どのテック企業も必ず直面する技術負債。経営観点から、技術負債をどう捉え、返済の投資意思決定をするときに、何を考えるべきか？

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経営陣は、技術負債を
どう考えるべきか
生まれ変わらNight -技術的負債からの一発逆転-
ラクスル株式会社 CTO 泉 雄介
2018/11/29

2. ● 中・高・大と海外で過ごす。
● 米音楽大学を卒業後、メディア制作会社に作曲家として入社。
● 作曲→映像→Flash Movie→ウェブアニメーション制作→動的コンテンツ
生成を経て突如システム開発に目覚める。
● ホリエモンに影響を受けて起業する。
● その後外資系金融にて、約７年間、主に債券の取引システムの開発
● 2012年よりDeNAに入社し、ゲームプラットフォーム事業や遺伝子検査サ
ービスを作る。
● 2015年10月よりラクスル株式会社に入社。
泉 雄介
趣味：ピアノ、映画
苦手：すいか、メロン、しらこ
家族：嫁１子３
@yizumi
yusuke@gmail.com

3. リビルドの決定するにあたって
経営陣に何を話したのか？

4. ＜その１＞
ROI議論をやめて、成長規模を決める
＜その２＞
タイミングを見逃さない

5. ROI議論
「それやると、なんぼ儲かるの？」

6. ROI議論
「それやると、なんぼ儲かるの？」

7. 利息
財務的負債 技術的負債
運用コスト 拡張コスト

8. 運用コスト ＝事業を単純に継続するためにかかる、運用コスト
・毎朝４時にストレージが枯渇してアラートがなってパージをかける
・特定のユースケースに対応できなく、やむなくデータベースを書き換える
→ 割とわかりやすく、明示的に集計することも可能。
売上→←費用

10. 拡張コスト ＝売上を非連続的に伸ばすときに余分に必要になる工数
売上→←費用
この部分の集積＝拡張コスト
● よりよいシステムだったらどれくらいの工数でできたか？
● →実際は計測できない。間違いなく存在するが、計測ができないのでわからない！
● わからないものを議論するので、ROI議論をすると思考停止に陥る。
● なのでROIの議論をする代わりに・・・

11. 20XXまでにX00億/年
経）成長規模を決める
エ）その規模相応の再構築プランを考える

12. ＜その１＞
ROI議論をやめて、成長規模を決める
＜その２＞
タイミングを見逃さない

13. https://static.googleusercontent.com/media/research.google.com/ja//people/jeff/WSDM09-keynote.pdf
Jeff Dean: Googleの伝説的なアーキテクト
「物事が1000xなど、桁違いの規模で
何かが変わるときに設計を見直す」

14. 一日のPVが1000xになる
→ 分散化、DBのシャーディング、キャッシュの導入等
サービスに必要になる一次ストレージが1000xになった（500MB->500GB/dayになった)
→NFSの撤廃、S3への移行
売上が1万円/dayから1000万円/dayになった。
→決済処理や返金処理などのアーキテクチャーの改修
タイミングは「都度」がよい。
「規模の変化」を常に意識して、必要な返済に都度動く。

15. 今でしょ！

16. まとめ

17. ＜その１＞
ROI議論をやめて、成長規模を決める
＜その２＞
タイミングを見逃さない

18. デジタルサービスを事業としている会社にとっ
ては、システムは事業そのもの。
経営がシステムを理解するのも大事だけど
エンジニアも経営を理解することも大事。

19. おわり