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「ゲーム理論」講義スライド
- 14. コーディネーションゲーム:解説2
2017年度14
このゲームには2つナッシュ均衡がある!
(Mac, Mac)と(Win, Win)のどちらもナッシュ均衡
コーディネーションゲームのように
(一般に)ナッシュ均衡は複数存在する場合がある
プレイヤー全員にとってあるナッシュ均衡よりも別のナッシュ
均衡の方が望ましい場合もある
良い均衡(Mac, Mac)ではなく悪い均衡(Win, Win)が選
ばれてしまう危険性がある
「コーディネーションの失敗」と呼ばれる
選ばれなかった選択肢・商品は市場から消えて行くことも…
インセンティブ設計の理論
- 61. 囚人のジレンマ:注意点
2017年度61
このゲームでは個々のプレーヤーが最適戦略を持つ
【最適戦略(支配戦略)】 他のプレーヤーたちがどのような行
動を選択しても、自分がある特定の行動Aを選ぶことによって
利得が最大化されるとき、行動Aを「支配戦略」と呼ぶ。
支配戦略の組み合わせは必ずナッシュ均衡になる!
支配戦略が存在しないゲームもたくさんある
各人の最適な意思決定 ≠ 全体にとっての効率性
ナッシュ均衡が全体にとって望ましい結果(パレート効率的な
結果)をもたらすとは限らない!
「アダム・スミスは間違っていた!」(映画『ビューティフル・マイ
ンド』のナッシュの台詞)を簡潔に体現している
インセンティブ設計の理論
- 72. 有限回繰り返しゲーム
2017年度72
動学ゲームの一種 → 後ろ(最終期)から解くべし!
1. 一番最後のステージゲームのナッシュ均衡を求める
2. その結果をもとに、最後から二番目のゲームを分析
3. 以下、順番に最初までさかのぼって全体のゲームの均衡
(これを「部分ゲーム完全均衡」と呼ぶ)を求める
ステージゲームにナッシュ均衡が一つしかない場合
毎期(それまでの歴史と関係なく)そのナッシュ均衡をプレーし
続けるのが、唯一の部分ゲーム完全均衡となる
ステージゲームのナッシュ均衡が複数の場合
様々な結果が均衡として実現できる → 詳しくは後述
インセンティブ設計の理論
- 74. 有限回繰り返しゲームの罠
2017年度74
Tはどんなに大きい数でも構わない
いつかこの世界(人類の歴史)は終わる → Tは有限
疑問) だとすると、今すぐお金が使えなくなるのでは?
「有限の長さでゲームが終わる」のと「T期でゲームが終
わることが確実に分かっている」のは全く異なる状況
ゲームを後ろから解くためには、プレーヤーたちがいつゲー
ムが終わるのかをお互いに正確に知っている必要がある
知らない場合には、常に将来の可能性を考慮するはず!
例) 今期裏切ったら、将来お仕置きされるかもしれない…
実は「無限回繰り返しゲーム」として分析する方が適切
インセンティブ設計の理論