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集中治療におけるシミュレーション研修
The simulation training in the intensive care
Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai
第40回日本集中治療医学会学術集会
教育講演
Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai
いきなりですが・・・
何故シミュレーションを使うのですか?
Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai
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何故シミュレーションを使うのですか?
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集中治療領域の人材育成
どのような人材を求めていますか?
高度な医療に対応できる看護実践力
特殊な環境に対応できる精神力
多職種連携(チーム実践)を可能にす
る人間力
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集中治療領域の人材育成現状
• 新人の職場適応
• 基礎教育と臨床実践
乖離
• 医療の高度化
• クライエントの権利
意識
• 看護人数による看護
体制
• (看護師の)生活体
験量減少
• 受動的学習法の既習
安全に・。確実に・・。効率よく・・・。
人材を育成しなければなりません。
まして、
ちょっと失敗しちゃったができない条件で・・・。
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シミュレーションの利点
•失敗ができる条件
•繰り返し体験できる
•実際には体験できないことを経験できる
•教えたいことを状況に組む込むことができる。
•学習者のニーズに応じて学びのレベルを変えら
れる。
Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai
目的とする内容のレベル
基本的な知識
基本的な技術
統合された知識と技術
状況に対応した実践
あらゆる状況への対応かつ、その部
署全体の(看護)実践の質を向上させ
る実践
1
4
3
2
ICUの学習にもレベルが様々・・・。
学習はレベル1からの積み重ね
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目的とする内容のレベル
基本的な知識
基本的な技術
統合された知識と技術
状況に対応した実践
あらゆる状況への対応かつ、そ
の部署全体の(看護)実践の質
を向上させる実践
タスクト
レーニング
シナリオ
ベースドシ
ミュレー
ション&WPL
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とすると、皆がレベル1から学ぶの?
リュックの背負
い方
靴の履き方
歩く速さ
求められる実践。
登頂!
いわゆる、臨床
で行われる実践
登頂できる装備
で、5合目から
登ってみる
Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai
まず、5合目をトライしてみる
リュックの背負
い方
靴の履き方
歩く速さ
求められる実践。
登頂!
いわゆる、臨床
で行われる実践
登頂できる装備
で、5合目から
登ってみる
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シミュレーションの設定
どんな実践を模擬体験するのか
•必要な要素が入っている。
•難易度はほどほど。
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シミュレーション研修を実践するための
理論と方法
経験学習理論
状況学習論
学習環境デザイン
成人学習理論
動機づけ理論
インストラクショナル・システム・デザイン
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このような、シミュレータも
どう使うかは、学習課題によって
さまざまです。
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経験学習理論によると
①何よりも行動をしてみなければ始まらない
②単に行動をするだけでなく、それを振り返
ることが大事
③単に振り返っているだけではなく、それを
次の行動に振り向けることが大事(中略)
経験からの学習-プロフェッショナルへ
の成長プロセス-松尾睦
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経験学習理論によると
①何よりも行動をしてみなければ始まらない
②単に行動をするだけでなく、それを振り返
ることが大事
③単に振り返っているだけではなく、それを
次の行動に振り向けることが大事(中略)
経験からの学習-プロフェッショナルへ
の成長プロセス-松尾睦
やれる環境作り、OJTの限界の評価、模擬体験・経験
経験学習を成立させる支援が必要
シミュレーション学習プロセスの浮上
学びの蓄積、発展学習による 考えて行動する人材育
成 これができれば、プロの素材が出来上がり
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成人の学びの70%が直接的経験による
直接的経験
70%
他者の観察
アドバイス
20%
読書・研修
10%
学びの要素
松尾睦;経験学習入門、ダイヤモンド社、2011、P49
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具体的
な経験
振り返
り
概念化
新しい
計画
経験
学習
Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai
D.A.Kolb 経験学習モデル
松尾睦 よく考えられた実践
具体的
な経験
省察
リフレ
クショ
ン
概念化
新しい
試み
経験
学習
結果に対
する
フィード
バック
適度に難し
く明確な課
題
誤りの
修正
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具体的
な経験
省察
リフレ
クショ
ン
概念化
新しい
試み
経験
学習
D.A.Kolb 経験学習モデル
体験・経験
習得したい内容が含ま
れる環境で実践をする。
リフレクション
(狭義のディブ
リーフィング)
模擬体験・経
験をしたら振り
返りを一緒に
する。
体験の結果は
どうだった? な
んでそうなった
んだろう?どう
すればよかっ
たんだろう?
ここで感じたこと、わかったことって、
実際の実務でいうと、どういうことだろ
う?どうすると使えるかな?
WPL.OJT. SIM
実際の場面で活
用してみよう。
違うシナリオのシ
ミュレーションで
試してみよう!
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シミュレーション 臨床実践
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状況学習理論
シミュレーションを用いる意義
Dokkyo Medical Univ. Koshigaya Hospital 32
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注射/輸液の
実践を学ぼう
患者情報収集
指示確認
輸液剤・輸液
セット準備
患者への説明
静脈路確保
輸液管理
治療効果の観察
患者の安楽維持
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看護実践を学ぶために
注射/輸液に関する技術を習得する
• 患者の情報収集
• 指示確認
• 薬剤準備
• 輸液セット準備
• 患者への説明
• 静脈路確保
• 輸液速度管理
• 患者状態観察
• 輸液中の安楽確保
• 看護記録
テクニカ
ルスキル
ノン-
テクニカル
スキル
看護実践のさまざまな
状況/場の中で応用実践
技術習得に必要な要素
を抽出/ニーズ分析
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一定の状況(シナリオ)
の中で学ぶ必要がある
一定の状況の構成を要素
を経験学習する
看護師の学習に必要な経験
は、状況/場を条件に加え
た教材が必要
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シナリオベースド シミュレーション&DBF
 看護実践は状況に応じて、最も適した形に整えられて提供
される。
 よって、目的は同じでも、提供の方法はさまざまである。
 この、さまざまに対応できなければ看護実践とはならない。
 臨床実践に活用できる学習をするためには、状況設定のあ
る体験・模擬体験が必要である。
 状況をどのように感じ(判断し)目的とする行動をどのよう
に行ったか、それは上手くいったのかいかなかったのか、それ
ばなぜか
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(看護実践の)状況って
何で設定できますか?
人 : 医療スタッフ・患者・家族・・・。
物 : 医療器材・・・。
場所 : 病室・ナースステーション・処置
実践場所。
これらが変わると、
NSの行動は変わります。
この状況を教育計画にどうやっ
てもりこみましょうか?
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一定の状況(シナリオ)
の中で学ぶ必要がある
一定の状況の構成を要素
を経験学習する
看護師の学習に必要な経験
は、状況/場を条件に加え
た教材が必要
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状況学習理論による学習法
シナリオベースの事例学習
ロールプレイ
paper patiants事例展開
シミュレーション学習
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人の学びの構造は?
いつ、どのような時に、どのような
方法で、学ぶの?
どんな、シミュレー
ションも受講者が
学ばなければ、意
味がない
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本気で変わろうと思うときは
何を知ろうとしますか?
どのように学びますか?
学び方を知らない
と、学べない。
知らない時には学
び方の支援
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「ファシリテーター」の役割と
ディブリーフィング
「学習」の促進の役割
学習プロセス(シミュレーション、現場)全体をマネージ
し、デブリーフィングによる学習を最大化する。
デブリーファー: 経験を振り返し、何が起こったのか、
なぜ起こったのか、抽出すべき教訓は何か、教訓はどのよ
うに活用できるのか、を学習者が発見し言語化することを
促進。
行動 結果
インストラクション・
ティーチング
ファシリテーション
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ディブリーフィングの目的は
次に同じ出来事に遭遇した時に、
最高のパフォーマンスができるようにする。
学び方の学びの機会(浅香)
Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai
 ディブリーフィングでは、“教える”方法
ではできなかった、受講者の考え方、
(フレーム)を動かすことができる
学習者としての成長期待
成人学習者の支援方法
専門職者(生涯学習者)の学び方
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自律的な学習を促す経験学習
シミュレーション学習
意味のある学びの文脈の提供
(シナリオベースの学習環境)ブリーフィング
学習者同士の協調関係育成を伴う環境提供
(ディスカッション)学習環境デザイン
振り返りの場面設定
(ディブリーフィング)学習内容を自分のストーリーに落
とし込む
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成功と失敗どっちの学びが多い?
そりゃ
成功で
しょ!
意外と失敗
かも!?
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失敗から
どうやっ
て学ぶ?
どうして
失敗した
の?
失敗しな
いために
どうす
る?
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成功から
学べる
の?
なんで上
手くでき
たの?
次も上手
くするに
は?
Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai
Reflective Practice
Reflection
in
Action
Reflection
on
Action
Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai
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目的をもって体験する
興味のあるシナリオを使う
行動の一部を見せる
(再生刺激法・視聴覚教材)
グループディスカッション
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忘却防止…学習の定着化
•自分のことばで表現する
•語る自分を感じて振り返りを深める
•ダメ出しで終わらない。
•ストーリーの中で振り返る
その時、何を考え何をしたか?
その意味は、意図はなんだろう?
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リフレクションをファシリテーとする
•何を判断したのか?
•何をしたか?
•出来たか?出来なかった
か?
•原因は?
•課題は?
どうでしたか?
どうしてそう感じたのです
か?
〇〇をしたんですね?
〇〇した時の様子は?
思うようにいきましたか?
どうしてでしょうかね?
どんな風にしたいですか?
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ICUのシミュレーションへの期待
 失敗ができる状況で知識・技術の習得ができる。
 失敗を通して、何をすると失敗するかが分かる。
失敗を予測できるようになる。
 様々な状態への対応を、繰り返し経験すること
で、思考・判断の整理ができる。
 実際のリハーサルができるので、先を見据えた行
動ができる。
 臨床実践を学びに変える能力が育成される。
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シミュレーションを上手く使うには
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課題解決の手法に
インストラクショナル システム デザイン
教育を効果的・効率的・魅力的にするためのシステム的
な方法論
 効果的:目標を達成できる
 効率的:目標達成までの負荷が少ない
 魅力的:もっと(また)学びたくなるように
57
Instructional System Design (ISD)
努力・根性・忍耐だけでは
非効率
意味のあるものを行う
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求めるパフォーマンス
実際のパフォーマンス
このギャップに成長
の機会・動機づけ・
教育・学習の機会が
あります
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方法は・・・ シミュレーションがいいかも
成人は自分たちが学ぶことについてその計画と評
価に直接関わる必要がある
(自己概念と学習への動機付け)。
(失敗も含めた)経験が学習活動の基盤を提供し
てくれる(経験)。
成人は、自分たちの職業や暮らしに直接重要と思
われるようなテーマについて学ぶことに最も興味
を示す(学習へのレディネス)。
成人の学習は、学習内容中心型ではなく、問題中
心型である(学習への方向付け)。
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求めるパフォーマンス1
研修目標
どんなことができるよう
になる?どんなことを
知っているようになる?
実際のパフォーマンス2
臨床の実際
ギャップ3
求められる能力をとの差・
乖離
ここに学習課題がある
どのような学習で課題を達成
しまししょうか
Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai
シミュレーション学習も教育計画 が大事
教育目標を
明確にする
ためのニーズ
アセスメント
教育目標の
分析
教育方略
の改訂
学習者分析と
コンテクスト分析
パフォーマンス
目標の作成
評価基準
の開発
教授方略
の開発
教材の
開発と選択
形成的評価
の設計と
実施
総括的評価の
設計と実施
ディックら(2004)のシステム的アプローチ・モデル:鄭仁星他:最
適モデルによるインストラクショナルデザイン、2008、p27 転用
シミュレーション
ありきではない
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シミュレーション学習も教育計画 が大事
教育目標を
明確にする
ためのニーズ
アセスメント
教育目標の
分析
教育方略
の改訂
学習者分析と
コンテクスト分析
パフォーマンス
目標の作成
評価基準
の開発
教授方略
の開発
教材の
開発と選択
形成的評価
の設計と
実施
総括的評価の
設計と実施
ディックら(2004)のシステム的アプローチ・モデル:鄭仁星他:最
適モデルによるインストラクショナルデザイン、2008、p27 転用
シミュレーションが必要?
有効なのかしら?
講義がベスト
テキストを読むのが効果的
動画を観るとよくわかる
失敗をしても、患者さんと
直接かかわった方がいい
シミュレーション
ありきではない
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•学習目標の明確化・テスト作成出入り口を決める
•課題分析:目標に達成するために、何を
どんなふうに整理して教えるか
指導の中の構造を
見極める
•指導方略:どのような作戦でクリアするか
シミュレーションが該当することもある
教え方を考える
•教材開発 状況設定・シナリオ作成・・・教材を作る
•形成的評価教材を改善する
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研修目標の分析
• 研修や教材の責任範囲を明確にする
入口
スタート地点
出口
ゴール地点
スタート地点からゴー
ル地点に行くための適
切な研修
研修以外,他の
研修で解決
研修以外,他の
研修で解決
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研修目標の分析
•求められていることを明らかにする
なぜ,この研修が設定されているのかを明確にす
る。
( IDプロセスのニーズ分析)
POINT
ニーズがあるからといって,全てのことが研修で解
決するとは限らない。
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目標の分析
しっかりとゴール メージを描く
•学習目標(ゴール)
・目標行動:研修の結果として,どのような行動が
とれば良いかを具体的にしめす。
・評価条件:どういった条件下の行動であれば合格
かの基準。
・合格基準:どの程度で合格とみなすか。
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目標の分析
スタート地点を明確にする
•誰を対象にして行うか(対象分析)
•主に,どのような知識を持っているのかを明確にする
イコール:研修を受ける前提条件としての,学習レベルの
提示
レディネスの整理
•研修内容を理解するための知識不足の人はダメ
•研修のゴールを達成している人もダメ
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前提条件の設定
•事前学習で条件の統一を図る
•事前テストで振り分ける
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研修1
研修2
研修3
人工呼吸器装
着中の患者の
オーラルケア
ができる
咽頭部の解剖が
分かる。
感染対を理解し
実践できる
人工呼吸器のア
ラーム対応がで
きる
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ガニェ9教授事象
•急変時対応の必要性:一般市民と専門家の違いは?学習者の注意喚起
•看護師が実践することの意義から学習目的の意義を
理解研修目的提示
•課題に関連する過去の学習内容を引き出す前提条件想起
•新しく学ぶポイントを提示し、実践事例を提示する新しい事象の提示
•学生時代の学習と違う課題・・臨床実践能力の要件
を意識した習得学習指針提供
•失敗しても大丈夫な環境で練習練習機会の提供
•練習の様子を確認し、間違っていればなぜ間違って
いたのかを指摘するフィードバック
•どこまでできたか、残された課題はどこかを明確に
し、次回の課題学習成果の評価
•時間がたったころに再度技術確認保持と転移の強化
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シナリオ作成
看
護
実
践
実践のストーリー人工呼吸器装着中の患者想定せん妄の患者とウイニング途
中の患者受け持ち中
ケアに必
要な要素
学習課題
(看護実
践)
チェック
リスト
看
護
実
践
看
護
実
践
看
護
実
践
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ディブリーフィングで振り返
る・・・。そしてできるまで、
納得するまで繰り返す
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学習課題 言語情報 知的技能 運動技能 態度
課題の性
質
指定されたもの
を覚える(名
前・公式・文
章)
ある約束事を新
しい例に応用す
る
筋肉を使って
体の一部を動
かす
個人的な選択の機会
があった時にある事
柄を選ぼう/避けよう
とする気持ち
課題の例
単語
薬剤名
製品名
書換え問題
学習課題の分類
点滴速度調節
ベッドベーキ
ング
パソコンのタ
イピング
絆創膏の選択
塩分の少ない食事の
選択
糖分を避ける
目標を表
す言葉
述べる
言う
説明する
挙げる
応用する
適用する
分類する
区分する
解く
行う
実演する
選ぶ
自発的に~する
拒否する
他を選ぶ
評価の視
点
再生か再認か
再認:●×
多肢選択式
再生:自由解答
空欄記入
未知の例に適応
させる
再認:場合分け
実演
チェックリス
ト活用
正確さ、速さ、
スムーズさ
行動観察、行動意図
表明
観察:チェックリス
ト活用、場の設定
意図:行動シミュ
レーション
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看護職員に対してシミュレーション教育を展
開していく意義
看護師は、経験学習で生涯学習をするため、常に、
体験を必要とします。
経験学習をするための、体験の場を提供する臨床実
践の場と模擬体験の場(シミュレーション教育)が必
要なのです。
シミュレータは、よく練れた教育設計の中で有用な
教材になります。
良く練れた設計の要素にディブリーフィングが含まれ
ます
Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai
ポイントは・・・
教育計画をしっかり立てる。
シミュレーションの役割・効果を見定める。
経験学習の展開をイメージする。
Reflectionを効果的に
 ディブリーフィング
Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai
効果的なシミュレーション教育&ディブリーフィング
成人学習者が、体験する場を創造する
ことに目的をおく。
経験学習が促進される環境
(支援者・教材)を用意する。
サポート体制はディブリーフィング
• これでいけるかも!
ご質問は
asakaemiko@gmail.com

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集中治療におけるシミュレーション研修

  • 1. 集中治療におけるシミュレーション研修 The simulation training in the intensive care Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 第40回日本集中治療医学会学術集会 教育講演
  • 2. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai いきなりですが・・・ 何故シミュレーションを使うのですか?
  • 13. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 何故シミュレーションを使うのですか?
  • 14. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 集中治療領域の人材育成 どのような人材を求めていますか? 高度な医療に対応できる看護実践力 特殊な環境に対応できる精神力 多職種連携(チーム実践)を可能にす る人間力
  • 15. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 集中治療領域の人材育成現状 • 新人の職場適応 • 基礎教育と臨床実践 乖離 • 医療の高度化 • クライエントの権利 意識 • 看護人数による看護 体制 • (看護師の)生活体 験量減少 • 受動的学習法の既習 安全に・。確実に・・。効率よく・・・。 人材を育成しなければなりません。 まして、 ちょっと失敗しちゃったができない条件で・・・。
  • 16. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai シミュレーションの利点 •失敗ができる条件 •繰り返し体験できる •実際には体験できないことを経験できる •教えたいことを状況に組む込むことができる。 •学習者のニーズに応じて学びのレベルを変えら れる。
  • 17. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 目的とする内容のレベル 基本的な知識 基本的な技術 統合された知識と技術 状況に対応した実践 あらゆる状況への対応かつ、その部 署全体の(看護)実践の質を向上させ る実践 1 4 3 2 ICUの学習にもレベルが様々・・・。 学習はレベル1からの積み重ね
  • 18. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 目的とする内容のレベル 基本的な知識 基本的な技術 統合された知識と技術 状況に対応した実践 あらゆる状況への対応かつ、そ の部署全体の(看護)実践の質 を向上させる実践 タスクト レーニング シナリオ ベースドシ ミュレー ション&WPL
  • 19. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai とすると、皆がレベル1から学ぶの? リュックの背負 い方 靴の履き方 歩く速さ 求められる実践。 登頂! いわゆる、臨床 で行われる実践 登頂できる装備 で、5合目から 登ってみる
  • 20. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai まず、5合目をトライしてみる リュックの背負 い方 靴の履き方 歩く速さ 求められる実践。 登頂! いわゆる、臨床 で行われる実践 登頂できる装備 で、5合目から 登ってみる
  • 21. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai シミュレーションの設定 どんな実践を模擬体験するのか •必要な要素が入っている。 •難易度はほどほど。
  • 22. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai シミュレーション研修を実践するための 理論と方法 経験学習理論 状況学習論 学習環境デザイン 成人学習理論 動機づけ理論 インストラクショナル・システム・デザイン
  • 24. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai このような、シミュレータも どう使うかは、学習課題によって さまざまです。
  • 25. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 経験学習理論によると ①何よりも行動をしてみなければ始まらない ②単に行動をするだけでなく、それを振り返 ることが大事 ③単に振り返っているだけではなく、それを 次の行動に振り向けることが大事(中略) 経験からの学習-プロフェッショナルへ の成長プロセス-松尾睦
  • 26. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 経験学習理論によると ①何よりも行動をしてみなければ始まらない ②単に行動をするだけでなく、それを振り返 ることが大事 ③単に振り返っているだけではなく、それを 次の行動に振り向けることが大事(中略) 経験からの学習-プロフェッショナルへ の成長プロセス-松尾睦 やれる環境作り、OJTの限界の評価、模擬体験・経験 経験学習を成立させる支援が必要 シミュレーション学習プロセスの浮上 学びの蓄積、発展学習による 考えて行動する人材育 成 これができれば、プロの素材が出来上がり
  • 27. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 成人の学びの70%が直接的経験による 直接的経験 70% 他者の観察 アドバイス 20% 読書・研修 10% 学びの要素 松尾睦;経験学習入門、ダイヤモンド社、2011、P49
  • 28. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 具体的 な経験 振り返 り 概念化 新しい 計画 経験 学習
  • 29. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai D.A.Kolb 経験学習モデル 松尾睦 よく考えられた実践 具体的 な経験 省察 リフレ クショ ン 概念化 新しい 試み 経験 学習 結果に対 する フィード バック 適度に難し く明確な課 題 誤りの 修正
  • 30. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 具体的 な経験 省察 リフレ クショ ン 概念化 新しい 試み 経験 学習 D.A.Kolb 経験学習モデル 体験・経験 習得したい内容が含ま れる環境で実践をする。 リフレクション (狭義のディブ リーフィング) 模擬体験・経 験をしたら振り 返りを一緒に する。 体験の結果は どうだった? な んでそうなった んだろう?どう すればよかっ たんだろう? ここで感じたこと、わかったことって、 実際の実務でいうと、どういうことだろ う?どうすると使えるかな? WPL.OJT. SIM 実際の場面で活 用してみよう。 違うシナリオのシ ミュレーションで 試してみよう!
  • 31. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai シミュレーション 臨床実践
  • 32. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 状況学習理論 シミュレーションを用いる意義 Dokkyo Medical Univ. Koshigaya Hospital 32
  • 33. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 注射/輸液の 実践を学ぼう 患者情報収集 指示確認 輸液剤・輸液 セット準備 患者への説明 静脈路確保 輸液管理 治療効果の観察 患者の安楽維持
  • 34. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 看護実践を学ぶために 注射/輸液に関する技術を習得する • 患者の情報収集 • 指示確認 • 薬剤準備 • 輸液セット準備 • 患者への説明 • 静脈路確保 • 輸液速度管理 • 患者状態観察 • 輸液中の安楽確保 • 看護記録 テクニカ ルスキル ノン- テクニカル スキル 看護実践のさまざまな 状況/場の中で応用実践 技術習得に必要な要素 を抽出/ニーズ分析
  • 35. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 一定の状況(シナリオ) の中で学ぶ必要がある 一定の状況の構成を要素 を経験学習する 看護師の学習に必要な経験 は、状況/場を条件に加え た教材が必要
  • 36. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai シナリオベースド シミュレーション&DBF  看護実践は状況に応じて、最も適した形に整えられて提供 される。  よって、目的は同じでも、提供の方法はさまざまである。  この、さまざまに対応できなければ看護実践とはならない。  臨床実践に活用できる学習をするためには、状況設定のあ る体験・模擬体験が必要である。  状況をどのように感じ(判断し)目的とする行動をどのよう に行ったか、それは上手くいったのかいかなかったのか、それ ばなぜか
  • 37. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai (看護実践の)状況って 何で設定できますか? 人 : 医療スタッフ・患者・家族・・・。 物 : 医療器材・・・。 場所 : 病室・ナースステーション・処置 実践場所。 これらが変わると、 NSの行動は変わります。 この状況を教育計画にどうやっ てもりこみましょうか?
  • 38. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 一定の状況(シナリオ) の中で学ぶ必要がある 一定の状況の構成を要素 を経験学習する 看護師の学習に必要な経験 は、状況/場を条件に加え た教材が必要
  • 39. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 状況学習理論による学習法 シナリオベースの事例学習 ロールプレイ paper patiants事例展開 シミュレーション学習
  • 40. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 人の学びの構造は? いつ、どのような時に、どのような 方法で、学ぶの? どんな、シミュレー ションも受講者が 学ばなければ、意 味がない
  • 41. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 本気で変わろうと思うときは 何を知ろうとしますか? どのように学びますか? 学び方を知らない と、学べない。 知らない時には学 び方の支援
  • 43. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 「ファシリテーター」の役割と ディブリーフィング 「学習」の促進の役割 学習プロセス(シミュレーション、現場)全体をマネージ し、デブリーフィングによる学習を最大化する。 デブリーファー: 経験を振り返し、何が起こったのか、 なぜ起こったのか、抽出すべき教訓は何か、教訓はどのよ うに活用できるのか、を学習者が発見し言語化することを 促進。 行動 結果 インストラクション・ ティーチング ファシリテーション
  • 44. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai ディブリーフィングの目的は 次に同じ出来事に遭遇した時に、 最高のパフォーマンスができるようにする。 学び方の学びの機会(浅香)
  • 45. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai  ディブリーフィングでは、“教える”方法 ではできなかった、受講者の考え方、 (フレーム)を動かすことができる 学習者としての成長期待 成人学習者の支援方法 専門職者(生涯学習者)の学び方
  • 46. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 自律的な学習を促す経験学習 シミュレーション学習 意味のある学びの文脈の提供 (シナリオベースの学習環境)ブリーフィング 学習者同士の協調関係育成を伴う環境提供 (ディスカッション)学習環境デザイン 振り返りの場面設定 (ディブリーフィング)学習内容を自分のストーリーに落 とし込む
  • 47. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 成功と失敗どっちの学びが多い? そりゃ 成功で しょ! 意外と失敗 かも!?
  • 48. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 失敗から どうやっ て学ぶ? どうして 失敗した の? 失敗しな いために どうす る?
  • 49. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 成功から 学べる の? なんで上 手くでき たの? 次も上手 くするに は?
  • 50. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai Reflective Practice Reflection in Action Reflection on Action
  • 52. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 目的をもって体験する 興味のあるシナリオを使う 行動の一部を見せる (再生刺激法・視聴覚教材) グループディスカッション
  • 53. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 忘却防止…学習の定着化 •自分のことばで表現する •語る自分を感じて振り返りを深める •ダメ出しで終わらない。 •ストーリーの中で振り返る その時、何を考え何をしたか? その意味は、意図はなんだろう?
  • 54. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai リフレクションをファシリテーとする •何を判断したのか? •何をしたか? •出来たか?出来なかった か? •原因は? •課題は? どうでしたか? どうしてそう感じたのです か? 〇〇をしたんですね? 〇〇した時の様子は? 思うようにいきましたか? どうしてでしょうかね? どんな風にしたいですか?
  • 55. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai ICUのシミュレーションへの期待  失敗ができる状況で知識・技術の習得ができる。  失敗を通して、何をすると失敗するかが分かる。 失敗を予測できるようになる。  様々な状態への対応を、繰り返し経験すること で、思考・判断の整理ができる。  実際のリハーサルができるので、先を見据えた行 動ができる。  臨床実践を学びに変える能力が育成される。
  • 56. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai シミュレーションを上手く使うには
  • 57. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 課題解決の手法に インストラクショナル システム デザイン 教育を効果的・効率的・魅力的にするためのシステム的 な方法論  効果的:目標を達成できる  効率的:目標達成までの負荷が少ない  魅力的:もっと(また)学びたくなるように 57 Instructional System Design (ISD) 努力・根性・忍耐だけでは 非効率 意味のあるものを行う
  • 58. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 求めるパフォーマンス 実際のパフォーマンス このギャップに成長 の機会・動機づけ・ 教育・学習の機会が あります
  • 59. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 方法は・・・ シミュレーションがいいかも 成人は自分たちが学ぶことについてその計画と評 価に直接関わる必要がある (自己概念と学習への動機付け)。 (失敗も含めた)経験が学習活動の基盤を提供し てくれる(経験)。 成人は、自分たちの職業や暮らしに直接重要と思 われるようなテーマについて学ぶことに最も興味 を示す(学習へのレディネス)。 成人の学習は、学習内容中心型ではなく、問題中 心型である(学習への方向付け)。
  • 60. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 求めるパフォーマンス1 研修目標 どんなことができるよう になる?どんなことを 知っているようになる? 実際のパフォーマンス2 臨床の実際 ギャップ3 求められる能力をとの差・ 乖離 ここに学習課題がある どのような学習で課題を達成 しまししょうか
  • 61. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai シミュレーション学習も教育計画 が大事 教育目標を 明確にする ためのニーズ アセスメント 教育目標の 分析 教育方略 の改訂 学習者分析と コンテクスト分析 パフォーマンス 目標の作成 評価基準 の開発 教授方略 の開発 教材の 開発と選択 形成的評価 の設計と 実施 総括的評価の 設計と実施 ディックら(2004)のシステム的アプローチ・モデル:鄭仁星他:最 適モデルによるインストラクショナルデザイン、2008、p27 転用 シミュレーション ありきではない
  • 62. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai シミュレーション学習も教育計画 が大事 教育目標を 明確にする ためのニーズ アセスメント 教育目標の 分析 教育方略 の改訂 学習者分析と コンテクスト分析 パフォーマンス 目標の作成 評価基準 の開発 教授方略 の開発 教材の 開発と選択 形成的評価 の設計と 実施 総括的評価の 設計と実施 ディックら(2004)のシステム的アプローチ・モデル:鄭仁星他:最 適モデルによるインストラクショナルデザイン、2008、p27 転用 シミュレーションが必要? 有効なのかしら? 講義がベスト テキストを読むのが効果的 動画を観るとよくわかる 失敗をしても、患者さんと 直接かかわった方がいい シミュレーション ありきではない
  • 63. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai •学習目標の明確化・テスト作成出入り口を決める •課題分析:目標に達成するために、何を どんなふうに整理して教えるか 指導の中の構造を 見極める •指導方略:どのような作戦でクリアするか シミュレーションが該当することもある 教え方を考える •教材開発 状況設定・シナリオ作成・・・教材を作る •形成的評価教材を改善する
  • 64. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 研修目標の分析 • 研修や教材の責任範囲を明確にする 入口 スタート地点 出口 ゴール地点 スタート地点からゴー ル地点に行くための適 切な研修 研修以外,他の 研修で解決 研修以外,他の 研修で解決
  • 65. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 研修目標の分析 •求められていることを明らかにする なぜ,この研修が設定されているのかを明確にす る。 ( IDプロセスのニーズ分析) POINT ニーズがあるからといって,全てのことが研修で解 決するとは限らない。
  • 66. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 目標の分析 しっかりとゴール メージを描く •学習目標(ゴール) ・目標行動:研修の結果として,どのような行動が とれば良いかを具体的にしめす。 ・評価条件:どういった条件下の行動であれば合格 かの基準。 ・合格基準:どの程度で合格とみなすか。
  • 67. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 目標の分析 スタート地点を明確にする •誰を対象にして行うか(対象分析) •主に,どのような知識を持っているのかを明確にする イコール:研修を受ける前提条件としての,学習レベルの 提示 レディネスの整理 •研修内容を理解するための知識不足の人はダメ •研修のゴールを達成している人もダメ
  • 68. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 前提条件の設定 •事前学習で条件の統一を図る •事前テストで振り分ける
  • 69. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 研修1 研修2 研修3 人工呼吸器装 着中の患者の オーラルケア ができる 咽頭部の解剖が 分かる。 感染対を理解し 実践できる 人工呼吸器のア ラーム対応がで きる
  • 70. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai ガニェ9教授事象 •急変時対応の必要性:一般市民と専門家の違いは?学習者の注意喚起 •看護師が実践することの意義から学習目的の意義を 理解研修目的提示 •課題に関連する過去の学習内容を引き出す前提条件想起 •新しく学ぶポイントを提示し、実践事例を提示する新しい事象の提示 •学生時代の学習と違う課題・・臨床実践能力の要件 を意識した習得学習指針提供 •失敗しても大丈夫な環境で練習練習機会の提供 •練習の様子を確認し、間違っていればなぜ間違って いたのかを指摘するフィードバック •どこまでできたか、残された課題はどこかを明確に し、次回の課題学習成果の評価 •時間がたったころに再度技術確認保持と転移の強化
  • 71. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai シナリオ作成 看 護 実 践 実践のストーリー人工呼吸器装着中の患者想定せん妄の患者とウイニング途 中の患者受け持ち中 ケアに必 要な要素 学習課題 (看護実 践) チェック リスト 看 護 実 践 看 護 実 践 看 護 実 践
  • 72. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai ディブリーフィングで振り返 る・・・。そしてできるまで、 納得するまで繰り返す
  • 73. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 学習課題 言語情報 知的技能 運動技能 態度 課題の性 質 指定されたもの を覚える(名 前・公式・文 章) ある約束事を新 しい例に応用す る 筋肉を使って 体の一部を動 かす 個人的な選択の機会 があった時にある事 柄を選ぼう/避けよう とする気持ち 課題の例 単語 薬剤名 製品名 書換え問題 学習課題の分類 点滴速度調節 ベッドベーキ ング パソコンのタ イピング 絆創膏の選択 塩分の少ない食事の 選択 糖分を避ける 目標を表 す言葉 述べる 言う 説明する 挙げる 応用する 適用する 分類する 区分する 解く 行う 実演する 選ぶ 自発的に~する 拒否する 他を選ぶ 評価の視 点 再生か再認か 再認:●× 多肢選択式 再生:自由解答 空欄記入 未知の例に適応 させる 再認:場合分け 実演 チェックリス ト活用 正確さ、速さ、 スムーズさ 行動観察、行動意図 表明 観察:チェックリス ト活用、場の設定 意図:行動シミュ レーション
  • 74. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 看護職員に対してシミュレーション教育を展 開していく意義 看護師は、経験学習で生涯学習をするため、常に、 体験を必要とします。 経験学習をするための、体験の場を提供する臨床実 践の場と模擬体験の場(シミュレーション教育)が必 要なのです。 シミュレータは、よく練れた教育設計の中で有用な 教材になります。 良く練れた設計の要素にディブリーフィングが含まれ ます
  • 75. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai ポイントは・・・ 教育計画をしっかり立てる。 シミュレーションの役割・効果を見定める。 経験学習の展開をイメージする。 Reflectionを効果的に  ディブリーフィング
  • 76. Dokkyo Medical Univ.Koshigaya Hospitai 効果的なシミュレーション教育&ディブリーフィング 成人学習者が、体験する場を創造する ことに目的をおく。 経験学習が促進される環境 (支援者・教材)を用意する。 サポート体制はディブリーフィング • これでいけるかも! ご質問は asakaemiko@gmail.com