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1  sur  55
Summary and supplement of
“A Survey of Motion Planning and Control Techniques
for Self-driving Urban Vehicles”
Brian Paden∗,1, Michal ˇCáp∗,1,2, Sze Zheng Yong1, Dmitry Yershov1, and Emilio Frazzoli1
summarized by oei
∗ The first two authors contributed equally to this work.
1 The authors are with the Laboratory for Information and Decision Systems, Massachusetts Institute of Technology, Cambridge
2 Michal ˇCáp is also affiliated with Dept. of Computer Science, Faculty of Electrical Engineering, CTU in Prague, Czech Republic.
元論文
• 英語読めるマンはこっち読んでくれ
A Survey of Motion Planning and Control Techniques for Self-driving
Urban Vehicles
https://arxiv.org/abs/1604.07446
そして翻訳ミスの指摘くれるとうれしい
自動運転について
・自動運転の強み
安全性、利便性、効率、輸送効率化
・自動運転における安全上重要なタスク
他の車両や歩行者を含む動的環境を考慮した動作の計画
フィードバック制御によるロバストな制御動作
このペーパーについて
• 都市の設定を考慮した計画と制御アルゴリズムに関する現状の技
術調査が目的
• このアンケートで提示された並列比較は、レビューされたアプローチ
の長所と限界を把握し、システムレベルの設計選択に役立つ
目次
1 前書き
2 自動運転車の行動決定レイヤの概要
3 計画、制御のためのモデル化
4 モーションプランニング
5 車体制御
6 結論
1 前書き
1-1 自動運転のメリット
安全面(2014)
94%の交通事故はドライバーのエラーに起因
31%の交通事故は飲酒運転に起因
10%の交通事故は注意散漫なドライバーに起因
ドライバーのエラーと過失の寄与を劇的に減少させる可能性がある
その他
86%の人間が車通勤(毎日平均25分)
他の有意義な活動に時間を使える
単純に運転ストレスの軽減になる
1 前書き
1-2 自動運転のルーツ
1920年:自動運転のアイデアが存在
1980年:Ernst Dickmannsが率いる研究者が自動運転資金獲得
1994年:VaMPが自動運転デモ(1,600kmを95%自動で走行)
1995年:CMU NAVLABが自動運転デモ(5,000kmを98%自動で走行)
1 前書き
1-3 自動運転の進歩
2004年:DARPA Grand Challenge
オフロードコースを完全自動でより早く走行
人間干渉が完全NGは高難易度
完走車は0/15
2005年: DARPA Grand Challenge 2
完走車は5/23
2007年:DARPA Urban Challenge
シミュレーション上の都市で自動運転
6チームが完全自律都市運転
1 前書き
1-4 自動運転の広がり
DARPA以降自動運転車のテスト走行デモ走行が盛んになった。
2009~2013年:Intelligent Vehicle Future Challenges
2010年:Hyundai Autonomous Challenge
VisLab Intercontinental Autonomous Challenge
2013年:Public Road Urban DriverlessCar Test
Bertha-Benz メモリアルルートの自動運転
自動運転の研究が学界、産業界で加速
特にGoogleとTeslaの取り組みはメディアの注目を集めている
1 前書き
1-5 自動運転の規格
SAE J3016 standard
レベル0:完全手動運転
レベル1:基本的な運転支援(電子安定制御、アンチロックブレーキ)
レベル2:高度な運転支援(危険回避用縦横制御、緊急制動)
レベル3:特定の条件下での局所的な自動運転
レベル4:特定の条件下での完全自動運転
レベル5:すべてのモードでの完全自動運転
1 前書き
1-6 自動運転の周辺技術
• 自動運転と道路インフラが関連した研究領域も生まれた
車両間の情報共有と調整で道路輸送の効率と安全性が向上
交差点のスループット改善、衝突時の衝撃緩和などに応用される
1 前書き
1-7 このペーパーの記述範囲
• 行動決定、モーションプランニング、車体制御にフォーカス
• レベル3以上の自動化技術にフォーカス
• 周辺技術は省略
• この限定分野内については多くの最近の研究について触れる
1 前書き
1-8 自動運転システムの構造
• 経路計画
• 行動決定
• ローカルモーションプランニング
• 車体制御
※これらの区分の境界はよくゆがむ
このペーパーでは…
提案手法ごとにまとめることで区分する
ローカルモーションプランニングと車体制御に重点を置く
1 前書き
1-9 2章以降の構成
• 2章:意思決定プロセスの階層の概要とその設計方法について
• 3章:運動計画と車体制御のための都市設定における自動車のモビ
リティ近似モデルについて
• 4章:様々な運動計画の自動車への適用性評価について
• 5章:路線と軌道の安定化の問題と自動運転のための特定のフィード
バック制御方法について
• 6章:最先端技術と将来の研究の可能性のある分野について
2 自動運転車の行動決定レイヤの概要
2-1 自動運転の行動決定要素
• レーダー、LIDAR、カメラ、GPS/INU、オドメトリ
• 道路交通網、道路の規則、車両の運動学、センサモデル
これらの要素を考慮し行動を決定
2 自動運転車の行動決定レイヤの概要
2-2 自動運転車の行動決定レイヤ
• 経路計画:道路網を通じてルートが計画される
• 行動決定:目的地に向かって車を進行させ、道路規則に従うローカ
ル運転タスクを決定する
• ローカル運動計画:環境を通る連続的なパスを選択する
• 車体制御:計画された動作実行時のエラーを反応的に修正する
2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 A ルートプランニング
2-A-1 グローバル経路計画
• 現在地から目的地までの道路網に含まれる通路を選択
• ロードセグメントを通過するコストに応じて辺に重み付けした道路網
を有向グラフ※2として表現すると、最小コスト経路を見つける問題
に帰着できる
• この手法はDijkstra [32]やA *[33]等の古典的アルゴリズムでは不可
能な何百万もの線を含んだ地図の探索を可能にする
※1ロードセグメントは図を参照
※2グラフ理論は次ページで紹介
2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 A ルートプランニング
2-A-2 グラフ理論概要
この図のようにそれぞれのノードを結ぶ
辺に対して重みを設定することで
最短経路問題等を解くアルゴリズムに応用できる
2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 A ルートプランニング
2-A-3 グローバル経路計画の進化
• 輸送網の効率的ルート計画問題は交通科学コミュニティから大きな
関心を寄せられ開発が進んだ
• 結果として1回の前処理後に、大陸規模の交通網で最適なルートを
ミリ秒単位で返すアルゴリズムファミリが開発された[34]、[35]
• 手動運転車と自動運転車の両方のルートを効率的に計画するため
の実用的なアルゴリズムの包括的な調査と比較は[36]参照
2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 A ルートプランニング
2-A-4 自動運転車の行動決定レイヤ
• グローバル経路計画
道路網の中から目的値への最短経路を探索
• 行動決定
環境を考慮し行動決定を行う
計画された経路に沿う動作使用を生成
• モーションプランニング
生成された使用を達成するための
実現可能な動作を計画
• 車体制御
実行誤差をフィードバックする
2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 B 行動決定
2-B-1 行動決定の要素
• 選択された経路に沿って運転するため運転規則、交通ルールに従
いつつ他の交通機関参加者と意思疎通する必要がある
• 選択された経路を特定する一連のロードセグメントが与えられたとき
行動決定層は他の交通関係者、道路状況、インフラからの信号に
よって知覚される挙動に基づいて、いつでも適切な運転行動を選択
する責任がある
• 例えば、車両が交差点より前の停止線に到達しているとき、行動層
は車両に停止を指示し、交差点の他の車両、自転車、歩行者の行
動を観察し、そして、発進できるフェイズになれば車は進める
2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 B 行動決定
2-B-2 行動決定の要素
• 運転マニュアルは、特定の運転状況について定性的な行動を指示
する
• 運転環境とそれぞれの環境で可能な行動の両方を有限集合として
モデル化できる
• この意思決定アプローチは有限ステートマシンにおける各動作を状
態としてモデル化
• その遷移は運転状況(計画されたルート,周辺の車両位置)に支配さ
れる
• 実際、DARPA Urban Challengeで多くのチームが行動決定メカニズム
として考えられるシナリオに特化した特定の経験と結合された有限
ステートマシンが採用された
2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 B 行動決定
2-B-2 行動決定の実際
• 実世界の都市部での運転は、他の交通機関の参加者の意図に対
する不確実性によって特徴づけられる
• 将来の他の車両、自転車、歩行者の軌道の意図予測と推定の問題
も研究されている
Gaussian mixture models [37]
Gaussian process regression [38]
Googleの自動運転で意図予測に使用されていると報告されている学習手法[39]
センサ測定からの意図を直接推定するモデルベースのアプローチ[40]、[41]
2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 B 行動決定
2-B-2 交通機関参加者の意図予測
• 他の交通関係者の行動の不確実性は、一般的に確率的計画法を
用いた意思決定のための行動層において考慮されている(マルコフ
決定プロセス(MDPs)とその一般化などで定式化)
• 例として[42]は、MDPフレームワークにおける行動意思決定問題を
定式化する
• いくつかの研究[43]〜[46]は、部分的に観測可能なマルコフ決定プ
ロセス(POMDP)フレームワークを明示的に使用して、観察されない
運転シナリオおよび歩行者の意図をモデル化し、特定の近似解法を
提案する
2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 C モーションプランニング
2-C-1 モーションプランニングの必要性
• 行動層が、現在の状況(例えば、車線走行、車線変更、右折)で実
行される運転行動を決定
• そのとき低レベルのフィードバックコントローラでもトラッキングできる
ように選択された行動は経路または軌道に変換する必要がある
• 乗り物にとって動的に実現可能、乗客にとって快適、障害物との衝
突回避を実現する経路、軌道の計画が必要
• このような経路または軌道を見つける作業がモーションプランニング
で行われる必要がある
2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 C モーションプランニング
2-C-1 モーションプランニングの実際
• 自律型車両の運動計画のタスクは、ロボット工学文献で論じられて
いるような標準的なモーションプランニング問題に対応
• モーション計画問題に対する正確な解決策は、ほとんどの場合計算
負荷が大きい
• 実際には数値近似が使用される
関数空間で非線形最適化として問題を提起する変分法
グラフ探索法を用いて最短経路を探索するグラフ探索アプローチ
車両の初期状態から到達可能な状態のツリーをインクリメンタルに構築し、そのようなツ
リーの最良の分岐を選択するインクリメンタルツリーベースアプローチ
自律走行に関連する運動計画方法は、第4節でより詳細に議論される
2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 C 車体制御
2-C-1 モーションプランニングの実際
• フィードバック制御器を使用して運動計画システムからの基準経路
または軌道を実行する
• 計画された運動および正しい軌道との誤差追跡を実行するための
適切なアクチュエータ入力を選択
• 追従誤差は、部分的には車両モデルの不正確さに起因
• 閉ループシステムの堅牢性と安定性に重点が置かれる
• 運動計画によって提供される基本的な運動を実行するために有効
な多くのフィードバックコントローラが提案されている
• 関連する技術の調査はセクションVで詳細に議論される
3 計画、制御のためのモデル化
3-1 この章の説明
• 車のような乗り物の移動の最も一般的に使用されるモデルを調査
• モデルは動作条件における制御動作に応答して車両挙動を近似す
る
• 高性能モデルは車両の応答を正確に反映しているかもしれないが、
計画および制御の問題を複雑にする可能性がある
• これは、選択されたモデルの精度と決定問題の難易度との間にト
レードオフをもたらす
• このセクションでは、一般的なモデリングの概念の概要、モーション
の計画と制御に使用されるモデルの調査について説明
3 計画、制御のためのモデル化
3-2 モデル化の前提
• モデリングは、世界の姿勢や姿勢を表す車両構成の概念から始ま
る
• 例えば、構成は、車のフロントと共に車上の点の平面座標として表
すことができる
• これは、車の構成空間での座標系
• この座標系は、平面的な剛体運動(2次元の特殊ユークリッド群)で表
され、一般的に使用される構成空間[47]〜[49]を記述する。
• 運転操作を達成し、選択されたモデルによって導入された制約を尊
重しながら、車両運動を計画し、規制しなければならない
3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル
3-A-1 シングルトラックモデルの概要
• 実装される最も基本的なモデルでは、車は剛性リンクで接続された2
つの車輪で構成され、平面内を移動するよう制限される[48]〜[52]
• 車輪は地面との接触点で滑ることはないが、回転軸を中心として自
由に回転することができると仮定
• 前輪は、運動面に垂直な軸の周りを回転することができる自由度が
付加されている(ステアリングのモデル化)
• この2つの機能で前進なしで横方向の移動を行うことができない場
合のほとんどの乗り物を表すことができる
• より正式には、操縦性の限界を非ホロノミック拘束[47]、[53]と呼ぶ
3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル
3-A-2 非ホロノミック拘束について
• 非ホロノミック制約は、車の動きに対する微分制約として表される
• 表現は、座標系の選択によって異なる
• このモデルの変形は、車のようなロボット、自転車のモデル、運動学
的モデル、または単一トラックモデルと呼ばれている
3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル
3-A-2 シングルトラックモデルの構成
• 以下は、構成の一般的な座標系における微分制約の導出
• ベクトルpr,pfは、基底ベクトル(ex、ey、ez)を有する静止または慣性
座標系における後輪および前輪の位置を示す(Figure III.1を参照)
• θは、車両が向いている方向を表す角度
• これは、ベクトル exと pf -prの間の角度として定義される
3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル
3-A-3 微分制約について
• 微分制約は、角度θと、[54]のような点prと、[55]のようなpfのうちの1
つの動きと共に構成される座標系に対して導かれる
• [54] “Real-time motion planning with applications to autonomous
urban driving,”
• [55]“Stanley: The robot that won the DARPA Grand Challenge,”
3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル
3-A-4 シングルトラックモデルの基礎式
• 点prおよび点pfの運動は、ノンスリップ仮定を満たすために、車輪の
向きと同一直線上になる。後輪の拘束は以下のように記述される
• 前輪は
3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル
3-A-5 シングルトラックモデルの式変形
• この表現は、通常、基底ベクトルに沿った各点の成分ごとの動きに
関して書き換えられます。 後輪の動きは、
は
• 同様に、
は
• 前進速度は
• 順方向または逆方向の駆動を示す正しい符号を有する の大きさ
である。
3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル
3-A-6 シングルトラックモデルの式変形2
• スカラー量xr、yr、θについては、制約は
• あるいは、微分制約は、pfの動きとして記述することができ、
• ここで前輪速度vfが使用される。
3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル
3-A-7 シングルトラックモデルの式変形3
• 前輪速度vfは、後輪速度に関連しており、
3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル
3-A-8 シングルトラックモデルのリミット記述
• このモデルの計画および制御の問題は、車両の機械的限界内で操
舵角δを選択することを含む
• そして前進速度vrを許容範囲内に維持し、
3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル
3-A-9 シングルトラックモデルの簡略化
• 単純化はしばしば利用される。 例えば[56]は、操舵角δの代わりに
角速度ωを選択する。これらの量は、
• 角度のダイナミクスを単純化する
• この状況では、モデルは単輪モデルの動きを考慮して導き出すこと
ができるため、一輪車モデルと呼ばれる
3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル
3-A-10 このモデルの特徴的なバリエーション
• vrが固定されている場合
• 指定された接線[57]を持つ点までの最小時間運動を導いたLester
Dubinsの後にDubins carとして参照される
• vrが単一の前進と後退速度をとる場合
• 最小長さの経路が分かっているReeds-Shepp car[58]
• これらの2つのモデルは運動計画にとって重要であることが証明され
ており、第4章でさらに論じる
3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル
3-A-10 このモデルの得意、不得意
• 運動学モデルは、ノンスリップ仮定によって課せられた加速度の制
限と比較して、慣性効果が小さい低速(例えば、駐車操作および都
市走行)の経路を計画するのに適している
• このモデルの大きな欠点は、モーションプランニングモジュールがそ
のような瞬間的な変化を伴うソリューションを生成する場合、瞬間的
なステアリング角度の変更が問題になる可能性があること
3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル
3-A-11 モデルの連続性確保
• 操舵角の連続性は、(III.4)を強化することによって保障できる。操舵角
は[49]のように指令された速度を積分する。式(III.4)は次のようになる。
• 操舵角、操舵速度を制限:
• 同じ問題が車の速度vrで発生し、同様に解決することがでる。
• この手法の欠点は、モデルの次元の増大によってモーションプランニン
グおよび制御の問題を複雑にしかねないこと
3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル
3-A-12 座標系の種類
• 座標系の選択は、車輪位置の1つを位置座標として使用することに
限定されない
• 古典力学の原理を用いて導出されたモデルでは、[59]、[60]のように
質量中心などの位置座標または[61]、[62]のような振動の中心のよ
うな位置座標として使用すると便利
3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果
3-B-1 このモデルにおける慣性効果
• 車両の加速が十分に大きければ、タイヤと地面との間のノンススリッ
プの仮定は無効になる
• この場合、車両のより正確なモデルは、基本運動量の原理を満たす
剛体である
• すなわち、加速度はタイヤ上の地面から発生する力に比例する
3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果
3-B-2 このモデルの座標変換1
• pcを車両の重心とし、その座標を座標系(図III.2参照)とすると、車両
の動きは
• Fr,Ff : 接地タイヤ相互作用
を通じて地面によって車両
に加えられる力
• M : 車両の総質量
• Izz : は質量中心に対する
ez方向の極慣性モーメント
3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果
3-B-3 以下の方程式導出について
• 以下の導出では、道路が水平であり、サスペンションが剛性であり、
車両が道路に残っているという仮定を用いて、ez方向のpcの動きを
暗黙のうちに無視している。
• FrとFfの式は、モデリングの仮定[18]、[59]、[60]、[62]によって異なる
が、いずれの場合でも表現は大まかなものである。 したがって、方
程式(III.10)〜(III.15)は、参考として詳細な導出を提供する。
3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果
3-B-4 このモデルの構成要素
• 地面とタイヤとの間の力は、タイヤが地面を滑る速度に依存するも
のとしてモデル化される
• 重心は構造の座標として機能しますが、この相対速度を決定するに
は、地面に対する各車輪の速度が必要
3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果
3-B-5 各位置ベクトルの座標変換
• これらの3点間の運動学的関係は
3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果
3-B-6 滑りのモデル化
• これらの運動学的関係は、地面、srおよびsfと接触する各タイヤ上の
点の速度を決定するために使用される
• これらの点の速度は、タイヤすべり速度と呼ばれる。 一般に、srとsf
は車輪の角速度によって˙prと˙pfと異なる。 キネマティックな関係は
3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果
3-B-7 角速度
• 車輪の角速度は以下のように与えられる、
• そして、
• 車輪半径はスカラー量rであり、 は車に対する各車輪の角速
度である。 これは図III.3の後輪に対して示されている。
3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果
3-B-7 垂直抗力
• 静的条件下で、または重心の高さを と近似、
• 地面に垂直な力の成分は、 とすると、
• 静的力とトルクバランスの関係から計算することができる
3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果
3-B-7 駆動力
• 次に、垂直抗力を用いて、スリップおよびタイヤ挙動の摩擦係数モ
デルμと一緒に各タイヤの駆動力を計算する。 リアタイヤの駆動力
は、幅成分によってあたえられ
• 同表現で、添え字rを添え字fで置き換えるとフロントタイヤを表す
• 上の公式は、スリップ率に比例する大きさ(スリップの大きさは後部
の場合はΩrrで、前部の場合はΩfrで正規化されています)ですべり
に逆向きにモデル化する
3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果
3-B-8 モデルの一般化
• (III.10)〜(III.15)を組み合わせることでと、制御変数、一般化座標、
およびそれらの速度に関して、車の各車輪によって生じる力の表現
が得られる。 式(III.14)は、以下のμのモデルとともに、
• これは地面とのタイヤの相互作用に頻繁に使用されるモデル
• 方程式(III.15)は、Pacejka [63]によるよく知られたモデルの単純化さ
れたバージョンである
3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果
3-B-9 摩擦円
• (III.14)の回転対称性は、(III.15)の
ピークとともに、タイヤがどの方向にも
発揮できる最大のノルム力につながり
ます
• このピークは、図III.4に示す摩擦円と
呼ばれる
3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果
3-B-10 本章の終わりに
• このセクションで説明するモデルは、ドライバーレス自動車のモー
ションプランニングと制御に関する文献に頻繁に掲載されている
• この調査で議論された運動計画および制御タスクに適している
• 電子安定性制御やアクティブサスペンションシステムなどの低レベ
ルの制御タスクでは、通常、シャーシ、ステアリング、ドライブトレイン
のためにより洗練されたモデルが使用される

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  • 1. Summary and supplement of “A Survey of Motion Planning and Control Techniques for Self-driving Urban Vehicles” Brian Paden∗,1, Michal ˇCáp∗,1,2, Sze Zheng Yong1, Dmitry Yershov1, and Emilio Frazzoli1 summarized by oei ∗ The first two authors contributed equally to this work. 1 The authors are with the Laboratory for Information and Decision Systems, Massachusetts Institute of Technology, Cambridge 2 Michal ˇCáp is also affiliated with Dept. of Computer Science, Faculty of Electrical Engineering, CTU in Prague, Czech Republic.
  • 2. 元論文 • 英語読めるマンはこっち読んでくれ A Survey of Motion Planning and Control Techniques for Self-driving Urban Vehicles https://arxiv.org/abs/1604.07446 そして翻訳ミスの指摘くれるとうれしい
  • 5. 目次 1 前書き 2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 3 計画、制御のためのモデル化 4 モーションプランニング 5 車体制御 6 結論
  • 7. 1 前書き 1-2 自動運転のルーツ 1920年:自動運転のアイデアが存在 1980年:Ernst Dickmannsが率いる研究者が自動運転資金獲得 1994年:VaMPが自動運転デモ(1,600kmを95%自動で走行) 1995年:CMU NAVLABが自動運転デモ(5,000kmを98%自動で走行)
  • 8. 1 前書き 1-3 自動運転の進歩 2004年:DARPA Grand Challenge オフロードコースを完全自動でより早く走行 人間干渉が完全NGは高難易度 完走車は0/15 2005年: DARPA Grand Challenge 2 完走車は5/23 2007年:DARPA Urban Challenge シミュレーション上の都市で自動運転 6チームが完全自律都市運転
  • 9. 1 前書き 1-4 自動運転の広がり DARPA以降自動運転車のテスト走行デモ走行が盛んになった。 2009~2013年:Intelligent Vehicle Future Challenges 2010年:Hyundai Autonomous Challenge VisLab Intercontinental Autonomous Challenge 2013年:Public Road Urban DriverlessCar Test Bertha-Benz メモリアルルートの自動運転 自動運転の研究が学界、産業界で加速 特にGoogleとTeslaの取り組みはメディアの注目を集めている
  • 10. 1 前書き 1-5 自動運転の規格 SAE J3016 standard レベル0:完全手動運転 レベル1:基本的な運転支援(電子安定制御、アンチロックブレーキ) レベル2:高度な運転支援(危険回避用縦横制御、緊急制動) レベル3:特定の条件下での局所的な自動運転 レベル4:特定の条件下での完全自動運転 レベル5:すべてのモードでの完全自動運転
  • 11. 1 前書き 1-6 自動運転の周辺技術 • 自動運転と道路インフラが関連した研究領域も生まれた 車両間の情報共有と調整で道路輸送の効率と安全性が向上 交差点のスループット改善、衝突時の衝撃緩和などに応用される
  • 12. 1 前書き 1-7 このペーパーの記述範囲 • 行動決定、モーションプランニング、車体制御にフォーカス • レベル3以上の自動化技術にフォーカス • 周辺技術は省略 • この限定分野内については多くの最近の研究について触れる
  • 13. 1 前書き 1-8 自動運転システムの構造 • 経路計画 • 行動決定 • ローカルモーションプランニング • 車体制御 ※これらの区分の境界はよくゆがむ このペーパーでは… 提案手法ごとにまとめることで区分する ローカルモーションプランニングと車体制御に重点を置く
  • 14. 1 前書き 1-9 2章以降の構成 • 2章:意思決定プロセスの階層の概要とその設計方法について • 3章:運動計画と車体制御のための都市設定における自動車のモビ リティ近似モデルについて • 4章:様々な運動計画の自動車への適用性評価について • 5章:路線と軌道の安定化の問題と自動運転のための特定のフィード バック制御方法について • 6章:最先端技術と将来の研究の可能性のある分野について
  • 15. 2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 2-1 自動運転の行動決定要素 • レーダー、LIDAR、カメラ、GPS/INU、オドメトリ • 道路交通網、道路の規則、車両の運動学、センサモデル これらの要素を考慮し行動を決定
  • 16. 2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 2-2 自動運転車の行動決定レイヤ • 経路計画:道路網を通じてルートが計画される • 行動決定:目的地に向かって車を進行させ、道路規則に従うローカ ル運転タスクを決定する • ローカル運動計画:環境を通る連続的なパスを選択する • 車体制御:計画された動作実行時のエラーを反応的に修正する
  • 17. 2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 A ルートプランニング 2-A-1 グローバル経路計画 • 現在地から目的地までの道路網に含まれる通路を選択 • ロードセグメントを通過するコストに応じて辺に重み付けした道路網 を有向グラフ※2として表現すると、最小コスト経路を見つける問題 に帰着できる • この手法はDijkstra [32]やA *[33]等の古典的アルゴリズムでは不可 能な何百万もの線を含んだ地図の探索を可能にする ※1ロードセグメントは図を参照 ※2グラフ理論は次ページで紹介
  • 18. 2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 A ルートプランニング 2-A-2 グラフ理論概要 この図のようにそれぞれのノードを結ぶ 辺に対して重みを設定することで 最短経路問題等を解くアルゴリズムに応用できる
  • 19. 2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 A ルートプランニング 2-A-3 グローバル経路計画の進化 • 輸送網の効率的ルート計画問題は交通科学コミュニティから大きな 関心を寄せられ開発が進んだ • 結果として1回の前処理後に、大陸規模の交通網で最適なルートを ミリ秒単位で返すアルゴリズムファミリが開発された[34]、[35] • 手動運転車と自動運転車の両方のルートを効率的に計画するため の実用的なアルゴリズムの包括的な調査と比較は[36]参照
  • 20. 2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 A ルートプランニング 2-A-4 自動運転車の行動決定レイヤ • グローバル経路計画 道路網の中から目的値への最短経路を探索 • 行動決定 環境を考慮し行動決定を行う 計画された経路に沿う動作使用を生成 • モーションプランニング 生成された使用を達成するための 実現可能な動作を計画 • 車体制御 実行誤差をフィードバックする
  • 21. 2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 B 行動決定 2-B-1 行動決定の要素 • 選択された経路に沿って運転するため運転規則、交通ルールに従 いつつ他の交通機関参加者と意思疎通する必要がある • 選択された経路を特定する一連のロードセグメントが与えられたとき 行動決定層は他の交通関係者、道路状況、インフラからの信号に よって知覚される挙動に基づいて、いつでも適切な運転行動を選択 する責任がある • 例えば、車両が交差点より前の停止線に到達しているとき、行動層 は車両に停止を指示し、交差点の他の車両、自転車、歩行者の行 動を観察し、そして、発進できるフェイズになれば車は進める
  • 22. 2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 B 行動決定 2-B-2 行動決定の要素 • 運転マニュアルは、特定の運転状況について定性的な行動を指示 する • 運転環境とそれぞれの環境で可能な行動の両方を有限集合として モデル化できる • この意思決定アプローチは有限ステートマシンにおける各動作を状 態としてモデル化 • その遷移は運転状況(計画されたルート,周辺の車両位置)に支配さ れる • 実際、DARPA Urban Challengeで多くのチームが行動決定メカニズム として考えられるシナリオに特化した特定の経験と結合された有限 ステートマシンが採用された
  • 23. 2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 B 行動決定 2-B-2 行動決定の実際 • 実世界の都市部での運転は、他の交通機関の参加者の意図に対 する不確実性によって特徴づけられる • 将来の他の車両、自転車、歩行者の軌道の意図予測と推定の問題 も研究されている Gaussian mixture models [37] Gaussian process regression [38] Googleの自動運転で意図予測に使用されていると報告されている学習手法[39] センサ測定からの意図を直接推定するモデルベースのアプローチ[40]、[41]
  • 24. 2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 B 行動決定 2-B-2 交通機関参加者の意図予測 • 他の交通関係者の行動の不確実性は、一般的に確率的計画法を 用いた意思決定のための行動層において考慮されている(マルコフ 決定プロセス(MDPs)とその一般化などで定式化) • 例として[42]は、MDPフレームワークにおける行動意思決定問題を 定式化する • いくつかの研究[43]〜[46]は、部分的に観測可能なマルコフ決定プ ロセス(POMDP)フレームワークを明示的に使用して、観察されない 運転シナリオおよび歩行者の意図をモデル化し、特定の近似解法を 提案する
  • 25. 2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 C モーションプランニング 2-C-1 モーションプランニングの必要性 • 行動層が、現在の状況(例えば、車線走行、車線変更、右折)で実 行される運転行動を決定 • そのとき低レベルのフィードバックコントローラでもトラッキングできる ように選択された行動は経路または軌道に変換する必要がある • 乗り物にとって動的に実現可能、乗客にとって快適、障害物との衝 突回避を実現する経路、軌道の計画が必要 • このような経路または軌道を見つける作業がモーションプランニング で行われる必要がある
  • 26. 2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 C モーションプランニング 2-C-1 モーションプランニングの実際 • 自律型車両の運動計画のタスクは、ロボット工学文献で論じられて いるような標準的なモーションプランニング問題に対応 • モーション計画問題に対する正確な解決策は、ほとんどの場合計算 負荷が大きい • 実際には数値近似が使用される 関数空間で非線形最適化として問題を提起する変分法 グラフ探索法を用いて最短経路を探索するグラフ探索アプローチ 車両の初期状態から到達可能な状態のツリーをインクリメンタルに構築し、そのようなツ リーの最良の分岐を選択するインクリメンタルツリーベースアプローチ 自律走行に関連する運動計画方法は、第4節でより詳細に議論される
  • 27. 2 自動運転車の行動決定レイヤの概要 C 車体制御 2-C-1 モーションプランニングの実際 • フィードバック制御器を使用して運動計画システムからの基準経路 または軌道を実行する • 計画された運動および正しい軌道との誤差追跡を実行するための 適切なアクチュエータ入力を選択 • 追従誤差は、部分的には車両モデルの不正確さに起因 • 閉ループシステムの堅牢性と安定性に重点が置かれる • 運動計画によって提供される基本的な運動を実行するために有効 な多くのフィードバックコントローラが提案されている • 関連する技術の調査はセクションVで詳細に議論される
  • 28. 3 計画、制御のためのモデル化 3-1 この章の説明 • 車のような乗り物の移動の最も一般的に使用されるモデルを調査 • モデルは動作条件における制御動作に応答して車両挙動を近似す る • 高性能モデルは車両の応答を正確に反映しているかもしれないが、 計画および制御の問題を複雑にする可能性がある • これは、選択されたモデルの精度と決定問題の難易度との間にト レードオフをもたらす • このセクションでは、一般的なモデリングの概念の概要、モーション の計画と制御に使用されるモデルの調査について説明
  • 29. 3 計画、制御のためのモデル化 3-2 モデル化の前提 • モデリングは、世界の姿勢や姿勢を表す車両構成の概念から始ま る • 例えば、構成は、車のフロントと共に車上の点の平面座標として表 すことができる • これは、車の構成空間での座標系 • この座標系は、平面的な剛体運動(2次元の特殊ユークリッド群)で表 され、一般的に使用される構成空間[47]〜[49]を記述する。 • 運転操作を達成し、選択されたモデルによって導入された制約を尊 重しながら、車両運動を計画し、規制しなければならない
  • 30. 3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル 3-A-1 シングルトラックモデルの概要 • 実装される最も基本的なモデルでは、車は剛性リンクで接続された2 つの車輪で構成され、平面内を移動するよう制限される[48]〜[52] • 車輪は地面との接触点で滑ることはないが、回転軸を中心として自 由に回転することができると仮定 • 前輪は、運動面に垂直な軸の周りを回転することができる自由度が 付加されている(ステアリングのモデル化) • この2つの機能で前進なしで横方向の移動を行うことができない場 合のほとんどの乗り物を表すことができる • より正式には、操縦性の限界を非ホロノミック拘束[47]、[53]と呼ぶ
  • 31. 3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル 3-A-2 非ホロノミック拘束について • 非ホロノミック制約は、車の動きに対する微分制約として表される • 表現は、座標系の選択によって異なる • このモデルの変形は、車のようなロボット、自転車のモデル、運動学 的モデル、または単一トラックモデルと呼ばれている
  • 32. 3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル 3-A-2 シングルトラックモデルの構成 • 以下は、構成の一般的な座標系における微分制約の導出 • ベクトルpr,pfは、基底ベクトル(ex、ey、ez)を有する静止または慣性 座標系における後輪および前輪の位置を示す(Figure III.1を参照) • θは、車両が向いている方向を表す角度 • これは、ベクトル exと pf -prの間の角度として定義される
  • 33. 3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル 3-A-3 微分制約について • 微分制約は、角度θと、[54]のような点prと、[55]のようなpfのうちの1 つの動きと共に構成される座標系に対して導かれる • [54] “Real-time motion planning with applications to autonomous urban driving,” • [55]“Stanley: The robot that won the DARPA Grand Challenge,”
  • 34. 3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル 3-A-4 シングルトラックモデルの基礎式 • 点prおよび点pfの運動は、ノンスリップ仮定を満たすために、車輪の 向きと同一直線上になる。後輪の拘束は以下のように記述される • 前輪は
  • 35. 3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル 3-A-5 シングルトラックモデルの式変形 • この表現は、通常、基底ベクトルに沿った各点の成分ごとの動きに 関して書き換えられます。 後輪の動きは、 は • 同様に、 は • 前進速度は • 順方向または逆方向の駆動を示す正しい符号を有する の大きさ である。
  • 36. 3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル 3-A-6 シングルトラックモデルの式変形2 • スカラー量xr、yr、θについては、制約は • あるいは、微分制約は、pfの動きとして記述することができ、 • ここで前輪速度vfが使用される。
  • 37. 3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル 3-A-7 シングルトラックモデルの式変形3 • 前輪速度vfは、後輪速度に関連しており、
  • 38. 3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル 3-A-8 シングルトラックモデルのリミット記述 • このモデルの計画および制御の問題は、車両の機械的限界内で操 舵角δを選択することを含む • そして前進速度vrを許容範囲内に維持し、
  • 39. 3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル 3-A-9 シングルトラックモデルの簡略化 • 単純化はしばしば利用される。 例えば[56]は、操舵角δの代わりに 角速度ωを選択する。これらの量は、 • 角度のダイナミクスを単純化する • この状況では、モデルは単輪モデルの動きを考慮して導き出すこと ができるため、一輪車モデルと呼ばれる
  • 40. 3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル 3-A-10 このモデルの特徴的なバリエーション • vrが固定されている場合 • 指定された接線[57]を持つ点までの最小時間運動を導いたLester Dubinsの後にDubins carとして参照される • vrが単一の前進と後退速度をとる場合 • 最小長さの経路が分かっているReeds-Shepp car[58] • これらの2つのモデルは運動計画にとって重要であることが証明され ており、第4章でさらに論じる
  • 41. 3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル 3-A-10 このモデルの得意、不得意 • 運動学モデルは、ノンスリップ仮定によって課せられた加速度の制 限と比較して、慣性効果が小さい低速(例えば、駐車操作および都 市走行)の経路を計画するのに適している • このモデルの大きな欠点は、モーションプランニングモジュールがそ のような瞬間的な変化を伴うソリューションを生成する場合、瞬間的 なステアリング角度の変更が問題になる可能性があること
  • 42. 3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル 3-A-11 モデルの連続性確保 • 操舵角の連続性は、(III.4)を強化することによって保障できる。操舵角 は[49]のように指令された速度を積分する。式(III.4)は次のようになる。 • 操舵角、操舵速度を制限: • 同じ問題が車の速度vrで発生し、同様に解決することがでる。 • この手法の欠点は、モデルの次元の増大によってモーションプランニン グおよび制御の問題を複雑にしかねないこと
  • 43. 3 計画、制御のためのモデル化 A 運動学的シングルトラックモデル 3-A-12 座標系の種類 • 座標系の選択は、車輪位置の1つを位置座標として使用することに 限定されない • 古典力学の原理を用いて導出されたモデルでは、[59]、[60]のように 質量中心などの位置座標または[61]、[62]のような振動の中心のよ うな位置座標として使用すると便利
  • 44. 3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果 3-B-1 このモデルにおける慣性効果 • 車両の加速が十分に大きければ、タイヤと地面との間のノンススリッ プの仮定は無効になる • この場合、車両のより正確なモデルは、基本運動量の原理を満たす 剛体である • すなわち、加速度はタイヤ上の地面から発生する力に比例する
  • 45. 3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果 3-B-2 このモデルの座標変換1 • pcを車両の重心とし、その座標を座標系(図III.2参照)とすると、車両 の動きは • Fr,Ff : 接地タイヤ相互作用 を通じて地面によって車両 に加えられる力 • M : 車両の総質量 • Izz : は質量中心に対する ez方向の極慣性モーメント
  • 46. 3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果 3-B-3 以下の方程式導出について • 以下の導出では、道路が水平であり、サスペンションが剛性であり、 車両が道路に残っているという仮定を用いて、ez方向のpcの動きを 暗黙のうちに無視している。 • FrとFfの式は、モデリングの仮定[18]、[59]、[60]、[62]によって異なる が、いずれの場合でも表現は大まかなものである。 したがって、方 程式(III.10)〜(III.15)は、参考として詳細な導出を提供する。
  • 47. 3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果 3-B-4 このモデルの構成要素 • 地面とタイヤとの間の力は、タイヤが地面を滑る速度に依存するも のとしてモデル化される • 重心は構造の座標として機能しますが、この相対速度を決定するに は、地面に対する各車輪の速度が必要
  • 48. 3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果 3-B-5 各位置ベクトルの座標変換 • これらの3点間の運動学的関係は
  • 49. 3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果 3-B-6 滑りのモデル化 • これらの運動学的関係は、地面、srおよびsfと接触する各タイヤ上の 点の速度を決定するために使用される • これらの点の速度は、タイヤすべり速度と呼ばれる。 一般に、srとsf は車輪の角速度によって˙prと˙pfと異なる。 キネマティックな関係は
  • 50. 3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果 3-B-7 角速度 • 車輪の角速度は以下のように与えられる、 • そして、 • 車輪半径はスカラー量rであり、 は車に対する各車輪の角速 度である。 これは図III.3の後輪に対して示されている。
  • 51. 3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果 3-B-7 垂直抗力 • 静的条件下で、または重心の高さを と近似、 • 地面に垂直な力の成分は、 とすると、 • 静的力とトルクバランスの関係から計算することができる
  • 52. 3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果 3-B-7 駆動力 • 次に、垂直抗力を用いて、スリップおよびタイヤ挙動の摩擦係数モ デルμと一緒に各タイヤの駆動力を計算する。 リアタイヤの駆動力 は、幅成分によってあたえられ • 同表現で、添え字rを添え字fで置き換えるとフロントタイヤを表す • 上の公式は、スリップ率に比例する大きさ(スリップの大きさは後部 の場合はΩrrで、前部の場合はΩfrで正規化されています)ですべり に逆向きにモデル化する
  • 53. 3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果 3-B-8 モデルの一般化 • (III.10)〜(III.15)を組み合わせることでと、制御変数、一般化座標、 およびそれらの速度に関して、車の各車輪によって生じる力の表現 が得られる。 式(III.14)は、以下のμのモデルとともに、 • これは地面とのタイヤの相互作用に頻繁に使用されるモデル • 方程式(III.15)は、Pacejka [63]によるよく知られたモデルの単純化さ れたバージョンである
  • 54. 3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果 3-B-9 摩擦円 • (III.14)の回転対称性は、(III.15)の ピークとともに、タイヤがどの方向にも 発揮できる最大のノルム力につながり ます • このピークは、図III.4に示す摩擦円と 呼ばれる
  • 55. 3 計画、制御のためのモデル化 B 慣性効果 3-B-10 本章の終わりに • このセクションで説明するモデルは、ドライバーレス自動車のモー ションプランニングと制御に関する文献に頻繁に掲載されている • この調査で議論された運動計画および制御タスクに適している • 電子安定性制御やアクティブサスペンションシステムなどの低レベ ルの制御タスクでは、通常、シャーシ、ステアリング、ドライブトレイン のためにより洗練されたモデルが使用される