変動の時間的なズレから流れを推定する

2. 武甲山の地下水について
• 武甲山の中には地下水が流れている
• 地下水は水位計を用いて計測している

3. 水位計とは

4. 水位計のデータで何をしたいか
• 地下水の内部構造についてデータを用いて調
べたい
• 水位変化の時間的なズレに着目した

5. 水位変化の時間的なズレとは
• 上流で水の水位が増えれば、数時間後に下
流で水位が増えると予想できる
• よって上流と下流では水位の変化に時間的
なズレが存在するはず

6. どうやって水位変化の時間的ズレを
見つけるか
• データをずらしながら相関を取っていく
• A地点の水位とB地点の水位のデータがある
• A地点の水位を1時間ずつずらして、B地点と
相関を取っていく

7. 具体的にどうやるかについて
-3
-2
-1
0
1
2
3
4
5
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
データA
データB
相関係数 : -0.54
なにもずらさないで相関係数を取ると・・・

8. Bを1時間右にずらしてみる
-3
-2
-1
0
1
2
3
4
5
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
データA
データB
相関係数 : 0.17

9. Bを2時間右にずらしてみる
相関係数 : 1.0
-3
-2
-1
0
1
2
3
4
5
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16
データA
データB

10. Bを3時間右にずらしてみる
-3
-2
-1
0
1
2
3
4
5
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17
データA
データB
相関係数 : 0.14

11. ずらした時間と相関係数の関係
-0.8
-0.6
-0.4
-0.2
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
1.2
0 1 2 3
相関係数
ずらした時間
Bを2時間あとにずらしたときに相関係数が最大

12. ２時間あとにずらしたときに相関最大になるということは、
Aが先に起こってその2時間後にBの変化が
起こった、と言えそう
-0.8
-0.6
-0.4
-0.2
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
1.2
0 1 2 3
相関係数
ずらした時間

13. 実際のデータ
• 水位1 〜 7地点
• データ数は1時間刻み
でおおよそ 5000 ~
30000

14. 水位No.7と水位No.6の水位

15. これを変化率(5時間)に変換して計算

16. -0.1
0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
-20 -10 0 10 20
相関係数
ずらした時間
No7とNo6の関係
結果は、
→10時間ずらしたところで最大

17. No2とNo3では
-0.1
0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
-20 -10 0 10 20
相関係数
ずらした時間
No2とNo3の関係
→どれだけずらしても相関なし

18. これをすべての組み合わせで行う

20. 変化率は特異点が多いので
上下2%のデータを削除する

21. 結果：矢印が増えたり数字が変わった
がおおまかな水の流れは変化なし

22. まとめ
• データから水のおおまかな流れを視覚化する
ことができた
• 観測点を増やすなどして地下水の流れをより
理解することができる
• これをもとにより効率的な水抜き工事をして、
鉱山のすべりを抑えることができると思われ
る。