1. 第2回・フォーラム 仙台湾/海岸エコトーンの復興を考える
南蒲生モニタリングサイトにおける
海岸林の現状
－大規模攪乱からの再生可能性－
富田瑞樹・鴇田朋允（東京情報大学）・
菅野洋（（株）宮城環境保全研究所）・
平吹喜彦（東北学院大学）・原慶太郎（東京情報大学）

2. 自然攪乱としての津波
病原菌の拡大
出典: 「景観生態学」 （文一総合出版）

3. 海岸林の履歴（造成・利用）
明治38年 平成10年
荒浜地区 荒浜地区
出典: 「地図で見る仙台の変遷」 （日本地図センター）

4. 津波による海岸林への影響は？
多様な立地
異なる履歴
大規模攪乱
組成と構造の現状
再生の可能性

5. 帯状区（580m×40m）
海側
内陸側
調査区（280m×240m）

6. 帯状区（580m×40m）
海側
内陸側
調査区（280m×240m）

7. 毎木調査
●S3｜直径＞5cm
●S2｜直径≦5cm，樹高＞2m
20m
●S1｜直径≦5cm，樹高≦2m

8. 毎木調査
●S3｜直径＞5cm
●S2｜直径≦5cm，樹高＞2m
10m
●S1｜直径≦5cm，樹高≦2m

9. 毎木調査
●S3｜直径＞5cm
●S2｜直径≦5cm，樹高＞2m
2m
●S1｜直径≦5cm，樹高≦2m

10. 毎木調査（DBH＞5cm）
●種名，直径，樹高，損害様式，生死
傾倒 曲げ折れ
根返り 流亡

11. 毎木調査（DBH≦5cm）
●種名
●樹高

12. 内陸側

13. アカマツ クロマツ
内陸側
S3 樹高（m）
直径（cm）

14. 海側

15. アカマツ クロマツ
海側
S3 樹高（m）
直径（cm）

16. 種組成と個体数（生存幹）
種名 生活形 散布様式 内陸側 海側
S1 S2 S3 S1 S2 S3
アカマツ 常緑高木 風散布 2200 134
クロマツ 常緑高木 風散布 3100 91 7600 32 9
サクラ spp. 落葉高木 鳥散布 2800 152 53
コナラ 落葉高木 重力散布 1800 20 1 8
ハンノキ 落葉高木 風散布 1
マルバアオダモ 落葉高木 風散布 20
ハリエンジュ 落葉高木 自動散布 2300 164 4 1400 32 9
ヤマウルシ 落葉小高木 鳥散布 600 56
ヤマグワ 落葉低木 鳥散布 400
ズミ 落葉低木 鳥散布 4
カマツカ 落葉低木 鳥散布 1000 4
S3：直径＞5cm；S2：直径≦5cm，樹高＞2m；S1：樹高≦2m．

17. 海岸林の現状と再生可能性
●健全に生残した個体のサイズに偏り
津波の影響（波高：6～8m?）
●海側のマツの多くが傾倒・曲げ折れ
地下部が相対的に大きいため?
●内陸側で落葉広葉樹が定着・生存
サクラ属, アオダモなどの風 鳥散布
・
●内陸/海側ともにハリエンジュが多数生存
不定芽による再生
●自律更新の促進と外来種駆除，モニタリング