Nagoya(20151022)

地域を編む図書館
－360 度方位のコレクション形成
岡本真
アカデミック・リソース・ガイド株式会社
代表取締役／プロデューサー
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東海北陸地区公共図書館研修集会
「地域情報を活用する図書館の編集力」
日時：2015年10月22日（木）
会場：名古屋市瑞穂文化小劇場
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Copyright アカデミック・リソース・ガイド株式会社 All Rights Reserved. arg.ne.jp

自己紹介
－岡本真とアカデミック・リソース・ガイド株式会社
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自己紹介（現在）
1. アカデミック・リソース・ガイド株式会社（2009年～）
 代表取締役／プロデューサー（2009年～）
 ACADEMIC RESOURCE GUIDE編集長（1998年～）
2. オーマ株式会社（2008年～）
 代表取締役（2011年～）
3. saveMLAKプロジェクト（2011年～）
 プロジェクトリーダー（2011年～）
4. 図書館総合展運営委員会（1998年～）
 運営委員（2008年～）
5. NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ（2004年～）
 理事（2010年～）
6. 公益財団法人シャンティ国際ボランティア会（1981年～）
 理事（2013年～2015年）※現在はアドバイザー
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自己紹介（過去）
 1973年生まれ
 42歳
 国際基督教大学（ICU）卒業（1997年）
 日本政治思想史を専攻
 教育雑誌、学術書等の編集者等を経て、
 1999年～2009年、ヤフー株式会社に在籍
 Yahoo!カテゴリ、Yahoo!検索、Yahoo!知恵袋、Yahoo!検
索ランキング、Yahoo!ラボ等の企画・設計・運用、また産学
連携のコーディネートに従事
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［参考］
アカデミック・リソース・ガイド株式会社概要
 創業：
 2009年9月30日
 前史：
 1998年7月11日創刊のメールマガジン“ACADEMIC
RESOURCE GUIDE (ARG)”
 ビジョン：
 「学問を生かす社会へ」
 事業：
1. 図書館の新設・リニューアル・運営等の計画策定支援
2. ウェブ技術を中心とした産官学連携のコーディネート
3. 共同オフィス・シェアハウス等のコミュニティー空間の創造
4. ウェブコンサルティングや専門的調査の実施代行
5. ワークショップ等によるアイデア発想・知識創造の支援
 体制：
 役員1名＋スタッフ6名
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［参考］
これまでの主な図書館プロジェクト
1. 富山市西町南地区公益施設整備事業（2012年度～2013年度）
2. デジタルハリウッド大学メディアライブラリーリニューアル事業（2012年）
3. 恩納村文化情報センター整備事業（2012年度～2014年度）
4. 瀬戸内市新図書館開設に向けたデジタルアーカイブ構築事業ほか（2013
年度～）
5. 宮城県図書館による震災アーカイブ構築事業（2013年度）
6. 長崎県県立・大村市立一体型図書館及び郷土資料センター（仮称）整備事
業（2013年度）
7. 須賀川市（仮称）市民交流センター整備事業（2013年度～）
8. 名取市新図書館建設事業（2014年度～）
9. 佐賀県これからのまなびの場のビジョン検討懇話会（2013年度～2014年
度）
10. 埼玉県新県立図書館在り方検討有識者会議（2014年度）
11. 日出町立図書館整備事業（2014年度）
12. 気仙沼図書館災害復旧事業及び（仮称）気仙沼児童センター整備事業
（2014年度～）
13. 沖縄市立図書館整備事業（2015年度～）
14. 和歌山市民図書館基本計画策定業務（2015年度～）
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ほかに、震災復興支援の一環として、
名取市図書館、南三陸町図書館の復旧に関与

［参考］
これまでに関わった主な図書館プロジェクト
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＜PR＞『ライブラリー・リソース・ガイド（LRG）』
 発行：アカデミック・リソース・ガイド株式会社
 年4回発行（季刊）
 ISSN：2187-4115
 定価：2,700円（税込）
 特別寄稿と特集
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8

＜PR＞『未来の図書館、はじめませんか？』
 岡本真・森旭彦共著
 2014年11月刊行
 青弓社
 2000円＋税
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増
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御
礼

［参考］
『未来の図書館、はじめませんか？』目次
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 まえがき図書館は知の番人だ。
1. 図面から生まれる図書館は正しいのか
2. 図書館の“周辺”にある、進化のチャンス
3. 図書館の原風景を見つめる
4. 「足で見る」図書館
5. 「まち」から生まれる図書館、図書館から生まれる「まち」
6. さあ、図書館をつくろう
7. 「発信型図書館」のための、アイデアのつくりかた
8. 図書館の拡張
 あとがき

－360度方位のコレクション形成
－コレクションとはなにか
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資料とコレクションの意味
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 資料：
 郷土資料、地方行政資料、美術品、レコード及びフィルムの
収集
 図書、記録、視聴覚教育の資料その他必要な資料（電磁的
記録（電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては
認識することができない方式で作られた記録をいう。）を含む。
以下「図書館資料」という。）
 コレクション：
 資料の総体
 アナログ
 デジタル

極論・正論としての地域資料の重要性
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 コンサルタント（？）の目線から
 日課としての図書館アポなし見学（2009年～）
 必須チェック項目としての「地域資料」「郷土資料」
 （もちろん、文芸書・一般書も大事）
 私自身の図書館体験から
 小柴貯油施設（タンク）爆発事故（1981年：小学2年生）
 文化祭での研究発表（1992年：高校2年生）
 高校図書室から横浜市金沢図書館（1980年開設）へ
 2Fの地域資料コーナーへの初めての踏み入れ
 横浜市編「横浜市と米軍基地」の発見（司書のレファレンス力）
 「調べる」ということの決定的体験
 浪人を経ての大学生活から現在へ

－1000施設を訪ねて印象的だったコレクション10連発
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足で見て回った1000施設
2014年：113,090km
2013年：128,212km
2012年：119,819km

足で見て回った1000施設
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#1 海士町中央図書館（島根県海士町）
－地域資料が活かされている図書館
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 年間貸出ランキングトップ5中、1位、2位が海士町本
 1位：『海士伝2』
 2位：『僕たちは島で、未来を見ることにした』
 2015年度上半期のベスト10（13冊）中7冊が海士町本
 同点9位に『第四次海士町総合振興計画』

#2 多治見市図書館（岐阜県多治見市）
－地場産業支援と観光誘客を実現
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 当然を貫いた結果としての「陶磁器資料コレクション」
 美濃焼の街として陶磁器意匠研究所、美濃焼ミュージアム
を設置
 図録1000点以上を含む約7000点のコレクション
 陶磁器作家にとっての情報センター（来訪滞在）

#3 鯖江市図書館（福井県鯖江市）
－ピンポイントな地場産業支援
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 国内トップ、世界有数のメガネフレーム産業
 産業支援としてのメガネ資料コレクション
 ファッション誌への目配り
 鯖江なりの産業支援の模索の結果としてのコレクション

#4 南相馬市立中央図書館（福島県南相馬市）
－震災と原発災害を直視
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 容易には終息しない事態を見据えてのコレクション構築
 2011年6月29日の南相馬市訪問時の司書たちの言葉
 「なぜ、福島でこういうことが起きたのか」
 外部支援を活用しながら着実なコレクション構築
 saveMLAKによるタイトル情報の収集と提供

#5 神奈川県立川崎図書館（神奈川県川崎市）
－世界最大級の社史コレクション
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 1万7000点に及ぶ1958年の開館以来のコレクション
 工業専門図書館としての出自（神奈川県と川崎市の連携）
 様々な活用方法
 社史編纂担当者の情報収集
 就職活動への応用（東海大学水島研究室＋村橋勝子、岡本真）

#6 指宿市立指宿図書館（鹿児島県指宿市）
－戦後70年目の新たなコレクション構築
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 指宿海軍航空基地をめぐる資料探索
 指宿図書館特別企画展「戦後70年の記憶－指宿海軍航空
基地」として結実
 足で稼ぐ司書たち

#7 富山市立図書館本館（富山県富山市）
－新館オープンに伴うML連携と産業支援
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 新館オープンに向けての企画・構想・実施
 国内外の類縁施設の調査
 海外文献への遡求
 多治見市からの多大なご教示

#8 草津町立図書館（群馬県草津町）
－意思の力で実現したハンセン病資料
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 療養所設置自治体としての草津町（長い当時の歴史）
 外部からの指摘を受けた司書の衝撃と対応
 国内公共図書館では有数のコレクション構築
参考：中沢孝之「ハンセン病関連資料と草津町立図書館」
（『みんなの図書館』38-44、2010年4月）

#9 関市立図書館（岐阜県関市）
－刀剣・刃物コレクションを生かすセミナー開催
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 鉄鋼・刀剣の街としての関市（関の刀鍛冶）
 蔵書を死蔵にしない工夫としてのセミナー開催
 関市だからこそできる／関市にしかできないセミナー内容

#10 地域資料に強い沖縄県と岡山県の図書館
－地域資料に全県的に対峙
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 地場の地方出版社の刊行物への目配り
 岡山（全自治体の図書館を訪問）、沖縄（本島の全自治体の
図書館を訪問）した見聞からの印象
 岡山の歴史マンガ、沖縄のマンガ、岡山文庫、おきなわ文
庫等は自明としてうえでの深掘り

－様々なコレクションからのまなび
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様々なコレクションからのまなび
－2つのポイント
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1. いつでも始められる
地域資料コレクション
2. 地域課題をとらえた
コレクション構築

－1. いつでも始められる地域資料コレクション
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「遅きに失する」
ことはない
思い立ったが吉日
外部資源を活用

－2. 地域課題をとらえたコレクション構築
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地域課題を発見するための
総合計画の読み込み
既存の地域資料の読み込み
まちなかでのリサーチ
（フィールドワーク）
ちなみに弊社の実践手法

あらためての地域資料コレクションの意味
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図書館が
やらなければ
遺せない
図書館が持つ制度的強み
社会的装置として社会が託す期待

－未来の図書館、図書館の未来に向けての方策
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図書館は地域をどれだけ編めているのだろうか
－地域資料コレクションの課題補足率#1
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収集
済
未着手
想定
外

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未
着
手
想
定
外

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想定外

360度方位のコレクション形成に向けて
－既存の地域資料コレクションの弱点#1
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アンカバー領域
ライトなアナログ媒体
広範なデジタル媒体
※まったくできていないという訳ではない

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観光資料、行政資料
パンフレット、ポスター、チラシ

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ウェブのアーカイブ
ウェブでの新たな知識創生

－地域を編む図書館を実現するために#1
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収集・分類・保存・提供

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収集・分類・保存・提供

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最低限の3方策
1. デジタルアーカイブの構築とオープンデータ化
2. オープンデータのアグリゲーター化
3. 図書館の機能を生かしたオープンな知識創成

地域を編む図書館を実現するために
－1. デジタルアーカイブの構築とオープンデータ化
 先行例としての東寺百合文書WEB（2014年～）
 京都府立総合資料館
 「東寺百合文書」：
 8世紀から18世紀までのおよそ1000年間の文書群（国宝）
 CCライセンスで公開（CC-BY）
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http://hyakugo.kyoto.jp/
営利目的も含めて誰もが二次利用可能

－2. オープンデータのアグリゲーター化
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 先行例としての富士見市立図書館（埼玉県）
 http://www.lib.fujimi.saitama.jp/
 富士見市広報誌「広報ふじみ」創刊号からのバックナン
バーを掲載
 地域資料、行政資料の収集は図書館の基本的役割（図書
館法第3条）
 オープンデータの受け皿への不安
 行政の永続性の担保
 その保障装置としての図書館
 従来業務の範疇にある役割

－3. 図書館の機能を生かしたオープンな知識創成
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 先行例としてのWikipedia Town（2012年～）
 まち歩きとGLAM機関での調査・研究に基づくWikipedia
記事の充実化
 イギリスのウェールズにある「マンモス」が初例
 日本でも図書館を拠点化する流れ（2013年位～）
 横浜市中央図書館、京都府立図書館、伊那市立図書館、国立国
会図書館関西館ほか
 先行例としての「ししょまろはん」
 図書館が保有するデータの活用
 オープンデータ形式での公開
 京都が出てくる本のデータ
 京都が出てくる山村美紗
作品データ

地域を編む図書館が果たす機能
－知識の再創造のための収集・分類・保存・提供
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•アグリゲートと
アーカイブ
•二次利用による
再創造の促進
•オープンデー
タ化
•未着手領域へ
の挑戦
収集
分類
構造化
保存提供

－360 度方位のコレクション形成
岡本真
アカデミック・リソース・ガイド株式会社
代表取締役／プロデューサー
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藤東海北陸地区公共図書館研修集会
「地域情報を活用する図書館の編集力」
日時：2015年10月22日（木）
会場：名古屋市瑞穂文化小劇場
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