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東京メトロポリタン
TMC
論評ワークショップ
“論評を知る、深める、実践する”
2011年1月8日 @麹町会館
小野 亮太郎
6. 本日のメニュー
1. はじめに:進め方と皆さんへのお願い
2. 論評の概要、目的、全体像
3. 論評のフレームワーク(1):態度・スタイル、観察
4. 1人目のデモスピーカーによるスピーチ
5. 全体ディスカッション
6. 論評のフレームワーク(2):分析
7. 論評のフレームワーク(3):整理・構成、表現・発表
8. 1人目のデモスピーカーへの個人論評&フィードバック
9. 2人目のデモスピーカーによるスピーチと個人論評
10.最後に:Q&Aとまとめ
2011/1/8 6
10. 尐しウォーミングアップ
論評は客観的 or 主観的に
行うもの?
“Your purpose is to provide honest reaction in a
constructive manner to a speaker’s presentation,
using the evaluation guide provided.”
“An evaluation is an opinion, nothing more”
2011/1/8
Effective Speech Evaluation より 10
12. では、ここで質問。
どうすれば、
“Evaluate to motivate”
出来ますか?
2011/1/8 12
15. 論評は、時にスピーカーへの
ギフト(贈り物)と言われてます。
どんなギフトを贈れば、相手は喜んでくれるでしょう?
2011/1/8 15
16. 論評をギフトを贈る行為に例えるならば、
どんな渡し方をすれば
いいのだろう?
Howの話。
•マナー、態度、スタイル
•デリバリー、伝え方
どんなギフトを贈れば
いいのだろう?
Whatの話。
•コンテンツ、中身、構成
•良い点、改善点など
18. 論評のフレームワーク
Objective
・・・・ Evaluate to Motivate
目的 スピーカーの上達を手助け、またスピーチをしたいと動機付ける
Evaluation Process 論評プロセス
observation analysis organization presentation
Process
プロセス ・・・・・
観察 分析 整理・構成 表現・発表
input process output
インプット プロセス アウトプット
Attitude/Style
態度・スタイル ・・・・・ Assertiveness アサーティブネス
Condition
制約条件 ・・・・ Time Mgmt タイムマネジメント
33. 追泉 直也さんのスピーチ
■ プロジェクト#3 「ポイントを押さえる」
*目的*
•スピーチトピックを選びその一般的な目標、具体的な
目標を決定する。
•こうした目標を完全に達成することをめざして、ス
ピーチを構成する。
•序論、本論、結論のそれぞれが、目標に裏づけられ
ていることを確認する。
•誠実さと信念を打ち出して、丌安感を克服する。
•メモを使わないようにする。
2011/1/8 33
34. (ご参考): 一般的な目標、具体的な目標
■ 一般的な目標 (スピーチは大別して以下の4種類)
1. 情報を提供する
2. 説得する
3. 楽しませる
4. 奮い立たせる
■ 具体的な目標
1. 聞き手の立場に立った言葉で書かれていること
2. 具体的であること
3. 達成が可能であること
2011/1/8 34
35. 大前提
準備スピーチは、
プロジェクトに沿って
行う。
2011/1/8 35
38. 分析のベクトル
Emotion & Logic
「情」と「理」の視点
このバランスをどう取るか?
2011/1/8 38
40. 「理」の視点(1): So what ? 思考
■ 「観察」した事象・印象から、解釈、意味合いを導き出す
ステップ1:「観察した」事象・印象は何か?
1. 声に抑揚があった So
2. 出だしにインパクトがあった what ?
ステップ2:解釈・意味合いの抽出
1. 声に抑揚があったので、スピーチにダイナミズムが生まれ、
結果、感情移入がし易くなり、メッセージがすっと頭に
入ってきた。
2. 最初の出だしが非常にインパクトあったので、一気に心
がほぐれ、その後のスピーチを聴く態勢がすぐに出来た
この解釈、意味合いで論評のバリューは大きく左右される
2011/1/8 40
42. (ご参考):CCマニュアルのプロジェクト
•1 アイスブレーカー
•2 スピーチの構成
•3 ポイントを押さえる
•4 表現方法
•5 ボディランゲージ
•6 ボーカルバラエティ(声の変化)
•7 トピックのリサーチ
•8 ビジュアルエイド(視覚機材)
•9 パワフルな説得
•10 聞き手を奮い立たせる
2011/1/8 42
43. (ご参考):コンテスト審査基準
■ 審査の基準でなく、MECEなスピーチのフレームワークと捉える
カテゴリー 項目 スコア 内容
目的に応じた序論、本論、結論の構成の仕方
スピーチの展開 20
適切な事例、事実と数字、骨組みが為されているか
内容 どれだけ効果的にスピーチの内容が伝えられていたか。
スピーチの効果 15
50 スピーカーの意図が理解出来、聴衆を惹き付け、適切であったか
スピーチに意味があり、話す価値、聞く価値があるか。
スピーチの価値 15
スピーカーの意見や考え方が重要
身体 10 身振りや手ぶり、表情、立ち位置を駆使して、如何に伝えたか
話し方 声の抑揚、声量、トーンやバラエティさなど効果的に使えていたか
声 10
30 聴衆が明瞭に聞き取れ、理解の助けとなったか
態度 10 熱意と自信を持って訴え、聴衆の反応に堂々と対峙をしていたか
言語の適切さ 10 話したい事柄を伝える為の適切な言葉の選択が出来ているか
言語
20 文法的に正しいか
言語の正確さ 10
正確な発音で話が出来ているか
2011/1/8 43
44. (ご参考):審査基準をもう尐し論評向きにアレンジ
カテゴリー 中項目 小項目
リハーサル - 十分に練習がなされていたか?
プロセス 準備
リサーチ - 十分に調べ、練られていたか?
(道のり)
プロジェクト スピーチプロジェクト - 目標に沿っていたか
スピーチバリュー、意義、メッセージ性
着眼点・発想力(聴衆の興味と要求)
対象
話題性、興味深さ
スピーチタイトル
コンテンツ 全体 - メッセージに即した構成であったか?
(内容) 全体 - 論理的で、自然な流れであったか?
序論 - 「ツカミ」は?出だしで聴衆を惹き付けたか?
流れ(構成)
本論 - 論理的で、例や事実、引用など用い、説得力あったか?
結論 - Call for action に結び、腹落ち感があったか? 印象に残ったか?
移行 - 各パラグラフ間がスムーズに移行し、フォローし易かったか?
身振り、体の動き
手振り、ジェスチャー
顔の表情
動作
アイコンタクト
ステージの使い方
姿勢
ビジュアルエイド ビジュアルエイドは、スムーズで効果的なタイミング、見せ方であったか?
デリバリー
声量
(伝え方)
声質
声
声のピッチ
「間」の取り方
態度 - 自信や情熱、誠実さはどうであったか?
外観、服装は、スピーチや聴衆とマッチしていたか?
姿勢
第一印象
原稿、メモ
2011/1/8 正しさ - 文法や言葉、発音が正しく行われていたか? 44
言語 言語
適切さ - スピーチや聴衆にあった言葉を選んでいたか?(専門用語の使用等)
46. 論評での定石、サンドイッチ方式
■ Commend-Recommend-Commend
0:00~ オープニング、全体の印象
緑色になるまでは
0:30~ よかった点 存分に良い点を述
べる
(どう良かったのか、リアルに正直に)
2:00~ 改善点 そろそろ改善点の
準備を
(より具体的な提案が望ましい)
改善点を述べる
3:00~ 要約(スピーチ内容や論評の総括)
良い点、励ましで
感謝、励ましの言葉 ラップアップ
3:30 終了
論評時間3分30秒、フラッグを意識しながらフルに使う
2011/1/8 46
51. まとめると: 論評の肝
感じたこと、
出来るだけ
思ったことを
具体的に
正直に
Be honest & be specific
with sincerity
誠実さをもっ
て伝える
2011/1/8 横浜フロンティアTMC 51
53. 辻村 霞さんのスピーチ
■ プロジェクト#5 「ボディランゲージ」
*目的*
•メッセージを表現しスピーチの目標を達するため、態
度、動作、ジェスチャー、顔の表情、アイコンタクトを上
手に使う。
•スムーズかつ自然にボディランゲージを行う。
2011/1/8 53
55. 資料作成に当たって用いた参照資料
■ 「量が質を決定する」の法則に倣い、、、
*TMI公式マテリアル
• Effective evaluation
• Evaluation from Successful club series
• The art of evaluation
*各クラブでのワークショップ資料など
• 大和バイリンガルTMC 東 公成さん ブログ「Toastmasters徒然草」
• 厚木座間TMC 稲垣慎一郎さん 「論評の要点」(2004年)
• 武蔵小杉TMC 福永理絵さん(原案:和田雅志さん)の論評WS資料(2006年)
• 神楽坂TMC 牧 美和子さんの論評WS資料 (2007年)
• 神奈川TMC(当時)藤山亜美さんの論評WS資料(2008年)
• 横浜フロンティアTMC 渡辺直美さんの論評WS資料(2009年)
• ファンタジスタTMC 論評ブートキャンプの資料(基本は自分で作成)(2009年)
55
56. 論評も
「一期一会」
2011/1/8 横浜フロンティアTMC 56
60. 今すぐ出来る!論評上達の道
■ “Quantity determines Quality” – 量が質を決める
*毎回の例会で*
• 毎回のコメントシートに一球入魂(手を抜かない。受け手もハッピー)
• 例会後や2次会でもスピーカーに簡単な感想を伝える (即席論評)
• 他の論評者の上手なところを盗む、真似る (学ぶは、真似ぶから)
*論評を担当した時*
• 何を伸ばすか目標を持って臨む (良い点を10か所見つける等)
• 書面論評に余白は残さない。ぎっしり書き込む。
• スピーカーのプロジェクトを熟読して、ポイントをシュミレーションする
論評の役が空いている時には積極的に挑戦を。
60
61. 愚直に継続!論評の上達への道
■ 心の壁「メンタル・ブロック」をぶち破る
• 論評上達を妨げる一番の敵は、自分の心の壁
• まずは、自分にある心の壁を意識することから
• 特に、一番の心の壁は、丌安、失敗、ベテランスピーカーへの論評
■ 非ネイティブの方々へ:英語論評の上達
• 定石であるサンドイッチ法を使って、型を押さえる
• 英語独特の言い回しを覚える(人が使った良い表現をパクる)
• 該当プロジェクトの英語マニュアルを読むことで、使う用語を覚える
61
62. Ten Behaviors of an Effective Evaluator
■ “The Art of Effective Evaluation” より
1. Show that you care
2. Suit your evaluation to the speaker
3. Learn the speaker’s objective
4. Listen actively
5. Personalize your language.
6. Give positive reinforcement
7. Help the speaker become motivated
8. Evaluate the behavior, not the person
9. Nourish Self-Esteem
10.Show the speaker how to improve
62
63. トーストマスターズの PDCAサイクル
■ PDCA のサイクルでトーストマスターズの例会を考えてみる
一般的には、 Plan(計画)して、Do(実行)して、Check(評価)、Action(再実行)する
これをトーストマスターズの例会に当てはめてみると、
Plan Do Check Action
例会の準備 例会でトライ! 論評・フィードバック TM外での実践!
このサイクルをぐるぐる回していく
Learn by doing とにかく、やってみる
Lead by Example 自らが例を持って手本を見せる
Recognition やった人に報いる