クラウド時代のデータ連携～そして少し SharePoint 連携事例～

クラウド時代のデータ連携
～そして少しSharePoint 連携事例～
See the World as a Database
2016.10.01 #jpsps Osaka

自己紹介
桑島義行
• Twitter : @kuwazzy
• Facebook : @Yoshiyuki.Kuwajima
CData Software Japan 合同会社
• データ接続テクノロジー専業の会社
• 技術担当ディレクター
専門
• データモデリング
• データ統合・データウェアハウス
• ビジネスアナリティクス
• Web-API

本日お話ししたいこと
導入後すぐに利用できるのがクラウドのメリット、
いざ複数サービスを運用するとデータ連携に関する悩みが多い
• マスターデータ（顧客や製品など）をサービス毎に多重登録しないといけない
• サービス付属のインポート機能を使ってデータを連携するのがいちいち面倒
• クラウドのデータをオンプレシステムのデータとあわせて一度に見ることができない
• APIリファレンスを見ながら連携アプリケーションを開発するのは大変
• 一度、連携アプリケーションを開発したのにAPIがバージョンアップさえて動かなくなった
オンプレとクラウド、更にはクラウド同士のデータ連携ってどうすれば簡単にできるの？
＜本日のアジェンダ＞
1. 昔はオンプレだけでよかった
2. クラウド全盛の今日
3. クラウドがデータ連携に与えるインパクト
4. クラウド時代のデータ連携パターン

昔はオンプレだけでよかった

オンプレ - データ連携先
 主要なDB、ERP、Excel
やCSV などのフォー
マットと連携できれ
ば大部分のニーズを
満たすことができて
いた。
オンプレ - データ連携先

オンプレ - データ連携パターン
バッチ / RPC
(ETL/EAI)
画面(UI)表示 /
ﾀﾞｳﾝﾛｰﾄﾞ/ｱｯﾌﾟﾛｰﾄﾞ
ファイル連携 / 電文
(EDI)

オンプレ - 連携方法
方式
• FTP（ファイル）
• SQL（DB）
• レプリケーション（ログ）
起動
• ジョブ
• RPC
サイクル
• 夜間バッチ（日次）
• ディレードバッチ
• リアルタイム
フォーマット
• CSV
• XML
• 電文
ツール
• ジョブ管理システム
• ETL/EAI (アプリ統合)
• EDI
考え方
• MDM
• DWH
• ESB / SOA

クラウド全盛の今日

 これらのSaaS に加え
て、オンプレシステ
ムも併用されている
状況
 SaaS は単体で機能す
ることを前提にデザ
インされている
 SaaS は手軽に始めら
れるため、導入を優
先した結果、データ
連携が二の次、もし
くは全くされていな
いケースも多い。
クラウド - データ連携先(一部)

クラウド時代オンプレ時代
クラウド時代のデータ連携パターン
+

クラウド - 連携方法
方式
• Web-API
• クラウド事業者や3rdParty
ベンダが提供する製品や
サービス
起動
• Webサービス
サイクル
• リクエスト時
フォーマット
• Atom(XML)
• JSON
ツール
• Webサービス連携サービス
• APIデータドライバ
考え方
• マイクロサービス
• APIエコノミー
オンプレ時代の方法に加えて

Web-API とは？
APIの定義 (Wikipediaより引用):
アプリケーションプログラミングインタフェース（API、英: Application
Programming Interface）とは、ソフトウェアコンポーネントが互いにや
りとりするのに使用するインタフェースの仕様である。
Web-APIの定義 (Wikipediaより引用):
ウェブ開発においては、APIは一般にHTTP要求メッセージ群とXMLまた
はJSON形式などの応答メッセージの構造定義で構成される。「ウェブ
API」はWebサービスと事実上同義だが、Web 2.0と呼ばれる最近の傾向
では、SOAPベースからREST風の直接的通信へと変化している。

Web-API とは？ - 要求メッセージ
＆応答メッセージ
HTTP でデータだけを要求（リクエスト）
データの受け渡し（レスポンス）はJSON/XML形式が多い
[
{
“年”:2016 , “氏名”:”佐藤” , “売上”:868
}
,
{
“年”:2016 , “氏名”:”鈴木” , “売上”:657
}
,
{
“年”:2016 , “氏名”:”高橋” , “売上”:567
}
]
<?xml version=”1.0″ encoding=”utf-8″?>
<data name=”担当別年度売上”>
<record>
<年>2016</年> <氏名>佐藤</氏名> <売上>868</売上>
</record>
<record>
<年>2016</年> <氏名>鈴木</氏名> <売上>657</売上>
</record>
<record>
<年>2016</年> <氏名>高橋</氏名> <売上>567</売上>
</record>
</data>
2016,佐藤,868
2016,鈴木,657
2016,高橋,567
JSON
XML
CSV

急増するAPI
ここ10年で公開されてい
るAPI (Public API) は増加。
2016年9月現在15,853の
Public API が存在。
Public API より大きな非
公開のAPI も存在。
「クラウドはAPI を公開
して当然」という流れ。
(ProgrammableWeb Research Centerより引用)

クラウドがデータ連携に与える
インパクト

何のためのデータ連携？
データの一元管理
• MDM（マスターデータ管理）
• DWH
オートメーション
• ワークフロー
• アラート
• トリガー
可用性の確保
• バックアップ
• フェイルオーバー
• レプリケーション
共通化・再利用
• マッシュアップ
• モジュール化
• SOA
オープンイノベーション
• 非コア機能の外部からの補完
• 別の利用方法
• オープンデータ

クラウドがもたらすデータ連携へ
のインパクト
観点高度化難易度インパクト
全体 ‐ 高・API習得コスト高
データの一元管理後退 ‐ ・分散管理
オートメーション促進 ‐
・リアルタイム性の高度化
・パーソナライズが容易
可用性の確保促進 ‐ ・マネージドサービスの充実
共通化・再利用促進 ‐ ・選択肢が増加
オープンイノベーション促進 ‐ ・オープンAPIの充実
標準化によるAPI習得コストの低減
分散管理（マイクロサービス）へのシフト
各種サービスのAPI 変更への柔軟、かつ、素早い対応

クラウド時代の
データ連携パターン

- 集中と分散
顧客、製品、会計、人事などのデータを部分重複
しながら別データとして保有している状況
集中管理型
• マスターデータ管理（MDM）
• One Fact One Place
分散管理型
• 仮想的な分散マスタデータ管理

- 線（フロー）と面（テーブル）
線（フロー）での連携
ポイントtoポイント型
Microsoft Flowの例
Sharepointリストに項
目が追加されたら
SlackにPOSTする
面（テーブル）での連携
データセット型
データドライバ
(ODBC/JDBC/ADO)
CDataドライバの例
Sharepoint Onlineのデータをテーブル
形式で取得する
- Demo -

- 連携方式
APIプログラミング
API確認ツール
API連携サービス
APIデータドライバ
API内包型

連携方式：APIプログラミング
API リファレンス
プログラム言語
• Javascript/PHP/Ruby/Java/.NET等
リクエスト（HTTPメソッド）
• GET/PUT/POST/DETELEなど
レスポンス
• XMLやJSONなど
認証
• OAuthなど
(FacebookのAPIリファレンス例)

連携方式：API確認ツール
コマンドラインツール
• cURL
• Wget
GUIツール
• Postman (Google)
• DHC
テスト自動化
• JMeter
※他にも沢山あります
(Postmanでe-statsの統計データ一覧を取得)

連携方式：API連携サービス
ポイントtoポイント型
• IFTTT
• Zapier
• Microsoft Flow
• myThings（Yahoo Japan）
APIマネジメント型
• Apigee (Googleが買収)
• Scribe Software
• Swagger
• CData API Server
(IFTTT)
(Swagger)
(Apigee)

連携方式：APIデータドライバ
SQLアクセス（ODBC/JDBC/ADO.NET）
• CData Software Drivers
• Simba Technology Drivers
ODataアクセス
• CData Software Cloud drivers
(Odataアクセス)
(SQLアクセス)

連携方式：API内包型
サービス内包型
• 他サービスへのデータ連携機能
ツール内包型
• ETL/EAI
• BI/アナリティクス
• レポーティング
（PowerBIの例)（AsteriaWARPの例) （マネーフォワードの例)
（Facebookの例)

- 組み合わせ
オンプレサーバー×オンプレサーバー
オンプレサーバー×クライアント
クラウド×オンプレサーバー
クラウド×クライアント
クラウド×クラウド

組み合わせ -
クラウド×オンプレサーバー
# 利用シーン例
1 クラウド上の見込み客情報（Marketo）をBIツール（Yellowfin）でセグメンテーション分析
2 クラウド上のWebアクセスログ（GoogleAnalytics）をオンプレDWH（Exadata）に蓄積
3
訪問する取引先の情報をクラウド上のCRM（Salesforce）に、オンプレ販売管理システムの販売記録を
インテグレーションして参照
実装方式例

組み合わせ - （具体例）
クラウド×オンプレサーバー
クラウド上の見込み客情報（Marketo）をオンプレサーバーのBI
ツール（Yellowfin）でセグメンテーション分析

組み合わせ -
クラウド×クライアント
実装方式例
1
クラウド上の取引先マスタ（DynamicsCRM Online）を営業責任者が訪問担当者を自PCのExcelから一
括割り当て
2
マーケティング担当者が、自社の新製品に関する情報をSNS（TwitterやFacebook）からローカルの
Excelファイルにダウンロード
3
製造ラインの責任者が、クラウド上のNoSQL（Cassandra）にリアルタイムに蓄積されるセンサーデー
タの直近の傾向と異常値を自PCにインストールしたBIツールから分析

クラウド×クライアント
クラウド上の取引先マスタ（DynamicsCRM Online）を営業責
任者が訪問担当者を自PCのExcelから一括割り当て

組み合わせ -
クラウド×クラウド
1
SalesforceからDynamicsCRMOnlineに移行するのに１カ月間は並行運用し、その間は、移行元で登
録・変更されたデータを移行先にも反映
2 NETSUITE内の請求書データをODataホスティングサーバ経由でSalesforceにインテグレーション
３ Googleカレンダに登録した予定がSharepointOnlineにも自動で登録
4 MA（Marketo）で一定以上のステージに到達した見込み客をCRM（ZohoCRM）に自動で登録
実装方式例

クラウド×クラウド
SalesforceからDynamics CRM
Onlineに移行するのに１カ月間は
並行運用し、その間は、移行元で
登録・変更されたデータを移行先
にも反映
NETSUITE内の請求書データを
ODataホスティングサーバ経由で
Salesforceにインテグレーション
（引用元：http://qiita.com/kasoorimethi/items/a13bed4743454550fb8a）
OData 形式
(引用元： http://www.cdata.com/kb/articles/cloud-netsuite-
salesforce-lightning-connect.rst )

今日のまとめ
オンブレ時代と比べて利便性は向上したが、難易度も上がった
• 接続先が急増
• Web-APIが主流に
連携パターンにあわせた最適なサービスやツールを選択
• 標準化によるAPI習得コストの低減
• 分散管理（マイクロサービス）へのシフト
• 各種サービスのAPI 変更への柔軟、かつ、素早い対応

- END –
ご清聴ありがとうございました
2016.10.01 SPUG Osaka

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