IPSJ-ONE 2017 ( http://ipsj-one.org/ ) コンピュータグラフィックスとビジュアル情報学研究会 推薦

1. コンピュテーションがつなぐ
人とデザイン
東京大学 [ 博士課程 ]
小山 裕己
[ コンピュータグラフィックスとビジュアル情報学研究会 推薦 ]

2. [ 今日の話題 ]
コンピュテーショナルデザイン

3. 例：名刺のデザイン

5. デザイン変数の調整が重要

6. フォントサイズの調整

7. 他の２つよりは
好ましい
フォントが小さすぎて
好ましくない
フォントが大きすぎて
好ましくない

8. デザイン変数
(フォントサイズ)

9. デザイン変数
(フォントサイズ)
デザインの好ましさ

10. 何らかの関数
デザイン変数
(フォントサイズ)
デザインの好ましさ

11. 何らかの関数
デザイン変数
(フォントサイズ)
デザインの好ましさ
“最適” なフォントサイズ

12. つまり

13. デザインの試行錯誤

14. デザインの試行錯誤 最適化計算
x⇤
= arg max
x2X
Goodness(x)

15. コンピュテーショナルデザイン

16. コンピュテーショナルデザイン

17. コンピュテーショナルデザイン
属人的なデザインのプロセスを
数学的な最適化計算としてモデル化

18. 属人的なデザインのプロセスを
数学的な最適化計算としてモデル化
コンピュータと数学を駆使することで
デザインのプロセスを拡張・支援する
コンピュテーショナルデザイン

19. どんなことができるか？

20. Pteromys: Interactive Design and Optimization of Free-Form Airplanes
N. Umetani, Y. Koyama, R. Schmidt, and T. Igarashi
ACM Trans. Graph. (Proc. SIGGRAPH 2014)
紙飛行機

25. max
x
Fly-ability(x)

26. max
x
Fly-ability(x)
デザイン変数：
- 羽の配置位置
- 羽の取り付け角度
目的関数：
- 飛行性能

27. max
x
Fly-ability(x)
デザイン変数：
- 羽の配置位置
- 羽の取り付け角度
手作業による試行錯誤では達成困難な
「変だけどちゃんと飛ぶ」デザインが可能に
目的関数：
- 飛行性能

28. AutoConnect: Computational Design of 3D-Printable Connectors
Y. Koyama, S. Sueda, E. Steinhardt, T. Igarashi, A. Shamir, W. Matusik
ACM Trans. Graph. (Proc. SIGGRAPH Asia 2015)

29. モノとモノをくっつける (固定する) ための
三次元プリント可能なコネクタをデザイン

30. マグカップ + 机

31. ギター + iPhone

32. スピーカー + 棚
Speaker
Connector
Shelf

33. max
x
Goodness(x)
s.t. Connect-ability(x) ≥ 0
制約条件：
- しっかりとモノをホールドできる

34. モノの機能性
デザインの指標

35. モノの機能性 感覚的な好ましさ
デザインの指標

36. モノの機能性 感覚的な好ましさ
デザインの指標
How?

37. 感覚的な好ましさを扱うためのアプローチ

38. ヒューマンコンピュテーション：
人間を明確に計算資源と見做してシステムや
アルゴリズムに組み込むことで問題解決を行うこと
感覚的な好ましさを扱うためのアプローチ
0110
0101
1101
普通の計算機 “群衆” 計算機
関数呼び出し
返り値

39. 0110
0101
1101
普通の計算機 “群衆” 計算機
関数呼び出し
返り値
感覚的に
好ましいのは
２つのうち
どちら？ ✔✗

40. デザインの良し悪しを色で可視化
新しいスライダインタフェース

41. デザインの良し悪しを色で可視化
新しいスライダインタフェース

42. 写真の色調 CGのマテリアル
CGのカメラとライト CGアバターの表情

43. ヒューマンコンピュテーションで最急降下法を計算
（「良さ」の勾配方向にデザインを更新）
x := x + ↵rGoodness(x)
Goodness(x)rGoodness(x)

44. フォントサイズの調整を
最急降下法で解く

45. 写真の色調デザインを
最急降下法で解く

47. コンピュテーショナルデザイン

51. 本発表で紹介した研究は以下の皆さまとの共著論文です（五十音順・敬称略）：
五十嵐 健夫, 梅谷 信行, 坂本 大介, 末田 信二郎, Ariel Shamir, Emma Steinhardt, Ryan Schmidt, Wojciech Matusik
コンピュテーションがつなぐ
人とデザイン
東京大学 [ 博士課程 ]
小山 裕己
[ コンピュータグラフィックスとビジュアル情報学研究会 推薦 ]