知的資産経営たからが主催する、2020/02/12開催の知的資産経営WEEK2019での資料です。

1. 行政のオープンデータの在り方
ＡＰＩによるオープンデータ提供
新庄 大輔 静岡市総務局ICT推進課

2. こんなメリット オープンデータ提供例
静岡市で提供
食品衛生関係営業許可台帳
今では 推奨データセット・応用編に追加
新たに飲食店などを開設する際に
保健所において食品営業許可を取得した情報

3. 市ＨＰで
情報提供 オープンデータ化
食品衛生関係営業許可施設の情報公開請求数
情報公開請求
のみで対応
２５年度 ２６年度 ２７年度 ２８年度 ２９年度 ３０年度

4. 情報公開請求件数の減少
情報公開請求に係る事務時間の削減
業務の効率化
＜情報公開処理事務に係る処理時間＞
１件あたり 約3.0時間
内訳：受付・抽出事務約1.0時間、決裁事務 約1.0時間、提供事務 約1.0時間
年間100件減少 → 約300時間の効率化
食品衛生関係営業許可施設 オープンデータ提供の効果

5. ＡＰＩの活用へ しずみちinfo
道路規制情報（行政情報）の
ＡＰＩによるリアルタイムオープンデータ化
官民連携の 実験プロジェクトを実施
静岡市 × トヨタIT開発センター
Ｗｅｂサイトやアプリで情報拡散を目的に
カーナビや自動運転における新サービスを
道路情報と車情報を組み合わせて創出することを目的
ICT地域活性化大賞2016 優秀賞、 VLED 2015年度表彰 最優秀省 を受賞

6. 道路規制情報や災害情報を扱う
クラウドシステム「しずみちinfo」を構築
APIによるオープンデータ事業化の経緯①
Ⓒ Google Ⓒ 2018ZENRIN CO,LTD(Z18JG第062号）
市内は雨の道路災害が多い ➠ 通行止めの発生！
規制情報・災害情報 公開サイトより一般提供

7. ２０１４年台風１８号 被害があった災害情報を収集
しずみちinfoの災害情報の収集状況
Ⓒ 2018 ZENRIN CO.,LTD. (Z18JG第062号） Ⓒ Google
H26 10/8 市内通行規制情報孤立原因の道路被災（タブレットによる情報収集）
巴川流域の災害情
報

8. 公開サイトでは情報伝達に限界がある
データ提供によって
いかに多くの人が利用しているサービスに活用されるか
欠点
APIによるオープンデータ事業化の経緯②
発想の転換
解決策
ＡＰＩによるオープンデータ提供
動的データをオープンデータとしてリアルタイム提供
現在も提供中 詳しくは以下のサイトで
http://opendata-api-wiki-dot-shizuokashi-road.appspot.com/Wiki

9. APIとは
詳細は専門の方に聞いてください
下山さんお願いします
ざっくばらんに
情報（データ）をプログラムで
情報源から
簡単に取れる仕組み
（やり取り）
と、ここでは解釈してください

10. 利用者が個人ニーズでやり取りでき、
同時に多数の人が様々なサービスに利用できる
APIのメリットとデータ拡散性
プログラムで必要な時に必要な内容を
権限によって自由にやり取り可能
ワンソース マルチユース

11. 提供データ 道路の通行規制情報
通行規制の種類・規制区間などを提供
プログラムでデータを取り込み、様々なサービスに利用できる
静岡市内の規制情報例
規制種類（例）
Closed to Traffic
Chain needed
One sided alternation
traffic
Closed to large sized special
vehicles
Night road closed
Time closed
One sieded control
Traffic lane restriction
others
Ⓒ Google Ⓒ 2018ZENRIN CO,LTD(Z18JG第062号）
（例）工事
全面通行止
（例）災害
全面通行止
（例）災害
全面通行止

12. 規制区間とその情報
IoTを活用した災害情報収集例【冠水】
静止画監視アンダーパス 2017/6/21
Ⓒ Google
情報板では
止まらない現状
同時冠水の
物理停止は難しい
リアルタイムのデータ提供が
将来的な解決の糸口にならないか

13. 提供データ アンダーパスの冠水データ
冠水の危険がある鉄道や幹線道路をくぐる
“アンダーパス”の水位を
リアルタイムにオープンデータ化
将来 ： カーナビや自動運転への活用で
道路冠水事故を防ぐことを期待
（例）アンダーパス監視状況

14. 道路規制だけではない 他情報のAPI提供への展開
行政データのAPI提供を今後に見据え
誰でもわかりやすいターゲット
大型イベントをターゲットにＡＰＩ提供 2016年～
多くの行政データをリアルタイムに
データ提供できるＡＰＩ環境を目的に
扱うイメージ 市を挙げて実施する大きなイベント
■ １イベントで数十万人を動員するイベント
■ 道路の通行規制を伴う大きいイベント（マラソンなど）
■ 広範囲で実施し、周辺住民の生活に大きな影響を及ぼすイベント
知りたいのはイベント参加者だけではない
目指すは大型イベントのパンフレットのようなデータ提供

15. 従来の大型イベントの課題
従来の情報提供は 専用サイト、パンフレットを活用
変わった内容が分かりにくいサイトが集中しパンク → 情報提供×
どこから最新情報をとればいいのだろう？
動的に変わるデータをどう取ればいいのか
困ったことはないですか
専用サイトで提供 パンフレットで提供
例えば、雨で急に開催が中止？ 順延？ 一部開催？
例えば花火大会など

16. 大型イベントの提供データ
大型イベントの基本情報に紐づいて
基本情報
★ 影響エリア
イベント会場
交通規制図
リアルタイム
道路規制情報
大道芸ワールドカップでは
祭りの行列ルート
毎日変わるルート
エリア（ポリゴン）
線（ライン） ポイント
規制情報
Ⓒ Google Ⓒ 2018ZENRIN CO,LTD(Z18JG第062号）
リアルタイム開催データ
大道芸演技ポイント
イベント会場
トイレ、喫煙所
駐輪場、ごみ箱
食事処

17. 大型イベントの位置情報例
利用想定
■ カレンダーアプリ
毎日変わるイベントプログラム利用
■ マップサービス
場所と内容の視覚的提供 混雑イベント箇所提供

18. 別のＡＰＩも稼働中 ここからネットＡＰＩ
市民活動の情報をＡＰＩ提供
Ｗｅｂサイトで提供する情報をデータ提供
提供データ◆ 市民活動団体情報 ◆ イベント情報
◆ マップ情報 ◆ ボランティア情報
https://kokokara-net.jp/ここからネット
https://github.com/teamsol/kokokara-net-api/wikiWiki

19. ところで
台湾のマスクの在庫
ＡＰＩによるリアルタイム
オープンデータ提供
すごいです

20. 行政では
情報（データ）は
仕事で使う必要なものと認識
データ提供で
他に利用価値があると
行政職員は認識してません
価値があり事業に使えそうなデータがあれば
要望していくことが必要
一部でなく複数社の要望が動きやすいか？

21. 事業で分かってきたこと①
実サービスを行ったならではの課題
現データ提供ではサービス展開しにくい点がでてきた
大型イベントのＡＰＩ提供では
今回は提供しなかったが
■ イベント会場毎の写真の提供
■ 毎日変わるイベント箇所毎のスケジュール
データ利用者と会話をしていかなければ
ニーズのあるデータ提供につながらない

22. 事業で分かってきたこと②
動的データをリアルタイムに取得でき
新サービスや革新的なサービスにつながり 無料な いいデータであっても
企業と話をしてきて
サービス提供者である企業は
実験からさらなる発展に繋げられない
同一の情報を提供できる
幅広いデータ提供者が必要となる
単一自治体でのデータ提供では
企業はサービスに利用できない

23. 課題解決へ実施すべきこと
１．職員のデータ利活用の教育
２．企業等への周知と共同事業化の展開
３．周辺自治体への
データ利活用の共同事業への働きかけ
新しい枠組 データアカデミー開催
複数自治体・企業・研究機関と
対話型ワークショップの実験的開催
データ利活用により新サービスを創出する
デジタル技術を取り込む 対話・ワークショップ型取組み

24. 実施中 データアカデミーの題材
大型イベント時の MaaSとイベント
～未来に向けたデータとサービスとは～
複数自治体と企業の共通テーマとしてデータ活用よりサービスにつながる題材
【MaaS】
公共交通の維持や山間地域の代替えなどの自治体共通の課題がテーマ
【大型イベント】
DMOに関連する観光テーマとして、市を挙げて実施する大型イベントの情報を
データ提供し、サービス創出することにニーズがあると想定したテーマ
題材 ： MaaS、大型イベント、API

25. 様々な
オープンになっているデータを
組み合わせることで
新たなサービスが産まれる

26. ご清聴ありがとうございました

27. デモンストレーション①
食品衛生関係営業許可台帳
オープンデータの取得
静岡市カタログサイトの例
https://dataset.city.shizuoka.jp/

28. デモンストレーション②
道路規制情報の
リアルタイムデータ
取得例
活用例
https://opendata-api-wiki-dot-shizuokashi-road.appspot.com/resourcelist