Contenu connexe
Similaire à 【ビービット】 グローバル×デジタルの鍵はLocal UX 【グローバルTips】 (20)
【ビービット】 グローバル×デジタルの鍵はLocal UX 【グローバルTips】
- 5. © 2016 beBit,Inc.
全体像
外部環境
Macro Trends
市場環境
Market
ユーザ心理/行動
Communication
最適な画面
Usability
High
layer
Low
layer
日本が辿ってきたステージ上にいない
政治への見方、モラル観念や技術浸透、PCモバイルの普及比率等大きく異なる
ローカル独自の顧客提供価値を特定する必要がある
競合環境だけでなく、自社のコアコンピタンス/ケイパビリティも当然異なる
ユーザが閲覧したい情報や信頼に対する考え方が大きく異なる
ユーザニーズ自体は普遍的であることが多いが、生活環境が全く異なる
異なるレイアウトやUIのデファクトスタンダードが形成されている
日常的に見ているウェブサイトが異なり、違う文化が形成されている
全ての段階で国ごとに異なるため、どのレイヤーが貴社にとっての
ローカライズ注力ポイントなのかを把握することが重要です
- 6. © 2016 beBit,Inc.
外部環境の違い ~中国の場合
百度や淘宝網
への信頼の低さ
• 百度上の情報はコントロールされ、検索精
度も高くない、と認識され、信用度が低い。
• 淘宝網には偽物や低品質の業者が多いと
認識され、同様に信用度が低い。
中国独自の
支払手段
• 支付宝、銀聯卡の対応は当たり前、使えな
いと購入をやめる場合も。
• 都心部では、店での支払いも友人同士の金
銭交換も、ほぼ全て支付宝かWeChatを通し
てスマートフォンでやり取りされる。
オンラインチャット
文化
• 有名ECでは、どこでもオンラインチャットが
整備されており、ユーザ側も「細かく見るよ
り聞いたほうが早い」と気軽に利用する。
• ウェブサイトのユーザビリティ品質が総じて
低いことも影響していると思われる。
未だはびこる
賄賂
• BtoBでは、担当者が特定業者と賄賂が横
行し、業者選定が行われていないケースも。
• 賄賂防止のため、経営者が人を介さない
ECサイトでの取引を推奨する企業もある。
- 7. © 2016 beBit,Inc.
市場環境の違い ~東アジア各国の事例
ユーザ視点での競合が
想定と全く異なっていた
ECの競合環境が違うため
熟練度が全く異なっていた
• 女性向け高品質アパレルであるため、「中国の若いOL
向けブランドと比較される」、と考えており、「日本らしい
シンプル×高品質」が差別化ポイントと考えていた。
• 中国における品質レベルは日本をはるかに下回る為、
日本では大衆向けと認識されるブランドを「日本の高品
質ブランド」と認識していた。
• 結果、シンプルで高品質という点で他の格安日本ブラン
ドと比較されており、差別化できていないため価格で負
けていた。
Before
• 台湾と香港でキャラクターグッズの同一ECを展開しており、
ログ解析からユーザが流入しているキーワードに違いが
見られた。
• 調査後、香港側に強力なECが存在しないため、ロング
テールのキーワードでも取れていることが判明。
• 強いECが育っている台湾側では、ユーザがすぐに他の
ECプラットフォームに流れるため、何のウェブサイトなの
かさえ理解していないユーザが続出。
• 一方香港では、ほぼ自社ECでしか購入できないため、熟
達した超コアユーザが多く育っていた。
After
Before
After
- 8. © 2016 beBit,Inc.
ユーザ心理/行動の違い ~上海ベネッセ様の事例
巧虎ってDVDの
ことですよね?
ちゃれんじって
DVDですよね?
• 巧虎(こどもちゃれんじ)をDVD教材だと
思い込んでいた。
• しまじろうの海賊版DVDが数多く存在し、
そのイメージが強すぎるため、テキスト
やおもちゃなどの教材があることが伝わ
らない。
通信教育って
なんですか?
• 毎月届くセット内容を見せて、魅力を感
じてもらおうとすると、そもそも通信教育
という仕組み自体をよく知らない。
• 通信教育への馴染みが薄く、日本では
よく知られた「定期的にセットで届く」とい
う仕組みが伝わらない。
職場なので
動画は見ません
• 魅力を感じやすいように動画を数多く用
意したが、実は仕事中に会社からアクセ
スするのが当たり前だった。
• 職場にいるため、動画など音が出るコン
テンツはあまり利用されなかった。
いつ、何が届くのか
しら?自分で組み合
わせるってこと?
動画は見ないですね。
会社で音声聞けない
ので。
- 9. © 2016 beBit,Inc.
最適な画面の違い ~東アジア各国の事例
中国特有の
デファクトスタンダード
• 「使いやすさ」の観点は万国共通と考え、通常のユーザビリティの
概念に則って画面の設計を行った。
• 中国ではタオバオやTmallなどの覇権的ECのテンプ
レートがユーザのスタンダードになっていた。
• CVボタンの場所や写真の位置など、中国独特の常識が形成され
ていたため、これら発見点に合わせてローカライズされた画面を
作成した。
Before
After
本国と現地で異なる
カテゴライズロジック
• 外資ブランドの日本ローカライズを行った際、翻訳語の言葉やデ
ザインの雰囲気が改善点の中心になると思われた。
• しかし、実際には日本と欧米本国でカテゴライ
ズまで異なることが判明した。
• 例えば「返品」はカスタマーサービスに含まれていたが、日本の
主なECでは会員画面(マイページ)に含まれており、ユーザが返
品したい際にまず探すのは会員画面からであった。
Before
After
- 11. © 2016 beBit,Inc.
まとめに ~ローカルUX理解の取り組みに向けて
まず何処のレイヤーにどのような課題が存在するのか把握し、
その上でクリティカルイシューを特定して対応することが肝要です
外部環境
市場環境
ユーザ心理/行動
最適な画面
High
layer
Low
layer
デジタルチャネル戦略そのものから考え直し、デジタルの役割から問い直す。
ターゲット設定~サイト外の接触文脈、サイト内の商品構成やサイト構造から考え直す。
すでに用意している広告やウェブサイトにおけるメッセージ、説得方法から考え直す。
ユーザの慣れ親しんだローカルUIに調整し、機会損失を防ぐ。
■レイヤー別に整理した、実施すべき改善例