2017年4月26日 駿台学園高等学校

1. オンラインとオフライン
同じことと違うこと
一般社団法人インターネットユーザー協会（MIAU）
事務局長 香月啓佑
2017年4月26日 駿台学園高等学校

2. about me
1983年福岡県生まれ。34歳。
九州大学芸術工学部音響設計学科卒。
インターネットにはじめて触れたのは1995年。
総務省 情報通信政策研究所
AIネットワーク社会推進会議
開発原則分科会・影響評価分科会委員
普段はネットメディアの企画・運営・開発・執筆
に従事。ラジオやテレビ、インターネット番組の
企画・構成などもやっています。

3. インターネットで社会はよくなった
誰ともコミュニケーションが取れる
さまざまなコストが下がる
みんなの力やお金を合わせて人を助ける・ものごとを進める
いち早く情報を手に入れられる
知識や知恵が共有され、それを活用することができる
技術を身につければ、自分でサービスを作ることができる

5. インターネットの「輪郭」？

6. ケータイ普及以前
社会
↑
サイバー空間
インターネット

7. ケータイ以後スマートフォン以前
社会 サイバー空間
主にテキストコミュニケーション

8. 現代
社会≒サイバー空間

10. インターネット≒社会

11. Photo by Shinji (CC BY 2.0)

13. Photo by mrhayata via Visualhunt.com (CC BY 2.0)

14. Photo by mrhayata via Visualhunt.com (CC BY 2.0)
Photo by Tomomarusan from wikipedia (CC BY 2.0)

15. 思わぬところで場所や居場所が判明
グリー株式会社「正しく使おう！インターネット 事例に学ぶ情報モラル（2014年度版）」より

16. 思わぬところで場所や居場所が判明
グリー株式会社「正しく使おう！インターネット 事例に学ぶ情報モラル（2014年度版）」より

17. あなたの書き込みは
全世界中の人が読むことができる

20. Twitter鍵アカウント、DM
LINE
カカオトーク
Snapchat
Instagramメッセージ
「友達のみに公開」なら大丈夫？

21. グリー株式会社「正しく使おう！インターネット 事例に学ぶ情報モラル（2014年度版）」より

22. アカウント連携・使い回し
サブアカウントの使い分け
ブログ・プロフ
フォロアーとのやりとり
こういった情報を使って
個人を特定するのは簡単！
ソーシャルハッキング

23. 本当にあった怖い話
ある大学生が自分の所属する大学で起きた事件について
軽率な意見をツイート。
そのツイートが炎上し、Facebookのアカウントが割り出され
実名、写真、学部、所属サークル、そして就職内定先が特定された。
その結果､内定先に苦情の電話が殺到し､
その学生は内定を取り消された。
事件が起きたのは2月、就職活動再開には遅い時期。
※高校生が大学入試合格を取り消されかけた例も

24. 携帯電話会社
プロバイダ
サービス提供者
携帯会社・プロバイダはあなたが誰かを知っている
そして記録を残す義務がある
プロバイダ責任制限法

30. 現代
社会≒サイバー空間

31. インターネットの特徴

32. 人の噂も七十五日

33. 人の噂も七十五日インターネット社会ではNo!

34. グリー株式会社「正しく使おう！インターネット 事例に学ぶ情報モラル（2014年度版）」より

35. グリー株式会社「正しく使おう！インターネット 事例に学ぶ情報モラル（2014年度版）」より

36. 個人の意見や考え方が、集団での議論やコミュ
ニケーションによって同調しあい、先鋭化する傾
向にある。同時に逆の意見に対してより敵対心
を持つようになってしまいやすい。
「集団極性化」

37. インターネットの検索エンジンやソーシャルメ
ディアなど、インターネットサービスはユーザー
の指向に合わせて情報を表示している。
フィルターによって自分の好みの一方的な情
報ばかりに接することになりがち。
「フィルターバブル」

38. 自分で身を守ろう
• 投稿する前に「シェアするべき情報」か考えよう
• スクショ撮られても大丈夫？
• 位置情報をつけての投稿は基本的にオフにしておこう
• ネット経由じゃなくて、直接言ったことがいいこともある
• あなたの将来の友人や家族、子どもが読んでも大丈夫？
• その情報、本当に正しい？
• デマの拡散に加担してない？
• インターネットには根拠のない過激な話題も多い
• 夜は気持ちが大きくなる。炎上は夜に起きることが多い。

39. 自分で身を守ろう
• （少なくとも高校生の間は）実名やそれに近い名前、IDで
サービスを利用するかどうかは本当に必要か考えよう
• プロフィールやタイムラインにも個人情報が浮かび上が
るようなことは書かない
• TwitterやInstagramなどに写真をアップロードするとき
は「~なう」ではなく、帰り道や家に帰ってからでもいいので
は？
• YouTube Liveやニコ生、ツイキャス配信は確かに楽しい。
ただコメントを受けてポロっとプライベートなことを言わな
いように十分注意して。アーカイブが残ることや、録画してい
る人がいることがいることを忘れずに。

40. 自分と同じくらい他人も守ろう
• 投稿する前に「シェアするべき情報」か考えよう
• 他人の情報（電話番号、ID、メアド、自分以外の人が写っ
ている写真など）を共有するときは必ず相手に承諾を取る
• 自分が発信した情報経由で
他人の炎上に加担する場合があることを認識しておこう
• 他人が書いたものはあなたのものではない
• メッセージには必ず「受け取る人」がいる
• なにかをdisるときには、落ち着いて、慎重に
• 面と向かって言えないことはネットにも書かない

42. 飲んだら書くな
書くなら飲むな

43. もし炎上してしまったら？

44. 世界中を敵に回したわけではない
• 「炎上させているのはごく一部の人」という研究結果がある
• 研究によればこの1年の間にネット炎上に加担したのは、
全ネットユーザーの約0.5%。
• しかもそのほとんどが「これはひどい」などとコメントを
しているだけ。
• 興味がある人は「ネット炎上の研究」で検索してみよう
• 計量経済学者の田中辰雄氏（慶應大学経済学部）と山口
真一氏（国際大学GLOCOM）によるもの
• 本もあるし、ネットで研究結果の分かりやすい要約もある
程度読めるのでおすすめ

45. あなたはひとりではない
• 怖いと思うけどまずは落ち着こう
• やってしまったことは残念ながら取り消せないけど、被害
を軽減することはできる
• まずやることは「消す」ことではなく、「ネット上でのあらゆ
る更新をやめる」こと。言い訳やウソは火に油を注ぐ。
• 対応や判断に迷うときには親や先生、巻き込んでしまった
人に相談しよう。警察が味方になってくれることもある。

46. 高校生の皆さんに伝えたいこと

47. あなたはどんな言葉で検索する？

48. 自分の中にある言葉だけでは
世界は拡がらない

49. 知っている言葉の範囲でしか検索できない
検索結果は自分の興味にフィルターされている
新しい世界をインターネットで探すには
「新しい検索ワード」を探すしかない

50. 「新しい検索ワード」を手に入れよう
学生は
勉強すること
家族や友達、先生と話すこと
本や雑誌、新聞を読むこと
将来を本気で考える など…
で新しい検索ワードを手にすることができる

51. ネットに居づらくなったときの
「リアル」を大切にしておこう

52. みんなで一緒に
インターネットで
社会をもっとよくしよう