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はじめての採用ブランディング
- 12. # ロイヤルティのレベル感
M-STAGE All Rights Reserved.
(1)もっと価格が安い、あるいは便宜性の高い製品があれば、
次回はそちらに乗り換えたいが、たまたま他に良い選択肢がなかった。
(2)特に不満はなく、他のブランドを探す理由がない。習慣化している。
(3)満足しているし、他のブランドに乗り換えるのには時間やお金がかかり、
パフォーマンスや品質面でのリスクなどもあって、スイッチング・コストがかかる。
(4)愛着がわいたため、他のブランドに切り替えにくい。
(5)そのブランドに惚れ込み、ユーザーであることを誇りに思っているので、他
のブランドに切り替えることなど考えられない。
ブランド・ロイヤルティ
- 18. M-STAGE All Rights Reserved.
# STP:セグメンテーション/ターゲティング/(ペルソナ/インサイト)/ポジショニング
誰に?
ターゲティング:セグメンテーションで分類されたセグメントをターゲットとする
セグメンテーション:何らかの切り口で市場を切り分ける
ペルソナ設計:ターゲットの中で具体的な人物像を設定する
ポジショニング:ブランドに対して抱く独自のポジションを設定する
=
インサイト:「まだ自覚されていない消費者の頭のなかにある、買う理由やきっかけになりそうだ
が、まだ見つかってないこと」を洞察
出所:タカタノリヒコ(2016)を参考に作成
- 19. M-STAGE All Rights Reserved.
## インサイト
ブランドの
特徴
インサイト
隠れた
ニーズ
# STP:セグメンテーション/ターゲティング/(ペルソナ/インサイト)/ポジショニング
出所:タカタノリヒコ(2016)を参考に作成
- インサイトとは、まだ自覚されていない消費者の頭のなかに
ある、買う理由やきっかけになりそうだが、まだ見つかっていな
いもの
- 潜在ニーズとの違いは、ニーズというのは必ずしもブランド
や商品に向かうものではなく、ニーズがあるからといってブラ
ンドを買う理由にはならない
- 「ニーズ」と「ブランド」を結びぶつけるものがインサイト
- 20. M-STAGE All Rights Reserved.
## セグメンテーション
ターゲティング
## ペルソナ設計
- 属性:氏名、性別、年齢、職業
等
- 価値観、ライフスタイル:個性、
価値観、ライフスタイル等
- ペイン:ペルソナのこれまでの体
験を通したブランドやカテゴリーに
対する課題、痛み
- ゴール:ペインが解消され、自ら
のありたい姿
## インサイト ## ポジショニング
# STP:セグメンテーション/ターゲティング/(ペルソナ/インサイト)/ポジショニング
出所:タカタノリヒコ(2016)を参考に作成
ブランドの
特徴
インサイト
隠れた
ニーズ
- 21. M-STAGE All Rights Reserved.
どんな連想を?
製品/サービス内容や体験価値
利用シーン
サービス提供プロセス
産地、利用技術、素材、サービス品質
利用者層
ブランドの哲学、ビジョン
広告、CM、HP等
メッセージ、クリエイティブ、出演してる芸能人、音楽
立地、店舗やオフィスの外観、内装など物理的側面
ロゴなどのシンボルやスローガン
利用者の口コミ情報、第三者機関の記事情報
ソーシャルでの発言、対話 etc
# 連想の例
- 23. 外
部
化
内
部
化
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■ブランドシンボル
ロゴや草書体のフォント、主力商品のボトル
の形状
コミュニティにいる人々の平等で親しみ
やすい関係をシンボライズしている
最も多いのは年齢が15~18歳くらいで、楽しいこと、
友情、スポーツなどに価値を置くタイプの人たち
社交的でコミュニケーションが上手く、冒険
が好きで限界に挑戦したいタイプ
交流し分かち合うという考えに基づいて
形成
ハッピーで遊び心があり、爽やかで、楽しい時
間を一緒に過ごしているイメージ
# ブランド連想を形創る、ブランド・アイデンティティ
コカ・コーラの事例
■物理的に識別されるブランドの側面
(Physique)
■ブランドの個性(Personality)
■ブランドがシンボライズする人と人と
の関係(Relationship)
■ブランドが自らの行動の規範とする
価値体系や基本原則(Culture)
■消費者を代表する人たち。言い換
えれば、ブランドの典型的なバイヤー
(Reflection)
■消費者がイメージする理想の自分
(Self-Image)
出所:大橋昭一(2010)、戸栗頌平(2017)を参考に作成
ブランド送り手側の
アイデンティティ像
ブランド受け手側の
アイデンティティ像
- 26. - 企業名の認知
- 事業内容の認知
- 採用をしていることの認知
- どんな職種でどんな人を採用しようとしているかの認
知 等
M-STAGE All Rights Reserved.
# 採用ブランディングでは?
ブランド認知
- どう認識されているのか?ということと、どれだけ認知さ
れているのか?ということ
- あるブランドがあるカテゴリーに明確に属していることを、
潜在的購買者が認識あるいは想起することができる
ということ
- ブランドが知られているという曖昧な感覚から、その製
品クラスではこれしかないという信念に至るまで様々
である
# アーカーの定義
- 27. M-STAGE All Rights Reserved.
ブランド認知
求人webサービス
Wantedly 、ビズリーチ、キャリトレ、Green等
デジタル運用広告、LP
Indeed,Facebook,Twitter,Google 等
勉強会参加/協賛
リファラルSNS告知/勧誘
外部イベント参加(展示会等)
デジタル無料/自然流入
デジタル有料/広告等
リアル無料
リアル有料
人材紹介
※応募獲得だけではなく認知獲得チャンネルとして考えられる
求人雑誌等リアルの媒体
社内ミートアップ開催
コンテンツマーケティング
自社採用サイト/SEO
プレスリリース/PR
# 認知を広げる手法論例
企業ページや社員によるSNSシェア
動画広告
マーケティングオートメーション
- 28. M-STAGE All Rights Reserved.
- サービス提供活動おける顧客として、または採用活
動での接触者、入社/退職者が対象
- 採用では、新卒学生として接触、中途採用で接触、
現在の社員としての体験、元社員としての体験が
各々影響する
- 入社するかどうかに関わらず、各接点において、ブラ
ンド体験(UX)はどうだったのか?今どうなのか?
# 採用ブランディングでは?
ブランド・ロイヤルティ
- 顧客がブランドに対して持つ執着心の測度のこと
- 顧客のロイヤルティとは、すなわち顧客が満足してい
る程度、スイッチング・コストの大きさ、ブランドに対す
る選好度、コミットメントの度合いである
# アーカーの定義
- 30. 向上方法 採用ブランディングでは?
顧客を正当に扱え 入社前であれば、カジュアル面談、正式選考において、候補者と向き合い、接しているか、選考プロセスに問題がない
かチェックが出来るだろうし、入社後については、例えばリンクアンドモチベーションさんのモチベーションクラウドによって企
業が社員にどのような接し方がしているか、定量的に把握出来るようになったため、出来ていないことを対応していく。
顧客の近くに位置せよ 採用は、極めて個人との関わりが強いため、顧客の近くに位置しやすい。カジュアル面談後、選考フローにのらなかった
候補者とSNSでつながって継続的にやりとりするなど、顧客との接点を増やすことで採用成功に至った例が増えてきてい
る。反面、接触の仕方を誤ると、即座にブランド離反にもつながりやすい。
また、SmartHRさんの入社予定者が選考過程や入社理由等をブログ記事
(http://ybt.blog.jp/archives/10796388.html)にしバズっていたが、関係性が深くなると、選考を受けた感
想や体験をシェアしてもらうといった副次的効果もあり、潜在候補者に対して、感情移入を作りやすい。
顧客の満足を測定し、
管理せよ
Vorkersでの評点やモチベーションクラウドといった形で測定がされる。Vorkersのように情報は透明化され、組織上の
問題は明るみに出やすく、常に向き合い対応していくことが求められる。
スイッチング・コストを創
出せよ
ロイヤルティプログラムを、入社後で考えてみると、既にボーナスやストックオプシション、リファラル採用等、成果や在籍期
間、どのタイミングで関わり始めたか等の変数が影響して結果が変わるというような仕組みが既に取り入れられている。
最近ではピア・ボーナスというものも出てきている。ストック・オプションはこれまでスイッチング・コスト施策としてベンチャーで
取り入れられてきてはいるものの、事業売却するケースも増えてきている昨今では再考慮が必要な施策であると考えら
れる。
景品を与えよ 分かりやすいところでは、表彰制度が特に該当しそう。半期、年間、部署別などのMVP、社長賞などの各種表彰と金
一封。入社前の候補者に対して、思いの丈を書いた手紙を送ったという話は聞いたことがないが、そういったちょっとした
心遣いにより候補者の感情を動かし、またそれがシェアされる、といったことが起こりうるかもしれない。
M-STAGE All Rights Reserved.
# ブランド・ロイヤルティを高める方法を採用領域では?
- 31. M-STAGE All Rights Reserved.
- 自社がどれほどの技術、どれほどの良いサービス、どれ
ほどの優秀な人材、どれほどの制度を持っていたとし
ても、知覚品質が低ければ採用につながらない
- 自社の事実と候補者の知覚の差をまずは埋めるとと
もに、いかに高めていくかを考える
知覚品質
# 採用ブランディングでは?
- ある製品またはサービスの意図された目的に関して
代替品と比べた、全体的な品質ないし優位性につ
いての顧客の知覚
- 顧客による知覚によるため、現実的ないし客観的品
質、製品に基づく品質、製造品質らとは異なる
# アーカーの定義
- 32. M-STAGE All Rights Reserved.
サービス品質の次元 内容
1.有形性 物理的な施設、設備や人の様
子が品質を意味しているか
2.信頼性 業務の遂行が信頼でき、また正
確であるか
3.能力 スタッフが正しく行う知識と技能
を持っているか
4.感応性 喜んで顧客を助け、迅速なサー
ビスを提供しようとしているか
5.共感 顧客を気にかけ、個人個人に
注意を払っているか
# 知覚品質に影響するもの
- 知覚品質の判断の基礎にある次元はコンテクストに
依存する
- 関連する次元を知るために通常j何らかの探索的調
査を行う
- 例えば、あるブランドが他のブランドよりなぜ高品質な
のか?この2つのブランドはなぜ品質が異なるのか?
- それから、明らかになった各次元の相対的重要性を
評価することが必要
→各製品やサービスなどによって、品質に対して求めら
れる項目が違うので、ちゃんとリサーチしないと分からない、
という話
→先行研究で明らかにされたサービスの知覚品質を高めるた
めの要素。調査対象として、家電製品の修理、小口金融、
長距離電話、証券の仲介、クレジットカードのような業種を含
み、多変量解析の結果導出された内容。
出所:デービッド・A・アーカー(1994)
- 34. M-STAGE All Rights Reserved.
- 誰に?という部分が、製品/サービス市場ではなく、
採用市場に向いて設計をする必要がある
ブランド連想 どのような連想を?誰に? ×=
# 採用ブランディングでは?
ブランド連想
- ブランドが心の中で結びついたすべてのもの
# アーカーの定義
- 35. M-STAGE All Rights Reserved.
- デモグラフィック変数(人口統計学的変数):年齢(20代半ば~
30代半ば)、性別(男性)、職業年数(法人営業経験、事業
開発経験)、地理的変数(東京都在住)、年収(500~600
万円)、一部上場企業在籍者
- サイコグラフィック変数(心理学的変数):キャリア思考、成長意
欲高い、負けず嫌い、目的思考
にて、セグメンテーションし、ターゲットに設定
##セグメンテーション、ターゲティング
# STPを採用市場向けにやってみる
- 36. M-STAGE All Rights Reserved.
属性:男性、29歳、大学院卒、法人営業経験2年・事業開発経験1年、年収550万円、一部
上場企業に在籍(ベンチャー気質がありつつも従業員数千名のweb系企業)
価値観、ライフスタイル:キャリア思考(キャリアアップに興味が強い) 、成長意欲高い(将来的
に経営者を目指したい。そのために力をつけたい)、目的思考(どうやるのかよりも何故やるのかを
重視する)。
本は最近買わなくなった。Kindleで販売されているものだけ購入している。ピーター・ティールやイーロ
ン・マスクの自伝が好き。ビジネス職ではあるがプログラミングが好きで、平日夜や週末はプログラミング
をしていることも多い。
web系企業の仲間とは頻繁に情報交換している。今すぐ転職したいわけでもないがキャリトレに登録
してみた。普段はTHE BRIDGEやTech Crunch、NewsPicksの記事をFacebookやTwitterで
シェアされたものから見ている。
## ペルソナ設計
# STPを採用市場向けにやってみる
- 37. M-STAGE All Rights Reserved.
ヒストリー:祖父が経営者、父は会社員だった。祖父は小さい商社を経営していたが、いつも海外
での仕入れ先との交渉やその街の話等、とてもわくわくする話をしてくれた。祖父はいつもイキイキと自
分の仕事の話をしていたが、父は言葉数少なく、いつもどこか疲れているように見えた。
祖父のようにワクワクした仕事がしたい、いつか経営者になりたいという思いが芽生え、新卒での就職
活動時代は起業家を多く輩出していると聞いた会社に入社した。
ペイン:法人営業で成果を挙げ、3年目から既存事業の事業開発を任され高い成果を残すことが
出来た。スキルや経験は得られたし、チームも良く、とても充実した時間を過ごせたと思っているが、4
年目となった今、経営者に向けてまだ自分がなにも始められていないこと、生み出せていないことに焦
りを感じ始めた。
ゴール:自分が描く経営者に向けて自信を持ってキャリアを歩めること
## ペルソナ設計
# STPを採用市場向けにやってみる
- 38. M-STAGE All Rights Reserved.
ブランド
顕在ニーズ
インサイト
インサイトに対する
提案
CtoCのマーケットプレイスを国内外で展開するベンチャー
ベンチャー企業で新事業に取り組むことでキャリアビジョンに近づきたい
(自分が描く経営者に向けて自信を持ってキャリアを歩めること)
ベンチャーであっても多くの企業では、小さいチャレンジは出来ても、大きな失敗は
させてくれない
Go Bold。大胆にやろう。
ターゲット
20代半ば~30代半ば、営業・事業開発経験者、東京在住、一部上場企業
在籍者
## メルカリさんを例にインサイトを作成。正否は
別にして、作り方の参考として。
## インサイト
# STPを採用市場向けにやってみる
- 39. M-STAGE All Rights Reserved.
## ポジショニング(事業上の競合ではなく、採用競合)
国内のみ
国内外で活躍の場
IT系スタートアップIT系大企業
## メルカリさんを例に採用競合のポジショニング
マップを作成。本当に競合してるかどうかは不明。
# STPを採用市場向けにやってみる
- 41. M-STAGE All Rights Reserved.
製品/サービス内容や体験価値
利用シーン
サービス提供プロセス
産地、利用技術、素材、サービス品質
利用者層
ブランドの哲学、ビジョン
広告、CM、HP等
メッセージ、クリエイティブ、出演してる芸能人、音楽
立地、店舗やオフィスの外観、内装など物理的側面
ロゴなどのシンボル、スローガン
ソーシャルでの発言、対話## メルカリさんを例にブランド連想例を作成
正否は別にして、作り方の参考として。
メルカリそのものを利用した体験
便利、楽、楽しいといった連想
隙間時間、ちょっとした時間にさくっと売買等、
効率的なアプリである連想を構築
スマホに最適化されて使いやすい、わかりやすいUI
現金出品問題等ネガティブ連想も
社員としての所属者イメージも連想に入る
洗練、卓越、厳選されたメンバーといった連想
新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る
大胆にやろう、全ては成功のために、プロフェッショナルであれ
テレビCMでNo1を強く訴求
バラエティ系の芸能人が多く出演し各々の連想を移転
六本木オフィス 六本木立地は今はどこまで連想があるか不
明/オフィスは木目を基調としており、洗練された連想
社名の由来はラテン語での商いする
ロゴは楽しそう、マーケットプレイスのワクワク感を連想させる
相当数の記事がアップされ、共通してバリューを訴求するように
設計されていたとのことで、バリューの連想構築に強い影響
経営陣中心に積極的な情報発信が見受けられる
洗練され卓越した組織、また柔軟で楽しそうな職場といった連想が
強化、小泉さんの組織論によるバズは目新しい
利用者の口コミ情報、第三者機関の記事情報
# ブランド連想例
- 42. M-STAGE All Rights Reserved.
- 無形資産(特許/商標)
- 取引先
- メルカリで考えるとググっても目立った特許はないよう
だが、今後メルペイでブロックチェーン関係の特許取
得を進めていくとのことで、今後ブランドの資産となりえ
るかもしれない
# 採用ブランディングでは?
その他のブランド資産
- 他の所有権のあるパテント、トレードマーク、チャネル
関係など
# アーカーの定義
- 43. # 参考文献など
M-STAGE All Rights Reserved.
## 論文やサイト、記事など
- 大橋昭一(2010)「現代ブランド理論の基本的諸類型の考察」
https://goo.gl/nQsNSi
- グロービス経営大学院 MBA用語集
https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/
- 戸栗頌平(2017)「力強いブランドアイデンティティを開発するためのマーケティン
グガイド」
https://goo.gl/GxFX2X
- タカタノリヒコ(2016)「 「インサイト」って何? それは「潜在的ニーズ」の話でもな
く、単なる「消費者理解」の話だけでもなく。 」
https://goo.gl/UhBiSG
- Paiza(2014)「【アンケート結果発表】ITエンジニアに読まれない求人の共通
点」
https://goo.gl/oaG4ND
## 書籍
- ブランド・エクイティ戦略
デービッド・A. アーカー
1994年
https://goo.gl/Q2UZJh
- ブランド論
デービッド・A. アーカー
2014年
https://goo.gl/H9opQM