Contenu connexe Similaire à LiBRA 07.2020 / 総集編 2/2 (20) Plus de Masanori Saito (20) LiBRA 07.2020 / 総集編 2/26. 社会基盤のシフト 「モノ」の価値のシフト
IoTがもたらす2つのパラダイムシフト
1. 現実世界のデジタル・データ化
2. ビッグデータを使ったシミュレーション
3. 現実世界へのフィードバック
1. 「ハード+ソフト」がネットワーク接続
2. モノとクラウド・サービスが一体化
3. システム全体で価値を生成
ハードウェア
ソフトウェア
ハードウェア
モノの価値は、
ハードウェアからソフトウェアへ
そしてサービスへとシフト
アナリティクス
人工知能+シミュレーション
アプリケーション
クラウド・サービス
ビッグデータ
現実世界のデジタルコピー
現実世界のデジタルデータ化
IoT
デジタル・ツインの実現 「モノ」のサービス化
インターネット
クラウド・サービス
CPS:Cyber-Physical System
9. ソフトウェア化するモノ
9
物理的・物質的なモノでしか実現できない部分
プログラムで制御または実現できる機能・性能
レンズ
シャッター
ボディなど
タイヤ
エンジン
車体など
機体・翼
ジェット・エンジン
燃料タンクなど
シャッタースピード
発色・感度
フォーカスなど
ブレーキ・タイミング
エンジン制御
機器のオンオフなど
姿勢や方向の制御
エンジンの制御
機内環境の制御など
ソ
フ
ト
ウ
ェ
ア
ハ
ー
ド
ウ
ェ
ア
製造コストの低減
故障要因の低減
保守容易性の実現
できるだけ
シンプルに
開発コストの低減
高機能化のしやすさ
保守容易性の実現
できるだけ
多機能に
IoT化
通信機能を組み込み
インターネットにつ
なげることでモノを
サービス化する
モジュラー化
機能を標準化・部品
化することで、生産
コストの低減と保守
性を向上させる
12. 使 用
の現場 センサー コンピュータ ソフトウエア
モノ・製品
モノのサービス化の本質
ものづくり
の現場
開 発
製 造
保守
サポート
ソフトウェア
改修・更新
インターネット
直
結
・
連
係
16. ビジネス価値の進化
コア・ビジネス
既存ビジネス
蓄積されたノウハウ
確実な顧客ベース
付加価値ビジネス
収益構造の多様化
既存ノウハウの活用
顧客ベースの囲い込み
新規ビジネス
顧客価値の拡大
ノウハウの創出
顧客ベースの拡大
製造・販売製造・販売 製造・販売
走行距離に応じた
従量課金サービス
Pay by Mile
出力×時間に応じた
従量課金サービス
Pay by Power
工事施工
自動化サービス
Smart Constriction
建設機械
遠隔確認サービス
KOMTRAX
安全・省エネ運転
コンサルティング
予防保守・交換
燃料費節約
コンサルティング
予防保守・交換
17. モノのサービス化
17
TOYOTA MaaS / e-Palette Concept KOMATSU SMART construction
土木工事における作業の自動化と高度化を実現す
ることに加え、前後工程も効率化して、工期の短
縮に貢献できるパッケージ化したサービス
移動、物流、物販など多目的に活用できるモビリ
ティサービス(MaaS)と、これを実現する専用
次世代電気自動車(EV)
モノを売り収益を得るビジネス。サービスはモノ売りビジネスを支援する手段
サービスを提供し収益を得るビジネス。モノはサービスを実現なする手段
18. MaaS(Mobility as a Service)
18
電車 タクシー バス
レンタカー自家用車
配車サービス カーシェア 自転車シェア
電車 タクシー バス
レンタカー自家用車
配車サービス カーシェア 自転車シェア
MaaS
経路検索
支払
予約
配車手配
現 在 MaaS
あなたのポケットに全ての交通を個人で所有・個別に手配
手段の提供:マイカーの所有や個別の手配・予約ではできない最適化された「移動体験」提供
価値の実現:マイカー利用を減らし環境負荷の低減や移動の利便性・効率化を実現
19. MaaS(Mobility as a Service)
19
電車 タクシー バス
レンタカー自家用車
配車サービス カーシェア 自転車シェア
MaaS
経路検索
支払
予約
配車手配
MaaS交通についての悪しき悪循環
地方へ行くほどマイカーへの依存度が高くなる。
自動車は移動手段としては便利だが、保有コストが高いわ
りには、稼働率は低い。
大気汚染や渋滞による社会的ロス、交通事故の死亡者数は
世界全体では年間100万人を超えている。
公共の交通機関の運営が、マイカー保有により危機に瀕し
ている。乗り合いバスの利用者は近年大きく減少しており、
赤字で路線廃止に陥るケースが続いている。
公共交通路線の廃止により、移動手段がますますマイカー
に偏り、公共交通機関の運営をさらに苦しめている。
MaaSによって悪循環を解消
公共交通が整備されると人々の流れが変わり、ガソリンや駐
車場代に向けられていた支出が、公共交通に回るようになる。
それによって地域全体が活性化する。
渋滞や交通事故の発生が減少すれば、社会全体のロスも低下、
行動履歴をビッグデータとして把握できれば、道路や都市計
画に活用できる。
高齢者や障害者などのハンディキャップを抱えた方々の移動
が容易になる。
運転ができるかできないかで住む場所が限定されるという不
自由さがなくなる。
マイカーに偏る今の社会が解消され、個人の暮らしは改善し、
街の中心部も活性化して地域が抱える問題の多くが緩和する。
公共交通も含めた交通手段の多様化により、
様々な社会的課題を解決できる可能性がある。
20. MaaSのレベル定義
20
スウェーデン・チャルマース大学の定義
社会全体目標の統合
Integration of social social
スマートシティーのような上位の政策目標に統合された移動
手段を実現するサービスを提供
提供するサービスの統合
Integration of the service offer
予約や決済に加えて、サービス独自の料金体系を持ち、異な
る移動手段をシームレスにつなぐサービスを提供
予約と支払いの統合
Integration of booking and payment
異なる移動手段をまとめて検索でき、予約や手配も行うこと
ができる統合サービスを提供
情報の統合
Integration of information
異なる交通手段の情報を統合して提供
統合ない
No integration
事業者個別に移動手段や附帯するサービスを提供
レベル
4
レベル
3
レベル
2
レベル
1
レベル
0
個別の交通事業者が提供する移動手段やカー
シェア、自転車シェアなどのサービス
Google Map、NAVI TIME、乗り換え案内
Citymapper、シアトルのTripGo、などによ
るルートや所要時間、料金の検索など
ダイムラーのMoovel、ロサンジェルスのGo
LAなど
フィンランドのWhim、スイスのGreen
Classなど
該当するサービスがない
MaaSに相当するサービス
26. 超分散の時代
26
インターネット
専用ネットワーク
インターネット
専用ネットワーク
専用ネットワーク
テキスト テキスト+ 画像 マルチメディア(テキスト×画像×動画) マルチメディア + センサー
全てのデータ保管・処理は集中
大規模なデータ保管・処理は集中
小規模なデータ保管・処理は分散
大規模なデータ保管・処理は集中
小規模なデータ保管・処理は分散
大規模なデータ保管・処理は集中
小規模なデータ保管・処理は分散
高速な処理・応答・制御は超分散
集中コンピューティング 分散コンピューティング クラウド・コンピューティング 超分散コンピューティング
通信経路上の
エッジサーバー
分散サーバー 分散サーバー ローカル
エッジサーバー
1960年代〜 1980年代〜 2000年代〜 2015年〜
組み込みコンピューター
27. IoT World Forumのリファレンス・モデル
27
物理的なデバイスとコントロー
Physical Devices &controllers
モノと設備・モノの周辺に配置される制御機器類
接続
Connectivity
ネットワークや機器との通信
エッジコンピューティング
Edge Computing
モノの周辺でのデータ分析や変換処理
データ抽象化
Data Abstraction
データ集約とアクセス
アプリケーション
Application
データ活用(業務処理・分析・レポート)
協働とプロセス
Corroboration & Processes
人と業務プロセス
データの蓄積
Data Accumulation
データの蓄積と管理
34. ガソリン自動車と電気自動車
34
部品点数 3万点(エンジン 8000点) 部品点数 1〜2万点(モーター 30〜40点)
機能・性能 ハード>ソフト 機能・性能 ハード<ソフト
専用設計・製造が必要
ハードウェアのコモディティ化は困難
汎用部品の適用範囲が広い
ハードウェアのコモディティ化は比較的容易
競争力の源泉 ハードの開発や製造に必要な
ノウハウの蓄積や資金力/規模
競争力の源泉 ソフトウエアの開発力
(車載OSの覇権・Google vs Apple vs Tesla)
供給力とノウハウの
垂直統合(系列)による囲い込み
供給力とノウハウの
水平分業によるオープン・エコシステム
ガソリン自動車 電気自動車
異業種・ベンチャーの参入障壁は高い
トヨタ、日産、ホンダなどの自動車メーカー
異業種・ベンチャーの参入障壁は低い
Google、Apple、Teslaなどの異業種企業
37. インダストリー4.0がやろうとしていること
37
標準化
複雑なシステムの管理
通信インフラの高度化
安全と情報セキュリティ
労働組織とワークライフバランス
人材育成、専門能力の開発
規制の枠組
エネルギー効率
通信規格の国際標準化
サプライチェーンや顧客との間でリアルタイムにデータを共有・分析
設備稼働率平準化、多品種変量生産、 異常の早期発見、需要予測などが可能に
ドイツの2つの狙い
国内製造業の輸出競争力強化
ドイツ生産技術で世界の工場を席巻
インダストリー4.0仕様の生産システムがコスト競争上優位となり、我が国企業の海外生産
における競争力劣位が発生するおそれあり。
インダストリー4.0仕様の標準化が進むと、我が国のFA関連機器が海外市場において参入
できなくなるおそれあり。
44. 従来の工場とインダストリー4.0がめざす工場の違い
44
決められた工程に従って進められるライン生産方式が主流。
混流生産もあるが、多くの製造機械によるラインを組まないと
いけないので、製品の仕様を多様化することは簡単ではない。
製造実行システムは、本来は生産ラインに柔軟性をもたらすは
ずだが、生産ラインを構成するハードウェアの制約によって活
用できる機能が限定的。
生産ラインで働く人々も個々の現場で全体像が把握できず、定
められた役割を果たすための作業を行う。
結果としてリアルタイムで顧客ごとの個別の要望に応えること
は難しく、要望があったとしても、生産現場で動的に実現するこ
とは困難。
製品個々の仕様ごとに工程の組み替えがダイナミックに行わ
れる(ダイナミックセル・システム)。
顧客、機械、設備、部材、製品、作業者の情報が全て収集連
携され、製品毎に個別最適化された工程を自動的に作る。
生産工程は、コンピューター上で構築・検証され、それに合わ
せた実際の工程が実行される(Cyber-Physical System)。
結果としてリアルタイムで顧客ごとの個別の要望に応えること
ができ、要望があれば、生産現場で動的に実現する。
http://blog.livedoor.jp/ail01u9j10taw/archives/4075532.html
48. Industrial Internet と Industry4.0おける標準化の取り
組み
48
IIRA
IIC Reference Architecture
RAMI4.0
Reference Architecture Model Industrie 4.0
デジュール寄り
国際標準化組織による標準
デファクト寄り
市場の要請などによる事実上の標準
マッピングの比較・分析リーダー by 日本
51. GEが推進する産業用IoTプラットフォーム“Predix”
51
発電設備 機関車 航空機エンジン 工作機械 他の産業機械
ネットワーク
APM OO BM
他のアプリケーション
通知 Redis
キャッシュ
BLOB
ストレージ
Postgres
RDB
NewRelic
監視
RabittMQ
キューイング
Spark
分散処理
Storm
ストリーミング処理
Kafka
分散メッセージング処理
Taitan
グラフDB
Kasandra
KVS
Cloud Foundry
オープンソースを駆使した独自基盤
Asset Performance
Management
産業機器性能管理
(APM)
Operation
Optimization
オペレーション最適化
(OO)
Brilliant
Manufacturing
製造現場最適化
(BM)
サードパーティ
アプリケーション
アプリケーション
エッジ・コンピューティング
クラウド・コンピューティング
APM OO BM
他のアプリケーション
APM OO BM
他のアプリケーション
APM OO BM
他のアプリケーション
APM OO BM
他のアプリケーション
54. 1G 2G 3G 4G 5G
音声 テキスト データ 動画
あらゆるモノがつながることを前提とした
社会課題の解決通信・コミュニケーションの性能向上
移動体通信システムの歴史
1979〜 1993〜 2001〜 2012〜
2020〜
9.6Kbps 28.8〜384Kbps 2.4〜14.4Mbps 0.1〜1Gbps
10Gbps〜
55. 5Gのビジネスの適用領域
データ量超増大 × 即時性向上
1通信あたりのデータの嵩が増える
リッチ化する:高精細や高音質になり臨場感、没入感
が増す
多角化する:同時に取り扱える情報の選択肢が増える
1通信あたりのデータの種類が増える
制御用の情報(センサーやカメラからの情報)が増え
る:自動○○が実現する
参考可能な情報(ログ情報)が増える:パーソナライ
ズのパターンが増える、レコメンドの精度が向上する、
対象への理解が深まる
タイムラグがほぼ無くなる
距離の制約が消える:各地に散らばる人たち同士で同
時に何かやる、今やった/起きたことをすぐに取り込
んですぐ活かす
社会(利便性)向上系
医療分野
超高信頼低遅延通信の実現で移動中や遠隔地の高度診療が可能になり、
医療格差が解消される
農林水産分野
超大量端末同時接続の実現で作物や家畜などの状況を把握するセン
サーと散水・薬剤散布や給餌を実施するロボットやドローンの制御が
可能になり、減少する従事人口を補える
土木建築分野
超大量端末同時接続と超高信頼低遅延通信の実現によって遠隔制御が
可能になり、危険度が高い高所・鉱山・災害地などの現場での安全な
作業が確保でき、またドローンの活用による高精度測量などの精度が
向上する
生活分野
自動運転と遠隔制御によって、細分化された公共交通が実現する
センサー情報を駆使して状況を把握する店舗運営が可能になる
遠隔授業や家庭教師の実現によって、学習格差が解消される
大量センサーと自動判定AIによって、防災・防犯・減災力が向上
VRオフィスとテレワークが実現する
コンテンツ向上系
スポーツの場合⇒体験が深くなる
自動制御が可能になってカメラ台数を一気に増やせることで、多地
点・ドローンなどによる多角度撮影ができるようになる
取得データの種類が増え分析できる情報が増えることで、選手のバイ
タルデータ・顧客のバイタルデータ・環境データが取得できるように
なる
AIが発達することでデータの有効活用レベルが上がり、多角的な分析
結果を提示できるようになる
エンタメの場合⇒現実を超える仮想実現へ
即時性が向上することで出演者の居場所を問わない制作環境を実現さ
せることや、同時多人数対応の参加型体験の提供ができるようになる
スポーツ&エンタメに共通
1通信あたりの送信データの嵩が増え、高画質・高音質・8K360°リ
アルタイムな高臨場感映像が提供できるようになり、また視聴者に合
わせた多種多様な映像・情報を提供できるようになる
生活者データ・ドリブン・マーケテイィング通信より https://seikatsusha-ddm.com/article/10129/
59. 第5世代通信の適用例
高速・大容量データ通信
10G〜20Gbpsのピークレート
どこでも100Mbps程度
大量端末の接続
現在の100倍の端末数
省電力性能
超低遅延・超高信頼性
1m秒以下
確実な通信の信頼性担保
5G
多様なサービスへの適用を可能にする
異なる要件のすべてを1つのネットワークで実現する。
各要件をに応じてネットワークを仮想的に分離して提供する(ネットワーク・スライシング)。
2020年代〜
2時間の映画を
3秒でダウンロード
ロボット等の
精緻な遠隔操作を
リアルタイムで実現
自宅内の約100個のモノ
がネットに接続
(現行技術では数個)
現在の移動通信システムより
100倍速いブロードバンドサー
ビスを提供
利用者がタイムラグを意識
することなく、リアルタイ
ムに遠隔地のロボット等を
操作・制御
スマホ、PCをはじめ、身の
回りのあらゆる機器がネッ
トに接続
70. AIとAGIの関係
汎用型人工知能
AGI : Artificial General Intelligence
特化型人工知能
AI : Artificial Intelligence
特定の領域に特化した
知的処理
汎用的で自律的に拡張する
知的処理
共通するのは何か?
違うのは何か?
足りないのは何か?
何を知るべきを見つける
どうすればいいかを探す
72. 72
ある ない
ある ない
ある ない
ある
(少ない学習データ)
ある
(膨大な学習データ)
高い 低い
(ひとつの知的処理に特化)
高い 低い
低い 高い
人間は身体に備わる様々な感覚器からの情報も含め総合して知覚・認識
しているが、機械には身体がないのでそれができない。
自分が現在何をやっているか、今はどんな状況なのかなどが自分でわか
る心の働きである意識により、人間は様々な知的処理を同時に実行し、
それを統合・制御しているが、機械にはできない。
人間は、自分の考えや選択を決心し、実行する能力、あるいは、物事を
成し遂げようとする意志を持っているが、機械にはない。
人間は少ない学習データからでも効率よく学習できる能力をそなえてい
るが、機械は膨大な学習データとそれを処理できる膨大な計算能力(消
費エネルギー)を必要とする。
人間はひとつの脳で様々な種類の知的処理が可能だが、機械は特定の知
的処理に特化している。
人間は、神経の機能単位が消失しても、それを自律的に補填・回復させ
ることができるが、機械にはそれができない。
人間の場合、1千億個のニューロンによる超並列処理がおこなわれてい
るが、その数を増やすことはできない。しかし、機械のプロセッサーは
増やすことはできる。
人間の知性と機械の知性
意識
身体性
意志
学習能力
汎用性
可塑性
スケーラ
ビリティ
高い 低い
人間の脳の消費エネルギーは思考時で21ワット/時程度のエネルギーを
消費するが、機械の場合はその数千倍から数万倍を必要とする。例えば、
GoogleのAlphaGoの消費電力は25万ワット/時とされている。
エネルギー
効率
ある ある 共に記憶能力はあるが、人間の場合は、身体的な感覚を含む記憶が可能
であり、記憶内容やメカニズムは必ずしも同じではない。
記憶能力
機
能
的
特
徴
器
質
的
特
徴
人間の知性 機械の知性 補足説明
73. 「人工知能」と言われるものの4つのレベル
73
単純制御:指示されたことをそまま行う
予め定められたルールに従い制御する(人工知能搭載○○)。
気温が上がるとスイッチを切るエアコン
洗濯物の重さで洗濯時間を自動的に変更する洗濯機
ひげの伸び具合で剃り方を変える電気シェーバーなど
ルールベース:指示されたことを自ら考えて実行する
外の世界を観測することによって振る舞いを変える。
振る舞いの種類・パターンを増やすため、予め多数のルールを用意しておく。
「駒がこの場所にあるときは、こう動かすのがいい」といった予め決められたルールに従って、
これからの打ち手を探索して打つことができる囲碁や将棋のシステム
与えられた知識ベースに従って、検査の結果から診断内容や処方する薬を決めて出力する医療診断システム
機械学習:着眼点は人間が教え、対応パターンを自動的に学習する
人間があらかじめルールを細かく決めて組み込んでおかなくても、
大量のデータから対応パターンを自ら見つけ出す。
ただし学習のための着眼点(特徴量)は人間が設計。
「駒がこの場所にあるときは、こう動かすのがいい」ということを設定しておかなくても、
対戦を繰り返すことでコンピュータ自身が自分で学習する将棋や囲碁のシステム
診断データや生体データを多数読み込み、ある病気とある病気に相関があるということを自分で学ぶ医療診断システム
深層学習:着眼点を人間が教えずに、対応パターンを自動的に学習する
学習に使う変数(着眼点/特徴量)を自分で学習して見つけ、
対応のパターンを見つけ出す。
一連の症状が患者の血糖異常を表していて、複数の病気の原因になっているようだ、
ということを自分で見つけ出すことができる医療診断システム
状況に応じて、最適な判断をおこなう自動運転の自動車
レ
ベ
ル
1
レ
ベ
ル
2
レ
ベ
ル
3
レ
ベ
ル
4
76. 人工知能と機械学習の関係
76
人工知能 Artificial Intelligence/AI
機械学習 Machine Learning
ニューラル・ネットワーク
Neural Network
深層学習
Deep Learning
人間の”知能”を機械で
人工的に再現したもの
強いAI:コンピュー
タに人間と同様の知
能を持たせた仕組み
弱いAI:コンピュー
タに人間と同様の知
的な振る舞い・処理
をさせる仕組み
データからグループ分
けのためのルール(モ
デル)を作る仕組み
脳の仕組みを参考に作
られた機械学習の手法
従来よりも精度の高いモ
デルを作ることができる
ニューラル・ネットワー
クの手法
遺伝アルゴリズム、エキスパートシステム、音声認識、画像認識、感性処理、機械学習、
ゲーム、自然言語処理、情報検索、推論、探索知識表現、データマイニング、ニューラル
ネット、ヒューマンインターフェース、プランニング、マルチエージェント、ロボット
データ
プログラム
モデル
79. ルールベースと機械学習
Sheep Dog
を見分ける仕様
やルール
= if XX
Then XXX
else XXX
Mop
を見分ける仕様
やルール
= if XX
Then XXX
else XXX
Sheep Dog
を見分ける仕様
やルール
0101011101010
1110101001011
1110010101010
Mop
を見分ける仕様
やルール
0111100101010
1101010001010
1110100100101
人間が記述 データから生成
GoogleのAI学習教材より
91. 一般的機械学習とディープラーニングとの違い
91
耳 27%
目 48%
口 12%
特徴量
「特徴量」とは、猫と犬を識別・分類するために着目すべき特徴
正しく認識 82%
誤った認識 18%
認識結果
耳 27%
目 48%
口 12%
特徴量
学習
ディープラーニング
学習
推論
ディープラーニング
推論
正しく認識 82%
誤った認識 18%
認識結果
人間が認識結果が
最適になる組合せを
見つける
機械が認識結果が
最適になる組合せを
見つける
学習データ
教師付きデータ 学習データの一部
評価データ
95. AI = 膨大な計算が必要、しかし計算は単純
Σ φ重み付け
された入力 出力
入力の総和
評価関数
ニューラルネットワーク
の学習と推論を比べると、
推論には8ビット程度の精
度があれば良く、計算負
荷も低い。学習には16-
32ビットの精度が必要で、
計算負荷も桁違いに高い。
101. 自動化ツール
Google Cloud AutoML
Microsoft Azure ML
AWS SageMaker など
AIと人間の役割分担
データを準備
意志決定
学習方式の選択
パラメーターの調整
可視化・分類・予測
問いを生みだす
解決したいこと・知りたいことを決める
膨大なデータの中から、人間
の経験に基づく先入観なしに
規則、相関、区分を見つける
新たな問いを生みだす
判断・制御
モデル
公式・ルール・関数など
104. 学習と推論の役割分担
104
学習
推論
学習
推論
大規模な計算能力
専用プロセッサー
長時間演算
比較的小規模な計算能力
専用プロセッサー・省電力
短時間演算
学習モデル 学習モデル
学習
推論
学習モデル学習モデル
クラウドでモデルを作り、
そのモデルをエッジのデバ
イスに送りリアルタイムの
現場のデータから予測や判
定を行う。
リアルタイム性が重要な処
理は、できるだけ現場に近
い場所で処理できたほうが
有利。また、機器の個体差
にも対処できる。
クラウドで完結するサービ
スに適用。
学習
推論
推論モデル(予測や分類などの
ルール)を大量のデータから作る
推論モデルを使って現場データ
から予測や分類、判断/判定を行う
AISing,HACURUS,
SOINN など
ARAYA,LEAPMIND,
IDENなど
ABEJA,Microsoft,Google,
Facebook,Amazon,
Preferred Networkなど
NVIDIA,Intelなど
111. 急増するAI専用プロセッサ
CPU GPU FPGA ASIC
学習用
(サーバー)
Intel
Xeon Phi Knight Mill
Google TPU (2,3)
Intel Nervana
Wave Computing
学習・推論
(サーバー)
NVIDIA Tesla v100
AMD Vega10
Graphcore
推論
(サーバー)
Microsoft Brainware
Baidu SDA
DeePhi Tech
Google TPU (1)
推論
(デバイス)
Apple A11
Kirin
ARM
NVIDIA Xavier
Teradeep
DeePhi Tech
Thinci
DNN Engine
KAIST DNPU
日経XTECH記事より
116. ARMのAIアーキテクチャ
ARM DynamIQ
Arm ML
(Machine Learning)
Arm OD
(Object Detection)
2017年3月発表
CPUクラスタの規模を最大8コアに拡張
ヘテロジニアスマルチコア構成が可能
AI/ML「にも」有効
モバイルデバイス上での機械学習を高速化
毎秒4.6兆回以上の演算(4.6TOPs)が可能
画像認識に特化
60 fps(フレーム/秒)のフルHD映像をリアルタ
イムに検知
監視カメラなどへの応用(IoT)
Arm MLとArm ODを組み合わせることで
高性能かつ電力効率の高い人物検出・認識ソリューションを実現
134. アジャイル・DevOps・クラウドは常識の大転換
構築 運用 構築 運用
構築・運用サイクル:5年〜
業務要件:変えられない/計画通りが前提
要求水準:高品質/完璧
責任分担:要求(事業会社)/その他全て(SI事業者)
サーバー
ストレージ
ネットワーク
HWや設備を調達
システム構築・運用
一連の業務を外注
所有+構築・運用
指示・外注が前提
従来のやり方(建築工事と保守点検)
設計・実行サイクル:分/時間/日
業務要件:変える/計画通りは無理が前提
要求水準:高速にアップデートし品質を維持
責任分担:全て(事業会社)/支援(外部事業者)
機能部品の組合せ
手順の設計と実行
自分が責任・主管
使用+設計・実行
自前・内製が前提
これからのやり方(賃貸やレンタカー)
クラウドには
預ける・載せる・任せるの発想はない
アウトソーシングではない
借りて、自分で使いこなす発想が必要
136. ITのスピードが高速化
ITのスピードにビジネス・プロセスが追いつかない
全ての組織がサービス・プロバイダー化する
どの様にITサービスを提供し維持するのか
Value-driven (価値主導)
Evolving(発展、展開する)
Responsive(敏感に反応する)
Integrated(統合、結合された)
Service(サービス)
Management(マネジメント)
企業レベルでサービス管理を行うための運用モデル
VeriSM
136
アジャイル開発
Agile Development
ビジネスの成果に貢献するコードだけを
変更に柔軟・迅速に対応して
バグフリーで提供する
DevOps
Development & Operation
運用の安定を維持しながら
本番環境への迅速な移行と
継続的デリバリー
クラウド
Cloud Computing
高速で俊敏な開発実行環境の調達
経費化の拡大による不確実性への担保
運用やセキュリティから解放と人材の再配置
139. ガバナンスとサービスマネージメント原則の関係
139
ガバナンス
基本は、透明性(Transparency)
説明責任(Accountability)
機敏に反応(Responsiveness)
効果的、効率的(Effectiveness and Efficiency)
公平、非排他的(Equitable and inclusive)
誰でも参加(Participatory)
持続可能(Sustainability)
ビジョン 戦略 コンプライアンス
方針展開
行動指針
企業文化
サービスマネジメント原則
サービスとは『消費者(顧客)の明らかになった要望を満たす』こと
ITSMが開発し成熟させてきたサービスマネジメントの概念や手法の活用
BSM(Business Service Management)
ESM(Enterprise Service Management)
全ての製品(プロダクト)とサービスに適用される
148. ウォーターフォールとアジャイルの違い
ユーザーと開発者はプロジェクトを通して、日々一緒
に働く
ユーザの満足を優先し価値あるソフトウェアを早く継
続的に提供する
要求の変更はたとえ開発の後期であっても歓迎する
動くソフトウェアをできるだけ短い間隔( 2〜3週間
あるいは2〜3ヶ月)でリリースする
動くソフトウェアこそ進捗の最も重要な尺度
技術的卓越性と優れた設計に対する普段の注意が機敏
さを高める
シンプル(無駄なく作れる量)に作ることが基本
最良のアーキテクチャ・要求・設計は自己組織的な
チームから生み出される
チームが最も効率を高めることができるかを定期的に
振り返り、それに基づいて自分たちのやり方を最適に
調整する
アジャイルな思想
ユーザと開発者はいつもは別の場所にいてプロジェク
トを通して定例ミーティングを行う
ユーザーの満足や価値のあるなしではなく、とにかく
ソフトウェアを提供する
要求の変更を開発の後期に出すの勘弁して欲しい
パワポ、エクセル、ワードの仕様書を丁寧に清書して
( 2〜3週間あるいは2〜3ヶ月)納品する
動くソフトウェアこそ進捗の最も重要な尺度
技術的卓越性と優れた設計に対する普段の注意が機敏
さを高める
仕様書通り(間違っていようが)に作ることが基本
最良のアーキテクチャ・要求・設計は自己組織的な
チームから生み出される
チームがもっと稼働率を高めるように監視し、それに
基づいて自分たちへの批判や不満を回避するために、
念のため納期を厳しめに設定する
ウォーターフォールな思想
https://speakerdeck.com/kawaguti/flipped-agile-manifestYasunobu Kawaguchi氏 資料を参考に作成
150. ビジネス 開発 運用
アジャイル開発 DevOps
アプリケーション開発環境
マイクロ・サービス、ルールエンジン、AI、APIなど
ITインフラストラクチャー
IaaSなどのクラウド
アプリケーション実行環境
コンテナ・オーケストレーション・ツール
サーバーレス・FaaS
Infrastructure as Code
運用の自動化
SRE
Site Reliability Engineer
アイデアの創発
デザイン思考
リーンスタートアップ
トライ・アンド・エラー
のサイクルを高速で回す
ビジネス・スピードを加速する方法
ビジネスの成果に貢献するコードのみ
現場のニーズにジャストインタイム
バグフリーと変更への迅速・柔軟な対応
開発されたコードを直ちに本番移行
安定稼働の維持
変更やスケールへの迅速・柔軟な対応