5. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
システム開発プロジェクトの現状
システム開発プロジェクトの68%が失敗に終わっています.
5
Source: CHAOS Report 2009, Standish Group
Of All Projects
Not Successful
68%
6. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
No. Project Challenged Factors % of Responses
1 Lack of User Input 12.8%
2 Incomplete Requirements & Specifications 12.3%
3 Changing Requirements & Specifications 11.8%
4 Lack of Executive Support 7.5%
5 Technology Incompetence 7.0%
6 Lack of Resources 6.4%
7 Unrealistic Expectations 5.9%
8 Unclear Objectives 5.3%
9 Unrealistic Time Frames 4.3%
10 New Technology 3.7%
11 Other 23.0%
システム開発プロジェクトの失敗の原因
そして,プロジェクトの失敗原因の約48%が要件定義工程に起因しています.
6
要求定義工程に起因
48.1%
Source: CHAOS Report 2009, Standish Group
7. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
失敗率の推移
70%前後の失敗率が30年以上も続いており,失敗率が変わらないということは,そもそも,要求工学のアプローチが違うのではないでしょうか.
7
failure (%)
1980 1990 2000 2010
50
0
100
≒ 70%
Source: CHAOS Report 2009, Standish Group
8. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
要求工学の変化
2000年にリリースされたCMMIでは,エンジニアリングプロセスとして「要件開発」が定義されました.
実は,このアイディアは,1988年には提言されていたのですが,実装し機能している企業は未だに少ないのではないでしょうか.
8
CMMI
2000
1968
要件管理 要件開発
SW-CMM
1988
“A Paradigm Change in
Software Engineering”
Christiane Floyd
Water
fall
model
W W.Royce
現在
要件開発
実装し機能している企業は
少ない
基本的なアイディアは,1988年にあった
9. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
要件管理プロセス
要件開発が定義されたCMMIがリリースされる前のSW-CMMでは,エンジニアリングの最初の活動として,顧客や利害関係者の要求を収集・分析し,シス
テム要件を定義することが前提とされていました.この前提では,収集した要求の十分性や整合性などが課題となります.
しかし,収集した要求に様々な抽象度が混在して分析が困難になったり,収集する要求が主に操作方法の要求となったりする場合が多く見られました.
9
現行システム システム要件 システム開発
業務からの要求
経営からの要求
SE
要件管理
必要な要求は
全部集めた?
要求間に
整合性はある?
様々なレベル
の要求が混在
している…
操作方法や
画面仕様の
要求ばかり…
10. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
要件開発フレームワーク(逆Vモデル)
PReP適用プロセスのベースとなる要件開発プロセスを,仕様,プロセス,価値の3段階の抽象度レイヤとして定義した基本フレームワークとして「逆Vモデ
ル」を定義しています.
10
価値
As-isプロセス To-beプロセス
As-isシステム・業務仕様 To-beシステム・業務要件
To-beプロセスを支援・実現するためのシステムと業務要件の定義
現行のシステムと業務の仕様
現行のビジネスプロセスのモデル化
現在設定されている価値 → 新たな価値
設定した価値を実現するためのTo-beプロセスの設計
11. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
価値
As-isシステム・業務仕様 To-beシステム・業務要件
PReP modelの適用
PRePモデルは,逆Vモデルの中心にあり,前半の現行業務とシステムのリバースエンジニアリング,そして,後半の,設定した顧客提供価値を実現するた
めの業務とシステムの設計に適用します.さらに,逆Vモデルは,経営・業務・SEの3社による協創ワークショップ形式で進めます.
PReP model は,ビジネスプロセス・業務プロセスの設計からシステム要件と業務要件を出力するため,システム開発の他に,業務改善にも適用可能です.
11
To-beプロセス
As-isプロセス
システム開発 業務改善
To-beプロセス
As-isプロセス プロセスモデル
新たに顧客に届ける価値を,
プロセスモデルとして設計します
設計したプロセスモデルからは,システムと
業務要件が出力されます
PRePモデルによる
To-be設計
顧客のAs-isプロセスのモデル化を中心に,
現在のビジネス上のリスクを分析します
PRePモデルによる
リバースエンジニアリング
要件開発
業務
経営
SE
協創プロセス
要件開発のプロセスを,
3者参加の協創ワークショップ
形式で進めます
12. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
プロセスモデル
サブシステム
(ITシステム)
PReP modelによる要件開発の基本的な考えかた
PReP modelベースの要件開発では,「上位システム(ビジネスシステム)のサブシステムであるITシステムの要件は、上位システムの設計・開発と同時に
定義される」を基本的な考えかたとしています.
つまり,サブシステムの要件が定義される過程は,上位システムの開発過程と同時であり,その意味で,システム要件を定義する過程は”開発プロセス”な
のです.
12
上位システム(ビジネスシステム)
設計 要求
要件
16. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
2種類のプロセスのモデル化方法
プロセスのモデル化方法には,タスク視点(Task based press modeling)と成果物視点(EnXty based process modeling)の2種類の方法があります.
PReP model は,成果物観点によるモデル化方法であり,定義されたEnXtyは,問題空間を構成する概念要素となるため,システム要件への写像が可能にな
ります.
16
タスク視点
タスク(∼する)視点による一般的なモデ
ル化の方法.ほとんどのプロセスモデル
は,このタスク視点による記述が中心.
Task based press modeling
プロセスモデル
成果物視点
成果物実体に着目したプロセスのモデル化
方法.何を成果物として定義するかがモデ
ル化のポイントとなる.
Entity based process modeling
∼する ∼する ∼する ∼する
Entity
Entity
Entity
Entity
「家」を構成する概念要素
柱
屋根
床
17. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
成果物観点によるプロセスモデルの意味
一方で,タスク(サブシステムの機能)は,成果物観点で定義され,構造化されたプロセスモデルからの要求です.
つまり,プロセスを分析・設計するには,成果物観点でのモデル化が有効です.PReP model は成果物観点でのモデル化方法,しかもシンプルな方法を提供
します.
17
タスク視点
それぞれの中間成果物を出力するための
サブシステムへの要求が
タスクとして表現される
成果物視点
品質要求に対して
技術・リソース制約から中間成果物の定義
とその関係をモデル化する
PReP model
a b c d
成果物観点でのモデル化の対象
要求
Aする Bする Cする Dする
サブシステム サブシステム サブシステム サブシステム
タスクによるプロセス表現は,成果物観点でのモデル化の結果(要求)から導出される
18. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
PRePモデルと既存のBPM手法の違い
従来のBPM(Business Process Modeling)手法がシステム仕様の観点を主とした業務操作とシステム処理を記述対象としています.
一方で,PRePモデルは,従来のBPMのさらに上位(超上流工程)をスコープとし,業務設計を中心に経営要求・業務仕様・システム要求のトレーサビリ
ティーを確保することを目的としております.
18
業務仕様
経営要求
操作と処理
システム仕様
システム要求
業務
PRePモデルのスコープ
(超上流工程)
従来のBPMのスコープ
(超上流工程の結果)
トレーサビリティー
業務設計を中心に経営要求・業務仕
様・システム要求のトレーサビリ
ティーが確保されることのメリット
•経営視点から業務仕様の妥当性確
認が可能
•業務に有効なシステム要求を定義
(システムに業務を合わせる等が
発生しない)
•業務仕様に基づいたシステム要件
が定義されるため,システム開発
での手戻りや,業務変更によるシ
ステム改修・保守コストが低減さ
れる
19. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
PReP model の特徴1
PReP modelでは,モデリングのためのノーテーションの前提として,システム思考と人間中心設計をもとにした,プロセスモデル化のためのフレームを定
義しております.
19
Output
System
Process
Resources
Technology
Input
System System
Input
Output
要求
要求
プロセスは,適用される技術と
リソースの制約(Actorのスキルな
ど)から最適化される
Actorのインサイトによる動機は,
プロセス実行時のリスクとなる
システムの機能スコープは,Output
により定義される.Outputはその入
力先のシステムのプロセスが要求する
1
2
3
20. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
PReP model の特徴2
前述のシステム思考に基づいて,PReP model の基本フレームでは,成果物は,当該成果物に要求される機能と品質に対して,技術とリソースを制約とした
要求を入力先の成果物へ求めることを基本的な視点としています.これは,プロセスの分析・設計・検証を通して常に適用されるルール(視点)になり,
他の概念データモデリング手法に対しての大きな違いとなっています.
20
Output
System
Process
Resources
Technology
Input
System System
Input
Output
要求
要求
要求の流れ:DesignとValidaVonの視点の向き
21. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
PReP model の特徴3
EnXty based process modelingでは,何をEnXtyとするかがモデリングでの重要な課題です.
PReP model は,EnXtyの定義とEnXty間の関係に対して,シンプルな定義を用いることによって,プロセスの記述性と理解性が容易です.
21
Entity間の関係
Entity(成果物)間の関係を,入力と同期の
2つの構造関係で表現します
•入力:値が入力される
•同期:パラメータが相互に関係する
Entityの定義
下記をEntityの定義として
「成果物」と呼びます
•プロセスのゴールから見た意味的なまとまり
•管理されている
•4種類の成果物を定義する
成果物B
成果物A
入力関係
成果物D
成果物C
同期関係
中間成果物 最終成果物 マイルストン
成果物
無実体成果物
22. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
PReP model の特徴4
専用のPRePモデリングツールを使うことによって,モデリング結果から,システムスコープ・要件定義書と業務要件定義書とを出力することができます.
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Microsoft Visio PReP Add-in
•プロセスのモデル化とリスク分析
•プロセス不整合の検出
•システムスコープと要件定義
など
Microsoft Excel
•システムスコープ・要件定義書
•業務要件定義書
自動出力
23. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
PReP model 製品
PReP model では,Microso[ Visio Add-inツールと専用ポストイットを提供しております.
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Microsoft Visio PReP Add-in
PReP MODEL
PReP model 専用付箋
外部プロセス
(入力)
外部プロセス
(出力)
アクター
プロセス名
ゴール
サブプロセス
PReP model® by K+ SOLUTIONS
PReP model 付箋用テンプレート
(A0サイズ)
24. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
主なクライアント
PReP model とツールをご利用いただいている企業様
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株式会社日立製作所
ITビジネスサービス本部
社会イノベーション事業推進本部
情報・通信システム社
日立製作所関西支社
株式会社三菱総合研究所
ICTイノベーション事業本部
エヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社
クラリオン株式会社
ウェザーニューズ株式会社 (You)
… and
25. PREP MODEL ENTITY-BASED PROCESS MODELING METHOD FOR DESCRIBING A SYSTEM
ご評価の声
PReP model によるシステム開発,プロセス改善を支援させていただいた企業様からの声.
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…現状の開発プロセス課題の抽出に携わっ
ていただきましたが,その後の工程で抽
出いただいた課題がひっくり返ることも
なく進めることができました.
非常に優秀な技法,ツールであったと感
じております.
Y. O. 様
NTTスマートコネクト株式会社
…業務プロセスモデルの作成が容易で,
ファイル間の整合性を保ったまま編集を
重ねていくことができます.今回の手法
によってドキュメントの作成と管理に要
する労力は,Excel と PowerPoint で作業
する場合の半分程度で済むのではないで
しょうか.
Y. N. 様
クラリオン株式会社
…抜け漏れがないということは安心につな
がった.開発担当者も全体像が分かった
ことで安心して取り組めるようになっ
た.定義書作成や開発を外部に出す場合
も,背景となる顧客の要望や業務プロセ
スを合わせて説明することができるので
相手側も理解が早い.
K. K. 様
ウェザーニューズ株式会社
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