健康教育

1. 2016/7/1
栗原 律子

2. 国家試験問題に挑戦！
＊組み合わせで正しいのはどれか。（2010年）
1．WHO憲章 ・・・・・・・健康の定義
2．アルマ・アタ宣言・・・・医学研究の倫理
3．ヘルシンキ宣言・・・・・ヘルス・プロモーション
4．オタワ憲章・・・・・・・プライマリ・ヘルスケア

3. １．保健行動とは？（定義）
「健康のあらゆる段階にみられる、健康
保持、回復、増進を目的として、人々
が行うあらゆる行動」
（宗像：1996年）

4. ２．保健行動の種類
１）健康段階別保健行動の分類
・健康増進（健康保持）行動
・予防的保健行動
・病気回避行動
・病気対処行動
・ターミナル対処行動

5. ２）目的別保健行動の分類
・セルフケア行動
・アドヒアランス行動：患者が前向きに参加する
治療行動
・ウェルネス行動：ＱＯＬの向上を重視した行動

6. ３．保健行動の引き金・動機
動機
欲求・態度
保健行動

7. 動機
保健欲求
(行動の原動力
としての欲求)
保健態度
(向かうべき方向
を定める態度)
1.より安全で健康に生きたい
2.症状や辛さや苦しさから逃れたい
3.病気やその恐れによるさまざまな犠牲から
逃れたい
4.死の恐れから逃れたい
5.自己成長し、社会的に役立つ個性的な自己表現
をしたい
＜態度の構成要素＞
1.認知的要素
2.感情的要素
3.行動的要素

8. 【健康教育と理念】
①「ＫＡＰモデル」

9. ②「保健信念モデル」（ヘルス・ビリーフ）

11. ③行動意思理論
ある行動がある結果をもたらすという信念と、そ
の結果への評価によって、ある行動に対する態
度が形成される。また、一方、ある人がその行
動をすべきか否かを、その人の関係者がどう
思っているかとその人は考え、かつその関係者
の考えにどれほど従おうとしているかにより主
観的規範についての態度が形成される。

12. ④セルフエフィカシー（自己効力感）
1990年代 バンデューラによる自己効力感：
ある結果をもたらす行動が「できるという確信度」
＊自己効力感髙い人⇒目標設定・達成が円滑で
対処能力もある

13. ＊自己効力感を高めるために有効な方法
①自分で行動がうまくできた経験を重ねてもらう
②自分と同じような人がうまく行動できていること
を実感してもらう
③信頼できる人から励ましてもらう

14. ＊健康教育で自己効力感を
高めながら支援していく方法
①行動変容計画を作成する際、いきなり実行困難な
目標設定をしない
・本人が実行できそうな目標から始め、
段階的に目標を高めていく（シェービングの活用）
・実行前の「ガイダンス」による具体的な指導
②「ロールモデル」による望ましい行動の提示
③望ましい変化や目標達成に対してほめて
意欲を引き出す（オペラント学習理論の活用）

15. ◆保健行動の変容を支援するために
「内的欲求」を知ること
＊自分の行動をコントロールできない
＊自分の気持ちや考えをコントロールできない
内的欲求への気づきを促すような
コミュニケーションスキルを習得すること

16. 行動変容ステージ別の支援方法
キャンペーン
ガイダンス法
ガイダンス法
動機づけ強化
カウンセリング
アドバイス
ストレスマネジメント
カウンセリング
自己効力感
自信を高める
出典：医療情報科学研究所編：公衆衛生がみえる第1版、P．8、
メディックメディア、平成26年．に一部追加