世間の荒波を乗りこなせ！

～これから社会に出る皆さんに一言いっとくか～
2007/7/19 1Copyright (C) 2007 Yoichiro Tanaka. All rights reserved.

アジェンダ
 自己紹介
 大学時代
 最初の就職
 転職
 IT 業界
 まとめ

自己紹介
 …名前田中洋一郎
 …所属株式会社ギガプライズ
 …学籍番号 D93086
 …所属学科理工学部電子工学科

自己紹介
 IT アーキテクトと呼ばれている
 アーキテクト＝建築家
 Not プロジェクトマネージャ
 IT アーキテクトって何？

具体的な仕事内容
 システムの構造を決める
 システムの作り方を決める
 開発の管理方法を決める
 要件の分析やまとめ、提案を行う
 リスクを管理する
 不安材料の予測と事前回避策の提案

つまり
 IT アーキテクト＝何でも屋
 実際の管理業務以外は何でもやる

最近の一日のスケジュール

 半分は遊んでいる
 情報収集、興味のあるものを検証
 企業から見たら仕事をしていないことになる

就職前に持っていたイメージ
 出社すると経理・総務の可愛い女性社員
がコーヒーを入れてくれる
 あり得ない
 あるかもしれないけど、限りなくパワハラ
 外出する時は，可愛い部下の女性社員と
二人で客先へ
 確率は相当低い
 10 年やってて 1 プロジェクトのみ

就職前に持っていたイメージ
 それ以外はほぼドラマ通り
 簿記、英検、昇降機、危険物取扱、助産婦を
持つ派遣社員は未だ出会っていない
 コンピュータウィルスが侵入しても、コン
ピュータから煙は出ない

僕が目指す将来像
 ビジネスを顧客と共に考えて育てられる
アーキテクト
 企業の枠を超えたコミュニティを牽引で
きる社会人
 新しい「何か」を生み出し続ける職人
 多くの IT 業界人を育てるための情報公開
ができるエバンジャリスト

アジェンダ
 自己紹介
 大学時代
 最初の就職
 転職
 IT 業界
 まとめ

大学時代（ 1 ～ 3 年）
 授業は真面目に出ていた方
 電子回路の成績が予想に反して良
 竹中先生曰く
「田中君は興味の有無で成績にムラがある」
 興味が出ないものは仕方がない

大学時代（ 4 年）
 運命の出会いに遭遇
 川合・高山研究室
 コンピュータセンターの方々

川合・高山研究室
 僕の卒業論文
Java による CASL シミュレータの試作
 基本情報処理技術者試験に出てくる COMMET-
CASL 環境を PC 上に実現
 Linux ， Windows95 ， MacOS で動作を確認

川合・高山研究室
 高山先生の名言
 「 PC-Unix がくる」
 当時，高性能な OS は売り物が当たり前
 Windows NT ， SunOS ， Solaris ， HP-
UX ， NetWare など
 数万〜数百万，個人では手が届かない

PC-Unix
 Linux ， FreeBSD
 無償でしかも高性能
 ソースコードはすべて公開されている
 もともと一人の学生が作り始めたもの

PC-Unix
 当時の業界の反応
 「品質に問題あり」
 「保守，サポートに期待できない」
 現在多くの有名大規模システムで採用さ
れている

コンピュータセンターの方々
 島村さん ( 現福島高専教諭 ) の名言
 「 Java は絶対くるよ」
 当時，開発ツールは売り物が当たり前
 Visual Basic C++ ， Borland C++ Delphi Pascal な
ど
 数十万〜数百万，個人では手が届かない
 特定の環境でしか動かない
 OS や開発環境は教育機関や企業でないと
入手困難

Java
 実行環境はもちろん，開発環境も無償
 売り物な環境に引けをとらない機能の充実
 しかも簡単な言語仕様
 １つ作れば，どこでもそのまま実行可能
 Windows ， MacOS ， Unix ，携帯電話
 プログラムをインターネット配信することが
可能

Java
 当時の業界の反応
 「実行速度が遅い」
 「実行環境が提供されるのは一部」
 現在多くの有名大規模システムが Java で
書かれている
 実行環境は一般消費者にも配られている
ほど広く普及

卒業論文にて
 PC-Unix&Java に出会った
 現在では当たり前の構成
 これで多くの業界人が飯を食ってる
 さまざまなきっかけを生み出す原動力になる
 電子情報通信学会にて発表
 「ふーん，それで？マイナーな感じだね」
という反応

僕にとっての大学 4 年とは
 今の自分の土台
 教授，職員方々の先見の明

アジェンダ
 自己紹介
 大学時代
 最初の就職
 転職
 IT 業界
 まとめ

就職活動
 教授推薦をいくつか進められるも断る
 某総合警備保障
 ロボット激突を見て萎える
 NEC ほげほげ
 交換機を作ってた会社
 有名ベンダーを数社応募
 書類選考＆適性試験で落とされる

就職活動
 地元ソフトハウス
 比較的簡単に内定ゲット
 「ここでいいや」と簡単に活動終了
 今考えること
 もうちょっと頑張れば良かったか？
 教授推薦で大手に行っておけば良かったか？

さて，一社目
 研修から戻ってみると・・・
 得意の PC ではなく，何とオフコン＆ COBOL
 当時は 2000 年問題対策ばかり

さて、一社目
 社員の PC に対する印象
 おもちゃ
 おもちゃが得意な僕は肩身の狭い思いを
抱える

さて、一社目
 超古く将来性のない事業内容
 歴史の勉強にはなった
 当然他人の庭が気になるようになる
 思い立ったのは、ある夏の日

アジェンダ
 自己紹介
 大学時代
 最初の就職
 転職
 IT 業界
 まとめ

転職
 JavaWorld 誌創刊
 テンアートニ社による Java&Linux な業務シス
テム構築事例
 テンアートニ
 現サイオステクノロジー社
 日本初の Java 専門ベンダー
 日本初の Linux 専門ベンダー

転職
 そこで思い出した名言
 「 PC-Unix がくる」
 「 Java は絶対くるよ」
 ｷﾀ━━━━━━ ( ﾟ∀ﾟ ) !!!!!━━━━━━

転職
 中途採用枠で応募
 新人が簡単に採用されるわけがない
 自信を持って言えることはなにか？
 大学 4 年間の集大成である卒業論文
 履歴書と共に卒論の要旨を送る

転職
 見事採用決定
 1 ヶ月休んで年明けからテンアートニ勤務開始

転職後
 興味のあることが仕事になる
 「楽しさ」を感じられる
 自分の技術力のなさを痛感させられる

転職後
 マスメディアが近づいてくる
 日経ソフトウェア創刊号から４ヶ月間、その
後１３ヶ月間連載
 JAVA PRESS ， WEB-DB PRESS 何度も執筆
 DB マガジン
 業務以外にも活動を広げる
 Java 関連のメーリングリスト JavaHouse-ML
 2ch で「天使」と呼ばれる
 この活動が出版社の目に留まる

転職後
 コミュニティへの参加
 java-ja ， seasar.org ， JSUG ， JJUG などなど
 各種勉強会に顔を出す

OSS の開発
 生産性向上のために
 S2Wicket ，各種 Eclipse プラグイン
 生産性低下のために
 各種 Eclipse プラグイン
 「ネ申」と呼ばれることになる

転職後
 多くの人に出会うこと
 記事執筆の効果
 新人の女の子に「きゃー！私読んでました！会
えて嬉しいー！」と言われる
 見ず知らずのおっさんに「ファンです！」と握
手を求められる

転職後
 コミュニティへの参加
 僕の持っている情報を発信することの意義
 多くの素晴らしいエンジニアと接することの
意義
 信頼を勝ち取ること
 本職にもプラスに働く

転職後
 ブログが世界を広げてくれた
 僕がどんな人間なのかを世間に知らしめる
 エントリを見て幸せになってくれる人がいる
 仕事も舞い込んでくる
 業界の方々と自然と接点が生まれる

アジェンダ
 自己紹介
 大学時代
 最初の就職
 転職
 IT 業界
 まとめ

IT 業界
 とても特殊な業界
 いくつかの OSS の組み合わせの上に業務を組
み立てていく
 できるだけ無償あるいは安価なものを数多く
組み合わせて構成

IT 業界
 OSS とは
 ある個人あるいはある団体が「ちょっとした
動機」で作ったもの
 無償提供プログラムなど全ての成果が世間に
さらけ出されている
 もちろん作者は責任を持ってはくれない

IT 業界
 Ruby on Rails
 まともとゆきひろ氏が育てた言語と実行環
 David Heinemeier Hansson が Rails 環境を作成
 Java も OSS 一色

IT 業界
 なぜ OSS が大企業や教育機関から登場し
ないのか
 教育機関は権利問題で無理
 大企業は利益追求なために投資をしない
 例え大企業が OSS を公開したとしても利用はさ
れない

IT 業界
 業界を支えているのは何なのか？
 Microsoft ， Sun Microsystems などの業界リー
ダー企業
 野望を持つ個人やその集団（コミュニティ）
の活動の成果
 誰にでもチャンスがある

勘違いして欲しくないこと
 僕が学生の頃と違って，今はネット社会
 他人とのコミュニケーションは仮想世界でと
りあえる
 大事なのは実際に会うこと，集まること
 文字には表情がない
 技術を持ち合うことができない
 仮想世界の知り合いは知り合いではない
 のみにけーしょんは大事

アジェンダ
 自己紹介
 大学時代
 最初の就職
 転職
 IT 業界
 まとめ

そろそろまとめ
 大学の４年次は人生を決定する
 誰もが先見の明を見いだせるとは限らない
 その道のプロとして，教授や大学職員は存在
している
 じゃあそれを利用しない手はない
 ３年間遊んだんだ，１年くらい真面目に
好きなことをしてみようよ

 勉強の分野が狭まってきているはず
 好きなことに最も集中できるのは大学４年次
 役立つのは最初の就職のときとは限らない

 終身雇用なんてあり得ない
 ニュースを見れば，不祥事・株価暴落・倒産
 最初に就職した会社は，転職後１ヶ月で倒産

 新卒に技術力なんて求めていない
 面接官が見ているのは，常識と日本語能力
 会話能力，質問能力，説明能力
 これを 4 年次にできるだけ身に付ける
 英語の勉強も忘れずに

 常に外に目を向ける
 アンテナは広ければ広いほど良い
 多くの情報を積極的に認知すること
 活動を企業内にとどめない
 企業の中だけでは，何も生み出せない
 田中耕一さんは特別
 特に大企業は「国家」であり，井の中の蛙に
なりやすい

 自分の足を使って出向く
 業界内に仲間が多ければ多いほど良い
 コミュニケーション能力がなければできない
 興味がある展示会や勉強会，コミュニ
ティには絶対に参加する
 東京 <=> いわきたった 2 時間 15 分

 自分も情報を発信することを忘れない
 難しいことでなくても良い
 自分の意見を表明することが重要
 自然と他人が自分を放っておかなくなる
 第２，第３の転職なんて簡単

 ようはヘッドハンティングされる人材に
なること
 企業から見て，広告塔になるような人材にな
る
 自分への投資を怠らない
 今までの書籍購入費はきっとすごい
 服装は非常に大事
 頑張ったご褒美を自分で自分にする

 良い恋愛経験
 異性に対する免疫をつけておく
 空気の読める人間になっておく
 社内恋愛、不倫は悲惨な状況を招く
 勤怠、業務に支障がでる
 信用度低下

続きは Web で
 http://www.eisbahn.jp/

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Notes de l'éditeur