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1 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
私はなぜこの本を書いたか
上田 理
2 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
はじめまして(?)
•こんな商品を担当していました
• 学生時代は理工学部
• 会社の中では商品企画やマーケティングで
開発者を支える仕事
•2000年頃
• 「これからあらゆる製品の中にまともなコンピュータを入れなくて
はやっていけなくなる時代を迎える!どうしよう!!!」
• 自社でOSを開発する?
• 他社から既製のOSを買ってくる?
• それとも・・・
•2003年1月から、組み込みリナックスのプロジェクト参画
3 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
2003年頃、たくさんあった悩み
•本当にLinuxが組み込み機器で使えるの?
•Linux Community という得体の知れない
人たちとうまくやっていけるのだろうか
•自分の会社だけがLinuxで他はみんな別の
選択をしてしまい孤立してしまう
•このGPLっていうライセンスに
どう対応すれば良いの
CE Linux Forumという
国際団体を作って企業
や地域の壁を越えた連
携基盤を作り、活動を
展開
各社で試行錯誤
4 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
現在、どうなったか?
•本当にLinuxが組み込み機器で使えるの?
•Linux Community という得体の知れない
人たちとうまくやっていけるのだろうか
•自分の会社だけがLinuxで他はみんな別の
選択をしてしまい孤立してしまう
•このGPLっていうライセンスに
どう対応すれば良いの 各社で試行錯誤
おかげさまで
と、それなりに言える
状態になったと思う
5 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
私はなぜこの本を書いたか
もう自分の所属している会社の中だけでOSSの
適切な扱いについて理解していれば良い時代では
なくなった
6 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
いい加減にして!
半導体デバイスのSDKにOSSが使われている
ようなんだけど・・・
ODMで用意した製品でリナックスが組み込まれて
いるのだけれど・・・
ソフトウェア開発を委託したらOSSを使って
ないと言いながら・・・
7 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
いい加減にして!
「リナックスが入っていても組み込み機器で
バイナリーコードが入って居るだけですから
ソースコード開示など気にしなくて良いのですよ」
ふざけるな!
8 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
なんでいまだにこんな状況なの???
いまだにOSSについて基本的なことが判っていない人が
たくさんいる
学校でだって(計算機科学専攻ですら)ライセンスとかについては
教えない  一部で変化の兆しはある
これは、ソフトウェアエンジニアにとってつらい状況
 そこを何とかしたい
本来だったらOSSを使うととても効率的なソフトウェア開発が出来
るシーンだってたくさんあるはず  でも無理解のためにせっかく
のOSSが使えない現場もいまだにありそう
9 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
じゃあ本を書いてしまえ!
10 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
OSSの利用に二の足を踏む人たち
OSSに素晴らしいものがあるのは判る
でも本当に使っても良いのか「もやもやしたもの」が
11 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
OSSの利用に二の足を踏むソフトウェア開発者たち
ライセンスが大切なのはよくわかるけれど具体的にいつ何をするべきな
のかがよくわからない
法務・知財スタッフに相談したら「一般的なライセンスアグリーメント
と体裁が違うし技術用語も出てきてよくわからない」との返答
法務・知財スタッフが身の回りにいなくて相談相手が居ない
そもそも法律の知識が無い
12 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
OSSの利用に二の足を踏む法務・知財の専門スタッフ
そもそも契約書なのか利用許諾書なのか
「署名が要らない契約書」なんてあり得るのか
著作権法に着目すべきであることは判る
 ではどの国の著作権法を参照すればいいのか
 著作権にまつわる曖昧性にどう対応する?
たった10行のプログラムでも著作権が発生する?  最終的には裁判の判決
特許権許諾を求めるライセンスも見受けられる
「シェアードライブラリ」って何の事???  技術用語に困惑
13 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
OSSの利用に二の足を踏む石頭のマネージャたち
OSSだって? なんじゃそりゃ??
– どこの馬の骨が作ったかわからんものなど使えるか
– なんで社内できちんと作らないんだ!
– そもそもわしはソフトウェアはわからん
使うと訴訟を喰らったりするというではないか
キミ達は本当にOSSを適切に使えるのかね?
証拠を見せたまえ!
– 法務部だって躊躇しているじゃないか
14 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
石頭のマネージャのおかげでOSSが使えない!
OSSを適切に使うことを胸を張って約束したい
だけど本当に私たちにそんな約束ができるのだ
ろうか??
特にライセンスは苦手
エンジニアの嘆き
15 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
たとえば、こういうことはぜひおさえて欲しい
OSSライセンスの基本 ・・・頒布のタイミング
OSSを誰かに渡す(頒布する)タイミングがとても重要
16 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
OSSライセンスの特徴
•実施すべきことはライセンスに
依って多種多彩、例えば:
• ライセンス表記、著作権表記
• ソースコード開示
• 特許の無償での利用許諾
•実施しないと著作物の利用許諾条
件に反する強い可能性が発生
• 著作権法上、思わしくない事態
OSS
※ 注:ここで言う「頒布」とは著作権法にある「頒布」とは異なる意味です
OSS開発者(著作権者)
著作物の利用許諾の条件としてOSSの頒布
をする人が実施する事柄を定めている
頒布する人
頒布される人
17 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
OSSライセンスは「頒布する人」に実施すべき事柄を定めている
たとえばGPL version 2:
GPL v. 2で利用許諾されたOSSを頒布する人は以下のようなことをする
(これ以外にも注意点が多数あります)
• ライセンス文を一字一句間違い無く表記する
• ソースコードの開示をする(もし改変を加えたのならば改変部分も含めて)
• ソースコード開示はソフトウェアの頒布をしてから3年は継続
• ソースコードの入手方法を製品に附属する書面に明記する
誰が実施するの?  頒布をするあなたがすることです!
Affero GPL (AGPL)のように「頒布」しなくてもやらなくてはいけないことが発生するOSS
ライセンスもありますが、例外的です
18 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
現代のソフトウェア開発
Software Development Kit Providers
半導体企業、ミドルウエア開発者などなど
ODM 製品開発業者
ソフトウェア開発パートナー
最終製品Vendor
お客様
Software
Software
Software
Software
19 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
このような事態は絶対に避けたい
Software Development Kit Providers
半導体企業、ミドルウエア開発者などなど
ODM 製品開発業者
ソフトウェア開発パートナー
最終製品 Vendors
OSS?それって
何の事ですか??
OSSですか? そのような事に
ついてあなたに伝える義務
などはありません!
悪夢の始まり
20 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
最終製品 vendor
不適切にOSSを使う
ソフトウェア・サプライチェーンにおけるOSSの罠
Software
Supplier
Software
Supplier
Software
Supplier
Software
Supplier
Software
Supplier
Software
Supplier
Software
Supplier
Software
Supplier
Software
Supplier
Software
Supplier
Software
Supplier
Software
Supplier Software
Supplier
OSS 頒布者としてlicense 遵守が出来なくなる危険が発生
OSS Information
OSS Information
OSS Information
OSS Information
OSS Information
OSS (not using)
Information
OSS Information
OSS Information
OSS Information
最終製品ベンダーは
「製品の中にOSSが入っているなんて
気付きませんでした」
と言えるか?
21 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
たとえば、こういうことはぜひおさえて欲しい
OSSライセンスの基本 ・・・著作権
ソフトウェア開発者の権利は一般に著作権で守られている
22 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
自ら著作権を持たないソフトウェアを使う際の鉄則
•著作権者からの利用許諾
• 利用許諾を著作権者から確実に得ていますか?
• 利用許諾を得る際に付けられた条件をきちんと守っていますか?
ソフトウェア利用許諾無しで自社に著作権が無いソフトウェアを使う
などということは決してあってはいけません!
鉄則!
23 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
「著作権」・・・実はかなりくせ者
これは著作物?
24 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
「著作権」・・・実はかなりくせ者
これは著作物?
25 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
撮影者の声
これは著作物?
「この写真を撮るには場所の選択、アングル、露出などの設定
さらにはより効果的に見せるための後処理などで
思い切り創意工夫をこらしたものです」
「これは著作物として認めて欲しいのですが・・・」
26 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
XiCO(ヒーコ)からの引用
https://xico.media/media/columns/adobe-copyright/
「裁判官をしてそういう風に(「この写真は自分の思想が含まれ
ているから著作物だ」)思わせないと、裁判上は著作物と認めら
れないわけですから。」
(氏家弁護士)
「著作物かどうかの判断は難しいので、ストックフォトとして流
通されているものは少なくとも「著作物」と思ってください」
(吉本氏、Adobe Stock マーケティングマネージャー)
27 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
著作権についてのこの本での考え方
「著作物かどうかの判断は難しいので、ソフトウェアは少なくと
も「著作物」と思ってください」
著作物であるか否かの判断は法律の専門家や司法の場に委ねるべきことです
国によって著作権法の規定が微妙に異なることもグローバルな事業を展開する中では
厄介なものとなりえます
日常の業務でソフトウェアと対峙する人は大原則としてソフトウェアは誰か
が著作権を持つ著作物だという前提で仕事を進めるべきと考えます
28 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
でもやはり著作権についての理解は必要
この本では、弁護士の岩井久美子さん
に監修をしていただくと同時にエンジ
ニアなど、法律の専門家では無い人に
向けた著作権の解説をしていただきま
した
29 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
SOFTICから昨年リリースされた解説書
「IoT時代におけるOSSの利用と法的諸問題
Q&A集」
https://www.softic.or.jp/ossqa/
特に法務・知財専門スタッフには
この資料を強くお薦めします
岩井さんも執筆者の一人です
30 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
会社の中で一人で苦しんでいる?
Embedded Linux Conference 2018 及び Open Source Summit Japan 2018での
私のプレゼンテーションから
OSSへの対応をエンジニア一人で行うのは酷な話しです。でも、実態は・・・
※ スライドの一部を日本語に置き換えました
Embedded Linux Conference 2018 (Portland)
31 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
Lonely Software developer
だれもエンジニアがOSSを使うことについて助けてくれない
私の足跡もこのあたりに有るかも 
32 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
Ask yourself! Cathedral?
会社の中にOSSを扱う大きな組織が出来ています。
OSSについてはその組織が全部面倒を見てくれます!
I am not supported by a great OSS department of my
company. My company doesn’t have such organization.
But I belong to an in-house OSS user community which
helps each other.
Great organization? In-house community? I am not
living in such warm place. I am struggling solely by
myself to deal with OSS.
33 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
Ask yourself! Bazaar?
Yes I am supported by a great OSS department of my
company
私の会社の中には大きな伽藍のようなOSS対応組織はあ
りません。ですが、私の会社にはOSSに取り組む社内コ
ミュニティーが出来上がっています。私もそのメンバー
の一人で、互いに助け合っています。
Great organization? In-house community? I am not
living in such warm place. I am struggling solely by
myself to deal with OSS.
34 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
Ask yourself! Lonely Software Developer?
Yes I am supported by a great OSS department of my
company
I am not supported by a great OSS department of my
company. My company doesn’t have such organization.
But I belong to an in-house OSS user community which
helps each other.
伽藍のような大きな組織だって?社内コミュニティー?
冗談じゃないよそんな暖かい場所なんて全然無いよ。私
はOSSの扱いについて一人でもがき苦しんでいるんだから。
35 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
ELC 2018 アメリカ・ポートランドでの会場の反応は?
会社の中にOSSを扱う大きな組織が出来ています。
OSSについてはその組織が全部面倒を見てくれます!
私の会社の中には大きな伽藍のようなOSS対応組織はあ
りません。ですが、私の会社にはOSSに取り組む社内コ
ミュニティーが出来上がっています。私もそのメンバー
の一人で、互いに助け合っています。
2~3人
聴衆の
40%程度
聴衆の
60%程度
伽藍のような大きな組織だって?社内コミュニティー?
冗談じゃないよそんな暖かい場所なんて全然無いよ。私
はOSSの扱いについて一人でもがき苦しんでいるんだから。
聴衆は80~100名程度
36 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
孤独なソフトウェア開発者への提言
- Things which all software engineers should keep in mind.
- How to get other people supported?
- Challenge to create in-house Bazar.
37 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
二つの大きな誤解の罠にはまらないように
Your Challenge (1)
ただ単に、無条件でタダで使えるソフトウェア
使うと、怖いことになるソフトウェア
 この誤解をすると致命的なトラブルに巻き込まれる危険があります
 事実、訴訟のケースもありました
 いまどきOSSを使わないでソフトウェアを開発するのは非現実的です
 たとえばモバイルアプリでもOSSを使うケースがたくさんあります
 適切に使うための知識が必要です
38 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
OSS利用の事実を隠すような事態は絶対に避ける
• NEVER give up to convince your manager to use OSS
• Tell your reason to use OSS
• Increase the quality
• Avoid “reinvention of wheel”
• Stay at the cutting edge of the software innovation
• Chances to collaborate with the world famous experts
• Not recommend to tell “OSS is Free Of Charge software and it
will reduce the cost”
• For many managers, it is so attractive and irresistible term
• It may cause serious side effect later
• As you may know, in order to use OSS you should bear some cost, because every OSS
license requires the user to take all responsibility when using OSS
Your Challenge (2)
39 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
OSS ライセンスについて理解する
•Never give up learning the essence of the OSS
License
• If you can find someone from Legal expertise, you will be lucky!
•Understand the generic situation of the legal staffs
• Even if you have some legal advisory, in many cases, those legal
staffs are not likely familiar with OSS technology, Community and
OSS license.
Your Challenge (3)
40 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
OSSライセンス:
実際には法務・知財の専門家よりも
エンジニアの方が理解しやすい部分もある
例:
「LGPLで利用許諾されたライブラリをリンクした場合、
リンクしたプログラムのソースコード開示が不要になる場合がある」
41 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
LGPL version 2.1の第6節を読んでみる
• 6. As an exception to the Sections above, you may also combine or link a "work that uses the Library" with the Library to produce a work
containing portions of the Library, and distribute that work under terms of your choice, provided that the terms permit modification of the
work for the customer's own use and reverse engineering for debugging such modifications. ( YOU MUST NOT FORGET)
• You must give prominent notice with each copy of the work that the Library is used in it and that the Library and its use are covered by this
License. You must supply a copy of this License. If the work during execution displays copyright notices, you must include the copyright notice
for the Library among them, as well as a reference directing the user to the copy of this License. Also, you must do one of these things:
• a) Accompany the work with the complete corresponding machine-readable source code for the Library including whatever
changes were used in the work (which must be distributed under Sections 1 and 2 above); and, if the work is an executable linked
with the Library, with the complete machine-readable "work that uses the Library", as object code and/or source code, so that the
user can modify the Library and then relink to produce a modified executable containing the modified Library. (It is understood
that the user who changes the contents of definitions files in the Library will not necessarily be able to recompile the application to
use the modified definitions.)
• b) Use a suitable shared library mechanism for linking with the Library. A suitable mechanism is one that (1) uses at run time a
copy of the library already present on the user's computer system, rather than copying library functions into the executable, and
(2) will operate properly with a modified version of the library, if the user installs one, as long as the modified version is interface-
compatible with the version that the work was made with.
• c) d) e) (snip).
• For an executable, the required form of the "work that uses the Library" must include any data and utility programs needed for reproducing
the executable from it. However, as a special exception, the materials to be distributed need not include anything that is normally distributed
(in either source or binary form) with the major components (compiler, kernel, and so on) of the operating system on which the executable
runs, unless that component itself accompanies the executable.
• It may happen that this requirement contradicts the license restrictions of other proprietary libraries that do not normally accompany the
operating system. Such a contradiction means you cannot use both them and the Library together in an executable that you distribute.
42 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
多くのエンジニアは、これで何がポイントか判る (1)
Your Program
Pursuant to LGPL version 2.1 Section 6 (a)
Software Library
(LGPL v.2.1)
Any link method
If you can follow the conditions described at the
Section 6 (a), such as:
 Publication of the source code of the software
library “as well as” your program
 Include the written offer telling the way to
obtain the source code
YOU MAY LICENSE YOUR PROGRAM BASED ON
ANY LICENSE TERMS AT YOUR CHOICE
 Including commercial license
 Including non GPL compatible license
43 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
Computer System
(Operating System)
多くのエンジニアは、これで何がポイントか判る (2)
Your Program
Shared Library
(LGPL v.2.1)
Appropriate link method to use
shared library such as
Dynamic Link
So long as following some conditions such as not
prohibiting the reverse engineering, YOU MAY
LICENSE YOUR PROGRAM BASED ON ANY
LICENSE TERMS AT YOUR CHOICE including
COMMERCIAL LICENSE
Assuming you to use pre-installed shared library into
the computer system which you will use
Pursuant to LGPL version 2.1 Section 6 (b)
44 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
Open Source Summit Japan 2018での反応
https://ja.wikipedia.org/wiki/ブラッドリー・M・クーン
より引用
「まったくもって言うとおりだ!!」
「Richard Stallman も『GPLはそもそもエンジニア
のためにエンジニアが読んでもらうように書いた
つもりだ』と僕の前では繰り返し言っている」
Open Source Summit Japan 2018
OSSライセンスは場合によっ
てはエンジニアの方が理解し
やすいこともある!
45 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
孤独なエンジニアが目指す次のステップ
Challenge to become the community leader
or
Find appropriate person to take the leadership
社内でOSSに取り組むためのコミュニティーを創る
Toward the next step
46 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
“Collaboration” is the key word
Appropriate use of OSS
Software engineers
and
Community relationship experts Legal and IP experts
With commonsense of software
development work and insights
to the OSS community
With insights to the OSS licenses
Collaboration
and
Trust
47 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
とにかくポイントは何か?
まとめとして
48 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
OSSに取り組む出発点は
常に心がけること / Always keep in our mind
コミュニティーの名誉ある一市民として
恥ずかしくないように
振る舞い、行動する
お天道様に顔向けできないような恥ずかしいことは絶対にしない!
49 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
お天道様に顔向け出来ない最悪の行為
OSSを使っている事実をひた隠しに隠す
最悪の行為と心得よ!
お天道様に顔向けできないような恥ずかしいことの最たるもの!
ライセンス表記、著作権表記、ソースコード開示など
ライセンスの規定に書かれている事を実施しない
`Д´
50 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda
ご清聴有り難うございました!
すこしでも多くの人がOSSの恩恵にあずかり
その先に拡がるOSSの可能性にチャレンジできるように

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なぜ私はこの本を書いたか

  • 1. 1 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 私はなぜこの本を書いたか 上田 理
  • 2. 2 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda はじめまして(?) •こんな商品を担当していました • 学生時代は理工学部 • 会社の中では商品企画やマーケティングで 開発者を支える仕事 •2000年頃 • 「これからあらゆる製品の中にまともなコンピュータを入れなくて はやっていけなくなる時代を迎える!どうしよう!!!」 • 自社でOSを開発する? • 他社から既製のOSを買ってくる? • それとも・・・ •2003年1月から、組み込みリナックスのプロジェクト参画
  • 3. 3 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 2003年頃、たくさんあった悩み •本当にLinuxが組み込み機器で使えるの? •Linux Community という得体の知れない 人たちとうまくやっていけるのだろうか •自分の会社だけがLinuxで他はみんな別の 選択をしてしまい孤立してしまう •このGPLっていうライセンスに どう対応すれば良いの CE Linux Forumという 国際団体を作って企業 や地域の壁を越えた連 携基盤を作り、活動を 展開 各社で試行錯誤
  • 4. 4 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 現在、どうなったか? •本当にLinuxが組み込み機器で使えるの? •Linux Community という得体の知れない 人たちとうまくやっていけるのだろうか •自分の会社だけがLinuxで他はみんな別の 選択をしてしまい孤立してしまう •このGPLっていうライセンスに どう対応すれば良いの 各社で試行錯誤 おかげさまで と、それなりに言える 状態になったと思う
  • 5. 5 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 私はなぜこの本を書いたか もう自分の所属している会社の中だけでOSSの 適切な扱いについて理解していれば良い時代では なくなった
  • 6. 6 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda いい加減にして! 半導体デバイスのSDKにOSSが使われている ようなんだけど・・・ ODMで用意した製品でリナックスが組み込まれて いるのだけれど・・・ ソフトウェア開発を委託したらOSSを使って ないと言いながら・・・
  • 7. 7 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda いい加減にして! 「リナックスが入っていても組み込み機器で バイナリーコードが入って居るだけですから ソースコード開示など気にしなくて良いのですよ」 ふざけるな!
  • 8. 8 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda なんでいまだにこんな状況なの??? いまだにOSSについて基本的なことが判っていない人が たくさんいる 学校でだって(計算機科学専攻ですら)ライセンスとかについては 教えない  一部で変化の兆しはある これは、ソフトウェアエンジニアにとってつらい状況  そこを何とかしたい 本来だったらOSSを使うととても効率的なソフトウェア開発が出来 るシーンだってたくさんあるはず  でも無理解のためにせっかく のOSSが使えない現場もいまだにありそう
  • 9. 9 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda じゃあ本を書いてしまえ!
  • 10. 10 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda OSSの利用に二の足を踏む人たち OSSに素晴らしいものがあるのは判る でも本当に使っても良いのか「もやもやしたもの」が
  • 11. 11 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda OSSの利用に二の足を踏むソフトウェア開発者たち ライセンスが大切なのはよくわかるけれど具体的にいつ何をするべきな のかがよくわからない 法務・知財スタッフに相談したら「一般的なライセンスアグリーメント と体裁が違うし技術用語も出てきてよくわからない」との返答 法務・知財スタッフが身の回りにいなくて相談相手が居ない そもそも法律の知識が無い
  • 12. 12 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda OSSの利用に二の足を踏む法務・知財の専門スタッフ そもそも契約書なのか利用許諾書なのか 「署名が要らない契約書」なんてあり得るのか 著作権法に着目すべきであることは判る  ではどの国の著作権法を参照すればいいのか  著作権にまつわる曖昧性にどう対応する? たった10行のプログラムでも著作権が発生する?  最終的には裁判の判決 特許権許諾を求めるライセンスも見受けられる 「シェアードライブラリ」って何の事???  技術用語に困惑
  • 13. 13 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda OSSの利用に二の足を踏む石頭のマネージャたち OSSだって? なんじゃそりゃ?? – どこの馬の骨が作ったかわからんものなど使えるか – なんで社内できちんと作らないんだ! – そもそもわしはソフトウェアはわからん 使うと訴訟を喰らったりするというではないか キミ達は本当にOSSを適切に使えるのかね? 証拠を見せたまえ! – 法務部だって躊躇しているじゃないか
  • 14. 14 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 石頭のマネージャのおかげでOSSが使えない! OSSを適切に使うことを胸を張って約束したい だけど本当に私たちにそんな約束ができるのだ ろうか?? 特にライセンスは苦手 エンジニアの嘆き
  • 15. 15 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda たとえば、こういうことはぜひおさえて欲しい OSSライセンスの基本 ・・・頒布のタイミング OSSを誰かに渡す(頒布する)タイミングがとても重要
  • 16. 16 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda OSSライセンスの特徴 •実施すべきことはライセンスに 依って多種多彩、例えば: • ライセンス表記、著作権表記 • ソースコード開示 • 特許の無償での利用許諾 •実施しないと著作物の利用許諾条 件に反する強い可能性が発生 • 著作権法上、思わしくない事態 OSS ※ 注:ここで言う「頒布」とは著作権法にある「頒布」とは異なる意味です OSS開発者(著作権者) 著作物の利用許諾の条件としてOSSの頒布 をする人が実施する事柄を定めている 頒布する人 頒布される人
  • 17. 17 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda OSSライセンスは「頒布する人」に実施すべき事柄を定めている たとえばGPL version 2: GPL v. 2で利用許諾されたOSSを頒布する人は以下のようなことをする (これ以外にも注意点が多数あります) • ライセンス文を一字一句間違い無く表記する • ソースコードの開示をする(もし改変を加えたのならば改変部分も含めて) • ソースコード開示はソフトウェアの頒布をしてから3年は継続 • ソースコードの入手方法を製品に附属する書面に明記する 誰が実施するの?  頒布をするあなたがすることです! Affero GPL (AGPL)のように「頒布」しなくてもやらなくてはいけないことが発生するOSS ライセンスもありますが、例外的です
  • 18. 18 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 現代のソフトウェア開発 Software Development Kit Providers 半導体企業、ミドルウエア開発者などなど ODM 製品開発業者 ソフトウェア開発パートナー 最終製品Vendor お客様 Software Software Software Software
  • 19. 19 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda このような事態は絶対に避けたい Software Development Kit Providers 半導体企業、ミドルウエア開発者などなど ODM 製品開発業者 ソフトウェア開発パートナー 最終製品 Vendors OSS?それって 何の事ですか?? OSSですか? そのような事に ついてあなたに伝える義務 などはありません! 悪夢の始まり
  • 20. 20 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 最終製品 vendor 不適切にOSSを使う ソフトウェア・サプライチェーンにおけるOSSの罠 Software Supplier Software Supplier Software Supplier Software Supplier Software Supplier Software Supplier Software Supplier Software Supplier Software Supplier Software Supplier Software Supplier Software Supplier Software Supplier OSS 頒布者としてlicense 遵守が出来なくなる危険が発生 OSS Information OSS Information OSS Information OSS Information OSS Information OSS (not using) Information OSS Information OSS Information OSS Information 最終製品ベンダーは 「製品の中にOSSが入っているなんて 気付きませんでした」 と言えるか?
  • 21. 21 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda たとえば、こういうことはぜひおさえて欲しい OSSライセンスの基本 ・・・著作権 ソフトウェア開発者の権利は一般に著作権で守られている
  • 22. 22 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 自ら著作権を持たないソフトウェアを使う際の鉄則 •著作権者からの利用許諾 • 利用許諾を著作権者から確実に得ていますか? • 利用許諾を得る際に付けられた条件をきちんと守っていますか? ソフトウェア利用許諾無しで自社に著作権が無いソフトウェアを使う などということは決してあってはいけません! 鉄則!
  • 23. 23 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 「著作権」・・・実はかなりくせ者 これは著作物?
  • 24. 24 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 「著作権」・・・実はかなりくせ者 これは著作物?
  • 25. 25 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 撮影者の声 これは著作物? 「この写真を撮るには場所の選択、アングル、露出などの設定 さらにはより効果的に見せるための後処理などで 思い切り創意工夫をこらしたものです」 「これは著作物として認めて欲しいのですが・・・」
  • 26. 26 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda XiCO(ヒーコ)からの引用 https://xico.media/media/columns/adobe-copyright/ 「裁判官をしてそういう風に(「この写真は自分の思想が含まれ ているから著作物だ」)思わせないと、裁判上は著作物と認めら れないわけですから。」 (氏家弁護士) 「著作物かどうかの判断は難しいので、ストックフォトとして流 通されているものは少なくとも「著作物」と思ってください」 (吉本氏、Adobe Stock マーケティングマネージャー)
  • 27. 27 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 著作権についてのこの本での考え方 「著作物かどうかの判断は難しいので、ソフトウェアは少なくと も「著作物」と思ってください」 著作物であるか否かの判断は法律の専門家や司法の場に委ねるべきことです 国によって著作権法の規定が微妙に異なることもグローバルな事業を展開する中では 厄介なものとなりえます 日常の業務でソフトウェアと対峙する人は大原則としてソフトウェアは誰か が著作権を持つ著作物だという前提で仕事を進めるべきと考えます
  • 28. 28 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda でもやはり著作権についての理解は必要 この本では、弁護士の岩井久美子さん に監修をしていただくと同時にエンジ ニアなど、法律の専門家では無い人に 向けた著作権の解説をしていただきま した
  • 29. 29 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda SOFTICから昨年リリースされた解説書 「IoT時代におけるOSSの利用と法的諸問題 Q&A集」 https://www.softic.or.jp/ossqa/ 特に法務・知財専門スタッフには この資料を強くお薦めします 岩井さんも執筆者の一人です
  • 30. 30 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 会社の中で一人で苦しんでいる? Embedded Linux Conference 2018 及び Open Source Summit Japan 2018での 私のプレゼンテーションから OSSへの対応をエンジニア一人で行うのは酷な話しです。でも、実態は・・・ ※ スライドの一部を日本語に置き換えました Embedded Linux Conference 2018 (Portland)
  • 31. 31 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda Lonely Software developer だれもエンジニアがOSSを使うことについて助けてくれない 私の足跡もこのあたりに有るかも 
  • 32. 32 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda Ask yourself! Cathedral? 会社の中にOSSを扱う大きな組織が出来ています。 OSSについてはその組織が全部面倒を見てくれます! I am not supported by a great OSS department of my company. My company doesn’t have such organization. But I belong to an in-house OSS user community which helps each other. Great organization? In-house community? I am not living in such warm place. I am struggling solely by myself to deal with OSS.
  • 33. 33 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda Ask yourself! Bazaar? Yes I am supported by a great OSS department of my company 私の会社の中には大きな伽藍のようなOSS対応組織はあ りません。ですが、私の会社にはOSSに取り組む社内コ ミュニティーが出来上がっています。私もそのメンバー の一人で、互いに助け合っています。 Great organization? In-house community? I am not living in such warm place. I am struggling solely by myself to deal with OSS.
  • 34. 34 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda Ask yourself! Lonely Software Developer? Yes I am supported by a great OSS department of my company I am not supported by a great OSS department of my company. My company doesn’t have such organization. But I belong to an in-house OSS user community which helps each other. 伽藍のような大きな組織だって?社内コミュニティー? 冗談じゃないよそんな暖かい場所なんて全然無いよ。私 はOSSの扱いについて一人でもがき苦しんでいるんだから。
  • 35. 35 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda ELC 2018 アメリカ・ポートランドでの会場の反応は? 会社の中にOSSを扱う大きな組織が出来ています。 OSSについてはその組織が全部面倒を見てくれます! 私の会社の中には大きな伽藍のようなOSS対応組織はあ りません。ですが、私の会社にはOSSに取り組む社内コ ミュニティーが出来上がっています。私もそのメンバー の一人で、互いに助け合っています。 2~3人 聴衆の 40%程度 聴衆の 60%程度 伽藍のような大きな組織だって?社内コミュニティー? 冗談じゃないよそんな暖かい場所なんて全然無いよ。私 はOSSの扱いについて一人でもがき苦しんでいるんだから。 聴衆は80~100名程度
  • 36. 36 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 孤独なソフトウェア開発者への提言 - Things which all software engineers should keep in mind. - How to get other people supported? - Challenge to create in-house Bazar.
  • 37. 37 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 二つの大きな誤解の罠にはまらないように Your Challenge (1) ただ単に、無条件でタダで使えるソフトウェア 使うと、怖いことになるソフトウェア  この誤解をすると致命的なトラブルに巻き込まれる危険があります  事実、訴訟のケースもありました  いまどきOSSを使わないでソフトウェアを開発するのは非現実的です  たとえばモバイルアプリでもOSSを使うケースがたくさんあります  適切に使うための知識が必要です
  • 38. 38 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda OSS利用の事実を隠すような事態は絶対に避ける • NEVER give up to convince your manager to use OSS • Tell your reason to use OSS • Increase the quality • Avoid “reinvention of wheel” • Stay at the cutting edge of the software innovation • Chances to collaborate with the world famous experts • Not recommend to tell “OSS is Free Of Charge software and it will reduce the cost” • For many managers, it is so attractive and irresistible term • It may cause serious side effect later • As you may know, in order to use OSS you should bear some cost, because every OSS license requires the user to take all responsibility when using OSS Your Challenge (2)
  • 39. 39 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda OSS ライセンスについて理解する •Never give up learning the essence of the OSS License • If you can find someone from Legal expertise, you will be lucky! •Understand the generic situation of the legal staffs • Even if you have some legal advisory, in many cases, those legal staffs are not likely familiar with OSS technology, Community and OSS license. Your Challenge (3)
  • 40. 40 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda OSSライセンス: 実際には法務・知財の専門家よりも エンジニアの方が理解しやすい部分もある 例: 「LGPLで利用許諾されたライブラリをリンクした場合、 リンクしたプログラムのソースコード開示が不要になる場合がある」
  • 41. 41 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda LGPL version 2.1の第6節を読んでみる • 6. As an exception to the Sections above, you may also combine or link a "work that uses the Library" with the Library to produce a work containing portions of the Library, and distribute that work under terms of your choice, provided that the terms permit modification of the work for the customer's own use and reverse engineering for debugging such modifications. ( YOU MUST NOT FORGET) • You must give prominent notice with each copy of the work that the Library is used in it and that the Library and its use are covered by this License. You must supply a copy of this License. If the work during execution displays copyright notices, you must include the copyright notice for the Library among them, as well as a reference directing the user to the copy of this License. Also, you must do one of these things: • a) Accompany the work with the complete corresponding machine-readable source code for the Library including whatever changes were used in the work (which must be distributed under Sections 1 and 2 above); and, if the work is an executable linked with the Library, with the complete machine-readable "work that uses the Library", as object code and/or source code, so that the user can modify the Library and then relink to produce a modified executable containing the modified Library. (It is understood that the user who changes the contents of definitions files in the Library will not necessarily be able to recompile the application to use the modified definitions.) • b) Use a suitable shared library mechanism for linking with the Library. A suitable mechanism is one that (1) uses at run time a copy of the library already present on the user's computer system, rather than copying library functions into the executable, and (2) will operate properly with a modified version of the library, if the user installs one, as long as the modified version is interface- compatible with the version that the work was made with. • c) d) e) (snip). • For an executable, the required form of the "work that uses the Library" must include any data and utility programs needed for reproducing the executable from it. However, as a special exception, the materials to be distributed need not include anything that is normally distributed (in either source or binary form) with the major components (compiler, kernel, and so on) of the operating system on which the executable runs, unless that component itself accompanies the executable. • It may happen that this requirement contradicts the license restrictions of other proprietary libraries that do not normally accompany the operating system. Such a contradiction means you cannot use both them and the Library together in an executable that you distribute.
  • 42. 42 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 多くのエンジニアは、これで何がポイントか判る (1) Your Program Pursuant to LGPL version 2.1 Section 6 (a) Software Library (LGPL v.2.1) Any link method If you can follow the conditions described at the Section 6 (a), such as:  Publication of the source code of the software library “as well as” your program  Include the written offer telling the way to obtain the source code YOU MAY LICENSE YOUR PROGRAM BASED ON ANY LICENSE TERMS AT YOUR CHOICE  Including commercial license  Including non GPL compatible license
  • 43. 43 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda Computer System (Operating System) 多くのエンジニアは、これで何がポイントか判る (2) Your Program Shared Library (LGPL v.2.1) Appropriate link method to use shared library such as Dynamic Link So long as following some conditions such as not prohibiting the reverse engineering, YOU MAY LICENSE YOUR PROGRAM BASED ON ANY LICENSE TERMS AT YOUR CHOICE including COMMERCIAL LICENSE Assuming you to use pre-installed shared library into the computer system which you will use Pursuant to LGPL version 2.1 Section 6 (b)
  • 44. 44 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda Open Source Summit Japan 2018での反応 https://ja.wikipedia.org/wiki/ブラッドリー・M・クーン より引用 「まったくもって言うとおりだ!!」 「Richard Stallman も『GPLはそもそもエンジニア のためにエンジニアが読んでもらうように書いた つもりだ』と僕の前では繰り返し言っている」 Open Source Summit Japan 2018 OSSライセンスは場合によっ てはエンジニアの方が理解し やすいこともある!
  • 45. 45 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda 孤独なエンジニアが目指す次のステップ Challenge to become the community leader or Find appropriate person to take the leadership 社内でOSSに取り組むためのコミュニティーを創る Toward the next step
  • 46. 46 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda “Collaboration” is the key word Appropriate use of OSS Software engineers and Community relationship experts Legal and IP experts With commonsense of software development work and insights to the OSS community With insights to the OSS licenses Collaboration and Trust
  • 47. 47 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda とにかくポイントは何か? まとめとして
  • 48. 48 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda OSSに取り組む出発点は 常に心がけること / Always keep in our mind コミュニティーの名誉ある一市民として 恥ずかしくないように 振る舞い、行動する お天道様に顔向けできないような恥ずかしいことは絶対にしない!
  • 49. 49 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda お天道様に顔向け出来ない最悪の行為 OSSを使っている事実をひた隠しに隠す 最悪の行為と心得よ! お天道様に顔向けできないような恥ずかしいことの最たるもの! ライセンス表記、著作権表記、ソースコード開示など ライセンスの規定に書かれている事を実施しない `Д´
  • 50. 50 ▇▇▇ Copyright 2018 Satoru Ueda ご清聴有り難うございました! すこしでも多くの人がOSSの恩恵にあずかり その先に拡がるOSSの可能性にチャレンジできるように