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1. 不思議な世界へおいでませ？量子論の世界 hiro.

2. Introduction hiro. よろしくお願いします！・東京大学工学部航空宇宙工学科卒・国家公務員技術系・小学生の時は数学者になりたかったが、中学生の時に量子論の本を読んで理論物理学者を目指したいと思う（後に挫折💦）・好きな動物…ペンギン

3. Introduction 量子論…ミクロの世界における物質観。ミクロの世界では、奇妙で常識外れのことが起こっている！このミクロで起こる世界の性質を利用して、物性物理、半導体技術、量子コンピュータ、量子暗号技術等、応用例は様々！ミクロの世界では何が起こっているのか？ ※恐らく予報士と最も遠い物理が量子輪や相対性理論ですが、宜しければお付き合いください。

4. Table of Contents １．「量子」とは何か２．実は違う？！電子軌道の本当の姿３．シュレディンガーの猫と多世界解釈４．量子論の応用例世界の本当の姿を求めて…

5. Table of Contents １．「量子」とは何か２．実は違う？！電子軌道の本当の姿３．シュレディンガーの猫と多世界解釈４．量子論の応用例ミクロの世界ではとびとびの値を取る！

6. 高校物理の復習光電効果と光量子仮説…アインシュタインが発見、提唱。紫外線を当てると箔検電器の箔が閉じる。負電荷（電子）が金属板から飛び出した。このように、光のエネルギーを当てると物質内から電子が飛び出す現象を光電効果と言う。光電効果を受けて、理論的に説明したのが光量子仮説。物質が振動数νの光を放射、吸収する場合、そのエネルギ― は連続でなくプランク定数hを用いてhνの整数倍を取るという説。整数倍を取るということは、光は波でありながら粒子だったことを示している。（光は光量子（光子）だった）

7. 「量子」とは何か「量子」…世界の最小単位が決まっているという考え方のこと！世界は連続に見えるけれども、実はミクロに見ると不連続である。プランク距離、プランク時間、プランク質量、などが決まっている！！つまり、ミクロの世界では「とびとび」の値を取るということ。光量子仮説では、光は粒としての性質と波としての性質を併せ持つという二重性をもつことが明らかになった。

8. Table of Contents １．「量子」とは何か２．実は違う？！電子軌道の本当の姿３．シュレディンガーの猫と多世界解釈４．量子論の応用例電子は「雲」として原子の周りを回っている？！

9. 量子論誕生以前の原子核モデル原子核には、陽子と中性子が存在して、そのまわりを電子が回っている、この「ラザフォードの原子モデル」が一般人における原子の構造の理解だと思います。 →実はこれ、厳密には違うんです！！！ →電子が回っているなら、電磁波を放出しながらエネルギーを失って原子核に吸い込まれていきません？

10. 量子論誕生以後の原子核モデル電子も、光と同様に粒子でありながら波として存在しています。 →水素原子の線スペクトル（パルマ―系列）を見ると、「とびとび」の値を取っている。 →波として存在出来る振動数を電子が持っている時の軌道半径でのみ、電子が軌道で存在できると仮定しましょう。という考え方。電子は、別の軌道に移る時電磁波を放出したり吸収したりする。 →軌道半径も「とびとび」の値を取る。

11. シュレディンガー方程式シュレディンガー方程式を解けば、物質がどんな形を持ち、その波が時間の経過とともにどのように伝わっていくのかが計算できる。 →電子の波は様々な場所に広がって存在していていることが求まる。 →電子は、何処の空間で発見できるのか、「確率」で決まる。 →「波動関数の確率解釈」 →我々が見てない時にだけ、電子は波のように広がっている。 →観測すると電子の波は収縮してしまう。

12. シュレディンガー方程式電子雲…電子は雲のように薄まって存在している。「観測」すると1箇所に「収縮」する。シュレディンガー方程式を解くと、電子軌道がどのように広がっているかを求めることが出来る。p軌道やd軌道が左図のように広がっていることが分かる。 →電子の位置は、まるでサイコロを振ってその目に応じて電子の発見場所が決まるように、確率的に決定される。

13. コペンハーゲン解釈と不確定性原理コペンハーゲン解釈…「波の収縮」と「確率解釈」を2本の柱として、私たちに見られる前の電子と見られた後の電子の様子を理解しようとするこの解釈方法を、「コペンハーゲン解釈」と呼びます。不確定性原理…「ある物質に関する「位置」と「運動量」を測定するとき、両者を同時に一つの値に確定することは出来ず、避けられない不確かさが残る」という原理を「不確定性原理」と呼びます。

14. 量子論が明らかにした物質観・自然観古典物理学…「粒」と「波」は矛盾する概念であると考える。量子論…私たちが見てない時は波のような振る舞いをし、私たちが見たとたんに粒として発見される。 →相補性原理不確定性原理の言う「位置を決めると運動量が決まらず、運動量を決めると位置が決まらない」というのも相補性原理。古代中国の陰陽思想を象徴する「太極図」

15. Table of Contents １．「量子」とは何か２．実は違う？！電子軌道の本当の姿３．シュレディンガーの猫と多世界解釈４．量子論の応用例量子論における不思議な解釈！！！

16. シュレディンガーの猫シュレディンガーの猫…パラドックス。鉄の箱の中に１時間のうちに50%の確率で放射性崩壊する放射性物質、放射線の検出装置、検出装置に連動した毒ガス発生装置を入れ、また、その中には生きた猫を入れる。そして箱を閉めて1時間経ったら、猫はどうなっているだろうか。量子論的な解釈をすると、観測していない時は生きている状態と死んでいる状態が重なっていると表現され、

17. シュレディンガーの猫観測した瞬間に波動関数の波が収縮して猫の状態が決定する筈だ、ということになるが… 常識的に考えて、「猫が死んだ状態と生きた状態が重なっている」というのはおかしい。量子論はミクロな世界でのみ起こるものであるという主張だが、ミクロの集合体がマクロである以上、解釈に限界があるのではないか →そこで生まれたのが、多世界解釈。

18. 多世界解釈多世界解釈…コペンハーゲン解釈における「波の収縮」は数学的に説明できないものであることが証明された。 →そもそも「波の収縮」は起きずに、広がったままである。代わりに、物質が存在する世界と、存在しない世界に、「世界が枝分かれする」と考える。パラレルワールド。並行宇宙。その存在を証明は出来ないが、量子論の現象を無理な仮定なく説明することが出来る。

19. シュレディンガーの猫と多世界解釈シュレディンガーの猫のパラドックスにおいても、多世界解釈を用いると矛盾なく説明できる。多世界解釈では、観測者が気付かないうちに「猫が生きている世界」と「猫が死んでいる世界」に世界が分岐するのだと考えれば、マクロとミクロの境界などは考える必要がない。 →本当にそうなのかという疑問は残るが、それを確かめる方法はない。

20. Table of Contents １．「量子」とは何か２．実は違う？！電子軌道の本当の姿３．シュレディンガーの猫と多世界解釈４．量子論の応用例ざっくり説明！応用例多数！！！

21. 化学と物理の橋渡しをした量子論パウリの排他律…「１つの原子の中で、四つの量子数（主量子数・方位量子数・磁気量子数・スピン量子数）が皆同じになる電子は一個しか存在できない」 →中学高校で一番目の軌道には２個、二番目の軌道には８個…などと機械的に暗記した電子の配置は、量子論により決まっていた。形状は、シュレディンガー方程式を解くことにより確率分布で表される。 →簡易化されて教えられているが、ラザフォードの原子モデルは、間違いである。

22. 半導体物理（物性物理学）と量子論固体は、導体・絶縁体・半導体の3種類に分類できる。固体の中の電子の状態を「量子数」の原理やパウリの排他律に照らして考えると、結晶構造になっている原子の中では、電子のエネルギーは「エネルギーバンド」と呼ばれる範囲の値だけを取ることが分かった。固体が電流を通すかどうかは、バンドギャップの広さによって決定されている。 →現在の私たちの暮らしを支えているのは、半導体部品を生み出した量子論である。

23. トンネル効果トンネル効果…ミクロの粒子が通常は超えることの出来ないエネルギーの壁を時々通り抜けてしまうという現象。シュレディンガー方程式で井戸型ポテンシャルモデルなどを解くことにより導出され、実際にも観測されている。トンネル効果は、核分裂反応や核融合反応においても見ることが出来るし、半導体部品の原理としても利用されたり、金属表面の原子の配列を見ることが出来る走査型トンネル顕微鏡に応用されている。

24. ボース・アインシュタイン凝縮と超流動ボース・アインシュタイン凝縮…パウリの排他律に従わない「ボース粒子」の集団を極低温にすると、無数のボース粒子が最低のエネルギー状態に集まってきて粒子が重なり合う現象。超流動…ボース・アインシュタイン凝縮により粘性がゼロになっているので、コップの壁面を登って外に出てしまう。量子論的な現象がマクロな世界にも表れた例。

25. 量子コンピュータ量子コンピュータ…量子論の重ね合わせの原理を用いることで、従来のコンピュータには出来ない並行処理を行うことが可能だとされている。「０」と「１」が重ね合わさった状態を物理的に表現し、一度に大量の情報処理を行うことを可能にする。 →現在では、重ね合わせ状態が維持できなくなる「デコヒーレンス」が起こっても誤り訂正出来るフォールトトレラントで実用可能なコンピュータの開発が行われている。

26. 量子暗号通信素因数分解を利用したRSA暗号が解読されてしまう危険性が出てきたため、対抗策として考えられたのが「量子暗号」。量子暗号…ミクロの世界の物質が「観測されることによって状態が変わってしまう」ことを利用したもの。量子暗号の情報は「重ね合わせ」の状態で行われるが、もし誰かがその情報を盗み見したら、その行為によって重ね合わせの状態が解消されてしまう。 →究極のセキュリティシステム。

27. CREDITS: This presentation template was created by Slidesgo, including icons by Flaticon, infographics & images by Freepik Thank you for listening!

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