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Developers
Summit

反復型ソフトウェア開発の勘所

15-B-7
#devsumiB

津田 義史

Developers Summit 2013 Action !

マイクロソフトディベロップメント
IPX Team
Developers
Summit

宣伝。
[目次]
1. ソフトウェアを育てる準備
2. チームの役割と責務
3. タイムボックスとビルドの運用
4. 構成管理とブランチの戦略
5. 再現可能なビルドの実現
6. バグの追跡と解決
7. テストケースの自動化
8. 開発プロセスの構築

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

反復型の開発モデルとは

• 多くのアジャイルな手法に共通の基盤
• タイムボックスを繰り返しながら、 少し
ずつ機能を追加
• 早い時期から、 継続的にインテグレー
ション
最後にインテグレーション(結合)するのはウォーターフォールモデル

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

アジェンダ

• タイムボックス
• 継続的インテグレーション

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

•
•
•
•
•

タイムボックス

タイムボックスとタイムボクシング
3つの制約
タイムボックスの構成と計画
フィーチャーボックス
まとめ
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

タイムボックスとは

開発プロジェクトの期間を表す箱
入口

出口

全開発期間

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

タイムボクシングとは

作業を箱に詰めること
作 作 作 作 作 作 作 作 作 作
業 業 業 業 業 業 業 業 業 業

全開発期間
全開発期間

Developers Summit 2013 Action !

作 作
作
業 業
業
Developers
Summit

正解は?

1. 無理やり詰め込む。
2. 箱を大きいものに取り替える。
3. 全部入れることを諦める。

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

正解は?

1. 無理やり詰め込む。
2. 箱を大きいものに取り替える。
3. 全部入れることを諦める。

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

3つの制約

1. 無理やり詰め込む。(品質)
2. 箱を大きいものに取り替える。(納期)
3. 全部入れることを諦める。(範囲)

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

タイムボックスの適切な長さは?

1年? 1ヶ月? 1週間? 15分?

入れたい作業の
大きさによる
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

タイムボックスの構成

マイルストーン: 1~数ヵ月間の箱
イテレーション: 数日~数週間の箱
イ

テ

レ

ー

マイルストーン

シ

ョ

ン

・

マイルストーン

全開発期間
全開発期間
反復を階層的に構成する!
Developers Summit 2013 Action !

イ

テ

レ

ー

マイルストーン
Developers
Summit

タイムボックスの計画

• 入口と出口の設定
• バックログの作成
• 出口条件の定義

出口条件

バックログ

作
業

作
業

作
業

作
業

作
業

マイルストーン
入口

Developers Summit 2013 Action !

出口
Developers
Summit

バックログの作成

• 作業内容
– 作業完了の定義、条件

• 工数の見積もり
• 優先度

バックログ

作
業

Developers Summit 2013 Action !

作
業

作
業

作
業

作
業
Developers
Summit

途中で、バックログを増やす

基本的には
やらない
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

ゴールを動かすべきではない
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

途中で、バックログを減らす

作業から手を離して
次のタイムボックスに
蹴り入れる
Developers Summit 2013 Action !
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パントする

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

出口条件

• 残作業がゼロ
• バグがゼロ (ZBB)
• 出荷可能 (potentially shippable)
など
出口条件

マイルストーン
入口

出口

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

出口条件の一例
(ゼロ・バグ・バウンス)

各マイルストーンの出口で、バグの数をゼロにする
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

出口条件の一例
(ゼロ・バグ・バウンス)

各マイルストーンの出口で、バグの数をゼロにする
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

出口条件の一例
(ゼロ・バグ・バウンス)

各マイルストーンの出口で、バグの数をゼロにする
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

出口条件への到達を継続的に観察
(バーンダウンチャート)

出口で、出口条件への到達を確認するのでは遅い!
Developers Summit 2013 Action !
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成果物

• 出口条件を満たしたビルド
–マイルストーンビルド
–スプリントビルド
など

Developers Summit 2013 Action !
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フィーチャーボックス
フィーチャー

スコープ

• 実装する 機能 (範囲) を固定
• 優先度をつける必要なし!
• ただし、いつ仕事が終わるのかは
分からない…
納期 (時間) を固定するタイムボックスでは、優先度が重要!

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

タイムボックスのまとめ

• ウォーターフォール型: 遠距離走
– 正しいゴールなのか、実際に着くまで不明

スプリント

• 反復型: 短距離走
– ゴールに着くたびに軌道修正が可能

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

アジェンダ

• タイムボックス
• 継続的インテグレーション

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

•
•
•
•

継続的インテグレーション

Continuous Integrationとは
CIの歴史
ビルドを料理するコツ
まとめ

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

Continuous Integrationとは
インテグレーション

• 継続的に 統 合 ビルドを構築
• XPのプラクティスの1つ、と紹介され
ることが多いが…

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

CI の歴史

• 書籍: Object Solutions
– 1995 グラディ・ブーチ
– At regular intervals, the process of ‘continuous
integration’ yields executable releases that
grow in functionality at every release.
– 定期的な「継続的インテグレーション」
のプロセスが、リリースのたびに機能を
成長させ、実行可能なリリースを
生み出す。
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

CI の歴史

• Web記事: Daily Build and Smoke Test
– 1996 スティーブ・マコネル
– Treat daily build as the
heartbeat of the project.
If there's no heartbeat,
the project is dead.
– デイリービルドをプロジェクト
の心拍とすべし。心拍がない
プロジェクトは死んでいる。
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

CI の歴史

• Web記事: Continuous Integration
– 2000 マーチン・ファウラー
– The practice has been around
for a long time and is used by
plenty of folks that would
never consider XP for their work.
– このプラクティスはずっと以前から
あり、XPなど使いそうもない多くの
人々により使われてきた。
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

CI の歴史

• Web記事: Daily builds are your friends
– 2001 ジョエル・スポルスキ
– A daily build is an automatic,
daily, complete build of the
entire source tree.
– デイリービルドとは、ソースツリー
全体の完全なビルドを自動化し、
毎日行うことだ。
Developers Summit 2013 Action !

33
Developers
Summit

ビルドとは

1. 実行可能なソフトウェア (名詞)
2. 実行可能なソフトウェアを構築する (動詞)

ビルドをビルドする
料理を料理する
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

料理をビルドする
デリバリ

• 料理をお届けするときに大切なことは?
– おいしい
– 早い、安い
– 食べやすい
– 品数が多い
– 虫が入っていない
– いつも同じ
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

ビルドを料理する
デリバリ

• ビルドをお届けするときに大切なことは?
– 価値がある
– 早い、安い
– 使いやすい
– 機能が多い
– バグが入っていない
– いつも同じ
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いつも同じビルド

• いつ誰がビルドしても、同じビルドができる
• 以前と同じビルドを、もう一度ビルドできる

ビルドの再現性を
確保する
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Developers
Summit

CRISPなビルド
CRISP

• Complete: ゼロからビルド可能
• Repeatable: 再現可能
• Informative: 情報を提供可能
• Schedulable: スケジュール可能
• Portable: そこかしこでビルド可能
書籍 「達人プログラマー」より。
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

CRISPなビルドは「さしすせそ」で料理
CRISP
さしすせそ

•
•
•
•
•

さ : 再現可能 (Repeatable)
し : 情報を提供可能 (Informative)
す: スケジュール可能 (Schedulable)
せ : ゼロからビルド可能 (Complete)
そ: そこかしこでビルド可能 (Portable)
とう

お

うゆ

み

書籍 「実践 反復型ソフトウェア開発」より。
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

料理の再現に必要なものは?

• 材料一式
– ソース (Sauce)

• レシピ
– 料理の手順書

• 清潔な厨房
– キッチン

• 調理器具
– コンロ、フライパンなど
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

ビルドの再現に必要なものは?

• 材料一式
– ソース (Source)

• レシピ
– ビルドの手順書

• 清潔な厨房
– ビルドマシン

• 調理器具
– コンパイラ、ビルドサーバなど
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

材料一式: ブランチで管理

統合ブランチ

ベンダーライン

リリースブランチ

リリース準備ライン

ユーザーブランチ

開発ブランチ

タスクブランチ

Developers Summit 2013 Action !
段階的統合ブランチ

リモートライン
Developers
Summit

レシピ: 作業の依存関係

複数の作業を、正しい順序で実施する

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

•
•
•
•

ビルドの構成

Unix版とWindows版
32bit版と64bit版
リリース版とデバッグ版
日本語版、英語版、韓国語版、…

このようなビルドの構成の種類を、ビルドのフレーバーという
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

清潔な厨房: ビルドマシン

リポジトリ

コミット
更新

サンドボックス

ビルドマシン

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

清潔な厨房で料理する
バグ

• サンドボックスで作った料理には、虫が入る
• 統合ビルドは、必ず清潔なビルドマシンで!

サンドボックス

ビルドマシン

砂場で作った料理をお客様に出しますか?

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

調理器具の進歩

• ひと昔前まで
–製品ごとに、固有のビルドシステムを
構築していた

• 現在
–高機能かつ汎用的なビルドシステムが
利用可能になった
Developers Summit 2013 Action !
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Summit

CIのフィードバック・サイクル
リポジトリ

更新

コミット

サンドボックス

ビルドマシン

フィードバック
Developers Summit 2013 Action !

あまり嬉しくない。
Developers
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バディビルドの自動化

バディビルドとは、
バディ(相棒、同僚)に
作ってもらうビルドのこと

リポジトリ

3) コミット

5) 更新

1) コミット依頼
6) 手元の差分を
破棄

2) バディビルドと
オートメーションを実行
4) コミット完了を通知
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

ビルドの再現に必要なものは?

• 材料一式
– ソース (Source)

• レシピ
– ビルドの手順書

• 清潔な厨房
– ビルドマシン

• 調理器具
– コンパイラ、ビルドサーバなど
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Developers
Summit

•
•
•
•

ビルドの焼き上げ

安定化
品質熟成期間
Bake Time
バグ修正スプリント
Entrance

Exit
安定化

Code
Complete
Developers Summit 2013 Action !

Code
Freeze
Developers
Summit

ビルドしては直しモデル
最初の
バージョンを
ビルド
顧客が
満足するまで
修正

保守・運用

開発
保守

引退
最悪。
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短い時間で焼き上げる!
Developers Summit 2013 Action !
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CIのまとめ

• 継続的に統合しながら開発
• 頻繁・不定期なビルドで、開発者に
素早いフィードバック
• 品質の基準を満たした定期的な
ビルドも必要
Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

Call to Action

Developers Summit 2013 Action !
Developers
Summit

Action#1

計画駆動な
アジャイル
をして下さい
Developers Summit 2013 Action !
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Summit

Action#2

拙著「実践 反復型
ソフトウェア開発」
を買って下さい
¥2,940 (税込)
Developers Summit 2013 Action !
Developers
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It’s your turn.

Developers Summit 2013 Action !

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