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ようこそ、ソフトウェア工学研究室へ!
博士後期課程:8名
(留学生5名)
博士前期課程:14名
(留学生7名)
准教授:石尾隆教授:松本健一 助教:畑秀明, Raula Gaikovina Kula
2020年10月時点
ソフトウェア工学とは
バグのないプログラムを作る
方法・道具を考える学問です
(諸説あります)
ソフトウェアに対する社会の期待
 従来の工業製品は時間が経過しても同じ機能を果たし続け
ることが大事でした
 頑健であること,安全であること
 ソフトウェアは時間経過に伴って進化することが求められま
す
 利用者の変化: 新しい要望にあわせた新機能の追加
 社会の変化: 法令の変化や社会的な責任の反映
 技術の変化: 新しい技術の登場の取り込み
ソフトウェア自体と、それを作る人の知識を
更新する方法を考える必要があります
研究テーマ = { つくるもの, つくるひと } ✕ { 個, 群 }
入出力例に基づく
プログラムの自動合成
プログラムの書き方を用いた
開発スキルの自動評価
過去の修正事例を用いた
バグの自動修正
他プロジェクトの事例に基づく
利用すべき技術の提案
2018-2020年度の研究プロジェクト (一部)
• データベース入出力例からの SQL 合
成
• 類似した誤りを持つソースコードの検索
• 開発者間で重複した作業の早期検出
• 開発経験とコード品質の関係分析
• コードレビューにおける議論の質の分
析
• プログラミング試験でのカンニング検
出
• ライブラリ検索技術の有効性評価
• ライブラリ利用例のカタログ生成
• バグのあるライブラリの利用状況の検
出
• プログラミングに役立つ文献の自動抽
出
• 「あとで直す」コメントへの対応方法調査
• コードレビューの担当者を決定する際に
考慮すべき要素の分析
研究の目標設定
自分のやりたい研究を!
 ソフトウェアに関することなら何でも
 学生からの新しい研究テーマの提案も奨励しています
世の中で役立つ研究を!
 「面白い,しかも役に立つ」 研究を目指しています
 実際の企業やオープンソースソフトウェア、他の研究者に
良い影響を与えられるように、研究成果のソフトウェアとし
ての公開等の形で社会貢献を進めています
企業・団体との連携 (2019-2020)
 NTTデータ (SQLの自動合成)
 富士通研究所 (オープンソースソフトウェアの活用)
 NEC (バグを根絶するための類似コード検索)
 日本有人宇宙システム (ソースコードと設計の一貫性評価)
 株式会社ギブリー (エンジニア教育・スキル評価)
 株式会社スリーク (自動コードレビュー)
 SAP (セキュリティ問題のある部品の検出)
 株式会社 d-Tosh (遠隔プログラミング教育環境)
プロジェクト制での研究活動
 各学生は自分の修士・博士論文プロジェクトを持ちます
 教員の誰か1人が研究の方向性をガイドする
 テーマによって他の教員、学生も支援に加わる
 各学生は興味に応じてサブプロジェクトにも参加できます
 2019-2020年の例:
 NAISTカーシェアリングシステムの開発
 遠隔授業システム「カメレオン」の開発
 「プログラムから、その作者を当てるシステムを作るコンテスト」 (AI-
SOCO 2020) への参加
企業と共同での研究成果の実証実験
ソフトウェア工学技術を実践を通じて学びながら、プロジェクトに応じた
実習科目の単位や研究業績、開発の謝金を受け取ることができます
研究を通じて学ぶ技術、知識
 プログラミング言語処理 (字句・構文・意味・実行の解析)
 言語処理系・デバッガ等の解析ツール群を使って、取り出したデータの処理手順を考
えるのが主となります
 M1 に、任意参加の演習の形で技術に触れる機会を提供しています
 ソフトウェアリポジトリ (ソースコードの収集)
 Git、Subversion などのバージョン管理ソフトウェア、Web サービスの機能の活用
 ソフトウェアに関する品質等の指標
 論文、書籍からの勉強で修得
 統計学
 調査系の研究では必須
 提案系でも性能評価などを正しく行う場合にはかなり重要
 その他の道具
 機械学習、ブロックチェーンなど個別技術を必要に応じて学ぶ
研究室の基本方針:自由にやる、無理をしない
 公用語は日本語・英語併用です
 研究室内での発表は日本語でも英語でも構いません
 長期の企業インターンシップや海外留学、各種コンテストや
勉強会への参加など、学外での活動も奨励しています
 研究活動を含めて自分がこなす作業を管理することが重要です
 対外発表は能力と希望、研究成果に応じて実施しています
 国際会議・国際論文誌にも挑戦可能です
 修士を取るまでに対外発表経験を積むことで、技術を正確に説明す
る能力などを身に着けることが可能です
卒業生の進路
ソフトウェアに関わる様々な
場所で活躍しています!
 企業
Microsoft,NTTデータ,NEC,日立製作所,トヨタ,楽天,
富士通,富士通研究所,Yahoo,パナソニック,オムロン,
ソニー,ソニー・インタラクティブエンタテインメント,TIS,ローム,
NTTコミュニケーションズ,伊藤忠テクノソリューソンズ,
freee,ゲームフリーク,コナミ ほか
 大学
 神戸大学
 Queens University
 九州大学
 奈良先端大 ほか
研究室に関する質問・相談があれば
石尾 ishio@is.naist.jp まで。
「いつでも見学会」も
受け付けています。

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