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Plus de Kouichi Akiyama (9)
SS2016 Workshop
- 1. パスコンボ法(PathCombo法)に至った課題と考え方
1
課題
操作順序だけでない問題が出た
プリンターで印刷を緊急停止したいとき
画面からの緊急停止:OK
本体にある緊急停止ボタン:NG
カーナビで同じ操作をタッチパネル、ハンドル、リモコン、後部座席から行える
内視鏡で患部の写真を撮るときに
本体から:OK
足踏みペダル:NG
しかも直前の操作の影響がある
いろいろやっていると偶然見つかるので、いろいろを精度よく効率化したい
考え方
操作の順番は(直前の操作の影響があるので)1スイッチがよい
同じ状態遷移をもたらす複数のイベントの組合せは近傍のみでよい
(大昔の操作は影響がない)
1スイッチ+直交表の横連結で行けそう
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- 2. N-Switchカバレッジの問題点
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イベントが複数存在する場合に,N-Switchカバレッジを適用しようとすると
パスが非常に複雑になる
例)カーオーディオでは,一つの命令(イベント)を,画面タッチ,
ボタン操作,リモコン操作,後部座席からの4つの操作で実現している
左図の非常に単純な状態遷移であっても,A {a, b, c, d},I{i, j, k,
l},M {m, n, o, p}のイベントが存在する場合,
S0→S0: (a + b + c + d)2 と(i + j + k + l)×(m + n + o + p)
aa+ab+ac+ad+ba+bb+bc+bd+ca+cb+cc+cd+da+db+dc+dd+im+in+io+ip+jm+jn+jo+j
p+km+kn+ko+kp+lm+ln+lo+lp
S0→S1:
ai+aj+ak+al+bi+bj+bk+bl+ci+cj+ck+cl+di+dj+dk+dl
S1→S0:
ma+mb+mc+md+na+nb+nc+nd+oa+ob+oc+od+pa+pb+pc+pd
S1→S1:
mi+mj+mk+ml+ni+nj+nk+nl+oi+oj+ok+ol+pi+pj+pk+pl
遷移パスは,80通り(イベント数は160イベント)出現する
- 3. N-Switchカバレッジの問題点(補足)
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S0
a
b
c
d
a = 画面タッチ
b = ハンドルから
c = リモコン操作
d = 後部座席から
A2 = (a + b + c + d)2
= aa+ab+ac+ad+ba+bb+bc+bd+ca+cb+cc+cd+da+db+dc+dd
A
- 4. PathCombo法
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本手法(PathCombo法)は,状態遷移とイベントの組合せを分けて考える.
1. イベントを一つにまとめてN-Switchカバレッジパスを求める
2. パスを連結し一本の長いパスを作成する
3. まとめたイベントを因子、元のイベントを水準として直交表に割り付け組
み合わせる(水準集約法を使用して直交表の大きさは固定する)
1. イベントをA,M,Iのままパスを求める
S0→S0について,AA+IM
S0→S1について,AI
S1→S0について,MA
S1→S1について,MI
2. パスを1本に連結する
[S0]:A→[S0]:A→[S0]:I→[S1]:M→[S0]:A→[S0]:I→[S1]:
M→[S0]:I
3. まとめたイベントを因子、元のイベントを水準として
直交表に割り付ける
A1{a, b, c, d},A2{a, b, c, d},I1{i, j, k, l},M1{m, n, o, p},
A3{a, b, c, d},I2{i, j, k, l},M2{m, n, o, p}, I2{i, j, k, l}
- 5. PathCombo法の補足:L16水準集約法とは
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水準集約法とは直交表を横に複数並べる方法
1. L16は4水準の因子が5列存在する
2. 横に並べると5列ごとに同じ列(同じ水準通しの
組合せしか現れない列)が発生する
3. 逆に言うと,前後4列との水準組合せは出現する
4. そもそも1-Switchカバレッジは前後のイベントの
水準組合せを出せばよい
A A I M A
1 a a i m
2 a b j n
3 a c k o
4 a d l p
…
d c j m
d d l n
I M I 4 5 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5
15
16
前後4列との2列間組合せが現れる
- 6. PathCombo法 before / after
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1. イベントをA,M,Iのままパスを求める
S0→S0について,AA+IM
S0→S1について,AI
S1→S0について,MA
S1→S1について,MI
2. パスを連結する [S0]:A→[S0]:A→[S0]:I→[S1]:M→[S0]:A→[S0]:I→[S1]:M→[S0]:I
3. イベントを因子として直交表に割り付ける
A1{a, b, c, d},A2{a, b, c, d},I1{i, j, k, l},M1{m, n, o, p},A3{a, b, c, d},I2{i, j, k, l},
M2{m, n, o, p}, I2{i, j, k, l}
S0→S0について
aa+ab+ac+ad+ba+bb+bc+bd+ca+cb+cc+cd+da+db+dc+dd+im+in+io+ip+jm+jn+jo+jp+km+kn+ko+kp+lm
+ln+lo+lp
S0→S1について
ai+aj+ak+al+bi+bj+bk+bl+ci+cj+ck+cl+di+dj+dk+dl
S1→S0について
ma+mb+mc+md+na+nb+nc+nd+oa+ob+oc+od+pa+pb+pc+pd
S1→S1について
mi+mj+mk+ml+ni+nj+nk+nl+oi+oj+ok+ol+pi+pj+pk+pl
N-Switch
面倒!
PathCombo
簡単!
- 7. PathCombo法の効果
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No. A1 A2 I1 M1 A3 I2 M2 I3
1 a a i m a i m i
2 b b j n a j n j
3 c c k o a k o k
4 d d l p a l p l
5 c a j p b k m j
6 d b i o b l n i
7 a c l n b i o l
8 b d k m b j p k
9 d a k n c l m k
10 c b l m c k n l
11 b c i p c j o i
12 a d j o c i p j
13 b a l o d j m l
14 a b k p d i n k
15 d c j m d l o j
16 c d i n d k p i
本手法(PathCombo法)は,状態遷移とイベントの組合せを分けて考える.
1. 従来のN-Switchでは160イベントのバラバラなテストを必要とした
2. 本手法では128イベントで16回のテストとなった(=8因子×16回)
3. 1-Switchカバレッジは満たし,さらにL16水準集約法なので前後4イベン
トの組合せが出現している
4. 医療機器の状態遷移テストへ適用済(状態数20程度)、他も続々。
5. ツール化も実施