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Blockchain EXE #16:Hyperledger fabricの技術動向とファイナンシャルエンジニアリング視点でのトークンエコノミー|平山 毅 日本アイ・ビー・エム株式会社
- 1. 2019年 2月 13日
IBM コンサルティングアーキテクト 平山毅
Hyperledger fabricの技術動向とファ
イナンシャルエンジニアリング視点
でのトークンエコノミー
https://blockchainexe16.peatix.com
- 3. BlockchainにおけるHyperledger Fabric
Bitcoin Ethereum Ripple Hyperledger
Fabric
変動仮想通貨 〇(BTC) 〇(ETH) 〇(XBR) ×
通貨発⾏上限 2100万BTC なし 1000億XBR ―
トークン × 〇 × 〇
運営者 開発者 開発者 Ripple Lab Linux
Foundation
非中央集権 〇 〇 〇 ×
中央集権 × 〇 × 〇
マイニング 〇 〇 × ×
Hyperledger Fabric は Bitcoin の逆のコンセプトと捉えると理解しやすい。
- 6. Hyperledger Fabricの構成要素 (1/4)
Organization
Hyperledger Fabric ネットワークに参画する組織を表す論理的
な単位で、各ピアやオーダラーはOrganizationに所属
ピア
Organization 内のノードを表す論理的な単位であり、ブロック
チェーン、State DB、およびチェーンコードを保有
ピアは、Endorser として、アプリケーション(クライアント)からの要
求にもとづいてトランザクションにEndorsement(同意)する。
または、Committer として、トランザクションと実⾏結果の妥当性
を確認してブロックチェーンとState DB を更新
オーダラー
Endorsement されたトランザクションの結果を、ブロックチェーンと
State DB に書き込む順番を制御
オーダラーは、Hyperledger Fabric ネットワーク上の全トランザク
ションを制御するため、単⼀障害点にならないように冗⻑構成(*)
が可能
- 7. Hyperledger Fabricの構成要素(2/4)
チェーンコード
チェーンコードは、スマートコントラクトを実現するためのプログラムで、
専⽤のコンテナ上で実⾏される
チェーンコードは、トランザクションのリクエストにもとづいて実⾏され、
State DB に対する読み書きや、過去のState DB への書き込み
履歴(Block 内に格納)の照会を⾏うことが可能
⽤途に応じて複数のチェーンコードを作成でき、あるチェーンコードか
ら別のチェーンコードを呼び出して実⾏することも可能
分散台帳
Hyperledger Fabric ネットワーク内の参加者間で同⼀の情報
を共有するための台帳
Hyperledger Fabric では通常、Blockchain とState DB を
包含して指すことが多い
Blockchainは、基本的には⼀般的なものと同様の構造だが、他
と異なる主な点は、チェーンコード実⾏時にState DB に書き込ま
れた内容(RWSet)を、Block の中に格納する点
- 8. Hyperledger Fabricの構成要素(3/4)
MSP(Membership Service Provider)
Hyperledger Fabric が標準で提供するCA(認証局)、また
は外部のCAと連携して、主に、ユーザーの登録およびEcertの発
⾏を⾏う
※ Ecert(Enrollment Certificate)︓Hyperledger Fabric ネット
ワーク上のユーザー証明書
MSP およびCA はOrganization内での冗⻑構成が可能で、各
OrganizationでそれぞれMSPを実装することが可能
- 9. チャネル
1つのHyperledger Fabric ネットワークを論理的に分割
したネットワーク
ネットワーク内に複数の独⽴したチャネルが存在することが
可能で、各チャネル内で同⼀の分散台帳(State DB と
ブロックチェーン)を保持する
Hyperledger Fabricの構成要素(4/4)
- 16. Hyperledger Fabricのロードマップ
16IBM Blockchain / © 2018 IBM Corporation
• Channels
• Selective endorsement
• SOLO/Kafka orderers
• LevelDB or CouchDB
• Javascript chaincode
• Connection profile
• Encryption library
• Attribute access control
• CouchDB indexes
• Channel based events
• ACLs
• Service discovery
• Pluggable endorsement and validation
• Private Data Collections
• State based endorsement
• Java chaincode
• CouchDB pagination
• Identity Mixer
• Burrow EVM
• Operational metrics and logging
• SDK and shim improvements
• Burrow EVM Enhancement
• Long Term Service (LTS) support
07/17 03/18 06/18 10/18 4Q/18
*
1Q/19
*
Based on https://wiki.hyperledger.org/projects/fabric/roadmap - Dates determined by the Hyperledger community - (*) Subject to change
v1
v1.1
v1.2
v1.3
v1.4
v2.0
• Local collections
• SDK improvements
• Lifecycle changes
• Revocation for Idemixer
• Digital Token
• RAFT
Ver 2.0からトークンエコノミーがHyperledger Fabricでも開始
- 17. 17IBM Blockchain / © 2018 IBM Corporation
Hyperledger Fabricのアプリケーション開発
1.ネイティブ開発
2.フレームワーク開発
チェーンコード
- Go、Javascript、Javaでチェーンコードを記述(ローレ
ベルの開発環境)
- 台帳やワールドステートに対する入出⼒など必要な全て
の処理を記述する
クライアント・アプリ
- ブロックチェーン・ネットワークとgRPC経由でアクセ
スするためのAPIを提供
- Node.js,Java,Go,Python(今後サポート)
チェーンコード
(ビジネスネットワーク)
- 業務にフォーカスしたモデル定義型の記述
(ハイレベルの開発⼿法)
- JavaScriptでロジックを記述
- LoopbackフレームワークによるREST APIを生成可能
クライアント・アプリ
- REST APIまたはcomposer-clientモジュール(Node.js)
を利用して作成
- HFCと⽐べて、開発が容易
SDK(HFC)
※HFC=Hyperledger Fabric Client
Go/Node/Java SDK
アプリケーション開発はネイティブ開発とフレームワークによる開発の2種類の
アプローチがあります。
- 20. 20
Hyperledger FabricのEthereum VMのサポート
(2018/10/26)
IBM Blockchain / © 2018 IBM Corporation
https://github.com/hyperledger/fabric-chaincode-evm
• 実装︓2つのコンポーネント
• EVM User chaincode(evmcc)
Hyperledger Burrowベースの実装
スマートコントラクトをdeploy
• Fab3 (Web3 proxy)
Dapps用Web3インターフェースの
提供
• コンセンサス︓Fabricベース
• Gas:ハードコード
• Remix/Truffleサポートは今後
• チュートリアルあり(BYFNベース)
FAB-6590 / FAB-8078 / FAB-10273
- 21. 21IBM Blockchain / © 2018 IBM Corporation
IBMのオファリングとIBM Blockchain Platform
Blockchain Solutions Global共通の業界プラットフォーム
-国際貿易 (TradeLens)
-国際送⾦ (IBM World Wire)
-⾷の安全 (IBM Food Trust)
-本⼈確認 (Trusted Identity)
(-貿易⾦融(we.trade)、⾦融プラットフォーム)
Blockchain Services 全世界で約500のプロジェクト実績
IBM Blockchain
Platform
•Starter
•Enterprise
•Enterprise Plus
•IBP for ICP
•IBP for AWS
•コンソーシアム型ネットワークに必要な全ての要件を兼ね備える
業界唯一のフルマネージのブロックチェーン・プラットフォーム
•実証実験から本格展開までスムーズに展開
•お客様はユースケース、アプリ開発、コンソーシアム運営に注⼒
Hyperledger 進化を続けるエンタープライズ向けブロックチェーン技術
SaaSとソフトウェアの2つのオプションを提供
- 22. 22IBM Blockchain / © 2018 IBM Corporation
IBM Blockchain Platformの設計思想
さまざまなブロックチェーンアプリケーションの安定的な稼働をサポートする一連の基盤機能を、エンタープライズ向けブロッ
クチェーン技術であるHyperledger Fabricを利用し提供。
IBM Cloud、オンプレ、他社パブリッククラウドなど柔軟な配置パターンをサポート。
ソリューション 国際貿易, 地方創生, ⾷の安全, 国際送⾦, デジタルID, プライベート・エクイティ …
他システム連携 Watson, IoT, API管理, メッセージング, ワークフロー, 資産管理 …
ユースケース・テンプレート
基幹システムとの連携
例) SAP, CICS, MQ
参加者
オンボード支援
ポリシー
開発
複数参加者間での
ワークフロー支援
常時稼働の設計
ネットワーク
オペレーション
ビジネス
オペレーション
稼働監視
ローカル
環境
IBM Cloud (SaaS)
Starter / Enterpriseプラン
Always-on by design
付加価値層
Blockchain
基盤層
インフラ層
IBM Blockchain Platform
リモート
ピア
(Self-Managed)
Hyperledger Fabric
フルネットワーク
オンプレミスやパブリッククラウド
- 23. 23IBM Blockchain / © 2018 IBM Corporation
IBM Blockchain Platform(SaaS版) 概要
IBM Blockchain Platformで出来ること
①ブロックチェーンネットワークをすぐに使用出来る
・数クリックで環境を用意(IBM Cloud)
・Hyperledger Fabric v1.xを採用
②簡単にブロックチェーンネットワークを管理できる
・管理モニターでHyperledger Fabricネットワークを管理
・管理のためのREST APIの提供
③サンプルアプリケーションを使える
・WebUI付きのサンプルアプリケーションで
e2eのブロックチェーンアプリケーションの構造を体験
④環境の運用負荷を低減できる
・バックアップやソフトウェアメンテナンス、監視、障害検知や回復
はクラウドまかせ
⑤プロジェクトの局面に応じたプランを選択可能
・研修、デモ、検証は「Starter Plan」
・本格パイロットや本格展開は「Enterprise Plan」
・NWやサーバー環境の専有が必要な場合は「Enterprise Plus Plan」
IBM Cloud上で構築済のブロックチェーンサービスであり、Hyperledger Fabricの環境をすば
やく構築し、効率的に運用管理できます。 Enterprise Plan:2017年8月より利用可能
Starter Plan : 2018年5月より利用可能
- 24. IBM Blockchain Platform(SaaS版) 3つのサービスプラン
プラン Starter Enterprise Enterprise Plus
活⽤
シーン
・プロトタイプ(MVP)の作成
・IBM Blockchain Platformを試す
・本格的なパイロット
・本番業務
・セキュリティーや性能要件が
厳しい業界向け本番業務
特徴 • 検証のためのネットワーク提供
• ガバナンス/モニターツール
• 共有セキュア・コンテナ
• ガバナンス/モニターツール
• 冗⻑化されたコンポーネント
• ハイレベルなセキュリティ
• 専有セキュア・コンテナ
• ガバナンス/モニターツール
• 高可⽤性設計
• ハイレベルなセキュリティ
課⾦ • 課⾦対象
メンバーシップ数
ピア・インスタンス数
• 初期構成
(1組織1ピア)×2
51,100円/月
(+サポート料)
• 課⾦対象
メンバーシップ数
ピア・インスタンス数
• 推奨の最小構成(1組織2ピア)
約30万円/月〜
(+サポート料)
• 参加メンバー単位
• ピア・インスタンス単位
• 価格︓個別ご相談
お客様のプロジェクトの局面や要件に応じた複数のプランが提供されています。
- 25. © 2017 IBM Corporation
• ”Hybrid”な配置
• IBMクラウドとオンプレミス
(プライベートクラウド)、
AWS等のパブリッククラウド
をまたがったハイブリッドな
ブロックチェーン・ネット
ワーク
• IBM マネージド
• IBM Cloudによるマネージド
なブロックチェーン環境の提
供
(SaaS)
• セルフ・マネージド
• オンプレミス向けプライベー
トクラウド、あるいはパブ
リッククラウド(IaaS)
• どこにでも
(Anywhere) IBM
Blockchain
Platformを配置可
能
IBM Cloud Private
Starter Plan
Enterprise Plan
これまで
IBM Cloud Private
今回の拡張
- 26. 26IBM Blockchain / © 2018 IBM Corporation
ソフトウェア版 IBP for ICP︓4つの狙い
お客様保有の任意の
システム環境に台帳
のコピーを保持可能
FLEXIBLE
DEPLOYMENT
オンプレミスなどピアの配
置の自由度を求める新規参
加者の取り込み
NETWORK
GROWTH
固有のデータ配置
要件を充足
DATA
RESIDENCY
特定ベンダーにロック
インされない複数
IaaSの選択肢を提供
IaaS
OF CHOICE
http://www-01.ibm.com/common/ssi/ShowDoc.wss?docURL=/common/ssi/rep_ca/5/760/JAJPJP18-
0635/index.html&lang=jp&request_locale=ja
- 30. © 2019 IBM Corporation
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う努力しましたが、「現状のまま」提供され、明示または暗示にかかわらずいかなる保証 も伴わないものとします。本講演資料また
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とを意図したものでも、IBM ソフトウェアの使用を規定する適用ライセンス契約の条項を変更することを意図したものでもなく、ま
たそのような結果を生むものでもありません。
本 講演資料でIBM製品、プログラム、またはサービスに言及していても、IBMが営業活動を行っているすべての国でそれらが使用可能
であることを暗示するも のではありません。本講演資料で言及している製品リリース日付や製品機能は、市場機会またはその他の要
因に基づいてIBM独自の決定権をもっていつでも変 更できるものとし、いかなる方法においても将来の製品または機能が使用可能に
なると確約することを意図したものではありません。本講演資料に含まれている 内容は、参加者が開始する活動によって特定の販売、
売上高の向上、またはその他の結果が生じると述べる、または暗示することを意図したものでも、またその ような結果を生むもので
もありません。 パフォーマンスは、管理された環境において標準的なIBMベンチマークを使用した測定と予測に基づいています。
ユーザーが経験する実際のスループットやパ フォーマンスは、ユーザーのジョブ・ストリームにおけるマルチプログラミングの量、
入出力構成、ストレージ構成、および処理されるワークロードなどの考慮 事項を含む、数多くの要因に応じて変化します。したがっ
て、個々のユーザーがここで述べられているものと同様の結果を得られると確約するものではありませ ん。
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