Contenu connexe
Similaire à AI Training Service - Sample Lecture Slides (20)
AI Training Service - Sample Lecture Slides
- 1. 1
© 2021 ARAYA Inc.
AI導入を行う際に
押さえておくべき
AIの開発プロセス
保存版
この資料で次のようなことがわかります
• AIベンダーとどのようなコミュニケー
ションを取るとよいか
• 要件定義をどのようにすべきか
• 複数のAIベンダーからの提案書をどのよ
うに読み解くか
- 3. ©
2021
ARAYA
Inc.
講義の流れ
3
項目 所要時間(目安)
1. イントロダクション 30分
2. AI概要 50分
休憩 10分
3. AIの開発プロセス 第一部(概要、要件定義、提案書のレビュー) 60分
お昼休憩 60分
第二部(報告書のレビュー) 40分
休憩 10分
第三部(システム化、運用・保守) 30分
4. AIの適用ユースケース 40分
休憩 10分
5. 課題出し 60分
6. 振り返り・まとめ 10分
このサンプルでは、第3章「AIの開発プロセス」の内容を一部公開します。
(演習で使用する要件定義書・提案書は掲載しておりません)
- 7. ©
2021
ARAYA
Inc.
まず最初に:既存サービスが使えるか検討する。
7
• 世の中には既に、そのまま使えるシステム・サービスがSaaS(Software as
a Service)等の形態で提供されていることが多い。
• 要件と照らし合わせて、それらが既に使えるのであれば使うべきである。
そうでない場合にのみ、AI〜システムの開発が必要となる。
フルカスタム
Ready-to-use セミカスタム
• カスタマイズ不要でそのま
ま使えるもの。
• 例えば人のカウントをする
AIサービスなどは、汎用
的なAIモデルを使ってい
るためそのまま使える。
• AIモデルにはカスタマイ
ズが必要となるが、それ以
外の機能(GUIなど)につい
てはカスタマイズ不要でそ
のまま使えるもの。
• モデルの学習機能も含んで
いる場合が多い。
• AIモデルと、その周辺の
ソフトウェアモジュールの
両方をフルカスタマイズで
構築する。
• 業務プロセスがその会社特
有、AIの活用方法の新規
性が高い場合が多い。
- 16. ©
2021
ARAYA
Inc.
検討すべき項目(例)
16
# 項目 説明
1 費用対効果 このPJには、どの程度のコストが許容されそうでしょうか?例
えば、既存の社員を教育するのと、どのくらいコストの差が発
生しそうでしょうか。
2 目標とする効率 検査効率の向上とありますが、具体的にどのくらいの向上が必
要でしょうか。(例:1秒間に1枚など)また、いまは、何人の検
査員で、それぞれどのくらい時間がかかっているのでしょうか。
3 ワッシャーの種類 検査対象の部品にはどのくらい種類があるのでしょうか。また、
その種類は将来的に増える可能性はあるのでしょうか。
4 欠陥の種類と頻度 検査すべき欠陥にはどのくらいの種類があるでしょうか。また、
どの程度の比率で発生しているでしょうか。
欠陥の種類は今後増える可能性はあるのでしょうか。
5 欠陥がある際の対応 欠陥があると判断した場合には、どのようなアクションをとっ
ているのでしょうか。
6 他システムとの連携 欠陥の数や種類は他のシステム(不具合管理システム)に入力し
ているのでしょうか。
- 17. ©
2021
ARAYA
Inc.
検討すべき項目(例)
17
# 項目 説明
7 現状の検査方法 検査員はどのように検査をしているのでしょうか。1方向から
の視認による検査だけでしょうか。それとも複数の方向からの
見た目をもって判断しているのでしょうか。
8 現状の見逃し率 現状の見逃し率はどの程度でしょうか。またそれによるコスト
インパクトはあるのでしょうか。
9 規制の有無 検査に関する規制の有無はありますでしょうか。(例えば業界
団体が定めたガイドラインに従う必要があるなど)
10 スケジュール このシステムはいつまでに必要となる予定でしょうか。
11 導入箇所 このシステムは1つの工場にだけ導入すればよいでしょうか。
それとも複数の工場への展開が必要でしょうか。
12 データの有無 AIの学習に使えそうなデータは既に社内に存在していますで
しょうか。
- 18. ©
2021
ARAYA
Inc.
各検討項目に対する結果
18
# 項目 調査結果
1 費用対効果 2,000万円の初期導入コストまで許容可能となった。ベテラン
検査員の人件費(1,000万円/年)を鑑みると、2年で回収できる
と計算したため。また将来的には効率向上によるタクトタイム
短縮も効果として想定されるが、すぐには試算ができなかった
ためまずは人件費のみからコストを算出した。
2 目標とする効率 今は1枚のワッシャーの検査に約2秒かかっており(30枚/分)、
少なくともこれより短い時間で実施する必要がある。また、検
査員は現状1工場あたり1人である。
3 ワッシャーの種類 ワッシャーの種類は現状1種類。将来的に製品ラインアップが
増える可能性はあるが、いつ増えるかは未定。
4 欠陥の種類と頻度 検索すべき欠陥の種類は4種類。欠陥は、これまでの経験から、
4種類に分類できることが分かった。今後増える可能性は基本
的にはないと思われる。
5 欠陥がある際の対応 欠陥がある場合には、それをラインから取り除いている。
- 19. ©
2021
ARAYA
Inc.
各検討項目に対する結果
19
# 項目 調査説明
6 他システムとの連携 品質のモニタリングと、納入先へのレポートのため、欠陥発生
数と欠陥の種類を別システムにて記録している。このシステム
は、懇意にあるITベンダーにお願いして作ってもらったもので
ある。
7 現状の検査方法 現状、検査員は1方向(真上)からの見た目だけで判断を行なっ
ている。
8 現状の見逃し率 現状の見逃し率は1%である。見逃しをしてしまった場合のペ
ナルティとしては、これを超える状態が続く場合には、取引を
止められてしまう可能性がある。
9 規制の有無 規制は特にない。
10 スケジュール ベテランの大量退職が2年後に迫っており、それまでに導入し
たい。
11 導入箇所 まずは1工場に導入するが、その後は他の工場にも展開したい。
12 データの有無 AIの学習に使えるデータは今のところ存在しない。
- 23. ©
2021
ARAYA
Inc.
2つの提案書を比較する
23
観点 NKKデータ AI design Lab.
PJの目的理解 目線が合っていると思われる。 書いていないため不明。
PJ全体像の理解 システム化まで見据えた上での提案であ
ることが分かる。
PoC以降のプロセスについて不明。
開発プロセスの理解 丁寧に記載されており、透明性が高い。
ただしアルゴリズムに関する記述は最低
限に留まっている。
全体のプロセスに関する説明はないが、アル
ゴリズムについては丁寧な説明がある。ただ、
専門用語が多く理解しづらい部分もある。
アルゴリズム 異常画像をそれぞれの種類について100
枚も必要になるのは、データの準備が大
変そうである。
正常画像のみ、または少量の異常画像のみで
学習できると書かれており、吾妻橋工業側の
準備量は少なくて済みそう。
吾妻橋工業側に求めら
れる作業
丁寧に書かれている。 記載されておらず不明。
コミュニケーション
計画
キックオフMTG、データ確認MTG、最終
報告会があることが分かる。
特に書かれていない。
スケジュール 大丈夫そう。ただ、システム化までを含
めた期間は記載されていない。
大丈夫そう。ただ、システム化までを含めた
期間は記載されていない。
- 24. ©
2021
ARAYA
Inc.
2つの提案書を比較する
24
観点 NKKデータ AI design Lab.
納品物 レポートのみ。もしシステム化までNKK
データにお願いするのであれば問題ない
が、システム化以降別のベンダーにお願
いする、あるいは失敗した場合にそれを
もって他社に追加でお願いすることを考
えると、プログラムも欲しい。
プログラムと説明書が含まれており、問題な
いと思われる。
費用 高い。
システム化までの費用は不明。
安い。
システム化までの費用は不明。
実績 関連する実績を持っているように見える。 不明。創業まもないためあまり多くないと推
察される。
体制 PMがいる、責任者が明確であるため、
よいマネジメントが期待できる。
一方、どのような場合に協力会社に依頼
されるかは不透明であり不安が残る。
不明。
ただ、冒頭の文言や、技術よりの提案書をみ
るに、技術力の高いエンジニアは多くいるよ
うに見える。
- 25. ©
2021
ARAYA
Inc.
多クラス分類 vs 1クラス分類
25
• 提案書では、NKKデータが多クラス分類(正常+不良複数種類)での検知を提
案したが、AI design Lab.は、1クラス分類(正常画像のみ)を提案した。
多クラス分類 1クラス分類
正常 不良1
不良2
正常
識別境界
?
?
正常データからの
距離が遠いものを
不良と判定
• データをもとに、複数クラス間の境界を
引く手法。不良のデータ数が少ない場合
には境界をうまく引けないという問題有。
• 正常データを一箇所に集約し、そこからの距離
で正常/不良を判断する。不良データが不要な
のがメリット。一方、不良をさらに分類するこ
とはできない。