促す
実践項目の例
数日間にわたるアジェンダ設計、ファシリテーショングラフィック、
発言手法の設計、etc
18Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
ファシリテーションの実践例 [2/2]
- 19. ファシリタティブとは
ファシリテーションが機能している状態
ファシリタティブなチーム
ファシリタティブな組織
専任のファシリテータがいなくとも、ファシリタティブ
は実現できる
アジェンダを共有する
会議の目的、目標
時間配分、使用するツール
ツールを使いこなすスキルを身に付ける
19Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
チームのあるべき状態、リーダーシップのスタイルのひとつ
- 21. 21Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
KPTふりかえり会のタイムテーブル(例)
プロセスが設計されており、状況に応じて調整可能
目安時間(分) 内容
2 アジェンダを確認する
1 グラウンドルールを確認する
5 テーマを決める
5 前回から今回までの活動を確認する
5 前回のTryを確認する
5 前回のProblemを確認する
5 前回のKeepを確認する
5 Keepを付箋紙に書く
8 Keepを共有する
2 Keepを整理する
5 Problemを付箋紙に書く
12 Problemを共有する
3 Problemを整理する
7 Tryを付箋紙に書く
13 Tryを共有する
5 Tryを整理する
15 Tryを選択する
15 Tryをアクションに落とし込む
2 アクションに合意する
合計:120
目安時間(分) 内容
5 前回のTryとProblemを確認する
5 KeepとProblemを付箋紙に書く
10 KeepとProblemを共有する
10 Tryを付箋紙に書く
10 Tryを共有する
10 Tryを選択する
10 Tryをアクションに落とし込み合意する
合計:60
目安時間(分) 内容
5 前回のTryとProblemを確認する
5 KeepとProblem、Tryを付箋紙に書く
10 KeepとProblem、Tryを共有する
10 Tryを選択し合意する
合計:30
じっくりバーション しっかりバーション
ざっくりバーション
- 24. ふりかえり会のグラウンドルール(例)
グラウンドルールを決めて、全員で守る
24Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
ルールがあれば、進行がしやすくなる
グラウンドルール
◇積極的に参加すること
当事者意識を持つ
議題に集中すること
◇一人で話しすぎないこと
人の発言をさえぎらない
話してない人にも思いあり
◇原因の追究はしても、責任の追及はしないこと
問題対私たち
自己弁護は不要
見えるところ
に貼ると効果
が高い
グラウンドルール=参加者が守るべきルール
- 25. 25Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
思考フレームワーク
思考をガイドするレイアウトを使用する
顧客
(Customer)
KPT 3C
競合
(Competitor)
自社
(Company)
リーンキャンバス フォースフィールド
促進する力 抵抗する力
Keep
Problem
Try
課題
既存の
代替品
ソリュー
ション
主要指標
独自の
価値提案
ハイ
コンセプト
ピッチ
圧倒的な
優位性
チャネル
顧客
セグメント
アーリー
アダプタ
コスト構造 収益の流れ
- 26. KPTの意見を引き出す質問の例Keep
• 今後も続けたいことはなんですか?
• どんな良かったことがありましたか?
• なぜ、うまくいった/よかったのでしょうか?
• ほかの人にちょっと自慢したいことや、褒めてもらいたいことはありますか?
• 他の人のここが良かったというところはなんですか?
• 前と変えてみたところはありましたか?
Problem
• 気になることや、困ったことはありましたか?
• 何かガマンしていることはありますか?
• 「もっとできた」と思っていることは、どんなことですか?
• チームで決めたルールで、守れなかったことはありましたか?
• 目標の到達をさまたげることは、どんなことですか?
• ムダに感じることは、どんなことですか?
• 理想と異なることは、どんなことですか?
Try
• そのKeepの本質は何ですか?
• そのKeepをよりうまく行うには、何をすればよいですか?
• そのProblem少しでも改善するには、何をすればよいですか?
• そのProblemをすべて取り払うには、何をすればよいですか?
• そのProblemが無くせないとしたら、何をすればよいですか?
• 目標に近づくためには、何をすればよいですか?
26Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
ファシリテーター以外が質問して思考を促す
- 27. 27Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
問題 対 私たち
ファシリティを設計して、対立を減らし、場を活性化しやすくする
You vs.Meの構図 You vs.Usの構図
Problemvs.Usの構図 Problemvs.Usの構図
- 29. 書籍
これだけ! KPT
著:天野 勝
リーン開発の本質
著:メアリー・ポッペンディーク、トム・ポッペンディーク、
訳:高嶋 優子、天野 勝、監訳:平鍋 健児
アジャイルプロジェクトマネジメント
著:ジム・ハイスミス
訳:平鍋 健児、高嶋 優子、小野 剛
アジャイルソフトウェア開発
著:アリスター・コーバーン、訳:株式会社テクノロジックアート
アジャイルソフトウェア開発スクラム
著:ケン シュエイバー、マイク ビードル
訳:テクノロジックアート、長瀬 嘉秀、今野 睦、
スクラムエバンジェリストグループ
アジャイルレトロスペクティブズ
著:Esther Derby、Diana Larsen 、訳:角 征典
29Copyright (c) 2002-2015 Eiwa System Management, Inc.2015/12/1
情報源