ケイスリー株式会社「日本におけるソーシャルインパクトボンドの最新動向と課題（2016年8月）」
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2016年8月、ソーシャルインパクトボンドを中心としたコンサルティングサービスを提供するケイスリー株式会社が、ソーシャルファイナンス研究会にて報告した、日本におけるSIB最新動向をまとめた資料です。日本でも政府や自治体も次年度本格導入に向けた動きが始まっています。 ＜目次＞ 1. はじめに 2. 日本における取組みの最新動向 3. 日本でのSIB推進に向けた課題と今後の取組みの方向性
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- 2. 1 1. はじめに 2. 日本における取組みの最新動向 3. 日本でのSIB推進に向けた課題と今後の取組みの方向性 目次
- 3. はじめに1. 2
- 4. 幸地 正樹 / Masaki Kochi 1981年沖縄県那覇市生まれ 東洋大学経営学部経営学科卒 ＜所属＞ ・ケイスリー株式会社代表取締役 ・ソーシャルインパクトボンドジャパン管理者 ・社会的インパクト評価イニシアチブ共同事務局 ＜経歴＞ 2004年4月：株式会社リクルートジョブズへ入社。 2007年4月：PwCコンサルティング合同会社へ入社。 2016年4月：ケイスリー株式会社を設立。 ＜SIB関連実績＞ • ソーシャルインパクトボンドジャパン運営管理（2015～） • 日本財団SIB推進支援（2015～） （各種案件組成支援、SIBパイロット事業支援等含む） • 経済産業省ヘルスケア分野SIBガイドライン策定支援（2015） • 厚生労働省児童虐待防止SIB導入可能性調査支援（2015） • 経済産業省ヘルスケア分野SIB組成支援（2016） • 他SIBセミナー企画、講師等多数 自己紹介1-1 3
- 7. 主な案件組成状況2-1 6 横須賀市 尼崎市 福岡市等 7自治体 児童養護 若者就労 支援 認知症予防 行政 対象分野 A市 2015年度 2016年度 2017年度（見込み） 実証事業 業務委託、 厚労省実証事業化検討 実証事業？ 実証事業 厚労省 実証事業化検討 実証事業？ 実証事業 厚労省調査研究 （成果指標開発） 実証事業？ 予算要求 本格導入 糖尿病 重症化予防 B市 予算要求 本格導入 がん検診 受診率向上 厚生労働省 児童虐待、 就労支援等 C市 D市 実証事業 本格導入？ 実証事業 本格導入？ E市 SIB組成 実証事業 経済産業省 健康寿命延伸産業 創出推進事業 日本財団 SIB組成公募事業 氷見市 移住促進 横浜市 成果連動型委託事業 （単年度） 継続？ 調査研究 案件形成 実証事業？子どもの貧困 調査研究、 SIB検討会 予算要求 実証事業 その他 ※他にも検討中多数 起業支援 案件形成 （がん検診率向上） 成果連動型補助金 事業（単年度） 継続？
- 8. （参考） 7 国会等におけるSIBの議論 第190回国会 予算委員会 平成28年3月15日 公明党矢倉克夫議員より、受刑者の再犯防止に向けた取組みにおけるソーシャルインパクトボンド導入の可能性に ついて質疑。 第190回国会 決算委員会 平成28年4月25日 公明党矢倉克夫議員より、行政課題へのソーシャルインパクトボンド導入の可能性について質問。内閣府大臣官房 審議官の回答ではインパクト評価の重要性が強調され、社会的インパクト評価ワーキンググループの活動も紹介さ れた。麻生財務大臣からは効果的な事業実施や様々な分野に適用できる有効なツールだとした上で、実施に客観 的・定量的に成果を測るシステムの確立が求められるとコメントがあった。 第190回国会 予算委員会 平成28年3月18日 新党改革の新井代表が5月の伊勢志摩サミットについて、休眠預金を活用した社会的投資の取組みを議題にしては どうか、と質問。安倍首相からは、社会問題の解決と利益の確保と同時に目指す新しい取組みとして検討したいと の回答があった。 自由民主党 公益法人・NPO等特別委員会 平成28年4月 「一億層活躍社会の実現に不可欠な共助社会の担い手としてのNPO・NGO活動の更なる活性化に向けた提言」にて、 「成果報酬型契約（ソーシャルインパクトボンド）の導入促進」と題し、以下のとおり記載があった。 英国や米国等において、民間の資金やノウハウを活用し、社会的課題解決と行政の効率化を図るソーシャルインパ クトボンドの仕組みが活用されており、我が国においても経済産業省や厚生労働省、民間団体によって実証実験や 検討が行われているが、その導入や普及に向けた検討を更に進めるべきである。
- 9. （参考） 8 成 長 戦 略 日本再興戦略２０１６ （P. 70） 高齢者に特有の疾患の解明や老化・加齢の制御についての基礎研究の推進、自治 体での健康寿命延伸に向けた産業育成を促進するためのソーシャル・インパク ト・ボンドの社会実装に向けた検討を進める。 地 方 創 生 総 合 戦 略 まち・ひと・しごと創生基本方針２０１６ （P. 10） 社会的ビジネス向けに、空き家などの不動産活用手法、広く受益者から徴収する BIDなどの独自財源活用手法、社会的効果を見える化しその達成インセンティブ を活用する社会的インパクト投資方式など、官民でリスクシェアをするための方 策について更に検討を深める。 政府の成⾧戦略におけるSIBの位置付け 骨 太 の 方 針 経済財政運営と改革の基本方針２０１６ （P. 20） 成果志向の事業遂行を促進する社会的成果（インパクト）評価の推進や民間資金 の活用により、複雑化・多様化する社会的課題解決の取組に民間の人材や資金を 呼び込み、民間の公益活動の活性化を図ることで、活力あふれる共助社会づくり を推進する。 一 億 総 活 躍 ニッポン一億総活躍プラン（P. 16） このため、支え手側と受け手側に分かれるのではなく、地域のあらゆる住民が役 割を持ち、支え合いながら、自分らしく活躍できる地域コミュニティを育成し、 福祉などの地域の公的サービスと協働して助け合いながら暮らすことのできる仕 組みを構築する。また、寄附文化を醸成し、NPO との連携や民間資金の活用を図 る。 平 成 28 年 6 月 2 日 閣 議 決 定
- 10. 主なアプローチの進め方2-2 9 対象領域の 検討 実証事業 行政ニーズ 予算要求 （成果連動） 評価モデル等 の検討 SIB開始 SIB導入に向けた主なアプローチ方法 ※必要に応じて実施 予算化
- 11. 対象領域のポートフォリオ2-3 10 領域の成熟度 高低 高 行 政 の ニ ー ズ 低 児童養護 若者就労支援 認知症・ 介護予防 糖尿病 重症化予防 がん検診 受診率向上 児童虐待 移住促進 子どもの貧困 起業支援 再犯防止 特定健診 受診率向上 ハウジングファースト 事業モデル検討 評価モデル検討 財務モデル検討 首 長 and 現 場 首 長 or 現 場 そ の 他 空き家活用
- 13. 具体的な検討例 ※当日プレゼンのみ提示2-5 12 ① 概要 ② 実施体制 ③ サービスモデル （参考）サービスイメージ ④ 成果指標選定の観点 （参考）成果指標の検討例 ⑤ 成果指標測定方法概要 （参考）成果指標測定方法の検討例 ⑥ 便益試算例 （参考）行政コスト削減効果の試算ロジック例 ⑦ 支払条件の考え方 （参考）支払額の構成と支払い例 （参考）成果目標と支払いテーブル例 （参考）成果目標の検討方法例