姫路市のこれから、北九州市の事例に学ぶ[3012].pdf
令和５年３月１４日火曜日１８時３０分つながりの会。 西日本工業大学学長の高話の後に、 若手経営者が講師を交えてパネルディスカッションします。 その後、質疑応答も行います。 奮ってご参加ください。 ―パネリスト― １．片山憲一先生（西日本工業大学学長） ２．橋本一磯（司会進行・ダスキン播磨社長） ３．澤田洋明（サワダ精密社長） ４．塚本しんすけ（前姫路市議会議員・つながりの会弁士） 「他都市に学ぶ 北九州市の取り組み」 ☆姫路のテーマ 世界遺産と豊かな自然、そして、抜群の立地条件 播磨のチカラを姫路から活かす！ ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ パネルディスカッションの狙い この姫路から、ちょっぴり日本を変えてみよう 日本の向かう方向、その延長線上にある姫路の未来 １．今の最先端技術が20年後、当たり前になる未来の産業 ２．期待ふくらむ若手起業家と、こんな時代だからこその中小企業 ３．こどもの笑顔が見えるまち、個人の力がみなぎる商店の未来 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 私たちが思う、姫路市だからできること ・働くことを支える 早い＞保育所や学童保育の充実 未来＞高齢者を含めて、まち全体で快適な職場（居場所）をつくる ・事業の投資を支える 早い＞用地取得に市の地区計画が重視される 未来＞特区として独自の経済圏域を確立する ・人手不足を支える 早い＞外国人を雇いやすく、働いていただきやすく 未来＞若者がわくわくできる仕事づくり ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ ＜前回のご案内＞ お世話になります。つながりの会 事務局です。 つながりの会もいよいよ５０回になります。 今回は、講師に北九州福岡にある西日本工業大学の学長をお迎えし、 北九州市の事例から「地方都市のこれからを考えるとともに、ドローンや自動運転、新エネルギーなどに取り組むモノづくり日本」を考えます。 姫路商工会議所は昨年、北九州商工会議所と広域連携協定を締結しました。 他都市の知見を活かしながら、誇れる姫路を未来へ！つながる勉強会にします。 ご予定いただくとともに、お誘いあわせのうえ、奮ってご参加ください。 ―勉強会のご案内― 日時 ：３月１４日火曜日１８時３０分～１時間３０分程度 場所 ：あいメッセホール（イーグレひめじ３階） 講師 ：西日本工業大学 第１１代学長 片山憲一様 費用 ：無料 申込 ：不要、先着１４０名 その他：コロナの状況に応じて開催方法が変更になる可能性があります。 ※つながりの会は地域から日本を強くすることができるとの理念に基づき、力強い地域の実現のために必要な政治活動を行うことを目的としています。 つながりの会事務局（姫路市西二階町１５西二階町つみ木ビル１階） ＜塚本しんすけ後援会向け 全編＞ https://youtu.be/XII7Q3nk69o
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- 2. 1963年門司・小倉・若松・八幡・戸畑の5市が対等合併し て誕生した北九州市 • 北九州市は門司、小倉、若松、八 幡、戸畑の5市が合併して人口100 万を超え、7番目の政令指定都市に • 財政力が向上し、ゴミ問題や公害 を克服し、インフラ整備は進んだ が・・・ • 1970年代以降オイルショック、円 高などで、製造業が衰退。また、 航空機時代を迎え交通の要衝の地 位を喪失、人口流出が止まらない • 公害克服都市の実績から「SDGsモ デル都市」」に選定され「グリー ン成長都市」を目指して奮闘中！
- 3. これまでいろいろな施策に取り組んできたが・・・ • 北九州市は多くの施策に取り組んだが1980年～40年以上人口減少が続いている。 • ルネッサンス構想(1986～2005)「水と緑とふれあいの国際テクノロジー都市」 • ⇒交通拠点性を取り戻すため国際空港、大水深港湾、東九州自動車道を整備 • ⇒地域産業のリビルド⇒学術研究都市を整備し地域製造業の高度化、付加価値化を推進 ⇒上野精機㈱、陽和㈱、計測検査㈱、スターフライヤー、門司港レトロ瑛区など観光地化 • 元気発信北九州プラン(2007年～)「人と文化を育み、世界につながる、環境と技術の街」 • 未来を担う若い人が集う街⇒人づくり、都市ブランドづくり、子育てNo1 • 多様な人材が輝く、暮らしの充実、元気で人が集まる、便利で快適な街 • 付加価値の高いモノづくり、物流や環境産業⇒灰色の街からの脱却 • SDGsをキーワードにグリーン成長都市に取り組んでいる！
- 8. 人口減が続く北九州市と人口が増え続ける福岡市｜1920−2015年 8 43 47 56 67 82 62 74 87 99 104 104 106 107 106 103 102 101 99 98 96 24 27 32 37 40 42 49 59 68 77 87 100 109 116 124 128 134 140 146 154 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 （万人） （出所）大都市比較統計年表、国勢調査（※2015年は速報値） 北九州市 福岡市 5 市 が 合 併 → ↑ 福 岡 空 港 に ジ ャ ン ボ 機 就 航 ↑ 福 岡 空 港 ジ ェ ッ ト 化 ↑ 山 陽 新 幹 線 開 業 コ ン テ ナ 化 の 促 進 2020年国調 93.9万人 2020年国調 161.2万人
- 11. これからの都市づくりを考える3つのキーワード • 技術の劇的進化：AI、IoT、ロボット、バイオテクノロジー、ブロックチェーン技術など の急激な進展 • マインドセットの変化：地球の限界が明らかになりSDGｓの取り組みやESG投資が拡大 （E;Environment、S;Social、G;Governance） マインドセット：無意識の思考や癖、パターン。モノの捉え方や行動が変化する • 経済、地政学変化：ロシアのウクライナ侵攻、米中の対立、先進国の少子高齢化と地球 人口爆発、経済の中心がアジアに移るなど。移民に厳しい日本では労働力問題が大きな 課題に • 新型コロナウィルスの感染拡大⇒オンラインを重視するニューノーマル社会の到来 • モノを作るのは快適な生活を過ごしたいというコトを実現するため • 例えば、目的地に行く⇒自動車を所有する⇒カーシェア⇒MaaSへ！
- 13. デジタル革命（DX）で変わる生活様式や産業 アナログ デジタル化 デジタル革命 筆記用具 紙、筆、鉛筆 ワープロ、パソコン、PDF 音声認識、デジタルレコーダー 事務用品 アナログ複写機、プリンタ デジタル複写機、PDFファイル スマートフォン、PC 音楽部門 レコード、テープレコーダー CD、レーザーディスク 音楽配信 映像 映画館、フィルム、アナログTV DVD/BD,デジタルテレビ 映像配信 自動車運転 運転手まかせ カーナビ、運転支援システム 自動運転 小売・流通 実店舗、カタログ通販 ネット通販、電子商取引 オムニチャネル、MUJI passport タクシー配車 構内タクシー、流しタクシー 無線配車、スマホ配車 自動決済まで、Uberなど ホテル手配 ブランド構築 サイト構築 マッチングビジネス 金融 店頭取引 電子取引 フィンテック 製造業 職人の勘や経験 ファクトリーオートメーション スマートファクトリー（考える工場） ビジネスモデルが変わる、社会システムが変化する
- 14. しかし、隣接する福岡市とどう差別化するかが課題 • 成功事例はすぐに福岡市に持っていかれる・・・ • 福岡市で出来ないことを考える⇒SWOT分析 • 水がある、用地に余裕がある、廃棄物処分に困らない • モノづくりの技術が残っている＋福岡の大学を使える • 瀬戸内に面している⇒瀬戸内観光の玄関、フェリーの充実 • 24時間運用の海上空港⇒貨物空港拠点 • リーズナブルな住居費、オフィス賃料⇒リモートワーク拠点 • ・・・SWOT分析で確認⇒おいしいところを福岡に！なぜ？
- 15. 福岡市と比較した北九州市のクロスSWOT分析例 機会 脅威 ●東九州自動車道の開通 ●北九州空港の3000m化等 ●半導体産業の九州進出 ●トヨタ九州のEV拠点化 ●富裕層向けの観光資源増 ●自動車産業の衰退 ●労働力不足、IT人材不足 ●2024年ドライバー不足問題 ●大都市圏大学の入学・収容定員増 ●エネルギー価格の上昇 ●食糧危機 強み 強み x 機会 強み x 脅威 ●上水道、工業用水が豊富 ●モノづくり技術が残っている ●産業用地がある ●環境先進都市である ●24時間稼働の海上空港がある ●住居費が安い ●エネルギー産業の集積 ●瀬戸内海に面している ○空港の豊富な拡張用地を活かし、航空 物流産業を中心としたビジネスパークの 造成 ○24時間空港をフル稼働し外国人観光客 を受け入れる体制の整備 〇IDCの立地促進と関連産業誘致 〇SDGｓの取組みを産業化する ○鉄道事業者やフェリー事業者と組んで、 海外観光客向けの九州・瀬戸内周遊アク セスを充実。 ○物流ゲートウェイ施設（フェリー、航 空貨物）の立地 〇エネルギー産業の地域産業化 〇製造業の力を使った農林水産業の立地 弱み 弱み x 機会 弱み x 脅威 ●若者受けする仕事が少ない ●おしゃれをして歩く場所が無い ●プロ野球などプロスポーツが少ない ●地域と利害が一致する企業が少ない ●人口減による労働力不足 ●ホテルが少なく高級ホテルが無い ●中小企業の先が見えない ●高齢者の割合が高い ○福岡市と連携することでライフスタイ ルを実現できる理想的な街に 〇IT化による採算性向上の余地が大きい 〇高齢者ビジネスの開発 ○首都圏への一極集中の再燃 〇福岡市への支店機能集約 15
- 16. 0 50 100 150 200 250 300 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 億円 0 50 100 150 200 250 300 万人 消費額 観光客数 グランドオープン ２館オープン 大河ドラマ『武蔵』 ◇ 増加する観光客数 25万人だった観光客が一時は250万人に！ 門司港レトロ事業 観光客は増えたが
- 17. 観光客が増えても、雇用に結びついていない 函館・福岡と北九州の観光消費額の差を考える 北九州市 福岡市 函館市 備考 人口（人） 963,259 1,553,778 272,146 H26/10/1 観光客数（千人） 6,312 18,550 4,840 宿泊者（千人） 市内消費額（円） 1,541 5,800 3,092 (16,991) (26,890) (29,852) １人当たり 日帰り客（千人） 市内消費額（円） 4,771 2,006 1,748 (4,163) (15,349) (8,848) １人当たり 平成26年度の観光実態調査による観光産業化の検証 北九州市でリーズナブルに観光して、福岡市や別府市に宿泊するパターンが多い 魅力ある宿泊施設が無い。夜をどう過ごすか❓選択肢が無い・・・
- 21. 北九州の注目企業とビジネス 注目企業も製造業が多く、若者には不人気！ • 日田杉、京築ヒノキを使った木材加工 業(CLT及び韓国向け）＋ソフト • ななつ星や瑞風、ガンツウ、プライ ベートジェットと連動した観光地 • クリエーティブ人材を誘致する環境づ くり⇒住宅＋通信環境とMaaS • バーチャルな買い物ツアー提供 • ⇒アウトレット商品を海外に実況しな がら買い物を代行航空貨物で届ける • 注目企業 • Carim engineering • ⇒精密機器輸送、門司に3拠点 • 株式会社OCC(NEC系列、若松） • ⇒海底ケーブルで世界の3本指 • 日鉄エンジニアリング • ⇒戸畑に技術開発研究所 • C＆Gシステムズ（八幡西区） • ⇒金型CAD/CAM、 • 旭テクネイオン、半導体製造装置 北九州データセンター（東田）
- 23. 国内宅配貨物輸送の課題 • ① 2024年4月から、働き方改革の一環として自動車運転業務の時間外労働 が年間960時間以内に制限され、ドライバー確保が困難になる。 ② 鉄道は2018年、豪雨で山陽本線が不通となり、長期間にわたって貨物 輸送ができなくなるなど、自然災害の影響を受けることが多くなった。 ③ 国内航空旅客便は、コロナ禍が長期化するにつれ、旅客便の減少、機 体の小型化によって貨物スペースが少なくなっている。
- 27. 遊休資産を使う⇒空き家のリノベーションで人材誘致 • 関門海峡で差別化するには、景観を演出する屋上テラスなどの仕掛けが必要 • ペンションやゲストハウスに使うだけではなく、シェアオフィスなどに改造し マルチハビテーション人材の受け皿に • 2018年にOECDの「SDGs推進に向けた世界のモデル都市」「SDGs未来都市」 に選定。これらの都市ブランドをいかに活かすか・・・ • 現実は、「年収は住むところで決まる」（エンリコ・モレッティ）
- 28. IBM地域DXセンターの進出が決定 • 令和4年11月1日、北九州市にIBM 地域DXセンターが新たに設置され ました。 IBM地域DXセンターは、令和4年1 月から、札幌市、沖縄県那覇市、 仙台市と展開し、北九州市は全国 で4ヶ所目です。 • 令和6年4月には、「コクラ・クロ サキ リビテーション」の第一弾プ ロジェクトである「BIZIA小倉」 へ入居予定です。