2019年4月27日に開催した福岡ブロックチェーンエコノミー勉強会「規制対象としての「仮想通貨」「暗号資産」とブロックチェーンによる金融技術の進化」の全体説明です

1. 福岡ブロックチェーンエコノミー勉強会
規制対象としての「仮想通貨」「暗号資産」と
ブロックチェーンによる金融技術の進化
近畿大学 山崎重一郎

2. 法規制
工場排水への規制
 被害者の救済、補償
 科学的基準
 信頼できる測定と評価などの法規制の運用
法規制
被害者

3. 法規制
金融機関への規制
 被害者の救済、補償、利用者保護
 合理的な規則と基準
 信頼できる測定と評価など法規制の運用
法規制
資金洗浄 投資被害
被害者

4. 法規制
工場の爆発などの大規模な事故への対処
 被害者の救済、補償
 責任の所在（モラル・ハザード）
法規制
被害者

5. 法規制
金融機関の破綻
 被害者の救済、補償、防止
 責任の所在（モラル・ハザード）
法規制
被害者

6. 利益とリスクのバランス
モラルハザード
利益 リスク
個人／企業
国民
（税金）
責任

7. 利益とリスクのバランス
モラルハザード
利益 リスク
個人／企業
国民
（税金）
責任

8. 仮想通貨関連の大事故、大事件
Mt.GOX事件
 2011年6月19日： 114億円相当のBTCを消失
The DAO事件
 2016年6月：約43億円相当のETHが流出
Coincheck NEM流出事件
 2018年1月24日 ：580億円相当のNEMが流出
Zaif ハッキング事件
 2018年9月14日：仮想通貨3種 約70億円相当が流出

9. 「仮想通貨」と「暗号資産」
2018年のG20 ブエノスアイレスサミットの首脳宣言
 ３月：仮想通貨「暗号資産」への規制について言及
 7月、11月のサミットでは規制に関する議論は先送りされた
日本の資金決済法などの法改正案
 金融庁：法律の用語を「仮想通貨」→ 「暗号資産」に変更

10. EBA(欧州銀行監督局)の報告書
2019年１月公開
 Report with advice for the European Commission on
crypto-assets
（暗号資産に関する欧州委員会への助言に関する報告書）

11. EBAによる「暗号資産」関連用語の分類？

12. 暗号資産
(Crypt-assets)
EBAによる「暗号資産」関連用語の分類？
仮想通貨
暗号通貨
出資トークン
(ICO)
ユーティリ
ティトークン
（アクセス
トークン）

13. ブロックチェーン金融の進歩と「暗号資産」
仮想通貨やICO／トークンよりも高度な金融機能の実現
仮想通貨
暗号通貨
出資トークン
(ICO)
ユーティリ
ティトークン
（アクセス
トークン）
負債
融資
預金
atomic swap などの技術

14. 立法技術の洗練へ向けて
「暗号資産(Crypt-assets)」や関連用語の外延は？
 科学的、合理的、技術的に適切な規制のために
拙速性を避けつつ、
動き続けている過程の技術に、適切な法規制を行う
には？