Contenu connexe Similaire à Game Server Services ではじめる サーバー開発運用しないゲーム開発 /GTMF2019 (20) Plus de Game Tools & Middleware Forum (20) Game Server Services ではじめる サーバー開発運用しないゲーム開発 /GTMF201910. サーバダウンの恐怖から解放
GS2は AWS と GCP のハイブリッドクラウドで提供します。
秒間10万アクセスを超える負荷テストを実施しそれ以上のアク
セスを受け入れられることを確認しました。
これはローンチ時に未曾有のアクセスが発生し、1,000台以上の
サーバーを用意したというSINoALICEのピーク時のアクセスの2
倍以上※です。
※ CEDEC 2018 公演より
66. Cloud Weave
Cloud Weave はGS2-Deployのテンプレートリポジトリです。
Unity Editor をはじめとした ゲームエンジンのIDE上のボタン
一つで GS2-Deploy にアップロードし反映できます。
GS2-DeployCloud Weave
テンプレート テンプレート
検索/選択 アップロード
Notes de l'éditeur みなさん、こんにちは。
今日の登壇資料の撮影やSNSへの投稿は大歓迎です。
気になったことなど Twitterにハッシュタグ #GTMF でツイートしてもらればあとで回答します。
なお、後日インターネットで公開しますが、GTMF東京以降の公開を予定しています。
今日は Game Server Services ではじめる ゲーム開発運用しないゲーム開発。と題しましてお話をさせていただきます。
まずは、私の自己紹介をさせてください。
私は2006年に新卒でセガに入社したところからキャリアをスタートし、その後任天堂に転職し、2016年9月に Game Server Services 株式会社を設立しました。
セガでは携帯電話向けのゲームを作りながら、サーバーの開発をしていました。
任天堂ではネットワーク周りの開発として採用され、最初はニンテンドー3DSのOSのうち、インターネット接続周りの設計・実装をやって、その後任天堂社内はもちろん、3rdパーティさんにも提供する汎用ゲームサーバーの開発・運用をしていました。
そして、約3年前に Game Server Services株式会社 を設立しました。
Game Server Services というサービスを提供するために作った会社で Game Server Services は GS2 と略します。 さて、続いては GS2 の説明をさせてください。
私が任天堂で働いた頃に常々3rdパーティの人たちがサーバの開発・運用をいっさい責任を負わずにネットワーク対応タイトルが作れているのは素晴らしいなあ。と思っていました。
この発想をスマホゲームにもっていったら色んな人が喜びそうだな。ということで作った会社になっています。
初期費用や運用費用といった固定費を一切なくして、APIリクエスト1回あたり0.02円という料金をベースにサービスを設計しました。
サーバの開発・運用を一切しなくてもパズドラ・モンストのようなゲームをリリースできる。というテーマで事業を進めています。
ありがたいことに既に DeNA さんや KLab さんの CVC。ワンダープラネットさんが株主として参画してくださっています。 ここからは本題に入ります。まずは、そもそも なんでGS2 が必要なのかについてお話したいと思います。 一番注意するべき点は【責任】です。
プログラムを例に考えてみます。コードを書くと責任が伴います。今日のコードは明日の技術的負債。というやつです。 では、もうすこしマクロな視点で物事を考えます。
ゲームを作る人達が本来負うべき責任とはなんでしょうか。
それはもちろん【最高に面白いゲームを提供すること】です。
決して【ゲームを遊べる状態を維持する】わけでも【アカウントのパスワードをどのように保存するかを考える】わけでもありません。 ここが一番大切な話です。
ゲームのコアバリューに関係ないものを、責任を負ってまで構築しないでください。
利用できるものがある場合、利用することでその責任を他者に任せることができます。
ゲームサーバの多くの要素は当たり前に存在するもので、新しい価値を生みません。 さて、私はこの話をしながら1つのエピソードがずっと頭にありました。
それは、ゲームエンジンです。グラフィックを表示したり、音を鳴らしたり、アセットを管理したり。かつてはほぼすべての会社が自社でゲームエンジンを開発していました。
それが近年はゲームエンジンは責任を負って構築するのではなく、汎用ゲームエンジンを利用するように変わりました。
これはゲームエンジンに求められる要素が複雑過ぎて手に負えない状態になってきた。というのも1つの理由でしょうが
もっとも大きな理由は、ゲーム開発の開発効率の向上でしょう。
ゲームサーバの分野も同じことが言えると私は考えています。汎用ゲームエンジンが出てきた頃はネットワークはゲームのオマケ的な存在でした。
しかし、現在はなければならない要素になっています。それに対してまだまだ改善が不足しています。 さて、ここまでがGS2というサービスを利用する意味です。
ここからは、GS2が具体的にどんな価値を提供するのかをお話したいと思います。 GS2はAWSとGCPのハイブリッドで設計・実装されています。
秒間10万リクエストを処理できる性能があることを確認しています。
この10万という数字はどれほどのものか。というと、スクエニさんのシノアリスというタイトルがローンチ時にすごく
話題になって各ストアのセールスランキングでも1位をとったのですが、それで秒間5.5万リクエストだったといっていました。
GS2はそのようなタイトルも余裕で収めるキャパシティがあります。さらにこの10万というのは確認した最大値でしかなく、さらに高い結果を出せます。 次は冒頭でも軽く触れましたが、初期費用がかからないということです。
普通ならサーバの開発費で数百万・数千万というコストがかかりました。これらの費用はゲーム本体の価値を高めるために使用してください。 次は運用費がかからないことです。通常監視体制をつくったりとサーバの保守運用費は固定費が発生します。
しかし、GS2は APIリクエストあたり 0.02円 という料金に運用費が含まれていますので、運用費を気にする必要はありません。
本当にそれで、GS2は運用監視体制をつくれるのか?と疑問に思うかもしれません。
GS2はサーバレスアーキテクチャという技術で設計・実装しています。これはAWSからスタートアップアーキテクチャオブ・ザ・イヤーという賞をいただくほどのものです。
サーバレスアーキテクチャによってGS2の責任で可動しているサーバが1台も存在しません。これはサーバの運用責任はAWSやGCPに転嫁しており、世界で最も優れた監視体制で障害対応が行われます。
そのため、GS2は独自に監視体制を作る必要がありませんので、運用費用を頂く必要もないのです。 会社の規模によっては利用していないときには一切費用が発生しないゼロスケールがありがたい。という人もいることでしょう。
かくいうGS2もフルサーバレスアーキテクチャで設計・実装したことで、AWS/GCPに対する支払いはだれもGS2を利用していないときには一切費用がかかりません。だからこそ、このゼロスケールをサービスとしても提供できるのです。 汎用ゲームサーバを採用するにあたって、最初に思いつく疑問のうちの一つがこれでしょう。
「それって、本当に私達のタイトルにフィットするの?」
GS2ではこの問題を解決するために、GS2内で発生したイベントをトリガーしてスクリプトを実行できるようにしました。
具体的にはアカウントを登録したとき、レベルが上ったとき・クエストをクリアしたとき。さまざまなタイミングでスクリプトを実行できるようにしています。
このスクリプトを使ってゲーム独自の仕様を拡張できるようにしており、これによって様々な新しい仕様に対応できます。 次にチート対策です。
ちょうど今、7payが仕様バグによってチート行為を行われて大変なことになっています。
しかし、7payの会見を見る限り、当人たちは仕様バグの理由や根本的な対処法を正しく理解できていないでしょう。それくらいチート対策は無知だと難しいのです。
GS2ではこのようなチートを行えなくするための仕組みを組み込んでいます。 次に、SDKです。
ゲームエンジン向けに最適化されたSDKを提供します。
ゲームエンジンだけでなく、独自の管理ツールを作りたい。というニーズが有るのも理解していますので
各種プログラミング言語からも簡単にGS2のデータにアクセスしていただくためのSDKを用意しています。 GS2がどのような価値を提供するかをご説明しました。
では、ここからはGS2を使ってゲームを作るということにもう少し具体的なイメージを持っていただきたいと思います。 たとえば、こちらは Unity 向けのSDKの例ですが、アカウント関連のAPIはたった7種類だけです。
アカウントの新規作成
アカウントの認証
引き継ぎ設定の追加
引き継ぎ設定の一覧取得
引き継ぎ設定のパスワードを変更
引き継ぎ設定の削除
引き継ぎの実行
たったこれだけのAPIをゲーム内から必要なタイミングで呼び出すだけでアカウントの管理機能をゲーム内に組み込めます。 管理用途では存在するアカウントの一覧をとったり、アカウントを削除したり、ユーザIDを指定して引き継ぎ情報の一覧をとったり様々な管理用途のAPIを用意しています。
GS2ではAPIキーごとに呼び出せるメソッドをメソッド単位で制限できます。クライアント向けのAPIキーとしてはこのような管理用APIを呼び出せない形でクライアントに組み込むことでセキュリティを確保しています。 アカウントだけでなくGS2には非常にたくさんのサービスがあります。
これらの中からゲーム内で必要な要素をピックアップしてご利用いただきます。 最初にご紹介するのは、もっとも簡単な例です。 アカウント管理機能や課金通貨の残高管理機能をそのまま使っていただくパターンです。 この方法は覚えることもほぼ無くて、すぐに実践できます。 次にもう少し複雑なGS2の機能を組み合わせる例です。 この例は【イベント開催期間に1回だけ商品が買えるというストア機能】を実現する例です。
まず、イベント開催期間 を判定するために イベントスケジュール管理のサービスを使用し、イベントの期間を設定します。
そして、ストアの商品の販売期間にイベントを設定します。
次に、1回だけ購入できる。です。
回数制限サービスでその商品を何回商品を購入したかを覚えるカウンターを用意します。
そして、ストアに陳列した商品にそのカウンターが1未満のときにだけ商品を購入できるように設定します。
購入するための通貨として課金通貨管理の通貨を作成し、ストアの商品の値段に通貨と数量を設定します。
最後に所持品管理のサービスでアイテムを作成し、商品を買うと手に入るアイテムに設定します。 サービスを組み合わせると様々な機能を実現できるようにしています。
そして、設定項目として様々なサービス間の連携を実現できるようにしています。 最後の例はGS2に熟練してくると使える、サービスを組み合わせて全く新しい機能を生み出すというものです。 これはログインボーナスの例です。
GS2の提供するサービスにはログインボーナスの機能はありません。
しかし、ログインボーナスを毎日1回だけクリアできるクエストで、1周するとクエストのクリア情報を削除する。と捉えることでクエストなど既存のGS2の仕組みでログインボーナスは実現できる。というものです。 このようにGS2は熟練してくると様々な仕様に対応できます。
しかし、すぐにこのような使い方を思いつくようになるのは難しいでしょう。そういった場合はまずはGS2に相談してみてください。
一緒にどのような設計をするのがいいかを考えますし、そういったノウハウを持ったパートナーも増やしています。 では、ここからは実際にGS2が提供しているサービスの内容をご紹介します。 ゲームプレイヤーを識別するためのアカウント情報の管理です。
データの引き継ぎにも対応しています。
GS2の機能を利用するために、このアカウント管理の仕組みを使うのは必須ではありません。
自社でアカウント管理の仕組みがある場合は、そのアカウント管理の仕組を使ってGS2の機能を利用できます。 資金決済法の前払式支払手段(自家型)に対応した通貨管理です。
120円で1個買った通貨と1000円で10個かった通貨は単価が異なります。
このサービスでは単価ごとの数量管理をおこない、すべての通貨のやりとりを記録しています。
定期的に未使用残高の集計が行われ、資金決済法に該当するのか、供託するべき金額はいくらなのか。判断する材料となります。
有償通貨と無償通貨は明確に区別して管理されています。
無償通貨を優先して使う、有償通貨を優先して使うといった設定ができたり、有償通貨でしか買えないコンテンツを作ることもできます。
課金通貨で購入した通貨である二次通貨の管理にも対応しています。 ゲーム内のキャラクターやスキルの経験値レベルの管理機能。
経験値からレベルを算出するためのランクアップテーブルをマスターデータとして登録することで、自動的にレベルを計算します。
何かを積み上げて次のランクに上げるという仕組み全般に使用できます。
たとえば、信頼ポイントを積み上げて信頼ランクを引き上げる仕組みであったり、
クエストを3回クリアするとスキップチケットが使えるようになる。みたいなところでもクエストのクリア回数を経験値として、3回クリアでランクアップ。
ランク2であればスキップチケットを使えるようになる。みたいな使い方もできるでしょう。 事前登録ボーナスを届けたり、お詫びの品を届けるのに使用されるプレゼントボックス
アイテムなどを添付することができ、初回開封時にアイテムを付与したりできます。
所持品管理サービスやスタミナの管理サービスなどと連携して、溢れたリソースを自動的にプレゼントボックスに届けることができます。 ゲームプレイヤーごとの持ち物を管理します。
持ち物は、ガチャチケットやスタミナドリンクのような消費したら無くなってしまうものから
キャラクターやゲーム内通過のような資産
進化素材や強化素材といったさまざまなリソースを管理できます。
所持品枠の概念があり、枠を溢れたリソースをプレゼントボックスに届けたり、対価を消費して枠を拡張したりすることもできる。 回数制限サービスはゲームプレイヤーの行動回数のカウンターを管理します。
たとえば、特定の商品を購入した回数であったり、クエストの挑戦回数であったり、特別なガチャの抽選回数だったりします。
これらの回数に制限をかけることができ、リセット間隔を 毎日、毎週、毎月、リセットしない という間隔で指定できます。
回数と呼んでいますが、カウンターの上昇量は1以上の値を指定できます。
なので、私は FF14 が大好きなのですが、コンテンツをクリアすると装備と交換できる通貨が手に入るのですが、毎週リセットされる入手量制限があります。
そのような機能も回数ではなく通貨の入手量を指定することで実現できます。 ガチャのような抽選処理を実現できます。
排出確率テーブルを設定しておくと、その確率に基づいて抽選処理が行われます。
確率の設定は重みベースになっていて、排出重み1のコンテンツと重み3のコンテンツを設定すると、それぞれ 25%, 75% で排出されます。
排出されるコンテンツには排出確率テーブルを更に設定することができます。
これによって、1段階目でSSR/SR/R の抽選をして、2段階目でコンテンツの抽選をする。のような実装ができます。 クエストの進行管理や、前提クエストをクリアしているかの判定などが実装されています。
パーティメンバーに特定のキャラクターが編成されているか。のようなゲーム仕様に密着した判定処理はスクリプトで実装できます。
クエストを開始するときにレアモンスターが出るクエストか通常クエストかを抽選する機能があります。
1-1というクエストに複数のコンテンツをぶらさげて抽選でき、それぞれに異なる報酬が設定できる。ということです。
クエストの開始時にゲーム内で使える乱数シードと、ゲーム内で入手可能なコンテンツの最大数量が渡ります。
乱数シードをうまくつかうと、FGOのようなゲームであればカードの抽選や、クリティカルスターの配分を何度やり直しても同じにできます。
クエストの完了時にゲーム内で実際に入手したコンテンツの数量を報告して入手量を確定します。当然ながら最大値をこえる入手や、入手できないコンテンツが指定された場合はエラーとなります。 ミッションはいわゆる実績で、クエストのクリア報酬などで、ミッションのカウンターを上昇させ、カウンターの値が閾値を超えたら報酬が受け取れる仕組みです。
カウンターは複数のスコープを設定できます。たとえば、同じクエストクリア回数というカウンターでも、デイリースコープ、ウィークリースコープ、マンスリースコープ。みたいな感じです。
そして、ミッションのタスクにはどのカウンターのどのスコープの値が閾値を超えたら達成とするか。という感じで設定します。
ミッションには報酬が設定でき、達成した場合に報酬を受け取れます。
ミッションを達成したかどうかの判断は、カウンターが閾値を超えたときにサーバからプッシュ通知を受け取ることができます。
ミッションの報酬受取期間や、カウンターの上昇可能期間が設定できますので、イベントと連動したミッションも実現できます。 イベントスケジュール管理は、名前の通りゲーム内のイベントの予定を管理します。
イベントの開催期間は何月何日の何時からはじめる。という絶対期間と、チュートリアルをクリアしてから24時間のような相対期間の2種類を設定できます。
相対期間の場合は何らかの動作の報酬としてイベント開始のトリガーを引く処理を付与することになります。
イベントの期間と連動してクエストを開放したり、商品を販売したり、おしらせを掲載したりゲーム内の時間に関する処理を一括操作できます。
また、ログイン時の通常は指定できないパラメータで、時間のオフセットを渡すことができます。これを使えばQA担当は1日進んだ状態でプレイできる。といったことを実現できます。 ゲーム内のストア機能は、あらゆるリソースを IN/OUT に設定できます。
ここで例を並べていますが、読み上げますと…
といった具合です。
他にも商品の販売期間を設定したり、複数の商品をグルーピングして購入条件を満たした最初の商品だけが陳列される機能もあります。これはステップガチャや、同じ商品でも購入するごとに高くなっていく商品などで使われているものです。 クエストに挑戦するときに消費する時間経過で回復するポイント。いわゆるスタミナの管理です。
回復する間隔と回復量を設定すると、現在のスタミナ値を自動的に計算します。
スタミナ値には2段階の上限が設定できます。たとえば、100分の50の状態で100回復するアイテムを使用すると100分の150になる。というやつです。
この場合もUIが崩れたりするのを防ぐために999を上限のように設定でき、その上限を超えた場合はプレゼントボックスに送れます。
回復間隔・回復量・最大値は経験値・ランク管理と連携できます。うまくつかうと、スタミナだけでなく
建築系のゲームの資源回収量の算出・収穫にも使用できます。 対戦・協力相手を見つけるための仕組みです。
マッチメイキングには様々な条件を指定できます。
まずは属性値です。
最大5個の属性値を設定できます。各属性値の値の範囲を指定することでゲームモードごとのマッチメイキングや、レーティングごとのマッチメイキングなどを実現できます。
属性値の範囲は待ち時間に応じて更新することができます。最初は条件を厳し目にして、待ち時間が長いようなら条件を緩めていける。ということです。
次に、ロール別です。あまりこれを実装しているマッチメイキングシステムは見ませんね。
でも、先に説明で触れた FF14 で使われている仕組みです。盾役1人、回復役1人、攻撃役2人でマッチメイキングしたい。というときに使用できます。
攻撃役の人がマッチメイキングリクエストをだすと、攻撃役が不足しているルームにしか入れないというものです。
あとは、ルームにはホワイトリストが設定できます。フレンドのみでマッチメイキングしたい。とかギルドメンバーだけでマッチメイキングしたい。というときに使用できます。
逆にゲームプレイヤーはブラックリストを持つことができます。ルームに参加中のプレイヤーのブラックリストに入っているプレイヤーは条件を満たしていてもルームには入れなくなります。 リアルタイム対戦はマッチメイキングが終わったあとで実際に対戦するときに使います。
初期はいわゆるパケットリレーサーバとして提供します。
ルームメッセージを送信すると、ルームに参加している全てのプレイヤーにメッセージが届く。というようなものです。
タイミングは未定ですが既にサーバ側にバイナリをアップロードして、リレー以外のロジックを持てるようにします。
実はすでに通信処理をするプログラムと、受け取ったパケットをどう処理するか判断するプログラムは分離しており、後者がリレーするロジックになっています。
これが実用化されると、レイドバトルでボスの体力をサーバで管理し、プレイヤーは攻撃処理を送信して、ダメージ計算はサーバで行い、ボスが死んだら参加者に報告する。みたいなことができるようになります。 非常に多くのサービスを紹介しました。しかし、これがGS2の全てのサービスではありません。
ですが、紹介した範囲だけでもサーバ開発・運用無しでゲームが作れそうな気配を感じ取っていただけたのではないかと思います。
つづけて、冒頭でチート対策の話をしましたが、その詳細をご説明したいと思います。 GS2ではその仕組をスタンプシートと呼んでいます。
スタンプシートとはなんぞや?と思うと思いますが、稟議のようなものだと思ってください。 ゲーム内のリソースのやりとりの多くは対価と報酬で説明ができます。
ここでは、1回だけ100円で買える1000個の課金通貨 というものを対価と報酬で例示しています。
報酬はもちろん1000個の課金通貨です。
対価は100円と、購入回数を1回増やす。です。 GS2では報酬を渡す前に対価を払ってもらうようにしています。
まずはAppStoreやPlayStoreで100円支払って、レシートを 課金通貨管理のサービス に持ってきてもらいます。
そうすると、課金通貨管理サービスはレシートの金額が100円であることを確認しつつ、もう同じレシートを二度と使えなくなるようレシートのIDを覚えます。そして、スタンプシートにスタンプを押します。 続けて回数制限サービスにスタンプシートを持っていって、購入回数を1回増やし終わったらスタンプを押してくれます。
最後に全てのスタンプが押されたスタンプシートを課金通貨管理に持っていくと、
もう二度と同じスタンプシートで報酬を受け取れないようスタンプシートを破って、課金通貨を1000個付与してくれます。
さて、この仕組が本当にチート対策として有効でしょうか。いくつかチート行為の例を出して説明してみましょう。
まずはわかりやすいところから、スタンプが揃ってない状態で報酬を貰いに行った場合です。
この場合はもちろん報酬は受け取れません。 次に、スタンプシートに記録された報酬の内容を書き換えてみましょう。
スタンプシートには改ざん検知機能がついており、内容が書き換えられた場合もエラーになります。 改ざんは報酬だけでなく、対価を変更してもだめです。 次に、GS2を使ってゲームを作るとき所持品やキャラクターのマスターデータはどう管理するのか?ということです。 GS2ではイベントの期間、所持品、ストアの商品などあらゆるマスターデータはJSON形式のファイルでアップロードして反映する仕組みになっています。
GS2の管理画面からイベントスケジュールを登録してJSON形式のマスターデータをエクスポートして利用することもできますが、JSON形式ですのでフォーマットに従っていれば独自のツールでマスターデータを作成することもできます。 つまり、Excelを使用したマスターデータ管理もできるということです! 次は、ゲームリリース後どのようにゲームを運営できるのか。という話です。 GS2-Deploy というサービスを用意しています。
これは、GS2内で利用したいリソースを宣言的に記述したファイルをアップロードすると、リソースの作成・更新・削除を自動的にやってくれるサービスです。
もうすこしわかりやすく言うと、次のイベントは こういうクエストがあります。こういう商品がイベント用のストアに陳列されます。イベント用にこういうミッションがあります。と1つのファイルに書いていきます。
そしてそれをGS2にアップロードすると、クエスト管理サービスにクエストを登録したり、ミッションの管理サービスにミッションの情報を登録してくれます。
もし仕様が変わってミッションがなくなった場合、そのファイルからミッションを消してアップロードします。
すると、前回アップロードされたファイルとの差分を見て、ミッションがなくなったことを検出し、ミッション管理サービスからミッションを削除してくれます。
この設定ファイルのことをテンプレートと呼びます。 このファイルを作成する理由はいくつかあります。
まず開発環境と製品環境で内容が揃っていることの確信が得られることです。
次に開発途中に開発者の間で環境を揃えるためにも役に立ちます。
開発者ごとに専用の環境を作るのも簡単です。自分専用の環境であれば設定を雑に書き換えて壊れても誰も迷惑を受けませんので、試行錯誤をする機会も増えるはずです。
さらにこのテンプレートはYAML形式のテキストファイルですので、Gitなどのバージョン管理システムで管理できます。 作成した環境を削除したいな。と思ったときもテンプレートを削除するだけでアップロード前の状態に戻ります。 GS2-Deploy は開発を楽にするだけではありません。
例でも出したようにイベント用のテンプレートを作成し、イベントが終わったらテンプレートを削除することでイベントのために必要だったリソースをまとめて消すことができます。
復刻イベントをするときも、いままでは1年も前にやったイベントで必要だった設定なんておぼえてないよ!
という感じだったかもしれませんが、過去に使用したテンプレートを使えばすぐにでも復刻できます。
このような仕組みはゲームごとにゲームサーバを開発をしているとなかなか手が回らないところですが、GS2のような汎用ゲームサーバだからこそ、このような便利な機能が育っています。 運営としてもう一つ大切なのがカスタマーサポートです。
サポート部隊にサポート用のツールを提供したいときどうするか。です。
GS2は各プログラミング言語向けにSDKを提供しているという話をしました。
それを使用することで、サポート業務に即した管理ツールを作れます。
というか、GS2の管理画面自体も一般公開されているSDKを使用して開発されています。 GS2のロードマップについてです。 ここまできて!?と思われるかもしれませんが
これまで話してきた内容の多くは第二世代GS2をベースに話してきました。
そして、この第二世代GS2は1〜2週間後にβテストを開始します。
βテスト期間は完全無料ですべての機能をお試しいただけます。
今は Webサイトからβテストへの参加エントリーを受け付けています。
フィードバックも受け付けて、いただいたフィードバックを元に正式サービスまでの期間も改善を続け、よりいいサービスに仕上げていきます。 そして、年内をめどにβテストを完了し、正式サービスを開始します。
正式サービスでは 99.99% の可用性保証
日本リージョン以外に北米・欧州リージョンの新設
利用料が発生するようになる
という変化があります
利用料に関しては毎月2万円分の無料枠を提供します。2万円分とはどれくらいか。というとおよそAPIリクエスト100万回に相当します。 最後に、正式サービス開始後に提供する予定の機能の紹介をします。
それは Cloud Weave です。 Cloud Weave とは GS2-Deploy のテンプレートリポジトリです。
セッション中に説明したログインボーナスのようなGS2のサービスを組み合わせてこんなのができた!みたいなものをテンプレート化して Cloud Weave にアップロードします。
Unity Editor 上で Cloud Weave からテンプレートを検索し、使ってみたい!と思ったテンプレートを選択すると、GS2-Deploy にアップロードされ、すぐに Unity から利用を開始できる。というものです。 Cloud Weave はテンプレートだけでなく、機能専用のSDKや、管理画面も一緒に提供します。
これによって、さまざまな機能をボタン一つで Unity Editor 上でインストールしてすぐに試せる。という良好な開発体験を実現していきます。 最後にですが。 会場にブースを出しています。詳しい話を聞いてみたい。という場合はお立ち寄りください。プリングルズをプレゼントしていますよ!
Webサイトからのお問い合わせも随時受け付けています。 新しいゲーム開発体験をみなさんと作っていければと考えています。よろしくおねがいします。