SlideShare une entreprise Scribd logo
1  sur  39
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
文京ecoカレッジ
家庭の食の安全と賢い家計のやりくりのための
食品ロス削減の考え方
接点合同会社 村田 香織
2018年1月23日(火)、10時〜12時
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
自己紹介(接点合同会社 村田 香織)
• 小学校、環境問題に興味を持つ
• 大学、環境経済学を学び、外食産業の食べ残しに興味を
持つ
• IT企業に就職、ファストファッションの大量の資源がゴ
ミとなっている現状を知り、改めて「循環型社会」を志
向する重要性に思い至る
• 帰りにスーパー、コンビニ、百貨店に寄ると・・・
• 退社、循環型社会を目指すために活動することをミッ
ションに「接点合同会社」設立
• ITを活用しつつ、まずはフードに関して、少しでも
「もったいない」と感じる場を少なくするために行動し
続けたい
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
食品ロスのことを知り、かつ、行動して、
家計に優しく、安全な食生活を実行する賢い選択をしよう
レベル5
今後 13. これから来る動きやサービスをウォッチする
深い理解と実践
12. 真に安心できる食料調達を知る
11. 信頼できる小売の嗅ぎ分け、真に消費者思いの小売を応援する
10. フードマイレージ・地産地消を知り、生活に組み込む
レベル4 世界の取組みを知る 9. 世界の取り組みを知る
レベル3 家庭外の取組み
8. 飲食店での食べきり・持ち帰りを実施する
7. フードドライブ等の外部の活動を利用してみる
レベル2 家庭内の取組み
6. 効果的な家電や効率の良い保存方法を知り、実践する
5. 食べきることを念頭に置いて献立を作る
4. 食料庫の棚卸をし、食べきれる管理をする
レベル1
個人での取組み
3. 食べるものは適量入手し、残さず食べることを意識する
2. 賞味期限と消費期限の違いを知り、必要に応じて買い方を変える
初めの一歩 1. 食品ロスを取り巻く大きな動きを知る
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル5
今後 13. これから来る動きやサービスをウォッチする
深い理解と実践
12. 真に安心できる食料調達を知る
11. 信頼できる小売の嗅ぎ分け、真に消費者思いの小売を応援する
10. フードマイレージ・地産地消を知り、生活に組み込む
レベル4 世界の取組みを知る 9. 世界の取り組みを知る
レベル3 家庭外の取組み
8. 飲食店での食べきり・持ち帰りを実施する
7. フードドライブ等の外部の活動を利用してみる
レベル2 家庭内の取組み
6. 効果的な家電や効率の良い保存方法を知り、実践する
5. 食べきることを念頭に置いて献立を作る
4. 食料庫の棚卸をし、食べきれる管理をする
レベル1
個人での取組み
3. 食べるものは適量入手し、残さず食べることを意識する
2. 賞味期限と消費期限の違いを知り、必要に応じて買い方を変える
初めの一歩 1. 食品ロスを取り巻く大きな動きを知る
レベル1:
食品ロスを取り巻く動きをしり、個人でできる取り組みを実践する
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル1: 食品ロス問題のことを知る 〜「食品ロス」の定義〜
「食品ロス」は、まだ食べられるのに今の段階では廃棄されている食
品のこと
• 日本で「食品ロス」とは、まだ食べられるのに廃棄される食品のこと
• 言葉の使われ方:
• 「食糧廃棄」(皮や殻などの不可食部を含む)と区別される。
• 世界では、”food loss”、”food waste”が使われ、可食部か否か
は厳密には区別されない。
• 「食品ロスと聞いて何をイメージするか?」という問に対して最
も多かった回答は、「カラスがたかっている生ゴミが入ったゴミ
袋」、二位は「コンビニの前に置かれているゴミ袋」であった
• 活用に重きを置く場合、 “food surplus”(食品余剰)というと
ころもある。「ロス」という言葉がマイナスのイメージではなく、
まだ食べられる間に活用する方法を考えるというポジティブなイ
メージがある
「フードロス」の
イメージ
「食品余剰」
1
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル1: 食品ロス問題のことを知る 〜排出量〜
世界で生産された食料の3分の1にあたる13億トンが失われた
り、無駄にされたりしている
世界の食品廃棄の量
(引用元:http://www.fao.org/resources/infographics/infographics-details/en/c/317265/)
国連の Food and Agriculture
Organizationによると、 世界の食糧廃棄
は、食糧生産の3割に当たる13億トン
これらを生産するために費やされた水、土地、電
気、人力、資本といった資源も無駄になる。
これは、温暖化と気候変動の要因となる「温暖化
効果ガス」の発生に帰着することを忘れてはなら
ない。
1
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル1: 食品ロス問題のことを知る 〜排出量〜
食べられるのに捨てられている「食品ロス」は、日本全体で642万ト
ンであり、うち半数は家庭から出ている
• 日本の食品廃棄の量
• 日本の食糧廃棄は、食糧消費の3割に当たる2,797万トン ※1
(Cf. 世界の食糧廃棄は、食糧生産の3割に当たる13億トン)
• 日本の食品ロスの量
• 日本で食べられるのに捨てられている「食品ロス」は年間632万トン。 ※2
• 日本の食用の魚介類の量(年間622万トン)に匹敵 ※3
• コメの生産量の8割に匹敵
• うち家庭で発生しているものが、302万トン ※2
※1 農林水産省及び環境省「平成25年度推計」
※2 政府広報オンラインより
※3 2013年度、日本の魚介類の国内食用消費仕向量(原魚換算ベース)
1
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル1: 食品ロス問題のことを知る 〜世間の認知度〜
食品ロスの問題への認知度は65%と高く
その8割の人は、ニュースで問題を知ったと答えている
食品ロスの問題の認知度
食品ロス問題の認知度は65%と高い
どのような情報源から
食品ロスの問題を知ったか
ニュースから知った人が80%近い
ニュースから知った
(テレビ、ラジオ、インターネット、新聞)
出所:平成28年度消費生活における意識調査
1
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル1: 食品ロス問題のことを知る 〜マスメディアの報道事例〜
ここ数年で食品ロスの話が様々なメディアで取り上げられるようにな
り、認知度が上がっている
• NHK「クローズアップ現代」
• 2013年11月25日(月)放送「このままでは“もったいない” 〜動き出した食品ロス対
策〜」
• 1994年の食品衛生法改正により賞味期限記載が義務化
• 3分の1ルールの緩和への企業連合体の取り組みが開始し、一定の効果を上げている
• NHK「朝イチ」
• 2016年3月14日の特集「減らしたい! 食品ロス」
• 京都市調べでは、1世帯あたりに換算すると65,000円分
• 消費期限(過ぎたら食べないほうが良い劣化しやすい食品につく期限)と賞味期限
(美味しく食べられる期限)の違い
• ラップの「トリプル巻き」など、保存術を紹介
• 「恵方巻き」大量廃棄
• SNSやインターネットブログ等で大量に報告
• 特定期間しか販売されない季節商材がロスを生む現状を紹介
• 取れ過ぎたレタスを畑で潰す
• 1972年から実施してきた農水省による緊急需給調整策による「産地廃棄」
• キャベツ、大根、白菜など6品目が対象となる。卸売価格が過去9年間の市場平均価
格の7割以下に下がると、出荷を見送るように要請し、生産コストの一部を補てん
1
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル1: 食品ロス問題のことを知る 〜国連の目標、SDGs〜
国連で2030年までに取組むべき目標「Sustanable
Development Goals」の一つに掲げられている
• 2015年9月25-27日に
ニューヨークで開催され
た「国連持続可能な開発
サミット」が開催され、
150を超える首脳の参加
の元、その成果文書とし
て「我々の世界を変革す
る:持続可能な開発のた
めの2030アジェンダ」
が採択された。
• 17の目標と169のター
ゲットからなる
「持続可能な開発目標」
(Sustanable
Development Goals:
略してSDGs)
1
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル1: 食品ロス問題のことを知る 〜国連の目標、SDGs〜
目標12では、食品ロスを2030年までに、食料廃棄の半減と
生産・サプライチェーンにおける食品ロスの減少が含まれる
No. 内 容
12.1 開発途上国の開発状況や能力を勘案しつつ、持続可能な消費と生産に関する 10 年計 画枠組み(10YFP)を実施し、先進国主導
の下、すべての国々が対策を講じる。
12.2 2030 年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。
12.3 2030 年までに小売・消費レベルおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失な
どの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる。
12.4 2020 年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質やすべての廃棄物の管
理を実現し、人の健康や環境への悪影響 を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。
12.5 2030 年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。
12.6 特に大企業や多国籍企業などの企業に対し、持続可能な取り組みを導入し、持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むよう
奨励する。
12.7 国内の政策や優先事項に従って持続可能な公共調達の慣行を促進する。
12.8 2030 年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つ
ようにする。
12.a 開発途上国に対し、より持続可能な消費・生産形態の促進のための科学的・技術的能力の強化を支援する。
12.b 雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業に対して持続可能な開発がもたらす影響を測定する手法を開
発・導入する。
12.c 開発途上国の特別なニーズや状況を十分考慮し、貧困層やコミュニティを保護する 形で開発に関する悪影響を最小限に留めつ
つ、税制改正や、有害な補助金が存在する場合はその環境への影響を考慮してその段階的廃止などを通じ、各国の状況に応じて、
市場のひずみを除去することで、浪費的な消費を奨励する、化石燃料に対する非効率な補助金を合理化する。
目標 12. 持続可能な生産消費形態を確保する
1
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
• 5省庁の連携
• 消費者庁、文部科学省、農林水産省、
経済産業省、環境省
• 消費者と:「NO-FOODLOSS PROJECT」
• 食品ロス削減のための国民活動
• フードバンク活動支援
• ドギーバッグ普及支援
• 食べきり運動
• 家庭・消費者への意識啓発のための活動
(SNSやマスメディアとのタイアップ)
• 企業と:商習慣の検討
• 賞味期限の年月表示化
• 概要:製造から賞味期限までの期間が3月を超えるものは、「加工食品品質表示基準(消費者
庁)」により、日付を表示する必要がなくなった
(例、改正前:2017/12/1 → 改正後:2017/12 )
• 効果:期限確認業務の軽減、日付逆転による転送時の持ち帰りの軽減など
ろすのん
レベル1: 食品ロス問題のことを知る 〜日本における国主導の取り組み〜
関係各省庁で連携体制が組まれ、食品ロスに対する多面的な
取り組みが展開されようとしている
1
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル1: 日常の中で行動に移す 〜賞味期限と消費期限の違いを知る〜
65%の人が「賞味期限」と「消費期限」の意味を知ってい
ると答えている
「賞味期限」と「消費期限」の意味
65%の人は「知っている」と答えている
(対象:全国の満 18 歳以上の男女 3,000 人)
• 賞味期限は、期限内なら
ば美味しく食べられる。
• 消費期限は、 消費期限内
に食べるようにし、期限
を過ぎたら食べない方が
良い。
• 究極的には、自分の舌や
経験で判断して食べる。
2
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
牛乳
1本 200円
買い物客が選ぶ
賞味期限が
早い商品
賞味期限が
遅い商品
• 賞味期限がある食品を買うとき、賞
味期限の新しいものから選ぶと、賞
味期限が近いものは売れ残ってしま
う
• スーパーの店員が、賞味期限が早い
商品を前へ、賞味期限が遅い商品を
後ろへ整理する作業を実施している
• 「いつまでに食べる・飲むか?」
を考えて、すぐに食べる・飲む場合
は、賞味期限が近いものから買う
• 値引きシールを細かく張ることで、
誘導する策を実施しているスーパー
も多い
• ダイナミック・プライシング(期限
に応じて値段を下げる)方法と、IT
タグの連動も検討されており、導入
が待たれる
混在している
レベル1: 日常の中で行動に移す 〜必要に応じて買い方を変える〜
賞味期限は、商品の中で新しいものを選ぶのではなく
自身の用途に応じて選ぶ
2
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル1: 日常の中で行動に移す 〜残さず食べることを意識する〜
65%の人が残さずに食べることを心がけており、45%が冷
凍庫の活用を、25%が冷蔵庫の確認をしている
食品ロスを発生させない(食品を無駄にしない)ために取り組んでいる行動
65%の人は「残さずに食べる」ように意識している
(対象:全国の満 18 歳以上の男女 3,000 人)
「おじいちゃんが
作ったコメ、
ご飯粒一つ残さず
食べなさい」
3
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル1: 日常の中で行動に移す 〜残さず食べることを意識する〜
適量を作り、残さず食べることを心がける
特に肉を捨てるのは悪!
出所:2004年、スウェーデンでの調査、食堂の残り物
食品の総廃棄量
20%
肉
浪費される耕作地
91%
肉のための飼料
飼料用の穀物
8kg
肉1kg
約30人分の
食料
約5人分の
食料
肉の生産は、8倍の重さの穀物を使い
エネルギー効率は6分の1になる
肉の生産は、家畜の飼料を大量に使うため
肉の廃棄は大量の耕作地の浪費につながる
3
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル5
今後 13. これから来る動きやサービスをウォッチする
深い理解と実践
12. 真に安心できる食料調達を知る
11. 信頼できる小売の嗅ぎ分け、真に消費者思いの小売を応援する
10. フードマイレージ・地産地消を知り、生活に組み込む
レベル4 世界の取組みを知る 9. 世界の取り組みを知る
レベル3 家庭外の取組み
8. 飲食店での食べきり・持ち帰りを実施する
7. フードドライブ等の外部の活動を利用してみる
レベル2 家庭内の取組み
6. 効果的な家電や効率の良い保存方法を知り、実践する
5. 食べきることを念頭に置いて献立を作る
4. 食料庫の棚卸をし、食べきれる管理をする
レベル1
個人での取組み
3. 食べるものは適量入手し、残さず食べることを意識する
2. 賞味期限と消費期限の違いを知り、必要に応じて買い方を変える
初めの一歩 1. 食品ロスを取り巻く大きな動きを知る
レベル2:
家庭内の食品を管理し、食べきりを実践する
食品ロスの半分は
家庭で出ている
京都市の調査によると、
食品ロスは世帯あたり
年間65,000円!
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル2: 家庭内の取り組み
自炊する人の割合は未だに高く、「家族揃っての食事」や
「家庭の味」が生活を豊かにするという思いも強い
食事形態ごとの頻度
夕食を自炊して食べる人は75%、
昼食を自炊して食べる人は55%を占める
「生活を豊かにする食事」とは
どのような食事だと思うか
69%の人が 「家族揃っての食事」
「家庭の味の手料理」が生活を豊かにすると
考えている
(対象:全国の満 18 歳以上の男女 3,000 人)
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル2: 家庭内の取り組み
32%の人は日頃から棚卸している
食品ロスを発生させない(食品を無駄にしない)ために取り組んでいる行動
(対象:全国の満 18 歳以上の男女 3,000 人)
料理をしない人も
含まれているよ
4
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル2: 家庭内の取り組み 〜食料の棚卸し〜
食料の棚卸しをしてみると似たような場合に廃棄してしまっ
ていることがわかる
どういう時に食べ物を捨ててしまっているでしょうか・・・?
4
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル2: 家庭内の取り組み 〜食べきることを念頭に置いて献立を作る〜
使いきれない野菜や残った食品をうまく利用するレシピを調
べたり、自由に発想してみたりする日を作る
• 食品ロス削減を目的として、野菜の端材
などを有効活用できるレシピが公開され
ている。
• 世界各地で開催されているサルベージ
パーティ(食品ロスを持ち寄って調理す
るパーティ)などでは、既存のレシピに
とらわれず、自由にメニューを考えるこ
とをエンターテイメントとして楽しむ人
たちもいる。
5
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル2: 家庭内の取り組み 〜冷凍庫の活用〜
46%の人は冷凍保存を活用している
食品ロスを発生させない(食品を無駄にしない)ために取り組んでいる行動
(対象:全国の満 18 歳以上の男女 3,000 人)
料理をしない人も
含まれているよ
6
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル2: 家庭内の取り組み 〜冷凍庫の活用〜
経験豊富な主婦もハマる落とし穴「冷凍庫万能説」
冷凍庫も定期的に棚卸を
ヒアリング結果より抜粋
• 食パンも、菓子パンもする
• きのこは栄養価が上がるらしく、あえて冷凍する
• 腐りそうになったら、ほうれん草とか、茹でといて冷
凍。
• 肉は、唐揚げにしておいてジップロック、ソテー用、
ハンバーグ用とか考えて味付けまでして冷凍しておく
と使う時に楽。
• 家庭において食料をマネ
ジメントしている歴が長
くなるにつれ、冷凍庫は
うまく使えるようになる。
• その過程で、「冷凍庫に
入れれば大丈夫」という
ワナにはまっている人も
少なくないことがわかっ
た。
• いろいろと工夫をしてい
る人がハマる可能性があ
る。
Aさん
• 残ったおかずとか、使いさしの野菜、使いきれなかっ
た肉や魚なども冷凍しておく。
• 冷蔵庫はすぐ痛むけど、冷凍庫に入れると安心してし
まう。今何が入っているか、全部は把握できていない
かも・・・。
Bさん
6
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル5
今後 13. これから来る動きやサービスをウォッチする
深い理解と実践
12. 真に安心できる食料調達を知る
11. 信頼できる小売の嗅ぎ分け、真に消費者思いの小売を応援する
10. フードマイレージ・地産地消を知り、生活に組み込む
レベル4 世界の取組みを知る 9. 世界の取り組みを知る
レベル3 家庭外の取組み
8. 飲食店での食べきり・持ち帰りを実施する
7. フードドライブ等の外部の活動を利用してみる
レベル2 家庭内の取組み
6. 効果的な家電や効率の良い保存方法を知り、実践する
5. 食べきることを念頭に置いて献立を作る
4. 食料庫の棚卸をし、食べきれる管理をする
レベル1
個人での取組み
3. 食べるものは適量入手し、残さず食べることを意識する
2. 賞味期限と消費期限の違いを知り、必要に応じて買い方を変える
初めの一歩 1. 食品ロスを取り巻く大きな動きを知る
レベル3:
家庭の外の取り組みを知り、実践してみる
さて、ここからが本番
グッと一歩踏み込むよ
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル4: 家庭外の取り組み 〜フードドライブ等の外部の活動を利用してみる〜
腐りにくい食品で、使わないものは、フードドライブへ持っ
ていって必要な人に運んでもらう
• 文京区のフードドライブ
• フードドライブとは?
• 家庭で余っている食品等を持ち寄り、広く地域の
福祉団体や施設等に寄附するボランティア活動
• お持ちいただきたい食品:
• 賞味期限(要明記)がイベントの日付以降であ
り、包装・外装が破損していない未開封のもの
缶詰、インスタント・レトルト食品(冷蔵・冷凍品は除く)、
調味料、嗜好品、乾物、飲料(アルコール類を除く)、乳児用
食品、健康食品。なお、塩・砂糖・米は、未開封であれば賞味
期限の表示がなくても可。また、米は精米から2年以内のもの。
• 回収できない食品をお持ちいただいた場合はお
持ち帰りいただきます。
→今後はイベントのみならず常時実施
いただいたけど
食べないもの、
あるよね
フードドライブで実際に集まったもの
7
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル4: 家庭外の取り組み 〜フードバンク〜
フードバンクとは、1960年代にアメリカで始まった活動であ
り、日本でもここ数年食品ロス問題の盛上りに伴い認知が進む
• フードバンクとは?
• アメリカで1967年に初めて設立されたと言われている。
• 基本的な形としては、倉庫(warehouse)を拠点とし、企業・個人から食品を集めて、
必要とする人へ届ける仲介役を果たすNPOや市民団体を指す。
• セカンドハーベストとは?
• フードバンクの一つ。
• http://2hj.org/activity/2hj_activity
活動の一部(セカンドハーベスト・ジャパンホームページより)
7
フードバンク活動
食品加工工場を始め輸入業者、卸業者、スー
パーや、農家、個人などから、まだ充分食べら
れるにも関わらず、さまざまな理由で廃棄され
る食品を引き取り、食料を必要としている福祉
施設や児童養護施設の子どもたち、DV被害者の
ためのシェルター、路上生活を強いられている
人たちなどの元に届ける
ハーベストパントリー
経済的困窮により、十分な食事をとれない状況
にある個人・家族に直接、食品を提供する活動
⑴個人・家族へ宅配便届ける
⑵浅草橋の倉庫で手渡す
⑶隅田川沿いのモバイル・パントリーで食品を
配布する
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル4: 家庭外の取り組み 〜フードドライブ等の外部の活動を利用してみる〜
腐りにくい食品で、使わないものは、フードドライブへ持っ
ていって必要な人に運んでもらう
ニュージーランドのスーパーでのフードドライブの様子
7
“food rescue”, “food donation”はfood bankと協力して人を助けるために実施している
埋め立て処分するような食材を助けるということも目的の一つ。人が食べるのに適した
ものであれば、買ったものでも家から持ってきたものでも良いらしい。
参考:https://www.countdown.co.nz/community-environment/countdown-food-rescue
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
• 外食産業での食べきり運動
• 「食品ロス」621万トンのうち339万トンが食品産業から排出されており、うち
35%が外食産業、食べ残しが相当程度ある。
• 飲食店等における「食べ残し」対策に取り組むに当たっての留意事項
• 消費者へ:
• 食中毒リスクを十分に理解した上で、自己責任の範囲で行うこと
• 加熱が可能なものにとどめる
• 速やかに食べること
• 飲食店へ:
• 食中毒等のリスクや、衛生上の注意を十分に説明すること
• 生物や半生などの加熱が不十分な料理は希望があっても応じない
• 清潔な容器で小分けにすること
• 全国おいしい食べきり推進運動ネットワーク協議会
• 2017年12日8現在、311自治体が参加
• 「30・10運動」をはじめとした様々な取り組みを展開
• 福井県「おいしい福井食べきり運動」が皮切り
• 食べきり運動推進員の研修
• 消費者への啓発活動
• 協力飲食店への指導(声かけ/ハーフサイズメニュー/持ち帰りメニュー/持ち帰りパック)
• 松本市、自己責任で持ち帰る署名をした上で、持ち帰るパックを用意。試行中。
レベル4: 家庭外サービスの利用 〜外食産業に関する対策の始まり〜
外食産業での食べきり運動などは、地方自治体でも具体的な
取り組みを実施し出している
食中毒が怖いもの。
持ち帰りはお店に
断られるんじゃな
い?
8
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル5
今後 13. これから来る動きやサービスをウォッチする
深い理解と実践
12. 真に安心できる食料調達を知る
11. 信頼できる小売の嗅ぎ分け、真に消費者思いの小売を応援する
10. フードマイレージ・地産地消を知り、生活に組み込む
レベル4 世界の取組みを知る 9. 世界の取り組みを知る
レベル3 家庭外の取組み
8. 飲食店での食べきり・持ち帰りを実施する
7. フードドライブ等の外部の活動を利用してみる
レベル2 家庭内の取組み
6. 効果的な家電や効率の良い保存方法を知り、実践する
5. 食べきることを念頭に置いて献立を作る
4. 食料庫の棚卸をし、食べきれる管理をする
レベル1
個人での取組み
3. 食べるものは適量入手し、残さず食べることを意識する
2. 賞味期限と消費期限の違いを知り、必要に応じて買い方を変える
初めの一歩 1. 食品ロスを取り巻く大きな動きを知る
レベル4:
世界では新しい取り組みが数多く始まっています
さらに視点を広げて
1UP目指そう!
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル4: 家庭外サービスの利用 〜世界の取り組み〜
世界では余剰食料を活用する新たな取り組みが数多く出現し
出しており、日本でも登場する気配あり
 WeFood(デンマーク)
廃棄食料品のスーパーマーケット
• 生鮮品、冷凍パン、水・ドリンク、お菓
子、調味料、日用品、鉢植えなど、様々
な品を取扱っている
• 品ぞろえが悪い程度で客層も普通のスー
パー
• ボランティアで運営
 LOOP(フィンランド)
廃棄食料のみを使ったレストラン
• 普通のレストランと同様に開店している
• フルーツは取り放題
• 野菜等の卸売業者から食品を得ている
• お客は特に意識することなく食べている
9
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル4: 家庭外サービスの利用 〜世界の取り組み〜
世界では余剰食料を活用する新たな取り組みが数多く出現し
出しており、日本でも登場まで秒読み
 TooGoodToGo(デンマーク)
閉店間際の売り切り促進アプリ
• 閉店30分〜1時間前に、店がアプリに安売
り情報をアップし、購入者はアプリ内で決
済できる
 FairTeiler(英語名:foodsharing.de)
(ドイツ)
市民による廃棄食料を集めてきて分けるコ
ミュニティ活動
• ホームページ上で、食料が集まっている
ところが示される
• SNSのタイムラインのような形で、個人
や団体が投稿する
• マンション、地域単位等様々な形がある
9
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル5
今後 13. これから来る動きやサービスをウォッチする
深い理解と実践
12. 真に安心できる食料調達を知る
11. 信頼できる小売の嗅ぎ分け、真に消費者思いの小売を応援する
10. フードマイレージ・地産地消を知り、生活に組み込む
レベル4 世界の取組みを知る 9. 世界の取り組みを知る
レベル3 家庭外の取組み
8. 飲食店での食べきり・持ち帰りを実施する
7. フードドライブ等の外部の活動を利用してみる
レベル2 家庭内の取組み
6. 効果的な家電や効率の良い保存方法を知り、実践する
5. 食べきることを念頭に置いて献立を作る
4. 食料庫の棚卸をし、食べきれる管理をする
レベル1
個人での取組み
3. 食べるものは適量入手し、残さず食べることを意識する
2. 賞味期限と消費期限の違いを知り、必要に応じて買い方を変える
初めの一歩 1. 食品ロスを取り巻く大きな動きを知る
レベル5:
深い理解と実践によって根本的な家庭の食の安全を確保する
難しいかもしれない
けど目指したい
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル5: 地域・事業者の深い理解 〜フードマイレージを考慮する〜
究極的に安心で食品ロスを出さないためには、フードマイレー
ジが小さいものを選ぶこと
• 「地産地消」:
• その土地で取れた旬のものを食べるという考え方
• フードマイレージ:
• 生産から運搬、販売、消費に至るまでの食料のライフサイクル全体でかかった炭素量
から、食料の本当の価格を試算する考え方
• 例:輸入品のチーズと、地場のチーズ、どちらが地球と人に優しいか?
• 長い期間運ばれるものは、保存料が付加されたり、旬より早い時期に摘出され
たりするといったことが、安全面で不安要素となることもある
→国連機関の話にもあったように、食料廃棄(食品ロス)は、そのもののロスだ
けではなく、それを作るために使ったたくさんの資源の浪費と、その先にある温
暖化への影響とが切っても切り離せない関係にある
→フードマイレージが小さいもの(=地場のもの)を食べる
10
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル5: 深い理解と実践 〜信頼できる小売の嗅ぎ分け応援する〜
小売では欠品を恐れると廃棄ロスが出てしまうため
消費者が欠品を許容できると良い
• 小売業で重要視される「機会ロス」と「廃棄ロス」
• 機会ロス:
• お客さんが買いたいと思った時に商品がないことで、お客さんが他のスーパーへ行ってしま
うこと
• 廃棄ロス:
• 売れ残ってしまって、捨てること(商品の原価と廃棄コストがかかる)
→スーパーでは機会ロスを恐れて、たくさん商品を並べると食品ロスが増えてし
まう(そしてその分は価格に上乗せされる)
→欠品しても売り切ろうとすると、食品ロスは減りコストの上乗せもしなくて良
い
→欠品を許容できる消費者になれると良い
11
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル5: 深い理解と実践 〜信頼できる小売の嗅ぎ分け応援する〜
欠品を恐れずに売り切りを実践し、顧客もつなぎとめ
ることに成功しているスーパーもある
• 柳川市のスーパーAの例
• 欠品を恐れず売り切りつつ、別の方法で顧客をつなぎとめている
• お客さんとのコミュニケーションを通して信頼関係を構築している
• 通常1か月ごとに行っている仕入れと売り上げの調整を、1週間ごとに行い、発注の
数を常に見直している
• もし欠品しても卸からの入荷日や代替品などの提案を客に行い、来店者を減らさない
ようにしている
11
参考:http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3436/1.html
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
レベル5: 深い理解と実践 〜真に安心できる食料調達を知る〜
もっとも安心で食品ロスも出さないのは、加工や流通の工程を
できるだけ少なくし、自分で何なのかがわかるものを選ぶこと
• 食品ロスの面:加工や流通過程を経るごとにロスが出る
• 食の安全の面:加工を経るごとに新鮮さは減り、様々な添加物等も付加され、
食品表示も曖昧になる(=何か分からないものを食べることになる)
• つまり、食品ロスをへらすためにも、安全なものを食べるためにも、加工度が
低く、自分で何からできているかがわかるものを選ぶ
12
自分の家の畑で採れ
た野菜とかね
(できる人ばかりじゃないけど)
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
ご静聴ありが
とうございま
した!
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
各種資料
1. マスメディアでの報道
1. NHK朝イチ番組情報
https://tvtopic.goo.ne.jp/program/nhk/22702/943082/
2. NHKクローズアップ現代
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3436/1.html
3. 恵方巻きが大量廃棄(Buzaap!、2016年2月4日)
http://buzzap.jp/news/20160204-ehomaki-haiki/
4. 豊作野菜の「産地廃棄」見直しへ…農水省が検討委(読売新聞)
http://news.a902.net/a1/2007/0207-91.html
2. 政府や自治体の取り組み
1. 賞味期限の年月表示化
http://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/attach/pdf/161227_3-9.pdf
2. 全国おいしい食べきり運動推進ネットワーク協議会
http://info.pref.fukui.lg.jp/junkan/tabekiri/network/
3. 飲食店等における「食べ残し」対策に取り組むに当たっての留意事項 (消費者庁、農林水産省、
環境省、厚生労働省)
http://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/attach/pdf/170516-1.pdf
3. 国連のSDGs
1. 国連広報センター
http://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_developme
nt/2030agenda/
2. FAOによるインフォグラフィクス
http://www.fao.org/resources/infographics/infographics-details/en/c/317265/
Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.
各種資料
4. 食品ロスに関するアンケート調査
1. 平成28年度消費生活における意識調査(消費者庁、2017年7月)
http://www.caa.go.jp/information/pdf/information_isikicyousa_170721_000
3.pdf
2. 日配品の食品ロス実態調査結果(小売業)(流通経済研究所、2015年2月5日)
http://www.jora.jp/biomas_sougouriyou/pdf/150205_02shiryou/150205shi
ryo3.pdf

Contenu connexe

Similaire à How to reduce foodloss at home

【No.5】食を通じた地域コミュニティ活性化事業におけるコミュニティの現状分析
【No.5】食を通じた地域コミュニティ活性化事業におけるコミュニティの現状分析【No.5】食を通じた地域コミュニティ活性化事業におけるコミュニティの現状分析
【No.5】食を通じた地域コミュニティ活性化事業におけるコミュニティの現状分析
etic_sal
 
H18年度秋田大学環境報告書
H18年度秋田大学環境報告書H18年度秋田大学環境報告書
H18年度秋田大学環境報告書
env27
 
H19年度秋田大学環境報告書
H19年度秋田大学環境報告書H19年度秋田大学環境報告書
H19年度秋田大学環境報告書
env27
 
【家族×コミュニティ】認定NPO法人こまちぷらす 理事長 森 祐美子氏
【家族×コミュニティ】認定NPO法人こまちぷらす 理事長 森 祐美子氏【家族×コミュニティ】認定NPO法人こまちぷらす 理事長 森 祐美子氏
【家族×コミュニティ】認定NPO法人こまちぷらす 理事長 森 祐美子氏
crfactory
 

Similaire à How to reduce foodloss at home (20)

【No.5】食を通じた地域コミュニティ活性化事業におけるコミュニティの現状分析
【No.5】食を通じた地域コミュニティ活性化事業におけるコミュニティの現状分析【No.5】食を通じた地域コミュニティ活性化事業におけるコミュニティの現状分析
【No.5】食を通じた地域コミュニティ活性化事業におけるコミュニティの現状分析
 
H18年度秋田大学環境報告書
H18年度秋田大学環境報告書H18年度秋田大学環境報告書
H18年度秋田大学環境報告書
 
About CSV(japanese)
About CSV(japanese)About CSV(japanese)
About CSV(japanese)
 
スマート健康・医療プラットフォームの課題を考える 「 認知症に関する事例と オープンデータ活用の観点」
スマート健康・医療プラットフォームの課題を考える 「認知症に関する事例とオープンデータ活用の観点」スマート健康・医療プラットフォームの課題を考える 「認知症に関する事例とオープンデータ活用の観点」
スマート健康・医療プラットフォームの課題を考える 「 認知症に関する事例と オープンデータ活用の観点」
 
デザイン思考による人間中心のイノベーション
デザイン思考による人間中心のイノベーションデザイン思考による人間中心のイノベーション
デザイン思考による人間中心のイノベーション
 
EcoLeaD Pamphlet (Japanese ver.)
EcoLeaD Pamphlet (Japanese ver.)EcoLeaD Pamphlet (Japanese ver.)
EcoLeaD Pamphlet (Japanese ver.)
 
オーガニックデイ・資料
オーガニックデイ・資料オーガニックデイ・資料
オーガニックデイ・資料
 
「環境 人づくり企業大賞2017」受賞取組事例
「環境 人づくり企業大賞2017」受賞取組事例 「環境 人づくり企業大賞2017」受賞取組事例
「環境 人づくり企業大賞2017」受賞取組事例
 
フードロスを減らそう
フードロスを減らそうフードロスを減らそう
フードロスを減らそう
 
シルタス株式会社_採用資料_SIRU+Inc_company docs_20231205
シルタス株式会社_採用資料_SIRU+Inc_company docs_20231205シルタス株式会社_採用資料_SIRU+Inc_company docs_20231205
シルタス株式会社_採用資料_SIRU+Inc_company docs_20231205
 
【講演2】環境省「環境経営認証制度 エコアクション21」で信頼を得る。 ~ 選ばれる産廃事業者とは ~
【講演2】環境省「環境経営認証制度 エコアクション21」で信頼を得る。 ~ 選ばれる産廃事業者とは ~ 【講演2】環境省「環境経営認証制度 エコアクション21」で信頼を得る。 ~ 選ばれる産廃事業者とは ~
【講演2】環境省「環境経営認証制度 エコアクション21」で信頼を得る。 ~ 選ばれる産廃事業者とは ~
 
Recycle garden
Recycle gardenRecycle garden
Recycle garden
 
H19年度秋田大学環境報告書
H19年度秋田大学環境報告書H19年度秋田大学環境報告書
H19年度秋田大学環境報告書
 
201905 vf sg_report_v4
201905 vf sg_report_v4201905 vf sg_report_v4
201905 vf sg_report_v4
 
201905 vf sg_report_v5
201905 vf sg_report_v5201905 vf sg_report_v5
201905 vf sg_report_v5
 
【株式会社ノーリツ】エコ検わかし隊!
【株式会社ノーリツ】エコ検わかし隊!【株式会社ノーリツ】エコ検わかし隊!
【株式会社ノーリツ】エコ検わかし隊!
 
【家族×コミュニティ】認定NPO法人こまちぷらす 理事長 森 祐美子氏
【家族×コミュニティ】認定NPO法人こまちぷらす 理事長 森 祐美子氏【家族×コミュニティ】認定NPO法人こまちぷらす 理事長 森 祐美子氏
【家族×コミュニティ】認定NPO法人こまちぷらす 理事長 森 祐美子氏
 
【株式会社中特ホールディングス】『快適環境創造企業』を目指して地域社会に貢献~中特グループ~
 【株式会社中特ホールディングス】『快適環境創造企業』を目指して地域社会に貢献~中特グループ~ 【株式会社中特ホールディングス】『快適環境創造企業』を目指して地域社会に貢献~中特グループ~
【株式会社中特ホールディングス】『快適環境創造企業』を目指して地域社会に貢献~中特グループ~
 
SIRU+ 事例紹介.pdf
SIRU+ 事例紹介.pdfSIRU+ 事例紹介.pdf
SIRU+ 事例紹介.pdf
 
サイエンスポスター 「60兆個の細胞を作る栄養素、知ってる?」(杏林製薬株式会社)教育CSR大賞2014
サイエンスポスター 「60兆個の細胞を作る栄養素、知ってる?」(杏林製薬株式会社)教育CSR大賞2014サイエンスポスター 「60兆個の細胞を作る栄養素、知ってる?」(杏林製薬株式会社)教育CSR大賞2014
サイエンスポスター 「60兆個の細胞を作る栄養素、知ってる?」(杏林製薬株式会社)教育CSR大賞2014
 

How to reduce foodloss at home

  • 1. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved.Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. 文京ecoカレッジ 家庭の食の安全と賢い家計のやりくりのための 食品ロス削減の考え方 接点合同会社 村田 香織 2018年1月23日(火)、10時〜12時
  • 2. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. 自己紹介(接点合同会社 村田 香織) • 小学校、環境問題に興味を持つ • 大学、環境経済学を学び、外食産業の食べ残しに興味を 持つ • IT企業に就職、ファストファッションの大量の資源がゴ ミとなっている現状を知り、改めて「循環型社会」を志 向する重要性に思い至る • 帰りにスーパー、コンビニ、百貨店に寄ると・・・ • 退社、循環型社会を目指すために活動することをミッ ションに「接点合同会社」設立 • ITを活用しつつ、まずはフードに関して、少しでも 「もったいない」と感じる場を少なくするために行動し 続けたい
  • 3. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. 食品ロスのことを知り、かつ、行動して、 家計に優しく、安全な食生活を実行する賢い選択をしよう レベル5 今後 13. これから来る動きやサービスをウォッチする 深い理解と実践 12. 真に安心できる食料調達を知る 11. 信頼できる小売の嗅ぎ分け、真に消費者思いの小売を応援する 10. フードマイレージ・地産地消を知り、生活に組み込む レベル4 世界の取組みを知る 9. 世界の取り組みを知る レベル3 家庭外の取組み 8. 飲食店での食べきり・持ち帰りを実施する 7. フードドライブ等の外部の活動を利用してみる レベル2 家庭内の取組み 6. 効果的な家電や効率の良い保存方法を知り、実践する 5. 食べきることを念頭に置いて献立を作る 4. 食料庫の棚卸をし、食べきれる管理をする レベル1 個人での取組み 3. 食べるものは適量入手し、残さず食べることを意識する 2. 賞味期限と消費期限の違いを知り、必要に応じて買い方を変える 初めの一歩 1. 食品ロスを取り巻く大きな動きを知る
  • 4. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル5 今後 13. これから来る動きやサービスをウォッチする 深い理解と実践 12. 真に安心できる食料調達を知る 11. 信頼できる小売の嗅ぎ分け、真に消費者思いの小売を応援する 10. フードマイレージ・地産地消を知り、生活に組み込む レベル4 世界の取組みを知る 9. 世界の取り組みを知る レベル3 家庭外の取組み 8. 飲食店での食べきり・持ち帰りを実施する 7. フードドライブ等の外部の活動を利用してみる レベル2 家庭内の取組み 6. 効果的な家電や効率の良い保存方法を知り、実践する 5. 食べきることを念頭に置いて献立を作る 4. 食料庫の棚卸をし、食べきれる管理をする レベル1 個人での取組み 3. 食べるものは適量入手し、残さず食べることを意識する 2. 賞味期限と消費期限の違いを知り、必要に応じて買い方を変える 初めの一歩 1. 食品ロスを取り巻く大きな動きを知る レベル1: 食品ロスを取り巻く動きをしり、個人でできる取り組みを実践する
  • 5. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル1: 食品ロス問題のことを知る 〜「食品ロス」の定義〜 「食品ロス」は、まだ食べられるのに今の段階では廃棄されている食 品のこと • 日本で「食品ロス」とは、まだ食べられるのに廃棄される食品のこと • 言葉の使われ方: • 「食糧廃棄」(皮や殻などの不可食部を含む)と区別される。 • 世界では、”food loss”、”food waste”が使われ、可食部か否か は厳密には区別されない。 • 「食品ロスと聞いて何をイメージするか?」という問に対して最 も多かった回答は、「カラスがたかっている生ゴミが入ったゴミ 袋」、二位は「コンビニの前に置かれているゴミ袋」であった • 活用に重きを置く場合、 “food surplus”(食品余剰)というと ころもある。「ロス」という言葉がマイナスのイメージではなく、 まだ食べられる間に活用する方法を考えるというポジティブなイ メージがある 「フードロス」の イメージ 「食品余剰」 1
  • 6. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル1: 食品ロス問題のことを知る 〜排出量〜 世界で生産された食料の3分の1にあたる13億トンが失われた り、無駄にされたりしている 世界の食品廃棄の量 (引用元:http://www.fao.org/resources/infographics/infographics-details/en/c/317265/) 国連の Food and Agriculture Organizationによると、 世界の食糧廃棄 は、食糧生産の3割に当たる13億トン これらを生産するために費やされた水、土地、電 気、人力、資本といった資源も無駄になる。 これは、温暖化と気候変動の要因となる「温暖化 効果ガス」の発生に帰着することを忘れてはなら ない。 1
  • 7. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル1: 食品ロス問題のことを知る 〜排出量〜 食べられるのに捨てられている「食品ロス」は、日本全体で642万ト ンであり、うち半数は家庭から出ている • 日本の食品廃棄の量 • 日本の食糧廃棄は、食糧消費の3割に当たる2,797万トン ※1 (Cf. 世界の食糧廃棄は、食糧生産の3割に当たる13億トン) • 日本の食品ロスの量 • 日本で食べられるのに捨てられている「食品ロス」は年間632万トン。 ※2 • 日本の食用の魚介類の量(年間622万トン)に匹敵 ※3 • コメの生産量の8割に匹敵 • うち家庭で発生しているものが、302万トン ※2 ※1 農林水産省及び環境省「平成25年度推計」 ※2 政府広報オンラインより ※3 2013年度、日本の魚介類の国内食用消費仕向量(原魚換算ベース) 1
  • 8. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル1: 食品ロス問題のことを知る 〜世間の認知度〜 食品ロスの問題への認知度は65%と高く その8割の人は、ニュースで問題を知ったと答えている 食品ロスの問題の認知度 食品ロス問題の認知度は65%と高い どのような情報源から 食品ロスの問題を知ったか ニュースから知った人が80%近い ニュースから知った (テレビ、ラジオ、インターネット、新聞) 出所:平成28年度消費生活における意識調査 1
  • 9. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル1: 食品ロス問題のことを知る 〜マスメディアの報道事例〜 ここ数年で食品ロスの話が様々なメディアで取り上げられるようにな り、認知度が上がっている • NHK「クローズアップ現代」 • 2013年11月25日(月)放送「このままでは“もったいない” 〜動き出した食品ロス対 策〜」 • 1994年の食品衛生法改正により賞味期限記載が義務化 • 3分の1ルールの緩和への企業連合体の取り組みが開始し、一定の効果を上げている • NHK「朝イチ」 • 2016年3月14日の特集「減らしたい! 食品ロス」 • 京都市調べでは、1世帯あたりに換算すると65,000円分 • 消費期限(過ぎたら食べないほうが良い劣化しやすい食品につく期限)と賞味期限 (美味しく食べられる期限)の違い • ラップの「トリプル巻き」など、保存術を紹介 • 「恵方巻き」大量廃棄 • SNSやインターネットブログ等で大量に報告 • 特定期間しか販売されない季節商材がロスを生む現状を紹介 • 取れ過ぎたレタスを畑で潰す • 1972年から実施してきた農水省による緊急需給調整策による「産地廃棄」 • キャベツ、大根、白菜など6品目が対象となる。卸売価格が過去9年間の市場平均価 格の7割以下に下がると、出荷を見送るように要請し、生産コストの一部を補てん 1
  • 10. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル1: 食品ロス問題のことを知る 〜国連の目標、SDGs〜 国連で2030年までに取組むべき目標「Sustanable Development Goals」の一つに掲げられている • 2015年9月25-27日に ニューヨークで開催され た「国連持続可能な開発 サミット」が開催され、 150を超える首脳の参加 の元、その成果文書とし て「我々の世界を変革す る:持続可能な開発のた めの2030アジェンダ」 が採択された。 • 17の目標と169のター ゲットからなる 「持続可能な開発目標」 (Sustanable Development Goals: 略してSDGs) 1
  • 11. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル1: 食品ロス問題のことを知る 〜国連の目標、SDGs〜 目標12では、食品ロスを2030年までに、食料廃棄の半減と 生産・サプライチェーンにおける食品ロスの減少が含まれる No. 内 容 12.1 開発途上国の開発状況や能力を勘案しつつ、持続可能な消費と生産に関する 10 年計 画枠組み(10YFP)を実施し、先進国主導 の下、すべての国々が対策を講じる。 12.2 2030 年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。 12.3 2030 年までに小売・消費レベルおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失な どの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる。 12.4 2020 年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質やすべての廃棄物の管 理を実現し、人の健康や環境への悪影響 を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。 12.5 2030 年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。 12.6 特に大企業や多国籍企業などの企業に対し、持続可能な取り組みを導入し、持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むよう 奨励する。 12.7 国内の政策や優先事項に従って持続可能な公共調達の慣行を促進する。 12.8 2030 年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つ ようにする。 12.a 開発途上国に対し、より持続可能な消費・生産形態の促進のための科学的・技術的能力の強化を支援する。 12.b 雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業に対して持続可能な開発がもたらす影響を測定する手法を開 発・導入する。 12.c 開発途上国の特別なニーズや状況を十分考慮し、貧困層やコミュニティを保護する 形で開発に関する悪影響を最小限に留めつ つ、税制改正や、有害な補助金が存在する場合はその環境への影響を考慮してその段階的廃止などを通じ、各国の状況に応じて、 市場のひずみを除去することで、浪費的な消費を奨励する、化石燃料に対する非効率な補助金を合理化する。 目標 12. 持続可能な生産消費形態を確保する 1
  • 12. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. • 5省庁の連携 • 消費者庁、文部科学省、農林水産省、 経済産業省、環境省 • 消費者と:「NO-FOODLOSS PROJECT」 • 食品ロス削減のための国民活動 • フードバンク活動支援 • ドギーバッグ普及支援 • 食べきり運動 • 家庭・消費者への意識啓発のための活動 (SNSやマスメディアとのタイアップ) • 企業と:商習慣の検討 • 賞味期限の年月表示化 • 概要:製造から賞味期限までの期間が3月を超えるものは、「加工食品品質表示基準(消費者 庁)」により、日付を表示する必要がなくなった (例、改正前:2017/12/1 → 改正後:2017/12 ) • 効果:期限確認業務の軽減、日付逆転による転送時の持ち帰りの軽減など ろすのん レベル1: 食品ロス問題のことを知る 〜日本における国主導の取り組み〜 関係各省庁で連携体制が組まれ、食品ロスに対する多面的な 取り組みが展開されようとしている 1
  • 13. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル1: 日常の中で行動に移す 〜賞味期限と消費期限の違いを知る〜 65%の人が「賞味期限」と「消費期限」の意味を知ってい ると答えている 「賞味期限」と「消費期限」の意味 65%の人は「知っている」と答えている (対象:全国の満 18 歳以上の男女 3,000 人) • 賞味期限は、期限内なら ば美味しく食べられる。 • 消費期限は、 消費期限内 に食べるようにし、期限 を過ぎたら食べない方が 良い。 • 究極的には、自分の舌や 経験で判断して食べる。 2
  • 14. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. 牛乳 1本 200円 買い物客が選ぶ 賞味期限が 早い商品 賞味期限が 遅い商品 • 賞味期限がある食品を買うとき、賞 味期限の新しいものから選ぶと、賞 味期限が近いものは売れ残ってしま う • スーパーの店員が、賞味期限が早い 商品を前へ、賞味期限が遅い商品を 後ろへ整理する作業を実施している • 「いつまでに食べる・飲むか?」 を考えて、すぐに食べる・飲む場合 は、賞味期限が近いものから買う • 値引きシールを細かく張ることで、 誘導する策を実施しているスーパー も多い • ダイナミック・プライシング(期限 に応じて値段を下げる)方法と、IT タグの連動も検討されており、導入 が待たれる 混在している レベル1: 日常の中で行動に移す 〜必要に応じて買い方を変える〜 賞味期限は、商品の中で新しいものを選ぶのではなく 自身の用途に応じて選ぶ 2
  • 15. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル1: 日常の中で行動に移す 〜残さず食べることを意識する〜 65%の人が残さずに食べることを心がけており、45%が冷 凍庫の活用を、25%が冷蔵庫の確認をしている 食品ロスを発生させない(食品を無駄にしない)ために取り組んでいる行動 65%の人は「残さずに食べる」ように意識している (対象:全国の満 18 歳以上の男女 3,000 人) 「おじいちゃんが 作ったコメ、 ご飯粒一つ残さず 食べなさい」 3
  • 16. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル1: 日常の中で行動に移す 〜残さず食べることを意識する〜 適量を作り、残さず食べることを心がける 特に肉を捨てるのは悪! 出所:2004年、スウェーデンでの調査、食堂の残り物 食品の総廃棄量 20% 肉 浪費される耕作地 91% 肉のための飼料 飼料用の穀物 8kg 肉1kg 約30人分の 食料 約5人分の 食料 肉の生産は、8倍の重さの穀物を使い エネルギー効率は6分の1になる 肉の生産は、家畜の飼料を大量に使うため 肉の廃棄は大量の耕作地の浪費につながる 3
  • 17. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル5 今後 13. これから来る動きやサービスをウォッチする 深い理解と実践 12. 真に安心できる食料調達を知る 11. 信頼できる小売の嗅ぎ分け、真に消費者思いの小売を応援する 10. フードマイレージ・地産地消を知り、生活に組み込む レベル4 世界の取組みを知る 9. 世界の取り組みを知る レベル3 家庭外の取組み 8. 飲食店での食べきり・持ち帰りを実施する 7. フードドライブ等の外部の活動を利用してみる レベル2 家庭内の取組み 6. 効果的な家電や効率の良い保存方法を知り、実践する 5. 食べきることを念頭に置いて献立を作る 4. 食料庫の棚卸をし、食べきれる管理をする レベル1 個人での取組み 3. 食べるものは適量入手し、残さず食べることを意識する 2. 賞味期限と消費期限の違いを知り、必要に応じて買い方を変える 初めの一歩 1. 食品ロスを取り巻く大きな動きを知る レベル2: 家庭内の食品を管理し、食べきりを実践する 食品ロスの半分は 家庭で出ている 京都市の調査によると、 食品ロスは世帯あたり 年間65,000円!
  • 18. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル2: 家庭内の取り組み 自炊する人の割合は未だに高く、「家族揃っての食事」や 「家庭の味」が生活を豊かにするという思いも強い 食事形態ごとの頻度 夕食を自炊して食べる人は75%、 昼食を自炊して食べる人は55%を占める 「生活を豊かにする食事」とは どのような食事だと思うか 69%の人が 「家族揃っての食事」 「家庭の味の手料理」が生活を豊かにすると 考えている (対象:全国の満 18 歳以上の男女 3,000 人)
  • 19. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル2: 家庭内の取り組み 32%の人は日頃から棚卸している 食品ロスを発生させない(食品を無駄にしない)ために取り組んでいる行動 (対象:全国の満 18 歳以上の男女 3,000 人) 料理をしない人も 含まれているよ 4
  • 20. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル2: 家庭内の取り組み 〜食料の棚卸し〜 食料の棚卸しをしてみると似たような場合に廃棄してしまっ ていることがわかる どういう時に食べ物を捨ててしまっているでしょうか・・・? 4
  • 21. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル2: 家庭内の取り組み 〜食べきることを念頭に置いて献立を作る〜 使いきれない野菜や残った食品をうまく利用するレシピを調 べたり、自由に発想してみたりする日を作る • 食品ロス削減を目的として、野菜の端材 などを有効活用できるレシピが公開され ている。 • 世界各地で開催されているサルベージ パーティ(食品ロスを持ち寄って調理す るパーティ)などでは、既存のレシピに とらわれず、自由にメニューを考えるこ とをエンターテイメントとして楽しむ人 たちもいる。 5
  • 22. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル2: 家庭内の取り組み 〜冷凍庫の活用〜 46%の人は冷凍保存を活用している 食品ロスを発生させない(食品を無駄にしない)ために取り組んでいる行動 (対象:全国の満 18 歳以上の男女 3,000 人) 料理をしない人も 含まれているよ 6
  • 23. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル2: 家庭内の取り組み 〜冷凍庫の活用〜 経験豊富な主婦もハマる落とし穴「冷凍庫万能説」 冷凍庫も定期的に棚卸を ヒアリング結果より抜粋 • 食パンも、菓子パンもする • きのこは栄養価が上がるらしく、あえて冷凍する • 腐りそうになったら、ほうれん草とか、茹でといて冷 凍。 • 肉は、唐揚げにしておいてジップロック、ソテー用、 ハンバーグ用とか考えて味付けまでして冷凍しておく と使う時に楽。 • 家庭において食料をマネ ジメントしている歴が長 くなるにつれ、冷凍庫は うまく使えるようになる。 • その過程で、「冷凍庫に 入れれば大丈夫」という ワナにはまっている人も 少なくないことがわかっ た。 • いろいろと工夫をしてい る人がハマる可能性があ る。 Aさん • 残ったおかずとか、使いさしの野菜、使いきれなかっ た肉や魚なども冷凍しておく。 • 冷蔵庫はすぐ痛むけど、冷凍庫に入れると安心してし まう。今何が入っているか、全部は把握できていない かも・・・。 Bさん 6
  • 24. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル5 今後 13. これから来る動きやサービスをウォッチする 深い理解と実践 12. 真に安心できる食料調達を知る 11. 信頼できる小売の嗅ぎ分け、真に消費者思いの小売を応援する 10. フードマイレージ・地産地消を知り、生活に組み込む レベル4 世界の取組みを知る 9. 世界の取り組みを知る レベル3 家庭外の取組み 8. 飲食店での食べきり・持ち帰りを実施する 7. フードドライブ等の外部の活動を利用してみる レベル2 家庭内の取組み 6. 効果的な家電や効率の良い保存方法を知り、実践する 5. 食べきることを念頭に置いて献立を作る 4. 食料庫の棚卸をし、食べきれる管理をする レベル1 個人での取組み 3. 食べるものは適量入手し、残さず食べることを意識する 2. 賞味期限と消費期限の違いを知り、必要に応じて買い方を変える 初めの一歩 1. 食品ロスを取り巻く大きな動きを知る レベル3: 家庭の外の取り組みを知り、実践してみる さて、ここからが本番 グッと一歩踏み込むよ
  • 25. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル4: 家庭外の取り組み 〜フードドライブ等の外部の活動を利用してみる〜 腐りにくい食品で、使わないものは、フードドライブへ持っ ていって必要な人に運んでもらう • 文京区のフードドライブ • フードドライブとは? • 家庭で余っている食品等を持ち寄り、広く地域の 福祉団体や施設等に寄附するボランティア活動 • お持ちいただきたい食品: • 賞味期限(要明記)がイベントの日付以降であ り、包装・外装が破損していない未開封のもの 缶詰、インスタント・レトルト食品(冷蔵・冷凍品は除く)、 調味料、嗜好品、乾物、飲料(アルコール類を除く)、乳児用 食品、健康食品。なお、塩・砂糖・米は、未開封であれば賞味 期限の表示がなくても可。また、米は精米から2年以内のもの。 • 回収できない食品をお持ちいただいた場合はお 持ち帰りいただきます。 →今後はイベントのみならず常時実施 いただいたけど 食べないもの、 あるよね フードドライブで実際に集まったもの 7
  • 26. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル4: 家庭外の取り組み 〜フードバンク〜 フードバンクとは、1960年代にアメリカで始まった活動であ り、日本でもここ数年食品ロス問題の盛上りに伴い認知が進む • フードバンクとは? • アメリカで1967年に初めて設立されたと言われている。 • 基本的な形としては、倉庫(warehouse)を拠点とし、企業・個人から食品を集めて、 必要とする人へ届ける仲介役を果たすNPOや市民団体を指す。 • セカンドハーベストとは? • フードバンクの一つ。 • http://2hj.org/activity/2hj_activity 活動の一部(セカンドハーベスト・ジャパンホームページより) 7 フードバンク活動 食品加工工場を始め輸入業者、卸業者、スー パーや、農家、個人などから、まだ充分食べら れるにも関わらず、さまざまな理由で廃棄され る食品を引き取り、食料を必要としている福祉 施設や児童養護施設の子どもたち、DV被害者の ためのシェルター、路上生活を強いられている 人たちなどの元に届ける ハーベストパントリー 経済的困窮により、十分な食事をとれない状況 にある個人・家族に直接、食品を提供する活動 ⑴個人・家族へ宅配便届ける ⑵浅草橋の倉庫で手渡す ⑶隅田川沿いのモバイル・パントリーで食品を 配布する
  • 27. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル4: 家庭外の取り組み 〜フードドライブ等の外部の活動を利用してみる〜 腐りにくい食品で、使わないものは、フードドライブへ持っ ていって必要な人に運んでもらう ニュージーランドのスーパーでのフードドライブの様子 7 “food rescue”, “food donation”はfood bankと協力して人を助けるために実施している 埋め立て処分するような食材を助けるということも目的の一つ。人が食べるのに適した ものであれば、買ったものでも家から持ってきたものでも良いらしい。 参考:https://www.countdown.co.nz/community-environment/countdown-food-rescue
  • 28. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. • 外食産業での食べきり運動 • 「食品ロス」621万トンのうち339万トンが食品産業から排出されており、うち 35%が外食産業、食べ残しが相当程度ある。 • 飲食店等における「食べ残し」対策に取り組むに当たっての留意事項 • 消費者へ: • 食中毒リスクを十分に理解した上で、自己責任の範囲で行うこと • 加熱が可能なものにとどめる • 速やかに食べること • 飲食店へ: • 食中毒等のリスクや、衛生上の注意を十分に説明すること • 生物や半生などの加熱が不十分な料理は希望があっても応じない • 清潔な容器で小分けにすること • 全国おいしい食べきり推進運動ネットワーク協議会 • 2017年12日8現在、311自治体が参加 • 「30・10運動」をはじめとした様々な取り組みを展開 • 福井県「おいしい福井食べきり運動」が皮切り • 食べきり運動推進員の研修 • 消費者への啓発活動 • 協力飲食店への指導(声かけ/ハーフサイズメニュー/持ち帰りメニュー/持ち帰りパック) • 松本市、自己責任で持ち帰る署名をした上で、持ち帰るパックを用意。試行中。 レベル4: 家庭外サービスの利用 〜外食産業に関する対策の始まり〜 外食産業での食べきり運動などは、地方自治体でも具体的な 取り組みを実施し出している 食中毒が怖いもの。 持ち帰りはお店に 断られるんじゃな い? 8
  • 29. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル5 今後 13. これから来る動きやサービスをウォッチする 深い理解と実践 12. 真に安心できる食料調達を知る 11. 信頼できる小売の嗅ぎ分け、真に消費者思いの小売を応援する 10. フードマイレージ・地産地消を知り、生活に組み込む レベル4 世界の取組みを知る 9. 世界の取り組みを知る レベル3 家庭外の取組み 8. 飲食店での食べきり・持ち帰りを実施する 7. フードドライブ等の外部の活動を利用してみる レベル2 家庭内の取組み 6. 効果的な家電や効率の良い保存方法を知り、実践する 5. 食べきることを念頭に置いて献立を作る 4. 食料庫の棚卸をし、食べきれる管理をする レベル1 個人での取組み 3. 食べるものは適量入手し、残さず食べることを意識する 2. 賞味期限と消費期限の違いを知り、必要に応じて買い方を変える 初めの一歩 1. 食品ロスを取り巻く大きな動きを知る レベル4: 世界では新しい取り組みが数多く始まっています さらに視点を広げて 1UP目指そう!
  • 30. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル4: 家庭外サービスの利用 〜世界の取り組み〜 世界では余剰食料を活用する新たな取り組みが数多く出現し 出しており、日本でも登場する気配あり  WeFood(デンマーク) 廃棄食料品のスーパーマーケット • 生鮮品、冷凍パン、水・ドリンク、お菓 子、調味料、日用品、鉢植えなど、様々 な品を取扱っている • 品ぞろえが悪い程度で客層も普通のスー パー • ボランティアで運営  LOOP(フィンランド) 廃棄食料のみを使ったレストラン • 普通のレストランと同様に開店している • フルーツは取り放題 • 野菜等の卸売業者から食品を得ている • お客は特に意識することなく食べている 9
  • 31. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル4: 家庭外サービスの利用 〜世界の取り組み〜 世界では余剰食料を活用する新たな取り組みが数多く出現し 出しており、日本でも登場まで秒読み  TooGoodToGo(デンマーク) 閉店間際の売り切り促進アプリ • 閉店30分〜1時間前に、店がアプリに安売 り情報をアップし、購入者はアプリ内で決 済できる  FairTeiler(英語名:foodsharing.de) (ドイツ) 市民による廃棄食料を集めてきて分けるコ ミュニティ活動 • ホームページ上で、食料が集まっている ところが示される • SNSのタイムラインのような形で、個人 や団体が投稿する • マンション、地域単位等様々な形がある 9
  • 32. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル5 今後 13. これから来る動きやサービスをウォッチする 深い理解と実践 12. 真に安心できる食料調達を知る 11. 信頼できる小売の嗅ぎ分け、真に消費者思いの小売を応援する 10. フードマイレージ・地産地消を知り、生活に組み込む レベル4 世界の取組みを知る 9. 世界の取り組みを知る レベル3 家庭外の取組み 8. 飲食店での食べきり・持ち帰りを実施する 7. フードドライブ等の外部の活動を利用してみる レベル2 家庭内の取組み 6. 効果的な家電や効率の良い保存方法を知り、実践する 5. 食べきることを念頭に置いて献立を作る 4. 食料庫の棚卸をし、食べきれる管理をする レベル1 個人での取組み 3. 食べるものは適量入手し、残さず食べることを意識する 2. 賞味期限と消費期限の違いを知り、必要に応じて買い方を変える 初めの一歩 1. 食品ロスを取り巻く大きな動きを知る レベル5: 深い理解と実践によって根本的な家庭の食の安全を確保する 難しいかもしれない けど目指したい
  • 33. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル5: 地域・事業者の深い理解 〜フードマイレージを考慮する〜 究極的に安心で食品ロスを出さないためには、フードマイレー ジが小さいものを選ぶこと • 「地産地消」: • その土地で取れた旬のものを食べるという考え方 • フードマイレージ: • 生産から運搬、販売、消費に至るまでの食料のライフサイクル全体でかかった炭素量 から、食料の本当の価格を試算する考え方 • 例:輸入品のチーズと、地場のチーズ、どちらが地球と人に優しいか? • 長い期間運ばれるものは、保存料が付加されたり、旬より早い時期に摘出され たりするといったことが、安全面で不安要素となることもある →国連機関の話にもあったように、食料廃棄(食品ロス)は、そのもののロスだ けではなく、それを作るために使ったたくさんの資源の浪費と、その先にある温 暖化への影響とが切っても切り離せない関係にある →フードマイレージが小さいもの(=地場のもの)を食べる 10
  • 34. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル5: 深い理解と実践 〜信頼できる小売の嗅ぎ分け応援する〜 小売では欠品を恐れると廃棄ロスが出てしまうため 消費者が欠品を許容できると良い • 小売業で重要視される「機会ロス」と「廃棄ロス」 • 機会ロス: • お客さんが買いたいと思った時に商品がないことで、お客さんが他のスーパーへ行ってしま うこと • 廃棄ロス: • 売れ残ってしまって、捨てること(商品の原価と廃棄コストがかかる) →スーパーでは機会ロスを恐れて、たくさん商品を並べると食品ロスが増えてし まう(そしてその分は価格に上乗せされる) →欠品しても売り切ろうとすると、食品ロスは減りコストの上乗せもしなくて良 い →欠品を許容できる消費者になれると良い 11
  • 35. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル5: 深い理解と実践 〜信頼できる小売の嗅ぎ分け応援する〜 欠品を恐れずに売り切りを実践し、顧客もつなぎとめ ることに成功しているスーパーもある • 柳川市のスーパーAの例 • 欠品を恐れず売り切りつつ、別の方法で顧客をつなぎとめている • お客さんとのコミュニケーションを通して信頼関係を構築している • 通常1か月ごとに行っている仕入れと売り上げの調整を、1週間ごとに行い、発注の 数を常に見直している • もし欠品しても卸からの入荷日や代替品などの提案を客に行い、来店者を減らさない ようにしている 11 参考:http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3436/1.html
  • 36. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. レベル5: 深い理解と実践 〜真に安心できる食料調達を知る〜 もっとも安心で食品ロスも出さないのは、加工や流通の工程を できるだけ少なくし、自分で何なのかがわかるものを選ぶこと • 食品ロスの面:加工や流通過程を経るごとにロスが出る • 食の安全の面:加工を経るごとに新鮮さは減り、様々な添加物等も付加され、 食品表示も曖昧になる(=何か分からないものを食べることになる) • つまり、食品ロスをへらすためにも、安全なものを食べるためにも、加工度が 低く、自分で何からできているかがわかるものを選ぶ 12 自分の家の畑で採れ た野菜とかね (できる人ばかりじゃないけど)
  • 37. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. ご静聴ありが とうございま した!
  • 38. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. 各種資料 1. マスメディアでの報道 1. NHK朝イチ番組情報 https://tvtopic.goo.ne.jp/program/nhk/22702/943082/ 2. NHKクローズアップ現代 http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3436/1.html 3. 恵方巻きが大量廃棄(Buzaap!、2016年2月4日) http://buzzap.jp/news/20160204-ehomaki-haiki/ 4. 豊作野菜の「産地廃棄」見直しへ…農水省が検討委(読売新聞) http://news.a902.net/a1/2007/0207-91.html 2. 政府や自治体の取り組み 1. 賞味期限の年月表示化 http://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/attach/pdf/161227_3-9.pdf 2. 全国おいしい食べきり運動推進ネットワーク協議会 http://info.pref.fukui.lg.jp/junkan/tabekiri/network/ 3. 飲食店等における「食べ残し」対策に取り組むに当たっての留意事項 (消費者庁、農林水産省、 環境省、厚生労働省) http://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/attach/pdf/170516-1.pdf 3. 国連のSDGs 1. 国連広報センター http://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_developme nt/2030agenda/ 2. FAOによるインフォグラフィクス http://www.fao.org/resources/infographics/infographics-details/en/c/317265/
  • 39. Copyright © by Setten LLC. 2018 All rights reserved. 各種資料 4. 食品ロスに関するアンケート調査 1. 平成28年度消費生活における意識調査(消費者庁、2017年7月) http://www.caa.go.jp/information/pdf/information_isikicyousa_170721_000 3.pdf 2. 日配品の食品ロス実態調査結果(小売業)(流通経済研究所、2015年2月5日) http://www.jora.jp/biomas_sougouriyou/pdf/150205_02shiryou/150205shi ryo3.pdf