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GDC2019
xR(VR/AR/MR) 講演・展示報告
株式会社ワイルドマン 渡部晴人
• VRゲーム開発者
• BLAST BUSTER
• 窓の杜大賞2014 ゲーム大賞
• ガンナーオブドラグーン
• BitSummit 4th(2016) Serendipity Award
• Unity VR EXPO AKIBA プレイヤーズチョイスアワード
• CEDEC2018インタラクティブセッション オーディエンス賞
• 東京ゲームショウ2018
• SHOWROOM株式会社のxR事業部ソフトウェアエンジニアと兼業
自己紹介
X (Cross) Reality の意
• Virtual/Augumented/Mixed...といった多くのRを統合する言葉
• 近年ではOpenXRやUnity/UE4のAPI名としても使用
xRとは
GDC2019のxRの雑感
市場全体の「成長期」
GDC2018からGDC2019までの出来事
• ソフトウェア
– Beat Saber発売
• 先月100万本達成発表
– Ace Combat 7発売
• AAAタイトルのリリース
– VRChatの普及
• 400万インストール突破
– Steamのみ
• Oculus Store版リリース
• ハードウェア
– ハイエンド機
• Vive Pro発売
• PIMAX 8K出荷
– スタンドアローン
• Oculus Go発売
• Vive Focus発売
• Oculus Quest発表
– 周辺機器
• Nintendo Labo VR Kit
• SteamにおけるOculus Rift/HTC Vive/Windows MRのMAU数が
Steam全体の1%付近まで増加
• 後述するVRタイトルの売り上げ増加に大きく貢献
• PlayStation VRの販売台数が420万台(2019/3/3時点)
• 米陸軍のHoloLens10万台発注(2018年12月)
• Pico Interactiveなど中国企業HMDの好調(Viveport対応)
インストールベースの線形増加
「VR元年(Rift/Vive/PSVR発売)」から3年
VRを先陣にxRが普及し始めつつある
• VR/AR/MRの開発事例講演について
• (市況的に)ポジティブな講演が増えた
• Valveのブレインマシンインターフェイス(脳波)講演
• VRに限らないが
• ハードウェアの展示は控えめ
• 完全新ハードの発表は特に無し
• 後継品のOculus Rift SとHP Reverbのみ
GDC2019のxR講演・展示のハイライト
気に入ったVR講演
• Digging for Fire: Virtual Reality Gaming 2019
– ADR1FT、Firewall Zero HourのゲームデザイナーAdam Orth氏
– VR市場が成長し、利益が上がっており希望に満ちているという講演
• HTC VIVE Keynote Platform Strategy for 2019
– ハイエンド、Inside-Out、スタンドアローン全てを持つViveのPF戦略
– 「VRのNetflix」を謳うViveport Infinityについての話
Digging for Fire: Virtual Reality Gaming 2019
Digging for Fire: Virtual Reality Gaming 2019
Digging for Fire: Virtual Reality Gaming 2019
Digging for Fire: Virtual Reality Gaming 2019
• ハードウェアが普及しソフト販売本数の増加
– 売り上げ100万ドル超えのタイトル
• Viveで25本
• Oculusで12本
• PSVRで23本
– ※8本が500万ドル超え
– お手軽な後継機の発表
• Vive Cosmos、Quest、Rift Sといった外部センサー不要機
• Nintendo Labo VR Kitの発表による更なるマス層への訴求
– 昨日ゼルダの全編VR対応発表
Digging for Fire: Virtual Reality Gaming 2019
• VR普及に越える事が必要な障壁
– コストの削減→PC+HMD2000ドルからOculus Quest399ドルへ
– 無線化→Oculus Quest、Vive Focus Plus
– AAAコンテンツ→Fallout4、Skyrim、DOOMなど既にある上に、
Beat Saberなどの新たなAAAクラスの誕生
– PRの問題→徐々にイメージが良くなりつつある
– AAAゲーミングの置き換え→コストの削減と繋がりつつある
– コンシューマーの実践→アーケード展示など
• 昨年までと比べ非常に状況が良くなっている
HTC VIVE Keynote Platform Strategy for 2019
• GDC2019参加者アンケートで最も人気のあるVR HMDはVive
– 「ソフト開発中のVR HMD」「今後開発したいVR HMD」ともに1位
– GDCが毎年実施しているもので誰でもDL可能な資料 > Link
• Viveは上から下まで全て提供できている稀有な企業
– Vive Pro Eye(視線トラッキング可能な$1000~超ハイエンド)
– Vive Cosmos(外部センサー不要な数百ドルお手軽PCVR)
– Vive Focus Plus(PC不要なお手軽スタンドアローンVR)
– 外部企業が参入企業なViveport Mobileプラットフォーム
• スマホHMDや3DoFスタンドアローン製品も参入済み
HTC VIVE Keynote Platform Strategy for 2019
• Viveport Infinity
– HTC社のクロスデバイス(RiftやWinMRも対応)プラットフォーム
Viveportの月額サブスクリプションプラン
– 月1500円/年11500円でVRアプリ/ゲームを使い放題
– 「VR界のNetflix」を謳う本気の戦略
• Qualcommとの提携を強調
– Snapdragonの最新版を使用したVive Focusスタンドアローン製品を
今後も拡充していく
HTC VIVE Keynote Platform Strategy for 2019
フォトリポート(Oculus QuestとRift S)
Oculus QuestとRift S
• 価格はどちらも$399
• どちらもInside-Outトラッキング(外部センサー不要)
• Oculus Questはスタンドアローン
– Android/Snapdragon835駆動
• Oculus Rift SはPCで動作
– Oculus Rift CV1の置き換え
– ハイエンドコンテンツを手軽に遊べる
• Oculus Rift CV1は終売とのことで、
Oculus社はもう外部センサーは使わない方針
フォトリポート(VR Play)
フォトリポート(VR Play)
• VRソフトを展示するVR Play
• GDC Playとは別に10以上の
ブースが配置
• 初回の今年はViveスポンサーで
Vive対応タイトル中心
• GDC PlayにもVRタイトルはあ
り、GDCにおけるVRは「あっ
て当たり前」の存在になりつつ
ある
フォトリポート(新Expoホール)
• North/Southに加え、
改築で南北通路が超広大化し
Center Hallに
• 展示面積の増床。見る側は歩行
距離増加
フォトリポート(Intel Odyssey)
• IntelのGPU製品発表会
• 会場で登録チラシが配られていた
• AMDから移籍したRaja Koduri氏の
プロジェクト
フォトリポート(Intel Odyssey)
• IntelのGPU製品発表会
• 会場で登録チラシが配られていた
• AMDから移籍したRaja Koduri氏の
プロジェクト
フォトリポート(Intel Odyssey)
• IntelのGPU製品発表会
• 会場で登録チラシが配られていた
• AMDから移籍したRaja Koduri氏の
プロジェクト
• 2スロット・ショートプロファイルの
ロー~ローミドルターゲットのGPU
• VR的にはかなり重要
フォトリポート(Intel Odyssey)
• IntelのGPU製品発表会
• 会場で登録チラシが配られていた
• AMDから移籍したRaja Koduri氏の
プロジェクト
• 2スロット・ショートプロファイルの
ロー~ローミドルターゲットのGPU
• VR的に普及率が高いローエンドGPU
の登場はかなり重要
フォトリポート(Intel Odyssey)
• CPUアーキテクトのJim Keller氏も会場に
– DEC Alpha 21164/21264
– AMD Athlon/Opteron/Athlon64
– Apple A4/A5
– AMD Zen(Ryzen)
– Tesla 自動運転ハードウェア
• 現在Intel上級副社長
Beyond the Hype Cycle: Barriers and
Breakthroughs Toward XR Growth(Vault有料)
• Intel ゲーム/VR/AR/eSport部門CTOの講演
• VRとARのハイプサイクルについての講演
– VRについては超えつつある
– ARについてはまだまだ
GDC場外のxR関連発表
• 2月末のMobile World CongressにおけるHoloLens2発表
• GTC2019 GeForce Now VRストリーミング対応
– AT&Tとソフトバンク、LG U+などのキャリアが展開協力
• Valveが自社VR HMD「Index」を発表
– 間違いなくKnuckles搭載のSteamVR公式ヘッドセットに
– 5月続報予定
• Nintendo Labo VR Kitの既存ソフトVR化対応
– スーパーマリオオデッセイ、ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドが対応
– 3D立体視対応が確定しており、どのようなVR化かは詳細不明
• 1280(片目640)x720なので要求性能は全く高くないはず
• これら全て、開発者向けではなくむしろエンドユーザーに向けた発表
GDC2019参加まとめ
• VRの“バズワード”感は激減
– 市場の成長に伴い開発者向けに訴求する段階を過ぎた
– 開発技術におけるニューストピックはOpenXRリリース発表程度
• ここ数年、最新VR/ARハードウェア発表の場だったGDCの変化
– 唯一の新発表だったハードウェアは事前にリークが出過ぎていたRift Sの
み(HP ReverbはGTC/Lavalと並行展示)
– 第2世代ハードウェアが出てくる2~3年後まで(もう少し早い?)GDCが
ハードウェア展覧会の様相を示すことは無いのではないかという印象
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  • 2. • VRゲーム開発者 • BLAST BUSTER • 窓の杜大賞2014 ゲーム大賞 • ガンナーオブドラグーン • BitSummit 4th(2016) Serendipity Award • Unity VR EXPO AKIBA プレイヤーズチョイスアワード • CEDEC2018インタラクティブセッション オーディエンス賞 • 東京ゲームショウ2018 • SHOWROOM株式会社のxR事業部ソフトウェアエンジニアと兼業 自己紹介
  • 3. X (Cross) Reality の意 • Virtual/Augumented/Mixed...といった多くのRを統合する言葉 • 近年ではOpenXRやUnity/UE4のAPI名としても使用 xRとは
  • 6. GDC2018からGDC2019までの出来事 • ソフトウェア – Beat Saber発売 • 先月100万本達成発表 – Ace Combat 7発売 • AAAタイトルのリリース – VRChatの普及 • 400万インストール突破 – Steamのみ • Oculus Store版リリース • ハードウェア – ハイエンド機 • Vive Pro発売 • PIMAX 8K出荷 – スタンドアローン • Oculus Go発売 • Vive Focus発売 • Oculus Quest発表 – 周辺機器 • Nintendo Labo VR Kit
  • 7. • SteamにおけるOculus Rift/HTC Vive/Windows MRのMAU数が Steam全体の1%付近まで増加 • 後述するVRタイトルの売り上げ増加に大きく貢献 • PlayStation VRの販売台数が420万台(2019/3/3時点) • 米陸軍のHoloLens10万台発注(2018年12月) • Pico Interactiveなど中国企業HMDの好調(Viveport対応) インストールベースの線形増加
  • 9. • VR/AR/MRの開発事例講演について • (市況的に)ポジティブな講演が増えた • Valveのブレインマシンインターフェイス(脳波)講演 • VRに限らないが • ハードウェアの展示は控えめ • 完全新ハードの発表は特に無し • 後継品のOculus Rift SとHP Reverbのみ GDC2019のxR講演・展示のハイライト
  • 10. 気に入ったVR講演 • Digging for Fire: Virtual Reality Gaming 2019 – ADR1FT、Firewall Zero HourのゲームデザイナーAdam Orth氏 – VR市場が成長し、利益が上がっており希望に満ちているという講演 • HTC VIVE Keynote Platform Strategy for 2019 – ハイエンド、Inside-Out、スタンドアローン全てを持つViveのPF戦略 – 「VRのNetflix」を謳うViveport Infinityについての話
  • 11. Digging for Fire: Virtual Reality Gaming 2019
  • 12. Digging for Fire: Virtual Reality Gaming 2019
  • 13. Digging for Fire: Virtual Reality Gaming 2019
  • 14. Digging for Fire: Virtual Reality Gaming 2019 • ハードウェアが普及しソフト販売本数の増加 – 売り上げ100万ドル超えのタイトル • Viveで25本 • Oculusで12本 • PSVRで23本 – ※8本が500万ドル超え – お手軽な後継機の発表 • Vive Cosmos、Quest、Rift Sといった外部センサー不要機 • Nintendo Labo VR Kitの発表による更なるマス層への訴求 – 昨日ゼルダの全編VR対応発表
  • 15. Digging for Fire: Virtual Reality Gaming 2019 • VR普及に越える事が必要な障壁 – コストの削減→PC+HMD2000ドルからOculus Quest399ドルへ – 無線化→Oculus Quest、Vive Focus Plus – AAAコンテンツ→Fallout4、Skyrim、DOOMなど既にある上に、 Beat Saberなどの新たなAAAクラスの誕生 – PRの問題→徐々にイメージが良くなりつつある – AAAゲーミングの置き換え→コストの削減と繋がりつつある – コンシューマーの実践→アーケード展示など • 昨年までと比べ非常に状況が良くなっている
  • 16. HTC VIVE Keynote Platform Strategy for 2019 • GDC2019参加者アンケートで最も人気のあるVR HMDはVive – 「ソフト開発中のVR HMD」「今後開発したいVR HMD」ともに1位 – GDCが毎年実施しているもので誰でもDL可能な資料 > Link • Viveは上から下まで全て提供できている稀有な企業 – Vive Pro Eye(視線トラッキング可能な$1000~超ハイエンド) – Vive Cosmos(外部センサー不要な数百ドルお手軽PCVR) – Vive Focus Plus(PC不要なお手軽スタンドアローンVR) – 外部企業が参入企業なViveport Mobileプラットフォーム • スマホHMDや3DoFスタンドアローン製品も参入済み
  • 17. HTC VIVE Keynote Platform Strategy for 2019 • Viveport Infinity – HTC社のクロスデバイス(RiftやWinMRも対応)プラットフォーム Viveportの月額サブスクリプションプラン – 月1500円/年11500円でVRアプリ/ゲームを使い放題 – 「VR界のNetflix」を謳う本気の戦略 • Qualcommとの提携を強調 – Snapdragonの最新版を使用したVive Focusスタンドアローン製品を 今後も拡充していく
  • 18. HTC VIVE Keynote Platform Strategy for 2019
  • 20. Oculus QuestとRift S • 価格はどちらも$399 • どちらもInside-Outトラッキング(外部センサー不要) • Oculus Questはスタンドアローン – Android/Snapdragon835駆動 • Oculus Rift SはPCで動作 – Oculus Rift CV1の置き換え – ハイエンドコンテンツを手軽に遊べる • Oculus Rift CV1は終売とのことで、 Oculus社はもう外部センサーは使わない方針
  • 22. フォトリポート(VR Play) • VRソフトを展示するVR Play • GDC Playとは別に10以上の ブースが配置 • 初回の今年はViveスポンサーで Vive対応タイトル中心 • GDC PlayにもVRタイトルはあ り、GDCにおけるVRは「あっ て当たり前」の存在になりつつ ある
  • 24. フォトリポート(Intel Odyssey) • IntelのGPU製品発表会 • 会場で登録チラシが配られていた • AMDから移籍したRaja Koduri氏の プロジェクト
  • 25. フォトリポート(Intel Odyssey) • IntelのGPU製品発表会 • 会場で登録チラシが配られていた • AMDから移籍したRaja Koduri氏の プロジェクト
  • 26. フォトリポート(Intel Odyssey) • IntelのGPU製品発表会 • 会場で登録チラシが配られていた • AMDから移籍したRaja Koduri氏の プロジェクト • 2スロット・ショートプロファイルの ロー~ローミドルターゲットのGPU • VR的にはかなり重要
  • 27. フォトリポート(Intel Odyssey) • IntelのGPU製品発表会 • 会場で登録チラシが配られていた • AMDから移籍したRaja Koduri氏の プロジェクト • 2スロット・ショートプロファイルの ロー~ローミドルターゲットのGPU • VR的に普及率が高いローエンドGPU の登場はかなり重要
  • 28. フォトリポート(Intel Odyssey) • CPUアーキテクトのJim Keller氏も会場に – DEC Alpha 21164/21264 – AMD Athlon/Opteron/Athlon64 – Apple A4/A5 – AMD Zen(Ryzen) – Tesla 自動運転ハードウェア • 現在Intel上級副社長
  • 29. Beyond the Hype Cycle: Barriers and Breakthroughs Toward XR Growth(Vault有料) • Intel ゲーム/VR/AR/eSport部門CTOの講演 • VRとARのハイプサイクルについての講演 – VRについては超えつつある – ARについてはまだまだ
  • 30. GDC場外のxR関連発表 • 2月末のMobile World CongressにおけるHoloLens2発表 • GTC2019 GeForce Now VRストリーミング対応 – AT&Tとソフトバンク、LG U+などのキャリアが展開協力 • Valveが自社VR HMD「Index」を発表 – 間違いなくKnuckles搭載のSteamVR公式ヘッドセットに – 5月続報予定 • Nintendo Labo VR Kitの既存ソフトVR化対応 – スーパーマリオオデッセイ、ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドが対応 – 3D立体視対応が確定しており、どのようなVR化かは詳細不明 • 1280(片目640)x720なので要求性能は全く高くないはず • これら全て、開発者向けではなくむしろエンドユーザーに向けた発表
  • 31. GDC2019参加まとめ • VRの“バズワード”感は激減 – 市場の成長に伴い開発者向けに訴求する段階を過ぎた – 開発技術におけるニューストピックはOpenXRリリース発表程度 • ここ数年、最新VR/ARハードウェア発表の場だったGDCの変化 – 唯一の新発表だったハードウェアは事前にリークが出過ぎていたRift Sの み(HP ReverbはGTC/Lavalと並行展示) – 第2世代ハードウェアが出てくる2~3年後まで(もう少し早い?)GDCが ハードウェア展覧会の様相を示すことは無いのではないかという印象