8. we
TopHat2
Cufflinks Cuffdiff R
FeatureCounts DESeq2
BaySeq
R
R
STAR Cufflinks Cuffdiff R
FeatureCounts DESeq2
BaySeq
R
R
RNAseqを用いた遺伝子発現解析
リアルタイム
RT-PCR
In silico analysis Wet analysis
9. 解析結果
• RNAシークエンスデータ解析の結果
① 通常飼育マウス肺とタバコ煙環境下飼育マウス肺での694,497個のエキソン(遺伝子の構成単位)
個々の発現量についての比較を行った。解析で得られた、種々の図表については、資料1に示した。
これらのデータを基に、危険率0.01% (信頼確率99.99%)の条件で差異が見つかったエキソン4513個を抽
出した。次に、wetの実験での検証を想定して、発現の差異が8倍以上あるものを抽出した。その結果、
638個のエキソンが抽出出来た。さらに、wetの実験で、安定した結果を得るためには、発現量が多い
方が望ましいので、FPKM値100以上を選択した。その結果、95個のエキソンが抽出された。
② タバコ煙環境下飼育マウス肺とタバコ煙フィルター濾過環境下飼育マウス肺での694,497個のエキ
ソン(遺伝子の構成単位)個々の発現量についての比較を行った。解析で得られた、種々の図表につい
ては、資料2に示した。これらのデータを基に、危険率0.01% (信頼確率99.99%)の条件で差異が見つ
かったエキソン6011個を抽出した。次に、wetの実験での検証を想定して、発現の差異が8倍以上あるも
のを抽出した。その結果、1175個のエキソンが抽出出来た。さらに、wetの実験で、安定した結果を得
るためには、発現量が多い方が望ましいので、FPKM値100以上を選択した。その結果、88個のエキソン
が抽出された。
③ ①で抽出された95個のデータと②で抽出された88個のデータを一つのデータシートに載せ、詳細
な解析を行った。下記の図表(表1,図1)に示したが、タバコ煙環境下飼育マウス肺では、通常飼育
マウス肺に比べて、遺伝子の発現の昂進が見られる。多いものでは、発現量が150倍に達している
ものもある。こうした昂進は、タバコ煙中の含まれる有害物質の作用と判断される。表1 図1に示
した遺伝子発現の昂進は、タバコ煙フィルター濾過環境下飼育マウス肺では見られない、つまり、通
常飼育マウス肺とほぼ同レベルであることから、フィルタ-が、図表の遺伝子発現に作用する有害物
質を除去していると判断される。
しかしながら、一部の遺伝子、例えば、myosin, heavy polypeptide 8では、発現の昂進抑えることができない
ことから、フィルター濾過では、除き切れない物質が存在することが示唆される。